記事一覧
1 - 5件目まで(5件中)
蜩の 鳴きごえ閑ずむ 夕空に 名残惜しげな かすれ雲かな
夏場のフランスで夕暮れ時となるのは、場所によっても若干の違いがありますが、ほぼ夜の9時過ぎになります。
6月が最も日が長いようで、南フランスでは夜の10時ぐらいになってようやく薄暗くなり、日の入りの始まりとなります。
8月末の現在では、日は確実に短くなっており、8時半ぐらいになると薄暗くなります。日本で夜8時過ぎといえば真っ暗ですが、ここでは、暮れなずむ時間となります。
しかし、ここでは、夕暮れがあまりにもあっけなく終わるような気がします。
日本人は、夕焼け小焼けなど夕暮れを形容する様々な言葉があることからも、、夕暮れという現象に関心を払い、「果てゆく」一日を感傷でもって捉えていたような気がします。
実際に、日本の夕暮れは気候のせいか、一日の他のどの時間にも見られない面持ちを呈します。
日が傾き、青かった空が徐々に茜に染まり、なうらびれた鈍色の陽光と混じりながら闇と化していくのを見ていると、なんとも言えない切ない気持ちになります。
「ああ、一日が終わってしまう・・・・」という、愁いを帯びた思いは、多くの日本人が感じる気持ちだと思います。
朽ちゆくものに対して「もののあはれ」を感じる日本人の心に、夕暮れはジーンと響いてくるようです。
この日本の夕暮れと対照的なのが、ここ南仏の夕暮れのような気がするのです。
先にも書きましたが、晴天に陰りが見えたかと思いきや、いきなり夜の帳がドーンと下り、あたりを漆喰の闇に包み込んでしまうのが南フランスの夕暮れです。
南フランスの気候と同様に、一日も明るいか暗いかどちらかの両極端で動きます。
日中、これでもかとボルテージ最高の状態で燦々と照りつけたため、一日が終わる頃には疲労困憊し、太陽も取るもの取らずそそくさと家路に着いてしまう・・・という感じです。
で、夕暮れもそこそこ、あっけなく日が暮れる・・・という現象になるような気がします。
そのため、ここに住んでいると、若干ウエットな感傷に浸ることのできる日本の夕焼けが恋しくなります。
ただ、紺碧の空が深いブルーに染まっていく過程はとても美しいと思います。乾いた気候でないと、このような空の色は出ないのではないかと私は勝手に理解していますが・・・。
ということで、ここで夕暮れ時が来たのを知る唯一の手段は公園の賑わいになります。
子供の笑い声に満ち溢れていた公園は、午後の7時を過ぎるから静かになり、8時には閑散とします。
夏休みが終わって学校が始まる9月になると、もっと早く静かになります。
南フランスにも爽やかな秋の訪れが予感されます。
夏場のフランスで夕暮れ時となるのは、場所によっても若干の違いがありますが、ほぼ夜の9時過ぎになります。
6月が最も日が長いようで、南フランスでは夜の10時ぐらいになってようやく薄暗くなり、日の入りの始まりとなります。
8月末の現在では、日は確実に短くなっており、8時半ぐらいになると薄暗くなります。日本で夜8時過ぎといえば真っ暗ですが、ここでは、暮れなずむ時間となります。
しかし、ここでは、夕暮れがあまりにもあっけなく終わるような気がします。
日本人は、夕焼け小焼けなど夕暮れを形容する様々な言葉があることからも、、夕暮れという現象に関心を払い、「果てゆく」一日を感傷でもって捉えていたような気がします。
実際に、日本の夕暮れは気候のせいか、一日の他のどの時間にも見られない面持ちを呈します。
日が傾き、青かった空が徐々に茜に染まり、なうらびれた鈍色の陽光と混じりながら闇と化していくのを見ていると、なんとも言えない切ない気持ちになります。
「ああ、一日が終わってしまう・・・・」という、愁いを帯びた思いは、多くの日本人が感じる気持ちだと思います。
朽ちゆくものに対して「もののあはれ」を感じる日本人の心に、夕暮れはジーンと響いてくるようです。
