記事一覧
6 - 10件目まで(173件中)

- 【今日、京響】第706回定期演奏会(11月29日)
-
エリア:
- 近畿>京都
- テーマ:鑑賞・観戦 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2025/11/29 21:08
- コメント(0)
【今日、京響】第706回定期演奏会(11月29日)
※プログラム※
ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」序曲
ハイドン:交響曲82番「熊」
(休憩)
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
指揮:ジャン=クリストフ・スピノジ
今回は「いかにも」というプログラムだが、メインがあまりにもポピュラー過ぎたのか、チケットは完売にはならなかったようだ。そして奇しくもハイドンの交響曲では「熊」を取り上げ、流行の最先端を行ってしまった。まあ去年に今年のプログラムを作る段階で熊が話題になるとは誰も思わなかっただろうが。
何はともあれ、一曲目の「アルジェのイタリア女」だが、スピノジはこれのDVDを出しているのだな。わりと評価が高いようである。この人の十八番なのだろう。
しかし何といってもユニークだったのがハイドンの82番の第4楽章の終りのところ。スピノジがいかにもフィニッシユというポーズでオーケストラを止めたら会場から間髪入れずに拍手がパラパラと出たが、その直後に演奏再開。まだ終っていなかったのである。さらに2回、3回と同じことが繰り返されたが、流石にもう引っ掛かる人はいなかった。ただ、これで本当に終ったのかどうか分からないので拍手をしていいのやら、わるいのやら。最後は大向こうから「ボーッ」という声が掛かってスピノジが全合奏で「バンッ」と締めるとまた「ボーッ」と声が掛かりまた全合奏で……と、いつ終わるのかと思ったら、ようやく終りました。^^
これだけの遊び心がある演奏はそうそう聴けるものだはない。
しかし、どんな指揮者でもこんなことをやるのかな?
休憩を挟んでのベートーヴェンの交響曲6番は気楽に聴けたが、所々にスピノジの個性は出ていた。この曲はコンサートでも何度となく聴いたが、今日の演奏は弦の力強さが今までで一番だったと思う。
ところで、このスピノジ氏は指揮棒を使わない人だったが、途中で指揮らしい指揮もせず、後ろにある指揮台のバーを左手で摑んで寄りかかるようにして、右手を揺らして強弱と抑揚の指示だけをしているときもあった。中々の個性派なのだな。
また聴いてみたい。
※プログラム※
ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」序曲
ハイドン:交響曲82番「熊」
(休憩)
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
指揮:ジャン=クリストフ・スピノジ
今回は「いかにも」というプログラムだが、メインがあまりにもポピュラー過ぎたのか、チケットは完売にはならなかったようだ。そして奇しくもハイドンの交響曲では「熊」を取り上げ、流行の最先端を行ってしまった。まあ去年に今年のプログラムを作る段階で熊が話題になるとは誰も思わなかっただろうが。
何はともあれ、一曲目の「アルジェのイタリア女」だが、スピノジはこれのDVDを出しているのだな。わりと評価が高いようである。この人の十八番なのだろう。
しかし何といってもユニークだったのがハイドンの82番の第4楽章の終りのところ。スピノジがいかにもフィニッシユというポーズでオーケストラを止めたら会場から間髪入れずに拍手がパラパラと出たが、その直後に演奏再開。まだ終っていなかったのである。さらに2回、3回と同じことが繰り返されたが、流石にもう引っ掛かる人はいなかった。ただ、これで本当に終ったのかどうか分からないので拍手をしていいのやら、わるいのやら。最後は大向こうから「ボーッ」という声が掛かってスピノジが全合奏で「バンッ」と締めるとまた「ボーッ」と声が掛かりまた全合奏で……と、いつ終わるのかと思ったら、ようやく終りました。^^
これだけの遊び心がある演奏はそうそう聴けるものだはない。
しかし、どんな指揮者でもこんなことをやるのかな?
休憩を挟んでのベートーヴェンの交響曲6番は気楽に聴けたが、所々にスピノジの個性は出ていた。この曲はコンサートでも何度となく聴いたが、今日の演奏は弦の力強さが今までで一番だったと思う。
ところで、このスピノジ氏は指揮棒を使わない人だったが、途中で指揮らしい指揮もせず、後ろにある指揮台のバーを左手で摑んで寄りかかるようにして、右手を揺らして強弱と抑揚の指示だけをしているときもあった。中々の個性派なのだな。
また聴いてみたい。

- 八坂神社の新しい仲間
-
エリア:
- 近畿>京都>洛東(祇園・清水)
- テーマ:観光地 街中・建物・景色 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2025/11/23 17:59
- コメント(0)
八坂神社の新しい仲間、青龍くん。
口から霧を吐いてました。^^



