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- 南極クルーズ2〜世界最南端の郵便局〜
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エリア:
- 北極・南極>南極
- テーマ:観光地 クルーズ その他
- 投稿日:2010/09/16 12:46
- コメント(0)
南極の思い出話に世界最南端の郵便局についてお話します。
・・・がその前に。
南極はどこの国のものではないそうです。そして多くの国々の研究機関があります。
私がご案内したコースでは過去の研究所跡はありますが基本的に無人の島や半島であり、雪も苔も石のひとつも決して持ち帰ったりしてはいけませんし、船からテンダーボートに乗る前、降りる前に、必ず消毒をしてます。
下船するときに持っていくのはデジカメとサングラス。お財布は基本的に持っていきません。
しかし!ポートロックロイへ下船するときだけは誰もがお金を用意します。
なぜならここからポストカードを送ることが出来るからです。
ここは今もイギリスの研究員が生活しています。
おびただしいジェンツーペンギンと共に…。
いま、南極へ訪れた場合、基本的にペンギンには5メートル以上近くによってはいけません。
しかし!ここだけは例外です。なぜなら。。建物の周りがペンギンのルッカリー(営巣地)なのです。
ペンギンを見つつ、中に入ると、まず真っ赤なポストが目に飛び込んできます。
そして、訪れた人が、用意しておいたポストカードに貼る切手を購入したり、かわいらしいお土産を手に取ったりしています。
ポートロックロイと書かれた貴重なお土産は、南極価格で結構なものですが、せっかくココまで来たんだし、という思いで、ついつい手が伸びてしまいます。
そして、実際に生活しているお部屋は昔のままの展示もしてあって、なんだかすごい昔の缶詰の空き缶やオートミールの箱が並べてあります。
でもよくみると…さっきまで使用してたかのような毛布も・・やっぱりここで生活しているのですね。
小さな小屋を一通り見て、ペンギンの写真もとり、例に漏れず?私も葉書を書きました。
いつもは絶対、そんなこといわない家族のものから「南極から葉書を送って欲しいッ」と強く懇願されたからです。
せっかくなので自分宛にも書いて、赤いポストに入れました。
スタッフたちは、いつ届くかはわからないよ、なにしろ、回収先はロンドンの郵便局だから、郵便船がいつ来るかはわからないのでね。といわれました。
どきどきしましたが、帰国して数ヵ月後に届きましたので、良かったと思いました(笑)
南極からロンドン経由ではるばる届いたポストカードを見ると、南極を訪れたときの情景や、葉書にこの感動をどう残そうかとあせったときの気持ちがありありとよみがえってきます。
ちなみに、ポストカードには住所と名前のほかには一言しか書いていませんでした。
「よくきたね」

・・・がその前に。
南極はどこの国のものではないそうです。そして多くの国々の研究機関があります。
私がご案内したコースでは過去の研究所跡はありますが基本的に無人の島や半島であり、雪も苔も石のひとつも決して持ち帰ったりしてはいけませんし、船からテンダーボートに乗る前、降りる前に、必ず消毒をしてます。
下船するときに持っていくのはデジカメとサングラス。お財布は基本的に持っていきません。
しかし!ポートロックロイへ下船するときだけは誰もがお金を用意します。
なぜならここからポストカードを送ることが出来るからです。
ここは今もイギリスの研究員が生活しています。
おびただしいジェンツーペンギンと共に…。
いま、南極へ訪れた場合、基本的にペンギンには5メートル以上近くによってはいけません。
しかし!ここだけは例外です。なぜなら。。建物の周りがペンギンのルッカリー(営巣地)なのです。
ペンギンを見つつ、中に入ると、まず真っ赤なポストが目に飛び込んできます。
そして、訪れた人が、用意しておいたポストカードに貼る切手を購入したり、かわいらしいお土産を手に取ったりしています。
ポートロックロイと書かれた貴重なお土産は、南極価格で結構なものですが、せっかくココまで来たんだし、という思いで、ついつい手が伸びてしまいます。
そして、実際に生活しているお部屋は昔のままの展示もしてあって、なんだかすごい昔の缶詰の空き缶やオートミールの箱が並べてあります。
でもよくみると…さっきまで使用してたかのような毛布も・・やっぱりここで生活しているのですね。
小さな小屋を一通り見て、ペンギンの写真もとり、例に漏れず?私も葉書を書きました。
いつもは絶対、そんなこといわない家族のものから「南極から葉書を送って欲しいッ」と強く懇願されたからです。
せっかくなので自分宛にも書いて、赤いポストに入れました。
スタッフたちは、いつ届くかはわからないよ、なにしろ、回収先はロンドンの郵便局だから、郵便船がいつ来るかはわからないのでね。といわれました。
どきどきしましたが、帰国して数ヵ月後に届きましたので、良かったと思いました(笑)
南極からロンドン経由ではるばる届いたポストカードを見ると、南極を訪れたときの情景や、葉書にこの感動をどう残そうかとあせったときの気持ちがありありとよみがえってきます。
ちなみに、ポストカードには住所と名前のほかには一言しか書いていませんでした。
「よくきたね」