この日本の夕暮れと対照的なのが、ここ南仏の夕暮れのような気がするのです。
先にも書きましたが、晴天に陰りが見えたかと思いきや、いきなり夜の帳がドーンと下り、あたりを漆喰の闇に包み込んでしまうのが南フランスの夕暮れです。
南フランスの気候と同様に、一日も明るいか暗いかどちらかの両極端で動きます。
日中、これでもかとボルテージ最高の状態で燦々と照りつけたため、一日が終わる頃には疲労困憊し、太陽も取るもの取らずそそくさと家路に着いてしまう・・・という感じです。
で、夕暮れもそこそこ、あっけなく日が暮れる・・・という現象になるような気がします。
そのため、ここに住んでいると、若干ウエットな感傷に浸ることのできる日本の夕焼けが恋しくなります。
ただ、紺碧の空が深いブルーに染まっていく過程はとても美しいと思います。乾いた気候でないと、このような空の色は出ないのではないかと私は勝手に理解していますが・・・。
ということで、ここで夕暮れ時が来たのを知る唯一の手段は公園の賑わいになります。
子供の笑い声に満ち溢れていた公園は、午後の7時を過ぎるから静かになり、8時には閑散とします。
夏休みが終わって学校が始まる9月になると、もっと早く静かになります。
南フランスにも爽やかな秋の訪れが予感されます。
- タグ:
- 南フランス 南仏 マルセイユ フランス観光 リゾート
目が合えば にっこり笑って ボンジュール さらりと過ぎる やさしい時間
フランスに住み始めた外国人が最初に驚くのが、フランス人は知らない人に対しても「ボンジュール」と笑顔で挨拶をするということ。
個人主義、無愛想、神経質などなど、親しげな言動とはかけ離れたイメージが定着しているフランス人ですが、挨拶に関しては別のようです。
もしかしたら、個人主義で、無愛想で、神経質だからこそできることかもしれませんが・・・。それぞれが自分可愛さのために、公共の場を少しでも心地よい空間にしようという各自の努力の表れということでしょうか。
お店でも、入る時には「ボンジュール」、出る時には「オボワール:さようなら」を欠かしません。店員や店主と知り合いでもなんでもないのに、既に知り合いであるかのように、目を見て笑顔で挨拶をします。
道を歩いている時でも、目が合えば、にっこり笑って挨拶を交わします。もちろん、知り合いでない人にでも。
交差点で信号待ちの時には、ボンジュール以上の会話に発展することもよくあります。私のようにベビーカーを押している者であれば、赤ちゃんの話題で盛り上がったりします。
そして信号が青に変われば、「オボワール:さようなら」「ヴー・パッセ・ラ・ボンジュルネ:よい一日でありますように」など、ありきたりの別れの挨拶をさらりと交わして、それぞれの道を急いでいきます。
何でもないちょっとしたことですが、気持ちが和らぎ、優しい気持ちで心が満たされるのが感じられます。
みなさんも、フランスに来られた時には、目が合えば、微笑みを湛えて「ボンジュール」と言ってみてください。相手も同じように、控えめだけど温かみのある笑顔で「ボンジュール・マダム/ムッシュー」と返してくれるはずです。
心と心がさらりと触れ合う優しい時間。ボンジュールの魔法というところでしょうか。
フランスに住み始めた外国人が最初に驚くのが、フランス人は知らない人に対しても「ボンジュール」と笑顔で挨拶をするということ。
個人主義、無愛想、神経質などなど、親しげな言動とはかけ離れたイメージが定着しているフランス人ですが、挨拶に関しては別のようです。
もしかしたら、個人主義で、無愛想で、神経質だからこそできることかもしれませんが・・・。それぞれが自分可愛さのために、公共の場を少しでも心地よい空間にしようという各自の努力の表れということでしょうか。
お店でも、入る時には「ボンジュール」、出る時には「オボワール:さようなら」を欠かしません。店員や店主と知り合いでもなんでもないのに、既に知り合いであるかのように、目を見て笑顔で挨拶をします。
