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ねこたんの足あと

~あちこち行って。いろんなもの見て聞いて歩いて食べて。~

プロフィール

ニックネーム:
yummy
居住地:
東京都
性別:
女性
自己紹介:
本業は小説を書くかたわら、
占いとヨガのサロンを主宰しています。

占いは手相とタロットカード。
ヨガは南インド ケララ州で州公認のインストラクター資格を取得しました。
少人数制のクラスを展開しています。
ご興味のある方は、
http://alvayu.jp
にアクセスしてみてくださいね。


小さい頃からアフリカに憧れていて、海外旅行デビューはエジプト。それからケニアへ行き、念願のサバンナに。アフリカのあとにアジアに行き始め、人からはよくルートが逆だよ、と言われました。

私はその国の何かひとつでも見たいものがあれば、どこへでも行きます。それがきっかけですが、あとは行き当たりばったり。何かをするため、にその国へ行くわけではなく、ただただその国に浸かるような旅をします。
だからこそ、生きた情報をその場で得ることができるのだと思います。

どちらかといえばカオス的な国を旅するのが好きですが、でも近年ヨーロッパも堪能しました。先進諸国もきっちり知り、その両方を知ることが大事だと思ってますから、あまり偏ることもありません。

もうずっとヨガ修行をするため、定期的にインドへ行っています。一回の旅行期間は約2ヶ月ほど。滞在型なのでその地については精通していきます。前回は昨年11月に、今年もまた秋に訪れる予定です。

私が旅先で出会ったできごとや人たち、おいしいものやホテルやショッピング、交通事情、失敗談や病気になったこと、コワかったことなどのトピックや情報が旅する人たちの役に立てばとてもうれしいです。

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インド生リポ ●エローラ&アジャンタ編#2 ダダール駅狂騒曲

2012/02/02 19:38
ダダール駅ホームにて
エリア:
  • アジア > インド > ムンバイ
テーマ:
  • 街中・建物・景色
  • / 鉄道・乗り物
2011/10/12


冷房の効いた高級レストラン(トイレはイマイチ)で心身ともにリフレッシュした私たちは、いざ、ダダール駅構内へ。
駅のゲートにある電光掲示板で再度、列車を確認。
私たちのシャダブディ・エクスプレスは20分後の出発だが、同じホームから出る列車がまだ2本出発していない。時間を確認するととっくに出発しているはずなのだが。
若干の不安を胸にホームへおりる。

インドの駅のホームは果てしなく長い。
毎度感じることだが、ホームへ降りた瞬間にいつも途方に暮れる。
それはホームのどこが自分たちの乗り場なのか、さっぱりわからないからだ。
インドの列車は日本の電車と違い、車両から車両へ中を通って移動することができない。
同じクラスの車両はOKなのだが、違うクラスの車両間は連結部分でクローズされているのだ。これは主に盗難防止のためだそうだ。
そのため、ホームのどこに自分が乗る車両が着くのかを、見極めるのが大事だ。
しかし、およそインドの駅ほど不親切なものはない。
かろうじて番線の表示はあるものの、日本の駅のように車両の表示はない。それらしき小さな電光掲示板はあるのだが、しばらく見ていても“S”“N”や“GEN”といった略称しか出てこない。その略称がいったいなんの略なのかもさっぱりわからない。
私たちが乗るシャダブディ・エクスプレスはインド的には短距離移動の急行列車で寝台は付いていない。今回はAC付セカンドクラス・チェアをとっている。が、そうしたハイクラスの車両はだいたい1両か2両ほどしかない。だから乗る場所をまちがえると青ざめることになる。

ホームには一応エンクワアリー&パトロールのブースがある。
そこにいる女性スタッフに車両のことを訊いてみた。が、彼女たちは英語が通じない。それでもなんとか意志の疎通ができ、「あなたたちの乗る車両はこの辺に止まるよ」と教えてくれた。甚だ不安だったが、それを信じるしかない。

電光掲示板にはまだ私たちの乗る列車名は表示されない。時間はまさに今なのだが、前の前の列車がまだ来ていない。
遅れそうだ。それは受け入れないといけないらしい。
ホームには人がわんさかいて、みな大きな荷物と一緒に地面に座り込んでいる。すでに横になっている人もいる。スナックスタンドには人だかり。みなこれからの長旅に備えて、食うわ、飲むわ……。

