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旅倶楽部「こま通信」

~旅するように生きていこう~

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プロフィール

ニックネーム:
こまつうしん
居住地:
埼玉県
性別:
男性
年代:
60代
会社名:
旅倶楽部 こま通信
会社英字名:
会社所在地:
埼玉県
業種:
旅行業
自己紹介:
旅倶楽部「こま通信」代表

これまで三千日以上を旅してきて、より良い旅の為に《手造の旅》をはじめました。メンバーからの要望によって、一生モノの旅をつくっていきます。

《手造の旅》のご希望がありましたらご連絡ください。
komatsusin2@gmail.com

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ハドリアヌスの城壁
ハドリアヌスの城壁
エリア:
  • ヨーロッパ>イギリス
テーマ:世界遺産 歴史・文化・芸術 
投稿日:2011/10/11 13:56
コメント(0)
紀元後二世紀にローマ五賢帝のひとりハドリアヌスがイングランドの北の境界線に築かせた長城がある。ロンドンから北へ430キロ。スコットランド国境のすぐ南にあるカーライルはローマ起源の町。そこからさらにバスで一時間程度かかる。
ハドリアヌスの城壁
全長110キロ強。東はニューキャッスルまで及び、グレートブリテン島をは挟んだ二つの海をつなぐように建設されてた。

近くには羊放牧用の柵もたくさんみられるので、バスで走りながら城壁の話をしていると、「あ、あれですか?」と皆さん指差したり(笑)。
確かに同じような石を用いた石壁なのでぱっと見は似ているが、ならべてみるとその違いははっきりしている。下の写真で手前は現代の羊放牧用の柵。上の写真、およびこの写真後方に見える四角い石積んだ厚いものが紀元後二世紀ローマ時代。
羊用の柵

この城壁はもともと高さ六メートルの高さがあったそうだが、現在はその基礎の部分だけが残る。四角い石材は建築に便利なのでどんどん持ち去られてしまったのだ。

比較的よくのこっているこのバードオズワルド砦付近が見学地として推奨され、バス駐車場も完備されている。
バードオズワルド砦へ

砦の跡
現在見られる古代のものはこのような建物基礎の部分でしかない。
敷地内には1840年にこの遺跡に興味を持ち、考古学者に発掘させたヘンリー・ノーマンという人物が住んだ家がある。彼はファームハウスに塔や壁を増築して、あたかも中世の屋敷のように改造した。

小麦貯蔵庫の再現図
案内板には日本語も表記もあるので分かりやすい。なるほど、ここは穀物貯蔵庫だったのか。

それにしても、どうして「六メートルの高さがあった」というようなことが分かるのだろう?ローマ帝国の築いた類似の壁はいろいろあるのだろうが、塔の形状までもはっきり再現することができるのだろうか?

二日後に行ったバースのローマ浴場博物館の展示品を見ていた時、温泉から見つかったという下の銅製カップの解説を聴いて納得した。
バース温泉で見つかったローマ兵のカップ
このカップはローマの兵士が常に携帯していた銅製の個人用のカップで、行軍の際に水を飲んだり配給を受け取ったりする為の必需品だったそうだ。
横から見ると、なるほどハドリアヌスの城壁と思われる姿がはっきりと描かれている。同様のものが三点あるのだとか。※どこの博物館にあるか、などは言及されていなかった。
城壁の描かれたローマ兵のカップ
バースの浴場は当時アクア・スリスと呼ばれ、スリス・ミネルヴァ女神の為の神殿と温泉が湧き出す池があった。このカップは兵士が奉納の為に投げ込んだと推察されている。

人間が神に捧げる方法は、時代も洋の東西も問わないらしい。

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