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エリア:
- 近畿 > 京都
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テーマ:
- 鑑賞・観戦
- / その他
- / 歴史・文化・芸術
【今日、京響】第700回定期演奏会
今日は来年で創立70周年になる京都市交響楽団の第700回定期演奏会。
冒頭で松井孝治京都市長(京響楽団長)のプレトークがあり、来年の70周年を記念したロゴマークが紹介され、さらに来年度のコンサート・スケジュールは例年より早く発表するとのことで、来年のプログラムは市長としてもかなり自信があるようだ。楽しみに待とう。
さて節目の第700回目の定期演奏会だが、指揮はスイスのハインツ・ホリガー。
プログラムは
ホリガー:エリス―3つの夜の小品。
(ピアノ独奏版&管弦楽版、ピアノ独奏はホリガー本人)
ホリガー:2つのリスト作品のトランスクリプション―「灰色の雲」「不運」
――休憩――
武満徹:夢窓
――休憩――
シューマン:交響曲1番「春」
何かこう、あまりお客さんが来ないのではないかというようなプログラムだが、8割弱ぐらい入っていて安心した。プログラムの影響か、当日券で雪崩れ込むブラボー屋もいなかった。^^
さて、最初の「エリス―3つの夜の小品」だが、ホリガーの自作自演のピアノ演奏は、もう典型的な現代音楽。「いかにも」という感じだったが、途中で身を乗り出してピアノの弦を指で弾いたのは驚いた。意外と余韻が長い。
続く管弦楽版だが、ピアノと同じ曲とは思えないほど違った。これはこれで凄く面白かった。
次の「2つのリスト作品のトランスクリプション」も典型的な現代音楽で、重厚な良い演奏で深みもあるなのは分かるが、前の曲の続きだと言われても信じてしまいそうだ。しかし、最後まで緊張感が途切れることがなく、聴いていて引き込まれるものはあった。
舞台の配置を大きく変えるために15分間の休憩を挟み、武満徹の「夢窓」であるが、これは40年前に京都信用金庫が創立60周年記念で京響に委嘱した作品である。40年前の初演の指揮者は小澤征爾だった。
内容はもう冒頭からいかにも武満徹で、武満徹以外の何でもない。よく分からない部分もあるが、奥行きのある立派な演奏だった。私はこれのCDを持っているような気がするのだが、確かめるためにはCD収納用のミカン箱を開けて大捜索をしなければならないので、近いうちに暇が出来たらやって聴き直すことにする。^^
もう一度の休憩を挟んで最後はシューマンの交響曲1番「春」。
それまで現代音楽ばかりだったから、この演奏が始まったときはホッとした。
最初はオーソドックスな演奏だと思っていたのに、第一楽章の終り近くで急に音が引き締まり、「え!」と思ってしまった。
小休止の後、第二楽章からは指揮者の個性が乗り移ったみたいで、今まで聴いたこの作品とは全く違うものを感じた。
そして第二楽章からは最後まで休まず連続して演奏されて、こういう解釈も珍しいかなと思う。ここで音の表情がこんなに変わるのか、と驚かされた場面もあり、やはり実演というのはこうでなければならないと納得する。CDを聴いているのと同じような演奏ではつまらないのである。
指揮者のホリガーは85歳というので、指揮台の上には椅子が用意してあったのだが、ホリガー氏は座らなかった。元気なのだ。朝比奈隆なみだな。
今日は来年で創立70周年になる京都市交響楽団の第700回定期演奏会。
冒頭で松井孝治京都市長(京響楽団長)のプレトークがあり、来年の70周年を記念したロゴマークが紹介され、さらに来年度のコンサート・スケジュールは例年より早く発表するとのことで、来年のプログラムは市長としてもかなり自信があるようだ。楽しみに待とう。
さて節目の第700回目の定期演奏会だが、指揮はスイスのハインツ・ホリガー。
プログラムは
ホリガー:エリス―3つの夜の小品。
(ピアノ独奏版&管弦楽版、ピアノ独奏はホリガー本人)
ホリガー:2つのリスト作品のトランスクリプション―「灰色の雲」「不運」
――休憩――
武満徹:夢窓
――休憩――
シューマン:交響曲1番「春」
何かこう、あまりお客さんが来ないのではないかというようなプログラムだが、8割弱ぐらい入っていて安心した。プログラムの影響か、当日券で雪崩れ込むブラボー屋もいなかった。^^
さて、最初の「エリス―3つの夜の小品」だが、ホリガーの自作自演のピアノ演奏は、もう典型的な現代音楽。「いかにも」という感じだったが、途中で身を乗り出してピアノの弦を指で弾いたのは驚いた。意外と余韻が長い。
続く管弦楽版だが、ピアノと同じ曲とは思えないほど違った。これはこれで凄く面白かった。
次の「2つのリスト作品のトランスクリプション」も典型的な現代音楽で、重厚な良い演奏で深みもあるなのは分かるが、前の曲の続きだと言われても信じてしまいそうだ。しかし、最後まで緊張感が途切れることがなく、聴いていて引き込まれるものはあった。
舞台の配置を大きく変えるために15分間の休憩を挟み、武満徹の「夢窓」であるが、これは40年前に京都信用金庫が創立60周年記念で京響に委嘱した作品である。40年前の初演の指揮者は小澤征爾だった。
内容はもう冒頭からいかにも武満徹で、武満徹以外の何でもない。よく分からない部分もあるが、奥行きのある立派な演奏だった。私はこれのCDを持っているような気がするのだが、確かめるためにはCD収納用のミカン箱を開けて大捜索をしなければならないので、近いうちに暇が出来たらやって聴き直すことにする。^^
もう一度の休憩を挟んで最後はシューマンの交響曲1番「春」。
それまで現代音楽ばかりだったから、この演奏が始まったときはホッとした。
最初はオーソドックスな演奏だと思っていたのに、第一楽章の終り近くで急に音が引き締まり、「え!」と思ってしまった。
小休止の後、第二楽章からは指揮者の個性が乗り移ったみたいで、今まで聴いたこの作品とは全く違うものを感じた。
そして第二楽章からは最後まで休まず連続して演奏されて、こういう解釈も珍しいかなと思う。ここで音の表情がこんなに変わるのか、と驚かされた場面もあり、やはり実演というのはこうでなければならないと納得する。CDを聴いているのと同じような演奏ではつまらないのである。
指揮者のホリガーは85歳というので、指揮台の上には椅子が用意してあったのだが、ホリガー氏は座らなかった。元気なのだ。朝比奈隆なみだな。