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アテネ (ギリシャ) 観光の現地クチコミ

現地のプロ(4人)詳細

Temple of Hephaestus ヘファイストス神殿

長田 幸廣 (翻訳家、マーケットリサーチャー)

冶金や鍛冶、陶芸など、火を操る職人の聖地

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古代アゴラの遺跡に入って右手奥、北西の角に建つ白亜の神殿。鍛冶の神ヘファイストスを奉じた神殿ですが、神殿内部にはヘファイストスの隣にアテーナーのブロンズ像も飾られていたことが分かっています。

他のオリュンポスの神々に比べ、足に障害があり、外見も見劣りするヘファイストスですが、都市国家のアテナイでヘファイストス信仰が盛んだったのは、ひとつにはヘファイストスが女神アテーナーの助産師だったこと。パルテノン神殿の切妻には、ヘファイストスが特製の斧でゼウスの頭を割って、アテーナーが誕生する様子が描かれていました。

もうひとつは、スニオン岬に近いローリオン鉱山で銀鉱が見つかり、これが都市国家アテナイの躍進に大きく貢献したこと。冶金や銀細工は重要な収益源となりました。

一方、女神アテーナーは陶芸や職人の守護神でもあり、神殿の周辺には鍛冶屋や陶器の店がひしめき合っていました。また5年に一度開催されたハルキア祭では、鍛冶職人たちは工具を携えて通りを練り歩いたと言われています。

神殿の建設は紀元前449年に着工したものの、途中パルテノン神殿の建設に石工を取られたりして、完成までに30年近く要したと言われています。

完成したヘファイストス神殿は前面6柱、横13柱とやや小ぶりながら、現存するドーリア式の神殿では最も保存状態が良く、間近に寄って触れることもできるので、神話・遺跡ファンは必見です。

7世紀以降は、聖ヨルゴス教会として使われていました。
ヘファイストス神殿の見学料は、古代アゴラの入場料に含まれています。

2019/09訪問
  • 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。