ベネチア発祥の地と言われる島。最も栄えた7-10世紀頃には2万人以上もの人々が暮らしていましたが、マラリアの蔓延で島を出ていってしまい、現在でもわずか10世帯が住むのみとなってしまいました。
ベネチアに暮らしていた作家ヘミングウェイは、ベネチアの喧騒を離れ静かなトルチェッロ島に住むことを決意。彼が生活していたというホテル、「ロカンダ・チプリアーニ」は現在でも営業しており、エリザベス女王やダイアナ元皇太子妃も宿泊したことがあるそうです。ホテルにはレストランも併設しており、宿泊客でなくても利用できるようなので、ランチにいかがでしょうか。
島に入ると、かつては2万人以上の住人がいたことが想像できないくらい寂れた雰囲気で、当時の面影はほとんどありません。船着き場を降りて細い小道を歩いて行く途中に見える橋は、ベネチアでも珍しい手すりのない橋で「悪魔の橋」と呼ばれています。
この島には、サンマルコ寺院より前、7世紀に建造されたベネチア最古の教会「サンタ・マリア・アッスンタ聖堂」があります。その右側にあるのが11世紀に建てられた「サンタ・フォスカ」教会で、殉教者を祀るために建てられました。
サンタ・マリア・アッスンタ聖堂の向かいにある建物は「エストゥアリオ博物館」で、トルチェッロ島やラグーナの発掘物、11-15世紀の絵画、彫刻などが収蔵されており、館内のみならず博物館の中庭にも、発掘物が展示されています。
トルチェッロ島へは、フォンダメンタ・ヌォーヴァからは12番のヴァポレットで約42分のブラーノ島で一旦下車、そこから9番のヴァポレットに乗り換えて約5分です。
こちらもトルチェッロ島に加えて他の島も訪れるなら、ムラーノ島、トルチェッロ島、ブラーノ島の3島を訪れるガイド付のツアーの利用が便利です。(英語を含む多言語ガイド。日本語無し。)ツアーは、サンマルコ広場にある観光案内所で申し込めます。
Torcello Island トルチェッロ島
山岸 玲子
(トラベルコンシェルジュ)
作家ヘミングウェイも過ごしたベネチア発祥の島
- 投稿日2015/03/23
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ジャンル島
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エリアトルチェッロ
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住所
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アクセス水上バス12番 フォンダメンタ・ノーヴェ(F.ta Nove)乗り場 ”A” より水上バスで41分
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営業時間24時間営業
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定休日無休
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公式サイト
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