13世紀に創設された、慈母観音を祀った仏教寺院……と聞くと、ちょっと渋いイメージを抱くかもしれません。
しかし、ここは建物の装飾も美しく、内部に様々なものが置かれているので、一見の価値があります。
まず、大きな門をくぐると、目に入るのは、屋根に陶製の動物や人の飾りを施した大きな本殿。
マカオの寺院の中で最も壮大かつ豪華な寺院のひとつといわれているだけに、その装飾は見るほどに精密でゴージャスです。
境内は三層になっていて、ちょっと迷路のような複雑な造り。
それぞれに、天井に渦巻き型線香が煙をくゆらせるお堂があったり、観音様にまつわるものが飾られています。
ちょっと注意して見つけてみたいのは、キラキラと光る窓。
牡蠣の貝殻を削り、内枠にはめ込んだものなのですが、これはガラスのない時代、光を通す牡蛎の殻が重宝されていた名残でもあります。
また、ここにはマカオの歴史を語る重要なものも残されています。
見逃してしまいがちなのですが、寺院の裏の庭園にある石のテーブルは、1844年に、中国とアメリカとの間で結ばれた不平等条約、「望廈条約」締結の際に使用されたもの。
歴史の教科書でも読んだことのある条約がここで結ばれたというのも、感慨深いものです。
Templo de Kun Iam Tong 観音堂 グンヤムトン
HEMEI
(エディター、ライター)
地元の人たちに愛される教会は見ごたえアリ
- 投稿日2015/03/23
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ジャンル文化財・歴史的建造物
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エリアマカオその他
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住所
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アクセスセナド広場から車で約9分
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電話番号+853-556127
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営業時間7:30-17:00
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定休日無休
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予算入場料 無料
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公式サイト
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