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- 栗の季節がやってきた!マロングラッセは何処が本場?
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>ミラノ
- テーマ:買物・土産 グルメ
- 投稿日:2021/11/08 00:00
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こんにちは。ミラノのガイドの三浦です。
秋と言うよりは随分寒いので、初冬の香りがするミラノ。寒がりのイタリア人たちは皆ダウン着たりと冬装束です。
今年は早くもデパートにクリスマスコーナーが設けられたり、すでに各スイーツ屋さんではクリスマスのお菓子パネットーネが並んでいますが、今日はやはり季節のお菓子であるマロングラッセについてお話してみたいと思います。
マロングラッセってフランスが本場でしょ?と思っている方が多いと思うのですが、実はその発祥地は不確かでフランスかイタリアと言われているんです。
有力な説は後に王家となるトリノのサヴォイア公のカルロエマヌエレ1世のシェフが16世紀に発明したものと言うことです。名前がフランス語なのは、サヴォイア家自体がフランスから来た貴族なのでフランス語のネーミングも自然な成り行きです。
実際にイタリアの栗の生産量は世界で5位。フランスに比べると6倍もの生産量です。特にトリノを州都とするピエモンテ州のクネオが一番の生産地です。
と言うことで、北イタリアでは美味しいマロングラッセやモンブランが食べられるんですよ〜。
特に有名なのは王室御用達特許も与えられていた、そしてミラノ市から歴史的老舗認定を得ている老舗ジョヴァンニ・ガッリです。
今も昔と変わらず、保存料を使わない100年前からの手法で作られるマロングラッセ。
- 【イタリアソムリエ協会マスター】ソムリエが教えるイタリアワイン!今回はマルケ州のワインを見ていきます!
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>アンコーナ
- テーマ:買物・土産 グルメ 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2021/10/21 00:00
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みなさん、こんにちは。
イタリアソムリエ協会のマスター・ソムリエの資格を持っている うしお ゆにこ です。
少し間が空いてしまいましたが、イタリアワインの紹介、第5回目はマルケ州です。
アドリア海に面したマルケ州、長く続く美しい海岸線に点在する町は、イタリア人の夏のバカンス地としても愛され、内陸はなだらかな丘陵地帯になっています。
日本ではまだマイナーな州ですが、イメージはまるでフィレンツ人(笑)の画家ラファエロは、マルケ州のウルビーノ出身。
ウルビーノにはラファエロの生家がありますので、ラファエロのファンの方は、ぜひマルケ州まで足を延ばしてください。
また、マルケ州の州都アンコーナは、紀元前4世紀を起源とする古い町で、高台から見下ろす港がとても綺麗です。
他、ロレートにある聖なる家の教会には、13世紀、天使が運んできたという言われのナザレの聖母マリアの家があり、今でも多くの巡礼者が訪れています。
さて、マルケ州のワインのキーワードは以下です。
* 代表の品種は何と言っても、ヴェルディッキオ。
* 白と赤の生産量は、意外やほぼ半々。白ワインが有名だが、今は赤も注目度が高い。
* ややマイナーな州でもあるため、品質と価格のパフォーマンスが抜群に良い。
さて、まず、マルケ州を代表する白ブドウ品種、ヴェルディッキオについてです。
「ヴェルデ」は緑という意味で、ブドウの色が緑がかっていることから名前がついたと言われています。
ワインは、わずか緑がかった麦わら色に、アーモンドのようなほろ苦さを感じさせ、魚介料理にぴったりの白ワインです。
なお、産地に、カステッリ・デイ・イエージとマテリカの2つがあります。
イエージは小さな町ですが、13世紀に南イタリアで活躍した政治家、その後の歴史に大きな影響を与えたフェデリコ(フリードリッヒ)2世が、広場に張られた天幕の中で産まれています。生産地としては広く、ヴェルディッキオのほとんどの生産者はこの地域です。
マテリカは内陸に入り、カステッリ・デイ・イエージと比較すると、生産量も生産者も少なく、しかし、白ワインであるのにもかかわらず数年の熟成耐える白ワインになります。
ちなみに、ヴェルディッキオでも、熟成期間の少し長い「リゼルヴァ」は、DOCG(保証付原産地統制呼称)ワインです。
赤ワインの代表は、「ロッソ・コーネロ」。
ややこしいのですが、「ロッソ・コーネロ」はDOC(原産地統制呼称)ワイン、「コーネロ」になるとDOCGです。
品種は、モンテプルチャーノ種が主体で、深みのある赤、フルーティで、タンニンがまろやか、程よいボディを持つ、肉料理にぴったりのワインです。
「ロッソ・ピチェーノ」はDOCワインで、一般的にモンテプルチャーノとサンジョヴェーゼ(マルケ州で生産量が一番多い)をブレンドして造り、さくらんぼの風味を帯び、やや軽やかな印象になるので、パスタ、肉料理などに。
もう一つのDOCGワイン「オッフィーダ」は、赤、白ともにあり、赤は、モンテプルチャーノが主体、白は、パッセリーナやペコリーノ主体で造られます。
5つ目、最後のDOCGワイン「ヴェルナッチャ・ディ・セッラペトローナ」は、ヴェルナッチャ・ネラという黒ブドウ品種で造られる発泡性の赤ワインです。
フレッシュなフルーツの香りが豊かで、サラミなどと一緒に食事の始めの方でいただくのがお勧めです。
また、DOCワインですが、黒ブドウのラクリマ種から造られる「ラクリマ・ディ・モッロ・ダルバ」も、ワインらしさいっぱいの口当たりで、辛口、甘口とありますが、後者は良いデザートワインになります。
その他、白ブドウ品種では、マルケ州の主に北部にビアンケッロ(ビアンカーメとも呼びます)という品種があり、例えば、DOCワイン「ビアンケッロ・デル・メタウロ」は、ヴェルディッキオより知名度が劣ることもあり、値段と品質のバランスが抜群、軽めで飲みやすく、魚料理全般に合わせられ、お勧めです。
最後に「ペッシェヴィーノ」。
上を向いた魚の形をしたボトルが特徴的です。
白ワインの場合が多いのですが、通常、いくつかの品種を混ぜて造っています。
フレッシュな味わいの、中身はご愛嬌程度なのですが、ボトルがとても可愛いので、テーブルの魚介料理が映えてくるかもしれません。
では、また。次回もお楽しみに。
- 【食欲の秋2021】ミラノの新スポット『メルカート チェントラーレ』後半
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>ミラノ
- テーマ:買物・土産 テーマパーク グルメ
- 投稿日:2021/09/24 00:00
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こんにちは。
ミラノ発信者ワキです。
今回も前回に引き続き、ミラノの新スポット『メルカート チェントラーレ』をご紹介♪
早速、スポット内の店を更に掘り下げて見ていきましょう!
