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フランス紀行

~フランスの社会・生活・文化に関する情報や日本社会との比較分析、世界各地を旅して発見した面白い情報をお届けします。~

プロフィール

ニックネーム:
Neomars
居住地:
ヨーロッパ>フランス>マルセイユ
性別:
女性
会社名:
Tabet International en France
会社英字名:
Tabet International en France
会社所在地:
ヨーロッパ>フランス>マルセイユ
業種:
現地ツアー企画・現地ガイドなど
自己紹介:
単なるスポット紹介やグルメを堪能することだけに飽き足らない旅慣れた日本人が欲している情報とは何か・・・。それは、「現地とコネクトすること」ことができる情報提供ではないかと思っています。表層に現れる現象の根拠を歴史的、文化的、社会的価値観の観点から探り、ついでに辛口ジョークや捻りの利いたブラックジョークも交えながら、「なるほど・・」と納得しながらクックックゥと笑って楽しんで頂ける情報提供をお約束します!

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サクレクール
パリへの祈り
エリア:
  • ヨーロッパ>フランス>パリ
テーマ:観光地 街中・建物・景色 歴史・文化・芸術 
投稿日:2015/12/07 16:47
コメント(0)
サクレクール

2016年11月13日のテロ事件はフランスの歴史に刻まれる惨事となった。

日本時間の早朝にパリにいる夫から電話で、無差別テロについて連絡を受け、ニュースフィードを見てあまりの恐ろしさにショックを受けた。夫が無事で、パリの我が家も被害を受けていないことを確認し、一息ついたのも束の間、フィードを見ながら、怒りが込み上げてきた。

「What did we do to deserve all the attacks?」

私を含む多くのパリ市民が抱いている想いだ。

1月のシャルリー・エブド事件では、正しいか間違っているかは別にして、ターゲットは明確だった。アンチ・イスラムのデシネが(あまりにも鋭く的を突いているので・・・)頭に来たけど、ペンの力では太刀打ちできないので暴力で封じ込めようとした。I got it.

しかしながら、今回は異なる。無辜の市民を狙った無差別テロ。たまたま「そこにいた」だけの理由で、命を落とすなどということは断じて許されない。少なくとも、文明社会ではあるまじきことだ。

パリ郊外のスタジアムで対ドイツのサッカー試合を見物していたオーランド大統領は、テロ発生の情報を受け、すぐさま会場を後にし、23時頃にはエリゼ宮よりen directで大統領声明を発表した。

「フランスは今、戦争状態に突入した」

日本政府は、このような非常事態、例えば、北朝鮮の支離滅裂政権から無差別テロを仕掛けられたら、このような毅然とした態度で対抗できるだろうか。

今や、イスラム国の謀略であることが分かり、国家として承認されていないまでも、戦う対象が明らかになった。もちろん、このイスラム国を倒せば全てことが片付くかというと、国際政治はそんなに単純なものではないのは十分に承知だ。イスラム国を潰してパリに平和が訪れるのなら、人類の歴史がここまで血に塗られたものになることはなかっただろう。

しかしそれでも、show of forceは、複雑な国際政治において数ある外交手段の1つとして正式の使用が認められている。自然の法則ほど普遍性がないものの、明らかに効力を発揮しているケースも多々ある。もっとも、後付の検証であることも確かだが・・・。

国連憲章に則った手続きを経た上での行使が必要となるとか、ルールを守る日本人はまず手続きの正当性について指摘するのだろうが、今回のテロを見て、必要とあらばイスラム国に対する武力行使を反対する国はないだろう。米国をはじめ多数の国が、フランスと共にテロとの戦いに応じる構えを見せている。

日本の参加うんぬをここで論じたくないが、国際社会では、軍事力が事の結果を左右すること、またそれが現実だということを日本人はもっと理解するべきだ。

乱暴な言い方になるが、簡単に言うと、「やられたら、やり返す」もしくは、「やられないように、準備しておく」ことが重要だということだ。

そんなことをしたら世の中は戦争だらけになってしまうという人がいる。心配するまでもなく、既に戦争だらけだ。先程も述べたが、世界史の紐を解けば、人類はこの4000年という長い歴史を通じて微塵も成長することなく、争いを繰り返してきた。今でも、冷戦が終わってようやく核戦争による人類滅亡の危機を脱したかとホッとする間も無く、民族紛争だの、宗教戦争などが各地で火を噴いている。

このような現状を前にして、日本が武力を放棄することで、この人類の普遍的な現象が変わるとでも本気で思っているのだろうか?