南極クルーズは今いろいろなスタイルがあり、超ラグジュアリーから、探検的なもの、上陸しないけど雰囲気をばっちり楽しめるものまで、まさに顧客のニーズにあわせたコースが沢山あるのです。
しかしながら自然環境を配慮した点から、大型客船の南極海航行が制限されるそうです。
大型客船で南極半島付近を航行する利点、それは・・・「揺れないこと」です。
南極へ行くにはドレイク海峡という海峡を越えるのですけど、これが100-300人乗りの探検船ですと、お皿がすべり、人は斜めになり、結構大変です。
私がご案内したときにはお一人以外皆様、お食事もそこそこにお部屋でパタンとされてたかと思います。
私は、一応添乗員の面子を!と思い、ラウンジにいるものの、吹き上がる波と揺れですっかりグロッキー。良いダイエットになりました。
これが10万トンを越えますと、揺れもそこまでひどくないようです(まったくゆれないわけではありませんが)
でも、南緯60度越えるとこの揺れがぴたりとやみます。もう大型も小型両客船も快適になるでしょう。揺れのつらさはほんの一瞬です。
船酔いするけど、南極はいってみたい!という方には大型客船のバルコニールームがお薦めです。バルコニーから氷山を眺めながらのクロワッサン…超!贅沢です。
氷山の色はとても神秘的です。
真っ白の世界にブルーと黒が点在している世界ですので、結構まぶしいです。サングラスがあると大変便利です。
もし、上陸する探検船の南極クルーズでしたら、船に戻るときに、氷山のかけらが拾えるかもしれません。
私は、本当にラッキーなことに、写真のクリスタルのような氷を掬い上げたのですが、中の空気が出てしまっているので、外においておいてもなかなか溶けないのだそうです。
氷の中には塩分も無いそうで、実際にこの氷でオンザロックを試されたお客様はとてもおいしいと仰っておりました。
ただし、上陸中は、何も持ち帰っても、置いて帰ってもいけないという大変厳しいルールがあります。海中のものだけ、運がよければOKということらしいです。
私が南極クルーズを思い出すとき、真っ先にこの氷のことを思い出します。

