水仙宮市場は、台南市街地の西側を南北に走る大きな通り、海安路が民権路と交差するところにあります。
その名の通り水仙尊王という神様を祀る水仙宮という廟に由来します。
海安路は台南旧市街地の西の境界のような通りで、ここからさらに西、安平に向かうエリアは比較的新しく開けた市街地です。
というのも、昔は安平からこの海安路辺りまでは湿地帯で、その中に複数の運河が引かれ、当時の台南の町に荷物を水揚げする港があったのです。
水仙市場の向かいに、神農街という観光名所があります。
清朝末期から日本統治時代の名残りを残す細い道ですが、ここにも運河が引かれ、一帯は五條港と呼ばれていました。
水仙宮はこの港町の繁栄と共に歩んできた廟で、創建は300年近く前にさかのぼります。
海安路側から水仙宮市場に入り、小さな屋台を広げた店の間を抜けていちばん奥まで入ると、薄暗い中に小さな廟があります。
これが水仙宮で、最盛期は前殿、中殿、後殿を配した立派な廟でした。
しかし日本統治時代、第二次世界大戦が始まると日本軍は防空空地を作るために前殿だけを残して取り壊してしまいました。
水仙宮を抱え込むようにして市場の建物ができたのは日本の統治が終わってからのことです。
建物の中は碁盤の目のように区分けされ、食肉、魚介類、野菜、惣菜、果物、菓子、衣類、生活雑貨など、庶民の生活に必要な店がぎっしり並んでいます。
それと共に、市場に来る人々が食べたり買って帰ったりする屋台もたくさんあります。
水仙宮市場の裏側に永樂市場というもうひとつの市場が隣接していて、そちらの屋台と併せて“一大小吃エリア”、ローカルフードの密集地となっています。
台南に泊まるなら市場で惣菜類や小吃、果物などを調達してホテルに戻り、部屋で台南グルメを楽しむのもおすすめです。
水仙宮市場の場所は、台鉄台南駅からタクシーで10分ぐらい。
台南の代表的観光スポット、赤嵌樓から歩くと西門円環を経て徒歩15分ぐらいのところです。
にぎわうのは早朝から昼過ぎまでで、午後には市場内のほとんどの店は閉まってしまいます。
Shueisian Temple Market 水仙宮市場 シュイシィェンゴンシーチャン
トルヨコ
(ガイドブック編集人)
台南庶民の台所を支える市場の中には廟がある
- 投稿日2018/07/17
2017/03訪問
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ジャンル市場
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エリア台南市中心部
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住所
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アクセス台湾高速鉄道 台南駅からタクシーで約9分
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電話番号+886-6-2216737
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営業時間6:00-12:00(各店舗に準ずる)
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定休日毎月第4月曜日
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公式サイト
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