もう1つ質問させてもらえば、武力フリーの世界平和を達成するために、日本はどのように国際社会に働きかけてきたのか?結果を出した例があれば、是非とも見せてもらいたいものだ。極東の一角でひとりで静かに武力を放棄しても、何の意味もないのではないか。結局は米国の軍事力があってできる贅沢でしかない。もし米国にそっぽを向かれたら(幸運にも、現時点では米国のアジアにおける権益が絡むので絶対にないが・・・)、どのようにしてならず者が気炎を上げる東アジアで祖国の安全を保障するのか?

「またあのならず者がバカやっているのよ。相手にするのはやめよう」と相手にせず、正義は必ず理解されるという根拠のないナイーブな思い込みで孤高の貴人を決め込めば、瞬時にして亡国の憂き目を見ることになる。

日本人は以下のことを覚えておくべきだ。

国際社会に正義はない。

国際社会の正義は、「強者」の詭弁の他のなんでもない。

まさしく、暴れっこ、世に蔓延るのだ。黙っていたら、何も解決しないばかりか、むしろますますやられるだけ。「無政府状態」にある国際社会において、国際法なんて武力の前には何の拘束力もないのだから。自分の身は自分で身を守らなければ。

とまあ、このような状況を熟知している先進国の猛者であるフランスは、テロとの戦いを宣言した。成熟した国家として当たり前の行動である。

しかし、一点だけ気になることがある。

第二次大戦以来の大参事となるテロをどうして事前に予測できなかったのか・・・。サルコジの息子のルイは「オーランドの腑抜け政府の下でパリ市民が犠牲になった」とツイートし、「国家の非常事態に政局を気にする発言は不謹慎」とのお叱りを受けて、すぐさま削除したようだが、実際に、ここまでのwell-coordinatedかつ大規模なテロの謀略を見抜けなかったなんて、フランスのインテリジェンスはどんだけ腰抜け?!と叫びたい。

世界に誇るエリート校で鍛えられたエリートが国家の舵取りをしている(はず)なので、もっと気合いを入れて取り組んでほしいと思う。

かなり気炎を巻いた口調になったが、私は、私たち家族にとって祖国となるフランスが、故郷であるパリが攻撃され、信じられない数の無辜の命が一瞬にして無駄にされたことが許せない。

パリが攻撃されることで、私たちの心が攻撃されたような衝撃を感じる。大切な人達が、大切な想い出が一瞬にして粉砕されるなんて、誰にそんな権利があるのか。

フランスのシリアへの介入が気に入らないというのが理由だとも聞いた。一市民としてはっきり言いたい。

「じゃあ、お家騒動を国境の外に持ち出さないでほしい。誰が嬉しくてシリアに介入していると思うのか?難民などを通じて内戦が国境の外に波及してきているから仕方なしに関与しているだけ。そうでなければ、ほっときますよ。」

このようなことを言うと、彼らはかならず、数世紀前の植民地支配の負の遺産だの、揚句の果てには10世紀も15世紀も遡った恨み辛みを連呼する。

バカバカしい限りだが、これが国際社会の現実なのだ。しかしこれを放置しておくことは得策ではない。日中関係で憂き目を見ている日本は、まさにこの教訓から学びたい。

つまり、「あり得ない!」と思われることが、何度も厚顔無恥で繰り返されるうちに、いつの間にか「史実」になってしまう。そう、声を大きくした人が勝つのが国際社会の現実。正しいとか間違っているとかじゃなくて、間違っていることも正しくなるのだ。

大抵の場合に、武力を介して。

別にイスラム国に仕返しをしたいわけじゃない。もちろん、仕返しをすることに躊躇などしないが、それ以上に、「ここは見せ場」だから、かならず見せる、つまりshow of forceをしなければならないから。