口から霧を吐いてました。^^




- 山口未桜の『白魔の檻』を読みました。
-
エリア:
-
指定なし
- テーマ:書籍・CD・DVD その他 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2025/11/06 14:49
- コメント(0)
表題の作品を読みました。以下にその感想です。
『白魔の檻』
山口未桜(東京創元社)
クローズドサークル物の本格ミステリだが、濃霧に閉ざされた上に地震が来て、さらに硫化水素が押し寄せて来るという三連発である。今やひとつだけではインパクトが無いのかもしれない。
舞台は北海道の過疎地にある病院で、そこに城崎響介は過疎地医療協力の医師として、春田芽衣は研修医としてやって来る。濃霧の中、どうにか病院にたどり着いた二人を待っていたのは病院スタッフの変死事件であった。これを発端に、霧と余震と有毒ガスに見舞われながら連続殺人の謎を解くというストーリーなのだから、読まない手はない。
前半は究極のシチュエーションを際立たせるためか、パニック小説の色合いが濃いが、後半はバリバリの本格ミステリになっている。途中でカルテに記載されている内容など、ややこしい医学用語が連続して出る部分もあるのだが、わりとスラスラと読めた。ひょっとしたら、難しい所は無意識に流し読みをしていたのかもしれない。
有毒ガスが病院内に少しずつ上って来て、入院患者を上の階に移さなければならないなど、極限状況での医療活動も描かれるが、結末に近づくにつれてミステリ感が濃くなるとパニック感が薄れるのは仕方ないだろう。そもそも本格ミステリが読みたいわけだ。
ラストの病院の屋上での謎解きと犯人との対決まで読み終えて、この作品は今年のベストテン候補だと思った。
読んでみてください。^^
http://sealedroom.blog.jp
『白魔の檻』
山口未桜(東京創元社)
クローズドサークル物の本格ミステリだが、濃霧に閉ざされた上に地震が来て、さらに硫化水素が押し寄せて来るという三連発である。今やひとつだけではインパクトが無いのかもしれない。
舞台は北海道の過疎地にある病院で、そこに城崎響介は過疎地医療協力の医師として、春田芽衣は研修医としてやって来る。濃霧の中、どうにか病院にたどり着いた二人を待っていたのは病院スタッフの変死事件であった。これを発端に、霧と余震と有毒ガスに見舞われながら連続殺人の謎を解くというストーリーなのだから、読まない手はない。
前半は究極のシチュエーションを際立たせるためか、パニック小説の色合いが濃いが、後半はバリバリの本格ミステリになっている。途中でカルテに記載されている内容など、ややこしい医学用語が連続して出る部分もあるのだが、わりとスラスラと読めた。ひょっとしたら、難しい所は無意識に流し読みをしていたのかもしれない。
有毒ガスが病院内に少しずつ上って来て、入院患者を上の階に移さなければならないなど、極限状況での医療活動も描かれるが、結末に近づくにつれてミステリ感が濃くなるとパニック感が薄れるのは仕方ないだろう。そもそも本格ミステリが読みたいわけだ。
ラストの病院の屋上での謎解きと犯人との対決まで読み終えて、この作品は今年のベストテン候補だと思った。
読んでみてください。^^
http://sealedroom.blog.jp