道を歩いている時でも、目が合えば、にっこり笑って挨拶を交わします。もちろん、知り合いでない人にでも。
交差点で信号待ちの時には、ボンジュール以上の会話に発展することもよくあります。私のようにベビーカーを押している者であれば、赤ちゃんの話題で盛り上がったりします。
そして信号が青に変われば、「オボワール:さようなら」「ヴー・パッセ・ラ・ボンジュルネ:よい一日でありますように」など、ありきたりの別れの挨拶をさらりと交わして、それぞれの道を急いでいきます。
何でもないちょっとしたことですが、気持ちが和らぎ、優しい気持ちで心が満たされるのが感じられます。
みなさんも、フランスに来られた時には、目が合えば、微笑みを湛えて「ボンジュール」と言ってみてください。相手も同じように、控えめだけど温かみのある笑顔で「ボンジュール・マダム/ムッシュー」と返してくれるはずです。
心と心がさらりと触れ合う優しい時間。ボンジュールの魔法というところでしょうか。
- タグ:
- フランス パリ フランス語 文化 ライフスタイル
満天の 蒼がまぶしき 夏空に ゆったり輪を描く 一羽のかもめ
青空をキャンバスにかもめがゆっくりを白い輪を描いては飛び去っていく・・・地中海の原風景です。
空と地中海が一体化し、静かな蒼の世界が目の前に広がり、そのなかで唯一動いているものは自分とかもめだけです。
南フランスの海岸沿いに都市が興ったのはギリシャ時代に遡りますが、それ以前ののどかな時代には、まさに、海と空とかもめとそれを見ている自分以外は何もない世界だったのだろうと想像します。
この写真はマルセイユの高台にあるノートルダム・ド・ラ・ギャルドから写したものです。地上の喧騒から離れ、海と空の神秘を堪能するには格好の場所だといえます。
ぜひ一度訪れて、地中海のパノラマ・ビューを堪能してみてください。
自然がこんなにも美しいものだったのか・・・と生きることの喜びを心の底から感じることができますよ。
青空をキャンバスにかもめがゆっくりを白い輪を描いては飛び去っていく・・・地中海の原風景です。
空と地中海が一体化し、静かな蒼の世界が目の前に広がり、そのなかで唯一動いているものは自分とかもめだけです。
南フランスの海岸沿いに都市が興ったのはギリシャ時代に遡りますが、それ以前ののどかな時代には、まさに、海と空とかもめとそれを見ている自分以外は何もない世界だったのだろうと想像します。
この写真はマルセイユの高台にあるノートルダム・ド・ラ・ギャルドから写したものです。地上の喧騒から離れ、海と空の神秘を堪能するには格好の場所だといえます。
ぜひ一度訪れて、地中海のパノラマ・ビューを堪能してみてください。
自然がこんなにも美しいものだったのか・・・と生きることの喜びを心の底から感じることができますよ。
- タグ:
- 南フランス プロヴァンス フランス観光 世界遺産 リゾート
涼やかな 潮風たどりて 見下ろせば 蒼さが揺らぐ 夏の夕暮れ
抜けるように真っ青な空と海がどこまでも続く南フランスの海岸。夕暮れ時が近づくにつれて、ゆっくりと色褪せ、やがて一日のフィナーレを飾るかのごとく、あたり一面が黄金に輝く瞬間が訪れます。その後、ようやく夕闇が地中海を覆いつくします。
夏の地中海が暮れなずむのは、夜の9時半頃です。10時を過ぎてようやく夕闇のなかに落ち着きます。
それまでは、太陽を楽しもうと海へ繰り出す人々でごった返し、辺りは喧騒の波に飲み込まれます。
因みに、今年は、オーランド大統領もヴァレリーさんと一緒に南フランスで一週間ほどヴァカンスを楽しむとのことです。あ、現在とっているのかな。
なんでも、「ヴァカンス・ノーマル」だそうです・・・・。リッチなお友達の豪華ヨットで地中海をクルージングし、マヨルカあたりのにある別荘で過ごす前大統領のヴァカンスとは違うとのこと。地中海沿岸の小さな村でひっそりとるのでしょうか。。。。プレジデント・ノーマルがとるヴァカンスですから・・・。