しかしながら自然環境を配慮した点から、大型客船の南極海航行が制限されるそうです。
大型客船で南極半島付近を航行する利点、それは・・・「揺れないこと」です。
南極へ行くにはドレイク海峡という海峡を越えるのですけど、これが100-300人乗りの探検船ですと、お皿がすべり、人は斜めになり、結構大変です。
私がご案内したときにはお一人以外皆様、お食事もそこそこにお部屋でパタンとされてたかと思います。
私は、一応添乗員の面子を!と思い、ラウンジにいるものの、吹き上がる波と揺れですっかりグロッキー。良いダイエットになりました。
これが10万トンを越えますと、揺れもそこまでひどくないようです(まったくゆれないわけではありませんが)
でも、南緯60度越えるとこの揺れがぴたりとやみます。もう大型も小型両客船も快適になるでしょう。揺れのつらさはほんの一瞬です。
船酔いするけど、南極はいってみたい!という方には大型客船のバルコニールームがお薦めです。バルコニーから氷山を眺めながらのクロワッサン…超!贅沢です。
氷山の色はとても神秘的です。
真っ白の世界にブルーと黒が点在している世界ですので、結構まぶしいです。サングラスがあると大変便利です。
もし、上陸する探検船の南極クルーズでしたら、船に戻るときに、氷山のかけらが拾えるかもしれません。
私は、本当にラッキーなことに、写真のクリスタルのような氷を掬い上げたのですが、中の空気が出てしまっているので、外においておいてもなかなか溶けないのだそうです。
氷の中には塩分も無いそうで、実際にこの氷でオンザロックを試されたお客様はとてもおいしいと仰っておりました。
ただし、上陸中は、何も持ち帰っても、置いて帰ってもいけないという大変厳しいルールがあります。海中のものだけ、運がよければOKということらしいです。
私が南極クルーズを思い出すとき、真っ先にこの氷のことを思い出します。


- サハラのオアシス、ガダメス(リビア)
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エリア:
- アフリカ>リビア>ガダメス
- テーマ:観光地 世界遺産 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2010/08/26 17:01
- コメント(0)
さて、乾燥地帯にオアシスで思い出す場所と言えば、リビアのツアー名にも謳われているサハラのオアシス・ガダメスだ。トリポリから遥かに南方約600km、アルジェリア、チュニジアとの三国国境にも程近い場所にガダメスはある。

しかし同じオアシスとは言っても、生半可な都会のオアシスと違って、厳しい環境のサハラにおけるオアシスは砂漠に生きる者や砂漠を通る者の生命線を担っている。ガダメスは歴史を通じて、サハラ内の交通の要所として栄え、古代ローマ帝国時代にその名を遡る事ができる程。残念ながら当時の遺構は何も残っていないが、以後2,000年もの間砂漠の民はこのオアシスに生活を依存してきたのだ。町の住民の大半は、サハラ一帯に住むトゥアレグ族で構成されている。町の建物のほとんどが簡素な白色や茶色の日干し煉瓦で建てられている。しかし、ガダメスの驚きはその建物の内部である。

ガダメスの建物は外からは想像がつかない程、鮮やかな装飾が施されているのである。現在では町の住民の大半がイスラム教徒なので、イスラム芸術らしい線と対称の美が生かされた装飾が眩しいぐらいだ。残念ながら近代型の住居に移り住む人もいて、一時期こうした住居は見捨てられ始めていたが、世界遺産に登録された事も手伝って、旧市街内の住居利用率も再び増える傾向にある。

しかし同じオアシスとは言っても、生半可な都会のオアシスと違って、厳しい環境のサハラにおけるオアシスは砂漠に生きる者や砂漠を通る者の生命線を担っている。ガダメスは歴史を通じて、サハラ内の交通の要所として栄え、古代ローマ帝国時代にその名を遡る事ができる程。残念ながら当時の遺構は何も残っていないが、以後2,000年もの間砂漠の民はこのオアシスに生活を依存してきたのだ。町の住民の大半は、サハラ一帯に住むトゥアレグ族で構成されている。町の建物のほとんどが簡素な白色や茶色の日干し煉瓦で建てられている。しかし、ガダメスの驚きはその建物の内部である。

ガダメスの建物は外からは想像がつかない程、鮮やかな装飾が施されているのである。現在では町の住民の大半がイスラム教徒なので、イスラム芸術らしい線と対称の美が生かされた装飾が眩しいぐらいだ。残念ながら近代型の住居に移り住む人もいて、一時期こうした住居は見捨てられ始めていたが、世界遺産に登録された事も手伝って、旧市街内の住居利用率も再び増える傾向にある。
- タグ:
- リビア ガダメス オアシス