- ディーヴァー&マルドナードの『スパイダー・ゲーム』を読みました。
-
エリア:
-
指定なし
- テーマ:書籍・CD・DVD その他
- 投稿日:2025/11/04 13:40
- コメント(0)
『スパイダー・ゲーム』
ジェフリー・ディーヴァー
イザベラ・マルドナード(文藝春秋)
意外にもジェフリー・ディーヴァーが別の作家と合作をしたという作品だが、小説としてはディーヴァーの個性が勝っている。とは言うものの、私はイザベラ・マルドナードの小説は読んだことが無い。さて?
ミッシングリングの連続殺人のように見える殺人事件が起きて、その繋がりが分かったように見せかけて、さらに裏があるわけだが、この犯人のトリックは有名な前例がある。それにあの秘密を守るために人殺しまでするかという疑問もある。と、これだけを言うとまるで凡作のように聞こえるだろうが、これ中々面白く読めた。流石はディーヴァーだと思う。
どのように合作したのかは分からないが、このところディーヴァーの作品は全盛期に比べると少し弱っていたので、マルドナードに助けてもらった?
まあ、根拠のない詮索は止めておくに越したことはない。^^
連邦捜査官カーメン・サンチェスとサイバー犯罪専門家ジェイク・ヘロンがスケールの大きい計画を立てた殺し屋チームと戦うのだが、私は普通の常識的な殺し屋ならあんな壮大な計画は立てずに、ありきたりの事故に見せかけて殺すのではないかと思う。そのほうが完全犯罪になっただろうに、このあたりの小説としての説得力が弱い。
文藝春秋もそれを感じたのが、ハードカバーではなく文庫本で出し、分冊にせず一冊本にしてくれた。例年のディーヴァー作品より半額ぐらいで買えるのが嬉しい。ツッコミどころはあっても読まない手はないだろう。
何といっても411頁の展開は「おお、ディーヴァーだ!」というものだし、507頁で分かる事実も「おお、ディーヴァーだ!」という設定である。
さらにディーヴァーらしいのは、ニコンのカメラは出て来る、ニッサンの車は出て来る、スーパーコンピューター富嶽は出て来る、シェフは日本製のナイフ(包丁)セットを愛用しているし、プロジェクトX(但しNHKの番組ではない)という言葉も出て来る。
最後の修羅場で天才的サイバー犯罪者だけは上手く逃げおおせたので、こいつはまたこのシリーズに出て来るのだろうと思ったら……なるほど、こう来るか。少しあっけなかったが、ハッピーエンドになった。
次回作以降に持ち越された新たな謎(コルター・ショウのシリーズのと似ているけれど)も提出されたので、今後これがどう絡んで来るかも興味のあるところ。文庫本ですから、読んでみてください。
【蛇足】主人公の女性捜査官はラテン系の人なので名前は「カーメン」ではなく「カルメン」の方が妥当だと思うのだが。。。
カーメンだとツタンカーメンの顔をを思い浮かべてしまう。^^
http://sealedroom.blog.jp
ジェフリー・ディーヴァー
イザベラ・マルドナード(文藝春秋)
意外にもジェフリー・ディーヴァーが別の作家と合作をしたという作品だが、小説としてはディーヴァーの個性が勝っている。とは言うものの、私はイザベラ・マルドナードの小説は読んだことが無い。さて?
ミッシングリングの連続殺人のように見える殺人事件が起きて、その繋がりが分かったように見せかけて、さらに裏があるわけだが、この犯人のトリックは有名な前例がある。それにあの秘密を守るために人殺しまでするかという疑問もある。と、これだけを言うとまるで凡作のように聞こえるだろうが、これ中々面白く読めた。流石はディーヴァーだと思う。
どのように合作したのかは分からないが、このところディーヴァーの作品は全盛期に比べると少し弱っていたので、マルドナードに助けてもらった?
まあ、根拠のない詮索は止めておくに越したことはない。^^
連邦捜査官カーメン・サンチェスとサイバー犯罪専門家ジェイク・ヘロンがスケールの大きい計画を立てた殺し屋チームと戦うのだが、私は普通の常識的な殺し屋ならあんな壮大な計画は立てずに、ありきたりの事故に見せかけて殺すのではないかと思う。そのほうが完全犯罪になっただろうに、このあたりの小説としての説得力が弱い。
文藝春秋もそれを感じたのが、ハードカバーではなく文庫本で出し、分冊にせず一冊本にしてくれた。例年のディーヴァー作品より半額ぐらいで買えるのが嬉しい。ツッコミどころはあっても読まない手はないだろう。
何といっても411頁の展開は「おお、ディーヴァーだ!」というものだし、507頁で分かる事実も「おお、ディーヴァーだ!」という設定である。
さらにディーヴァーらしいのは、ニコンのカメラは出て来る、ニッサンの車は出て来る、スーパーコンピューター富嶽は出て来る、シェフは日本製のナイフ(包丁)セットを愛用しているし、プロジェクトX(但しNHKの番組ではない)という言葉も出て来る。
最後の修羅場で天才的サイバー犯罪者だけは上手く逃げおおせたので、こいつはまたこのシリーズに出て来るのだろうと思ったら……なるほど、こう来るか。少しあっけなかったが、ハッピーエンドになった。
次回作以降に持ち越された新たな謎(コルター・ショウのシリーズのと似ているけれど)も提出されたので、今後これがどう絡んで来るかも興味のあるところ。文庫本ですから、読んでみてください。
【蛇足】主人公の女性捜査官はラテン系の人なので名前は「カーメン」ではなく「カルメン」の方が妥当だと思うのだが。。。
カーメンだとツタンカーメンの顔をを思い浮かべてしまう。^^
http://sealedroom.blog.jp
6 - 10件目まで(173件中)