さて、マルセイユのビュー・ポートもご他聞に漏れずで、シャトー・ディフを訪れる観光客やヨットでクルージングに出かける人々で大いに賑わっています。
しかし、夜の帳が下りる頃には、日中の喧騒がうそのように静かになります。
人々はオレンジの暖かい光が灯るレストランやカフェへと吸い寄せられ、海岸沿いには黄昏のなかで散歩する人々がちらほら散見されるばかりとなります。
海岸に打ち寄せるさざ波の音だけが聞こえるのみで、夜の闇に包まれていきます。
黄金色から朱色に変わり、やがて濃い蒼色に包まれ、暗闇へと沈んでいく地中海。
その移り変わりは、人間の歴史の興亡を映し出しているようです。
抜けるように真っ青な空と海がどこまでも続く南フランスの海岸。夕暮れ時が近づくにつれて、ゆっくりと色褪せ、やがて一日のフィナーレを飾るかのごとく、あたり一面が黄金に輝く瞬間が訪れます。その後、ようやく夕闇が地中海を覆いつくします。
夏の地中海が暮れなずむのは、夜の9時半頃です。10時を過ぎてようやく夕闇のなかに落ち着きます。
それまでは、太陽を楽しもうと海へ繰り出す人々でごった返し、辺りは喧騒の波に飲み込まれます。
因みに、今年は、オーランド大統領もヴァレリーさんと一緒に南フランスで一週間ほどヴァカンスを楽しむとのことです。あ、現在とっているのかな。
なんでも、「ヴァカンス・ノーマル」だそうです・・・・。リッチなお友達の豪華ヨットで地中海をクルージングし、マヨルカあたりのにある別荘で過ごす前大統領のヴァカンスとは違うとのこと。地中海沿岸の小さな村でひっそりとるのでしょうか。。。。プレジデント・ノーマルがとるヴァカンスですから・・・。
さて、マルセイユのビュー・ポートもご他聞に漏れずで、シャトー・ディフを訪れる観光客やヨットでクルージングに出かける人々で大いに賑わっています。
しかし、夜の帳が下りる頃には、日中の喧騒がうそのように静かになります。
人々はオレンジの暖かい光が灯るレストランやカフェへと吸い寄せられ、海岸沿いには黄昏のなかで散歩する人々がちらほら散見されるばかりとなります。
海岸に打ち寄せるさざ波の音だけが聞こえるのみで、夜の闇に包まれていきます。
黄金色から朱色に変わり、やがて濃い蒼色に包まれ、暗闇へと沈んでいく地中海。
その移り変わりは、人間の歴史の興亡を映し出しているようです。
- タグ:
- 南フランス 地中海 プロヴァンス フランス観光 ビーチ
- 萌える緑と光のダンス
-
エリア:
- ヨーロッパ>フランス>マルセイユ
- テーマ:観光地 街中・建物・景色 留学・長期滞在
- 投稿日:2012/08/02 23:06
- コメント(0)
うっそうと 草木がしげる うら庭で 緑たわわに 光したたる
緑が萌えるという表現が果たして適切かどうか・・・?
日本の新緑が萌えるよりも格段の激しさをもって「萌え盛る」のが南仏の草木です。
満天の夏空から降ってくる恵みの光を浴び、光合成を盛んにしてエネルギーを発散しまくるかのごとく・・。
そのせいか、葉っぱが厚く、色も濃いものが多いような気がします。
そんな葉っぱと戯れ、飛び散る光のしぶき・・・。
緑と光のダンスは、南仏の夏の風物詩のひとつです。
緑が萌えるという表現が果たして適切かどうか・・・?
日本の新緑が萌えるよりも格段の激しさをもって「萌え盛る」のが南仏の草木です。
満天の夏空から降ってくる恵みの光を浴び、光合成を盛んにしてエネルギーを発散しまくるかのごとく・・。
そのせいか、葉っぱが厚く、色も濃いものが多いような気がします。
そんな葉っぱと戯れ、飛び散る光のしぶき・・・。
緑と光のダンスは、南仏の夏の風物詩のひとつです。
- タグ:
- プロヴァンス 南フランス フランス観光 文化遺産 マルセイユ
1 - 5件目まで(5件中)