- 世界一の大迷宮フェズ(モロッコ)その3
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エリア:
- アフリカ>モロッコ>フェズ
- テーマ:観光地 街中・建物・景色 世界遺産
- 投稿日:2010/08/24 11:19
- コメント(0)
ブー・ジェルード門から進んだ場合タンネリーに着く手前の話になるが、フェズで一番大きな通り(タラーカビーラ)の終点の一帯がフェズの中心である。結構起伏もあるフェズの中でこの一帯は最も低い地域でもあるので、もしフェズの中で迷ったら、下っていけば、町の中心、或いは中心部に近い外に出られる可能性が高い事を覚えておきたい。そしてこの一帯はフェズの中でも最も古い地区であり、アッタリーン・メドラサ(神学校)やカラウィーン・モスクがある。カラウィーン・モスクは、東方から来た移民達が約1,000年前に築いたモスクであり、フェズの信仰の中心である。外観も内部も美しいのだが、残念ながらイスラム教徒以外は入れない。それでも中庭は一見の価値があるので、是非覗いてみて欲しい。

フェズの風景はどこか泥臭さと人間臭さが漂っているが、建物の内部は外観からは想像が出来ないくらい美しく飾られている場合も少なくない。肝心なのは中身というわけだ。モスクに観光客は入場できないが、メドラサ(神学校)は入場できる。左の写真はメドラサではない、一般のレストランだが、イメージとしてはメドラサやある程度裕福な家はこのように美しいイスラム建築の内装なのである。また、機会があれば、個人のお宅も除いてみると面白い。フェズは狭い土地に人口と住宅が密集しているので、パティオ(中庭)のある家は多くなく、日本のマンションやアパートに近い。しかし、小さな家であっても内装はしっかり手入れされている事が多い。キッチンは意外に普通で、日本のそれと様子はあまり変わらない。北アフリカの名物ミントティーでもすすりながら、実際の生活談義に耳を傾けると、フェズの理解も深まろう。(ツアーでは、メドラサや個人の家庭訪問も日程に入っています。)

フェズの風景はどこか泥臭さと人間臭さが漂っているが、建物の内部は外観からは想像が出来ないくらい美しく飾られている場合も少なくない。肝心なのは中身というわけだ。モスクに観光客は入場できないが、メドラサ(神学校)は入場できる。左の写真はメドラサではない、一般のレストランだが、イメージとしてはメドラサやある程度裕福な家はこのように美しいイスラム建築の内装なのである。また、機会があれば、個人のお宅も除いてみると面白い。フェズは狭い土地に人口と住宅が密集しているので、パティオ(中庭)のある家は多くなく、日本のマンションやアパートに近い。しかし、小さな家であっても内装はしっかり手入れされている事が多い。キッチンは意外に普通で、日本のそれと様子はあまり変わらない。北アフリカの名物ミントティーでもすすりながら、実際の生活談義に耳を傾けると、フェズの理解も深まろう。(ツアーでは、メドラサや個人の家庭訪問も日程に入っています。)
- タグ:
- モロッコ フェズ

- 世界一の大迷宮フェズ(モロッコ)その2
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エリア:
- アフリカ>モロッコ>フェズ
- テーマ:観光地 街中・建物・景色 世界遺産
- 投稿日:2010/08/19 11:13
- コメント(0)
迷路のような旧市街が広がるフェズには、様々なお店が見られる。最近増えつつある観光客向けのおみやげ物屋から地元の人の為の生活用品店や食料品店までありとあらゆる物が売られている。昨日触れたように、ブージェルード門から伸びるフェズで一番大きな通り(タラーカビーラ)沿いのお店は観光客向けのお店が多い。もちろんそれらのお店をひやかしながら歩いても、たっぷりと異国情緒は味わえるだろう。しかし、フェズの醍醐味は、大通りではなく、どこに続くのかも分からない小さな路地の行き先に眠っていると言っても過言ではないだろう。そうした場所にこそ、中世以来大切に守られてきたフェズの地元の人々の生活が息づいているからである。