国際社会が一丸となって、イスラム国の暴挙を絶対に許さないという断固たる意志を行動に移すことで、それが国際社会の現実となり、ひいては、国際法となり、そして、普遍の原理として国際社会の文化として根付いてくるよう働きかけなければならない。

イスラム国にすれば別のロジックがあるだろう。でもWho cares? 私と私の家族、愛する人々を含むパリ市民が安心して暮らしていくことができるパリにするためにも、私たちのロジックと価値観を何がなんでも通さねばならない。絶対に負けられないのだ。

そう、まさしく、戦争なのだ。
タグ:
パリ クリスマス パリのテロ 

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フランスの情報が満載です!
パリの夕暮れ
トワイライトパリ
エリア:
  • ヨーロッパ>フランス>パリ
テーマ:観光地 街中・建物・景色 歴史・文化・芸術 
投稿日:2014/12/09 16:10
コメント(0)
パリの夕暮れ

あっと言う間に2014年が終わろうとしています。この間2014年になったばかりだというのに、もうクリスマスを目前に控え、年の瀬も数週間後。

いよいよ12月に入り、パリもシャンゼリゼをはじめ街全体が美しくライトアップされて、クリスマスムード全開です。

クリスマスシーズンになると、日常生活全般における憤懣やるかたない非効率と時間の無駄、果てしなく続く税金のリストなど全て綺麗に忘れて、「ああ、やっぱりヨーロッパ、そしてパリこそが美の発祥・・」と、その美しさの前にただただひれ伏すばかりです。

先週末もイルミネーションに包まれるパリの街を車で走りながら、この類い稀なる美しさに一人酔いしれ、感動していました。

でも、イルミネーションのない夕暮れのパリも、これまた格別の趣を呈します。サンジェルマン・デ・プレから国会議事堂のあたりまで散歩し、アレクサンドル3世橋とエッフェル塔を撮ってみました。個人的に最も好きなアングルで、いわゆる「私のパリ」の一枚というやつです。

温かい間接照明がアパルトマンにまた一つと灯りはじめ、一日の疲れを癒す家族の団らんが始まる時間。ダウンタウンにもイルミネーションで溢れはじめ、大切な人と一緒に過ごすディナーや憩いのひと時が始まる時間でもあります。

社交好きなパリの人達の12月の予定は、一言で「クレイジー」・・・。大切な人々に贈るプレゼントを探したり、クリスマスのバカンスの予定を立てたり、立て続けに予定されるディナーの調整をしたりと、てんてこ舞い。

私は基本的に物に全く興味がないので、プレゼントされることは正直言って、キライです。別に拘りがあるわけではないのですが、「必要なものは自分で買うから勝手に買わないで」という可愛げのないタイプ・・・でも、これは私を含むほんのマイノリティであって、多くの人達は贈って贈られるのが大好き。このマジョリティの嗜好をリスペクトして、私も毎年、プレゼント確保に奔走しています!

でも、人のためにプレゼントを選ぶのは大好きです。贈る相手がプレゼントを手にして喜ぶ顔を予想しながらあれこれ考えるのは本当に楽しい。もう見ているだけで、お返しをしてもらったような気分になります。

こんな私たちのけなげな気持ちを察し、そして個人とビジネスの相互利益のために日本でよくある「クリスマス商戦」なるものはフフランスに存在しません。なぜなら、フランスでは政府が決めた時期にsold1(セール)を開催せねばならず、それ以外で実施する場合には事前に申請する必要があるようです。今年は景気が悪いから早めにsold開始というわけにはいかず、全国一斉に年明けに開始と相成るわけです。これは夏場も同じこと。

Soldはもう少し先のことだけど、このクリスマスシーズンの華やかさ、活気、そして、そこかしこで展開される慈善活動の数々を見るにつけ、パリのクリスマスは人の心を温かくしてくれるものがあるような気がします。

大陸特有のクリスピー(乾燥した・・)な冷気のなかで、この温かい気持ちを感じる時、ヨーロッパで迎えるクリスマスを実感します。
タグ:
パリ 冬のパリ フランス観光 エッフェル塔 セーヌ川 

