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エリア:
- 近畿 > 京都
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テーマ:
- 鑑賞・観戦
- / 歴史・文化・芸術
【吉例・南座顔見世興行】
今年も南座の顔見世興行に行ってきました。と言っても、昼の部だけですが。^^
第一「蝶々夫人」
プッチーニのオペラ「蝶々夫人」を歌舞伎に仕立てた逸品。私は遥か前に本編の「蝶々夫人」も関西二期会の公演(指揮は佐渡裕だったかな)で観てますが、オペラの前半、お蝶さんとピンカートンが出会う過程はお蝶さんの「夢」という設定で劇のプロローグとして演じられました。これは上手く考えてある。
物語はオペラの後半をあらすじ的に辿ったと言ってしまうと失礼になりますが、そこはやはり歌舞伎の様式美が重なると原作のオペラなど関係の無い独立した作品になるのですから凄い。
オペラでは自刃するお蝶さん、歌舞伎バージョンでは崖から飛び降りて死ぬのですが、その後で一羽の蝶々がひらひらと飛んで行くのは……好き好きで、私は(以下自粛)でも、お蝶さんの想いがアメリカまで飛んで行くという結末ですので、これもいいのかなと思ったりもします。
第二「三人吉三巴白波」より「大川端庚申塚の場」
これは数年前の顔見世興行でも観ました。
作品・演出・役者すべて上出来の、安心して舞台の流れに乗れる見応えがありました。
有名な「月も朧に白魚の」の名台詞は役者さんの個性によって違いが出ますけれど、私の好みとしてはもっとメリハリをきかした、ちょっとぐらいオーバーアクションなほうが嬉しいのですが。f^^;
第三「大津絵道成寺」
これは愛之助さんがやるはずがご存じの事故で壱太郎さんが代役を務めました。一人五役の早変わりを見せる華やかな舞台です。
本番の2日ほど前に代役が決まったというのに壱太郎さんは所作も早変わりの妙技もやってのけるのですから、やはり歌舞伎役者というのは凄い。おそらく過去に一度はこの役をやられているのでしょうが、次はいつやるとも分からない役の稽古もして自分のものにしているのです。
まあ、当初の通り愛之助さんがやれば「ここは、もっとこうなっただろうな」と思う所はあったものの、今日の4作品の中ではこれが一番良かった。
第四「ぢいさんばあさん」
森鴎外の短編を基にした作品ですが、山本周五郎か藤沢周平だと言われても分からないかもしれません。
しんみり、ほのぼの、悲しいような、良かったような、古い言い方をすれば「胸にジーンとくる作品」でしょうか。
何ら非の打ちどころのない舞台なのですが、ただ、二回目に出て来る桜の木は前の場から37年たっているという設定なのですから、もっと大きくなっていても良いのではないかと思ってしまいました。m(_ _)m
何はともあれ、午前10時半から午後3時15分まで、長丁場を全く退屈することなく楽しみました。
そして私の定番の「お弁当」は志津屋の「幕の内サンド」です。^_^
まあ、いつかは3000円の観劇弁当を食べて感激したいものですが。\(^o^)/
【蛇足】写真のご祝儀袋の中には何万円入っているのでしょう。^^

今年も南座の顔見世興行に行ってきました。と言っても、昼の部だけですが。^^
第一「蝶々夫人」
プッチーニのオペラ「蝶々夫人」を歌舞伎に仕立てた逸品。私は遥か前に本編の「蝶々夫人」も関西二期会の公演(指揮は佐渡裕だったかな)で観てますが、オペラの前半、お蝶さんとピンカートンが出会う過程はお蝶さんの「夢」という設定で劇のプロローグとして演じられました。これは上手く考えてある。
物語はオペラの後半をあらすじ的に辿ったと言ってしまうと失礼になりますが、そこはやはり歌舞伎の様式美が重なると原作のオペラなど関係の無い独立した作品になるのですから凄い。
オペラでは自刃するお蝶さん、歌舞伎バージョンでは崖から飛び降りて死ぬのですが、その後で一羽の蝶々がひらひらと飛んで行くのは……好き好きで、私は(以下自粛)でも、お蝶さんの想いがアメリカまで飛んで行くという結末ですので、これもいいのかなと思ったりもします。
第二「三人吉三巴白波」より「大川端庚申塚の場」
これは数年前の顔見世興行でも観ました。
作品・演出・役者すべて上出来の、安心して舞台の流れに乗れる見応えがありました。
有名な「月も朧に白魚の」の名台詞は役者さんの個性によって違いが出ますけれど、私の好みとしてはもっとメリハリをきかした、ちょっとぐらいオーバーアクションなほうが嬉しいのですが。f^^;
第三「大津絵道成寺」
これは愛之助さんがやるはずがご存じの事故で壱太郎さんが代役を務めました。一人五役の早変わりを見せる華やかな舞台です。
本番の2日ほど前に代役が決まったというのに壱太郎さんは所作も早変わりの妙技もやってのけるのですから、やはり歌舞伎役者というのは凄い。おそらく過去に一度はこの役をやられているのでしょうが、次はいつやるとも分からない役の稽古もして自分のものにしているのです。
まあ、当初の通り愛之助さんがやれば「ここは、もっとこうなっただろうな」と思う所はあったものの、今日の4作品の中ではこれが一番良かった。
第四「ぢいさんばあさん」
森鴎外の短編を基にした作品ですが、山本周五郎か藤沢周平だと言われても分からないかもしれません。
しんみり、ほのぼの、悲しいような、良かったような、古い言い方をすれば「胸にジーンとくる作品」でしょうか。
何ら非の打ちどころのない舞台なのですが、ただ、二回目に出て来る桜の木は前の場から37年たっているという設定なのですから、もっと大きくなっていても良いのではないかと思ってしまいました。m(_ _)m
何はともあれ、午前10時半から午後3時15分まで、長丁場を全く退屈することなく楽しみました。
そして私の定番の「お弁当」は志津屋の「幕の内サンド」です。^_^
まあ、いつかは3000円の観劇弁当を食べて感激したいものですが。\(^o^)/
【蛇足】写真のご祝儀袋の中には何万円入っているのでしょう。^^