アトラス北部の豊かな穀倉地帯から運ばれてきた青果類、肉類、アラブらしいスパイ類、乾物類、遥々海から運ばれて来る海鮮も中には見かける。
正直日本と比べると衛生状態は良いとは言えないが、変な農薬は使わずに昔ながらの作法で生産されている食料品が多いので、もしおなかの丈夫さに自信があれば、少し試してみるのも面白いかもしれない。地元の人向けの食料品店は総じて物価も安いので、お勧めだ。特に乾物類なんかは、店頭で珍しそうな顔をして覗き込んでいると、人懐っこい店主が気軽に試食を勧めて来る事も少なくない。中には得体のしれない食べ物もあるかもしれないので、一応現地のガイドに確認するのが一番だが、仮にその場で味は悪かったとしても、旅の良い思い出にはなるだろう。ちなみに近郊でよく採れるアーモンドはおいしかった。

フェズの一角には、肉屋が集まっている地域がある。ここもなかなか面白い。イスラム教徒が多数を占めるので、間違ってもソーセージがぶらさがってたりはしない。あるのは主に羊のみである。この羊は、モロッコの名物料理タジンの主菜であるだけではなく、フェズの市民にとって欠かせない食料の一つだ。身が切り売りされている場合が多いが、中には右の写真のように頭部をや羊足?を売っているようなお店もある。日本人には少々グロテスクなところもあるが、文化の違いを味わえるという意味では、なかなか興味深い場所。
フェズは、革製品の特産地としても知られているので、市内を歩いていると多くの革製品屋さんを見かけるだろう。旧市街の一角には、この革製品の職人達が工房を構えている地区がある。地図では分かりにくいが付近に辿り着くと嫌でもその方向が分かる。何故なら匂うからだ。革を染める場所をタンネリーと呼ぶが、その匂いを辿ってフェズのタンネリーに辿り着くと、その見慣れぬ風景に驚く人も多い。きっと何十年、ひょっとしたら何百年もの間変わっていないんじゃないかと思える伝統的な手法で革を染め、商品を仕上げているのだ。個人的にもフェズで最も印象に残っているのがこの場所である。革製品を見る度に今でも思い出す。あの強烈な匂いとともに・・・。(次回に続く)

アトラス北部の豊かな穀倉地帯から運ばれてきた青果類、肉類、アラブらしいスパイ類、乾物類、遥々海から運ばれて来る海鮮も中には見かける。
正直日本と比べると衛生状態は良いとは言えないが、変な農薬は使わずに昔ながらの作法で生産されている食料品が多いので、もしおなかの丈夫さに自信があれば、少し試してみるのも面白いかもしれない。地元の人向けの食料品店は総じて物価も安いので、お勧めだ。特に乾物類なんかは、店頭で珍しそうな顔をして覗き込んでいると、人懐っこい店主が気軽に試食を勧めて来る事も少なくない。中には得体のしれない食べ物もあるかもしれないので、一応現地のガイドに確認するのが一番だが、仮にその場で味は悪かったとしても、旅の良い思い出にはなるだろう。ちなみに近郊でよく採れるアーモンドはおいしかった。

フェズの一角には、肉屋が集まっている地域がある。ここもなかなか面白い。イスラム教徒が多数を占めるので、間違ってもソーセージがぶらさがってたりはしない。あるのは主に羊のみである。この羊は、モロッコの名物料理タジンの主菜であるだけではなく、フェズの市民にとって欠かせない食料の一つだ。身が切り売りされている場合が多いが、中には右の写真のように頭部をや羊足?を売っているようなお店もある。日本人には少々グロテスクなところもあるが、文化の違いを味わえるという意味では、なかなか興味深い場所。
フェズは、革製品の特産地としても知られているので、市内を歩いていると多くの革製品屋さんを見かけるだろう。旧市街の一角には、この革製品の職人達が工房を構えている地区がある。地図では分かりにくいが付近に辿り着くと嫌でもその方向が分かる。何故なら匂うからだ。革を染める場所をタンネリーと呼ぶが、その匂いを辿ってフェズのタンネリーに辿り着くと、その見慣れぬ風景に驚く人も多い。きっと何十年、ひょっとしたら何百年もの間変わっていないんじゃないかと思える伝統的な手法で革を染め、商品を仕上げているのだ。個人的にもフェズで最も印象に残っているのがこの場所である。革製品を見る度に今でも思い出す。あの強烈な匂いとともに・・・。(次回に続く)
- タグ:
- モロッコ フェズ
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