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エリア:
- アジア > インド > カジュラホ
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テーマ:
- 街中・建物・景色
- / 歴史・文化・芸術
傷心のバンダウガルから一路カジュラーホーへ。
快適さがクセになりそうなプライベートタクシーで約5時間。
着いてビックリ、私の記憶にあるカジュラーホーとは全然別の町になっていた。
北インドと東インドのちょうど境目にあるカジュラーホーはエロティック彫刻の寺院遺跡が有名な村。この遺跡群は世界遺産に登録されている。
私は……そう、もう11年も前になるだろうか、初めてインドを長旅したときカジュラーホーを訪れていた。
のどかで静かな片田舎の村。
あのときはバラナシから来たので、そののんびり感や人の少なさが余計に際立った。
ちょうど暑い時期で、日中の気温は48度。西群寺院遺跡の前にある巨木の木陰で、この暑いのにチャイを飲みながら村の人たちが休んでいたのを覚えている。
レストランもホテルも多くなく、夜は8時を過ぎると村は暗闇に沈む。
なんでわざわざカジュラーホーにあるんだかわからないイタリアンレストランのイルミネーションが暗闇をわずかに明るくしていた。
その印象のまま今回来たのだが、あまりの変わり様にただただ呆然。
湖の前はただの土手だったのに、今はきれいに舗装され遊歩道になっており、レイクサイドのシケたみやげ物屋通りがホテルにレストラン、ショップが並ぶ。
客引きたちのしつこさ、うるささも以前では考えられないほど。
夜9時になっても10時になってもにぎやかな音楽が聞こえてくる。
もはやのどかな村ではなく、インドのよくあるツーリストタウンだ。
客引きたちをあしらいながら、あの巨木を探した。
それは前と同じ場所にあった。
ただその周りはショップがズラリ。
もうひとつ探してみる。
暗闇をわずかに照らしていたあのイタリアンレストラン。
あのとき知り合った日本人夫婦とディナーを食べた店。
ルーフレストランで、確かピザを食べたっけ。
巨木のところを右に折れて少し歩いたところにあったような……。
うるさい客引きに、ここら辺に昔からあるイタリアンレストランはないか、と尋ねた。
客引きは張り切って頭上を指差す。
そこにはイルミネーションに縁取られた、イタリアンのメニューを掲げたレストランがあった。
うろ覚えだが、もしかしたら本当にここかもしれない……。
11年。
そりゃあインドでなくても変わるだろう。
というより、やはりインドも変わるのだ。その変化は都市だけではない。
あのときは遺跡を見たら他に何もない退屈な村だった。
が、今回はそうでないかもしれない。
ただ、あののどかで退屈で静かなカジュラーホーが失われてしまったのは残念だ、勝手な言い分ではあるけれども。
快適さがクセになりそうなプライベートタクシーで約5時間。
着いてビックリ、私の記憶にあるカジュラーホーとは全然別の町になっていた。
北インドと東インドのちょうど境目にあるカジュラーホーはエロティック彫刻の寺院遺跡が有名な村。この遺跡群は世界遺産に登録されている。
私は……そう、もう11年も前になるだろうか、初めてインドを長旅したときカジュラーホーを訪れていた。
のどかで静かな片田舎の村。
あのときはバラナシから来たので、そののんびり感や人の少なさが余計に際立った。
ちょうど暑い時期で、日中の気温は48度。西群寺院遺跡の前にある巨木の木陰で、この暑いのにチャイを飲みながら村の人たちが休んでいたのを覚えている。
レストランもホテルも多くなく、夜は8時を過ぎると村は暗闇に沈む。
なんでわざわざカジュラーホーにあるんだかわからないイタリアンレストランのイルミネーションが暗闇をわずかに明るくしていた。
その印象のまま今回来たのだが、あまりの変わり様にただただ呆然。
湖の前はただの土手だったのに、今はきれいに舗装され遊歩道になっており、レイクサイドのシケたみやげ物屋通りがホテルにレストラン、ショップが並ぶ。
客引きたちのしつこさ、うるささも以前では考えられないほど。
夜9時になっても10時になってもにぎやかな音楽が聞こえてくる。
もはやのどかな村ではなく、インドのよくあるツーリストタウンだ。
客引きたちをあしらいながら、あの巨木を探した。
それは前と同じ場所にあった。
ただその周りはショップがズラリ。
もうひとつ探してみる。
暗闇をわずかに照らしていたあのイタリアンレストラン。
あのとき知り合った日本人夫婦とディナーを食べた店。
ルーフレストランで、確かピザを食べたっけ。
巨木のところを右に折れて少し歩いたところにあったような……。
うるさい客引きに、ここら辺に昔からあるイタリアンレストランはないか、と尋ねた。
客引きは張り切って頭上を指差す。
そこにはイルミネーションに縁取られた、イタリアンのメニューを掲げたレストランがあった。
うろ覚えだが、もしかしたら本当にここかもしれない……。
11年。
そりゃあインドでなくても変わるだろう。
というより、やはりインドも変わるのだ。その変化は都市だけではない。
あのときは遺跡を見たら他に何もない退屈な村だった。
が、今回はそうでないかもしれない。
ただ、あののどかで退屈で静かなカジュラーホーが失われてしまったのは残念だ、勝手な言い分ではあるけれども。