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フランスに関する記事が満載!
近距離TGV
プロヴァンス・アルプ・コートダジュールを走る
エリア:
  • ヨーロッパ>フランス>マルセイユ
テーマ:観光地 街中・建物・景色 歴史・文化・芸術 
投稿日:2014/11/04 20:21
コメント(0)
フランスは地方がそれぞれ個性豊かであることが特徴です。特に、南フランスは地方のなかでも別格。

南仏といえば、ニースやカンヌ、モンテカルロといった有名・高級避暑地がすぐに頭に浮かぶかもしれません。でも、これらはコートダジュール、またの名をリビエラ海岸地域ともいわれ、地中海に面してイタリアとの国境沿い付近に広がる一部の地域をさします。

近距離TGV

南フランスの魅力は高級リゾートに限ったものではありません。歴史観光はもちろんのこと、香水からグルメ、ワイン、ライフスタイル、芸術に至るまで様々な領域で世界中の多くの人々を魅了してきました。

コートダジュールからスペインに向かって進むと地中海沿いに進むと、香水の街、グラースに辿りつきます。フランスをはじめ世界の有名なメゾンの殆どは、このグラースで香水を調達するといいます。何万もの異なる香を嗅ぎ分けることができる調香師が調合する秘伝の香り・・・。香水を創ることができるのは有名メゾンに限ったことではありません、香水造りに関する一日コースに参加し、自分オリジナルの香水をプロデュースすることもできます。

内陸部に向かうと、アビニオンやアルルに代表されるオートプロヴァンスがあります。教皇庁やローマ時代の水道橋などの世界遺産を堪能し、中世の歴史に想いを馳せるには格好のロケーション。アルルは、ゴッホとゴーギャンが暮らした場所としても知られており、かの有名な「ひまわり」「アルルのゴッホの寝室」などが描かれました。

あまり知られていませんが、ゴッホやゴーギャンに限らず多くの印象派の画家が南仏の太陽に惹かれ、当地で人生の一時を過ごしたということ。サンポール・ド・ヴァンスに礼拝堂を建てたマチス、エクス・アン・プロヴァンスで生涯を閉じたセザンヌ、他にもシャガールやピカソなども一時を過ごし、南仏の太陽の下に煌めく自然や人、街並みを描いたといわれます。

エクス駅

画家に限らず、私達一般人も感動のため息を漏らすのが、辺り一面に広がるラベンダーやひまわり畑。南仏の太陽と大自然に育まれた食材を活かすプロヴァンス料理も多く生み出され、ピーター・メールの『南仏プロヴァンスの12ヵ月』で南仏のライフスタイルが紹介され、日本でも有名になりました。

フランス全土の街や村で定期的に立つマルシェの散策はフランスで暮らす愉しみの1つとしてあります。澄み渡る青空の下を散歩して、旬の食材や地元の手作りグルメで溢れかえるマルシェで買い物をする贅沢。地元の人達とおしゃべりしながら、ついでによそのお宅のレシピまで教えてもらったり。夏場であれば、熟れた真っ赤なプラムを紙袋一杯に買い込み、がぶりと噛みついた瞬間に広がるジューシーな甘さ・・・。フランス人が「人生の愉しみ方」を知っていると言われる所以が理解できる瞬間です。

あまり知られていませんが、ローヌ川沿いはプロヴァンス・ワインの生産地で、中にはボルドーやブルゴーニュに匹敵する質を誇るものもあります。南仏の暑さを吹き飛ばすのど越し爽やかなロゼが人気で、オリーブオイルやトマトを基調にし、魚料理ともよくマッチする辛口なものから、太陽を燦々と浴びた果物を彷彿させるフルーティなものまで様々です。

オートプロヴァンスから南下すると、パリと並ぶフランス最古の大学が立ち並ぶ学問の都市、エクス・アン・プロヴァンスに辿りつきます。夏には盛大な音楽祭なども開催され、南フランスの文化の発祥地といっても過言ではありません。街の中心地には、パリ大学に次ぐフランス最古の大学であるエクス・アン・プロヴァンス大学があります。印象派の画家のひとりであるセザンヌが描いた「サン・ヴィクトワール」も遠くに拝むことができ、なかなか落ちない夏の夕日に輝く姿はプロヴァンスの名物となっています。