いつも混んでいるスタンド。
今食べとかないと、という気持ちはわかる。
駅のスナックスタンド


やがて列車が入ってきた。
青と水色に塗られた長距離列車だ。案の定長い。
先頭に近い車両はたいがいファーストクラスで、黒い大きなシェイドガラスがはめられている。それからセカンドクラス。こちらはいくぶん窓は小さくなるが、やはり薄茶色のシェイドガラス。AC付車両の窓ははめ殺しで開かないしくみ。
そのあとはスリーパーと呼ばれる3等寝台。こちらはACとノンACがある。割合的にはノンAC3等寝台が一番多い。
そしてそのあとに続くのは恐怖のイス席。つまり予約なしで乗れる車両。テレビなどでよく見る、デッキからはみ出さんばかりの満員電車はコレ。
コスト的にも大幅に安い。ファーストクラスとイスだと新幹線と山手線ほどの差がある。
この車両に乗りたいとも思わない。
よくこれに乗ることこそインドの旅の醍醐味だと聞いたり読んだりするが、私は全然そう思わない。そういう経験をすることは悪くないと思うが、それが自慢のタネになり、自分はインドを知っていると勘違いする輩は本当に困る。
ただでさえインドでの移動は大変なのだ。余裕があるなら上クラスの列車や飛行機を使って何が悪い。

列車がゆっくりホームに止まる。
車体には“varanasi-munbai”と書かれたプレートが。
うわぁバラナシから来たのかーーー。
二日半かけてここまで来たのかーーー。いやーおつかれおつかれ。

バラナシ〜ムンバイの長距離列車
なんだか旅愁を感じてしまう。
列車入線



その列車が去ったあと、もう一本列車が来て、そのあとが私たちの番だ。
だが、そのもう一本はなかなか来なかった。

私たちは待ちくたびれてホームにあるベンチらしきものに座り込む。隣には同じように待ち続けるインド人家族。
暑くうるさいホームで軽く一時間。
ようやくそのもう一本がやって来た。
どっと人が降り、どっと人が乗りこむ。
いよいよ次が私たちの列車だ。
しかし待てども待てどもアウランガーバード行きのシャダブディ・エクスプレスは来ない。どうなってるんだ、だいたいこのダダール駅のひとつ前の駅、CST(チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス)駅が始発のはずだろ。途中で止まったりとかそういうことはありえないハズ。

いずれにしても待つしかない……。

待っている間、「世界一すさまじいムンバイの駅」をナマで見ることができた。
ホームには長距離列車が着く間合いにローカルが頻繫にやって来る。日本でいう、いわゆる山手線や中央線的な電車だ。
はじめそれとはわからずに、ホームの線路際に人が集まり膨れ上がるのを見て、私たちはいよいよ自分らの列車が来るのかと思い、人だかりに近寄った。
するとそばにいたインド人青年が、
「キミたち、ローカルに乗るの? それなら女性専用車両に乗った方がいいよ」
ローカル? いや、乗らないけど。
「そう、それなら下がってた方がいいよ。ここは危険だ……来たッ。キミたち、もっと下がってーーそ、それじゃ!」
私たちが呆気にとられていると、滑り込んできたローカル電車に青年は駆け寄っていった。……というより人の渦に飲み込まれていった。
人の一丸が怒涛のように電車のデッキに押し寄せる。
聞こえてくる怒号と絶叫。我先にデッキに足をかけようとするインド人を、他のインド人が突き飛ばし手すりを掴もうとする。が、他のインド人がその手を払いのける。
すごい殺気。
なんとか電車内におさまるインド人たち。が、ものすごいぎゅうぎゅう。日本の満員電車もすごいが、それ以上。まるで秩序がないのだ。
デッキから人がはみ出したまま、電車は発車する。当然ドアは手動で開けっぱなし。
電車が去ると、ホームは落ち着きを取り戻す。
そしてまた数分後、さっきと同じように人が集まりだし、ローカルがやって来て、再び怒号と絶叫。すごい迫力。
これが延々と繰り返されるのだ。

以前、某女タレントがTV番組のロケで、この満員電車に乗ったそうだ。もちろんはちゃめちゃになったのは言うまでもない。
いやー女の子にはムリでしょ。
あの密着度、スリはもちろん、他に何されるかわからないし、何もされなくても死にそうになる。
そう、だからなるほどちゃんと「女性専用車両」があるのだ。
意外に思うかもしれないが、インドでは痴漢は重罪なのだ。

そんなインドの通勤通学風景を見ながら、私たちは辛抱強くエクスプレスを待った。
午後4時、ゆうに2時間遅れて、シャダブディ・エクスプレスはその姿を現した。
最近は、あまり電車は遅れないと聞いていたが、改めてここはインドだと実感。遅れてすみません、なんていうアナウンスも当然ないしね。

腹が立つとかそうはならずに、ああ電車が来てくれてよかった〜〜と思わされてしまうところこそが、インドのスゴイところ……か。


シャダブディ・エクスプレス AC付2ndチェア
けっこう座り心地のよかったシート。
けど座りっぱなしの6時間はやはりだる〜〜。
シャダブディエクスプレス内1
シャダブディエクスプレス内2
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