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- 鑑賞・観戦
- / 書籍・CD・DVD
『造反有理 文革楼の殺人』
稲羽白菟(行舟文化)
600頁の大著なのでちょっと恐れをなしたが、最後まで楽しく読めた。
中華人民共和国の文化大革命の頃、迫害や弾圧を逃れた学者や文化人たちが山奥にある文革楼という円形の館に匿われている。暮らしているのは詩人や京劇の俳優、元宮廷料理人、推理小説家(!)にイタリア帰りの作曲家兼指揮者、映画女優に元人民解放軍元帥とその孫娘、さらには反体制の僧侶(かなり烈しい坊さん)等々、多士済済、千差万別、中々個性的な面々が揃っているのである。
文革楼は事実上のクローズドサークルで、定期的に同志が食料や必要な物資を運んで来る以外は外部とは遮断されている。そこで連続見立て殺人が起きるのだが、匿われている文化人たちの中に体制派の工作員が2人混じっており、その工作員も自分以外の誰がもう1人の工作員なのかは知らない。
この状況下で犯人は何故殺人を繰り返すのか?
長くても中だるみのないテンポの良さで連続殺人が続いて行く。
物語の冒頭は現代の日本で、文革楼の生き残りの人物が若いミステリ作家にそこでの体験を語るという形をとる。途中で文革楼に集った人たちがどのようにしてここに匿われるようになったかのエピソードも入るが、私はそのような脇筋の話が延々と続いて鬱陶しい人間ドラマを読ませられるとうんざりするのだが、この作品では各エピソードが簡潔にまとめられており、少しも煩わしくなかった。
他に江青(毛沢東夫人)を主人公にした戯曲も挟まれるのだが、これがまた文革楼に対する体制側の対応に繋がっているのだな。600頁でも無駄がない。
本のぶ厚さに恐れをなして本書を敬遠する人は損をする人である。
スイスイ読めます。私は2日で読みました。^^
これは今年のベストテン候補です。
http://sealedroom.blog.jp
稲羽白菟(行舟文化)
600頁の大著なのでちょっと恐れをなしたが、最後まで楽しく読めた。
中華人民共和国の文化大革命の頃、迫害や弾圧を逃れた学者や文化人たちが山奥にある文革楼という円形の館に匿われている。暮らしているのは詩人や京劇の俳優、元宮廷料理人、推理小説家(!)にイタリア帰りの作曲家兼指揮者、映画女優に元人民解放軍元帥とその孫娘、さらには反体制の僧侶(かなり烈しい坊さん)等々、多士済済、千差万別、中々個性的な面々が揃っているのである。
文革楼は事実上のクローズドサークルで、定期的に同志が食料や必要な物資を運んで来る以外は外部とは遮断されている。そこで連続見立て殺人が起きるのだが、匿われている文化人たちの中に体制派の工作員が2人混じっており、その工作員も自分以外の誰がもう1人の工作員なのかは知らない。
この状況下で犯人は何故殺人を繰り返すのか?
長くても中だるみのないテンポの良さで連続殺人が続いて行く。
物語の冒頭は現代の日本で、文革楼の生き残りの人物が若いミステリ作家にそこでの体験を語るという形をとる。途中で文革楼に集った人たちがどのようにしてここに匿われるようになったかのエピソードも入るが、私はそのような脇筋の話が延々と続いて鬱陶しい人間ドラマを読ませられるとうんざりするのだが、この作品では各エピソードが簡潔にまとめられており、少しも煩わしくなかった。
他に江青(毛沢東夫人)を主人公にした戯曲も挟まれるのだが、これがまた文革楼に対する体制側の対応に繋がっているのだな。600頁でも無駄がない。
本のぶ厚さに恐れをなして本書を敬遠する人は損をする人である。
スイスイ読めます。私は2日で読みました。^^
これは今年のベストテン候補です。
http://sealedroom.blog.jp