マルセイユ市街

更に南下すると、パリのリヨン駅を発ったTGVの終着駅となるマルセイユに到着します。ギリシャの植民地としての起源をもつマルセイユはフランス最古の都市、最大の貿易港として栄え、また、地中海世界の首都としての存在感を今に残す都市です。ブイヤベースやパスティスなどの地元の伝統料理に加え、クスクスなどのアラブ料理を出すお店も立ち並ぶなど、アラブ文化の影響が各所で色濃く感じられます。マルセイユは今や、アメリカの大都市に負けない「サラダボール」なのです。

多民族化が進む一方で、地中海が誇る伝統文化が脈々と受け継がれるのがこの都市の特長でもあります。サヴォン・ド・マルセイユなど、数世紀に亘る長い歴史を超えて原料から作り方から全て現在に受け継がれ、市内の5か所の工房でのみ生産されたものしか正式のサヴォンとして認められないとされているようなものから、今やフランス全土で愛されクリスマスには欠かせない「サントン・ド・マルセイユ」まで様々。サントン人形は、キリスト降誕を祝うクレシュの様子を再現したり、プロヴァンスの農民の生活を表現するものまで、プロヴァンスの伝統を今に伝える貴重な民芸品です。

最後になりましたが、プロヴァンスを語るのに忘れてはならないもの。それは、世紀の画家たちが魅せられ、追い求めた南仏の光です。プロヴァンスに来られた際には、朝起きたら必ず空を見上げて下さい。見渡す限り真っ青な空がどこまでも広がり、吸い込まれていきそうな錯覚を覚えます。どこまでも青い空には、白いカモメが輪を描いてゆったり飛んでおり、そこにほんのり地中海の潮風が吹いてくる。

夏場は午後10時を過ぎてようやく日が傾き、オレンジの暖かい間接照明がポツリ、またポツリと灯るようになる日暮まで、人々は家族や親しい友人達と一緒に食前酒や夕食を楽しみ、語らいます。レストランなどに限らず、各家庭のバルコニーでも人々が集まり、テーブルを出して楽しい団らんをひと時を過ごしているプロヴァンスの原風景。

自然と文明が穏やかに調和しているプロヴァンスに、是非とも一度TGVで旅してみて下さい。
タグ:
南フランス プロヴァンス 地中海 コートダジュール 南仏 

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フランスの全てを教えます!
savon3
サヴォン・ド・マルセイユ(Savon de Marseille)を救え!
エリア:
  • ヨーロッパ>フランス>マルセイユ
テーマ:買物・土産 観光地 歴史・文化・芸術 
投稿日:2012/12/22 20:21
コメント(0)
昨日のフリーペーパーに、サヴォン・ド・マルセイユを守るために、マルセイユのアルティザンが署名活動を開始した旨を報じた記事が掲載されていました。

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サヴォン・ド・マルセイユという石鹸は、誰でも一度は聞いたことがあるかと思います。Made in France というよりも、Made in Marseilleの石鹸で、プロヴァンスで取れたオリーブオイルや他原料を使用し、地中海の海水を用いて醸造し、最後は地中海の潮風で自然乾燥て作られることが義務付けられており、政府の厳しい管轄の下に置かれています。

私も個人的に驚いたのですが、作り方は各メゾンによって少々異なるものの、原料に用いるものは全てプロヴァンス産であることが厳しく求められているとのことです。対岸から来るマグレブ産などの安いもので間に合わせたものは、たとえ作り方が正しくとも、最早サヴォン・ド・マルセイユとは見なされないといいます。

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実際に見ていただくと分かるのですが、オリーブ成分のパーセンテージ(72%)までしっかりと彫刻されているのが分かります。色はベージュと緑色のものが元祖ですが、昨今では、観光客向けに各種色素をつけた彩り豊かなヴァージョンも出回っています。

もっとも、この着色に関して地元の工房の間で意見が分かれています。人工的に着色したものも正式のサヴォン・ド・マルセイユとして見なすのかどうか・・・・。

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いずれせによ、元祖のものについては、香料や着色料も含まず無添加で肌に優しく、アトピーやニキビに悩む方にも安心して利用してもらえるようで、しかも使用後も自然に優しいのが特徴です。

サヴォン・ド・マルセイユの歴史は古く、14世紀に遡り、ルイ14世の治世において作り方が統一され、17世紀後半において、時の財務大臣であるコルベールにより、マルセイユ地域で活躍する90ほどの工房で作られたもののみをサヴォン・ド・マルセイユと呼ぶと定められました。

Le premier savonnier dans la région est recensé en 1370. La formule de ce savon a été réglementée au XVIIe siècle sous Louis XVI.. En 1688, Colbert a passé un édit limitant l'utilisation du nom « savon de Marseille » uniquement aux savons fabriqués à l'huile d'olive dans la région de Marseille,qui compte, au XIXe siècle, 90 savonneries.
(フランス語ウエキペディアより)

しかしながら、昨今では、中国やトルコやチュニジアなどから偽物の安いバージョンが出回っており、これが本物の「サヴォン・ド・マルセイユ」の真価を下げ、ついでに価格破壊も行っています。

これに講義する署名活動が、ここに掲載する新聞記事の主題です。

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良い物を安く手に入れたいというのが誰もの願い・・・でも、本物は高価であるというのが当たり前。歴史の風化にも耐えて今日まで受け継がれてきたものには、それなりの価値とレガシーがあり、それに対価を払うのは、ある種、使う者の義務とも言えるでしょう。

私は個人的に物欲がないので、基本的にメードインチャイナもメードインフランスも気にせず使っていますが・・・でも、拘りを持つものには、真価を求めます。そこで判断材料になるのは、長きに渡る歴史の風化に耐えてきたかどうか・・・。

歴史の検証を経て今現在も本物として通用するものについては、我々現代人も敬意を払い、後世に受け継いでいくべく努力する義務があります。

何ができるかって、出来る限り、本物以外を買わないようにし、買ったら大切に使うということに尽きるでしょう!
タグ:
サヴォン・ド・マルセイユ プロヴァンスお土産 フランス観光 アルティザン 伝統工芸 

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サントン2
クレシュ・ド・ノエル(サントン・ド・マルセイユ
エリア:
  • ヨーロッパ>フランス>マルセイユ
テーマ:買物・土産 観光地 歴史・文化・芸術 
投稿日:2012/12/21 19:31
コメント(0)
クレシュ・ド・ノエルは、イエス・キリストが誕生したシーンを模型にしたもので、クリスマスの由来をヴィジュアルに再現するまたとないオブジェです。サパン・ド・ノエル(クリスマス・ツリー)など煌びやかなクリスマス・デコレーションの影に隠れて存在感が薄い感じがありますが、実際には、キリスト誕生を祝うクリスマスに欠かせません。

サントン4

フランス革命の頃からプロヴァンス地方で習慣として定着し、その後、フランス全土に広がっていったようです。そのためか、クレシュ・ド・ノエルを彩るサントン人形は、サントン・ド・マルセイユと呼ばれ、プロヴァンス地域の伝統的な農民の生活を描いています。

サントン3

クリスマスの時期ともなると、マルセイユの旧港に近い広場には、所狭しとクリスマス・マルシェが立ち並び、行きかう人々の目を楽しませます。その中で最も目を弾くのが、サントン人形を売るマルシェ。パリと比較しても、マルセイユではサントン人形を売るマルシェが多いことに気がつきます。

お店によって、サイズもコレクションも様々です。そして、買う人も、どれが自分のコレクションにとってベストか一生懸命、吟味しています。

サントン1

プロヴァンス地方では、このクレシュ・ド・ノエルをサパン・ド・ノエルと同様に、クリスマスには欠かせないオーナメントと見なしている家庭が多いのが特徴です。もっとも、昨今では、他の多くの伝統と同様に廃れつつあることは否めませんが、それでも、他の地域と比較して、まだ根強く残っているようです。

家庭に限らず、教会では大々的にコレクションしているところもあり、クリスマス・シーズンになると一般公開してくれます。クリスマスにフランスを訪れた方には必見の催しだといえます。

Cresh1

クリスマス・マーケットや教会を訪れ、エスプリ・ド・ノエルを満喫してみてください!
タグ:
プロヴァンス クリスマス フランス観光 サントン人形 南フランス 

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