まずはこちら!
エルバ島からで、名前はRendez vous (ランデヴー)。
コルシカ島の近くだから、フランス語?、と考えてしまいましたが、ナポレオンが最初に流された島であまりにも有名ですね。
料理はもちろん魚料理です。
メルカートの奥の方は魚ブースになり、下の階に降りると小洒落た fish barがあります。
お菓子のような魚味のおつまみや、キャビア、牡蠣、手長海老がコンパクトに美しく並べてあります。
魚ブースは新鮮なものでいっぱいです。
キアニーナ(chianina イタリア唯一の産地ブランドIGP認定の白い若齢牛)のハンバーガー屋。
タルタルが美味しそう。
コロナの前までは、日本の方々が日本では禁止になったので、こちらで山ほどタルタルを食べていたのを思い出しました。
その他にもお肉やサラミを取り扱ったお店もたくさんあります。
ミラノ風リゾットに似た イル リジーノ(IL RISINO)。
ヒットしそうです。
カクテルバーもあります。
チョコレートとジェラート(アイスクリーム)で有名な、トリノからのMARADEIBOSCHI.
木苺のジェラートは圧巻です。
電池の形をしたチョコレート、箱入りは完売でした。
因みに赤いマークのチョコは中にピスタキオのチョコが入っていて、こちらも美味しかったです。
進物に喜ばれそうです。
他にも色んなアイデアのものが豊富にありました。
もちろんお買い物もできます。
メルカートは縦に長く、すぐ外に出られるつくりになっていて、どこに座っても良いという解放感、流動的な駅にぴったりの戦略です。
ここまで揃うと、周りの店に影響があるのでは、と少し心配になりましたが、駅の反対側のスタバに人がいたので、何故か安心してしまいました。
メルカート チェントラーレの良いところは、無駄な空間が少ないところでしょうか。
良いものを更に粋に演出して出す。
ミラネーゼならではです。
同じテーブルで、全く違うカテゴリーのものを注文して食べられる。
ルールは自分たちでつくることが出来る時代。
出入口の花屋のお嬢さんに、時代に置いていかれないようにと、QRコードの注文の仕方を聞いてみたところ、結構複雑でお互いに苦笑してしまいました。
編集:shota.k
- 【食欲の秋2021】ミラノの新スポット『メルカート チェントラーレ』前半
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>ミラノ
- テーマ:買物・土産 テーマパーク グルメ
- 投稿日:2021/09/22 00:00
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こんにちは。
ミラノ発信者ワキです。
9月2日、食のマーケット、メルカート・チェントラーレ(Mercato Centrale)がミラノ中央駅構内にオープンしました。
マルペンサ空港行シャトルバスの発着所近くになります。
昨年オープン予定だったのが、コロナで遅れ今回に至ったようです。
建築はAlberto Torsello のヴェネツィアのグループTA ARCHITETTURA によるもので、コンセプトは、コラージュ(collage)、具象芸術(arte concreta)、アウトサイダーアート(Art Brut)の3点で、店内は様々な落書きのようなアートで装飾されています。
落書きの達人に対抗するような落書きの上塗りが難しい、逆に言えば落書きをすれば、それが更に活きて来る、というような新しい知的な作りになっています。
二つの階で構成され、4500平米の店内には36ブースのうち、29ブースが専門家による職人の店(Artiginato)で、職人名と写真が掲げてあり、とても分かりやすくしてあります。
入るとすぐにパン屋や、ジュース屋、中華のラビオリ、菓子屋を抜けるとトリュフ屋があり、
そこからエスカレーターで上の階へ移動します。
テーブル席がたくさんありますが、どの席に座っても良し、席代はかかりません。
テーブルにはQRコードが有り、直接オーダーも出来ます(登録要)。
もちろん外から時間指定の持ち帰りオーダーも出来ます(Zero fila 列はゼロ=並ばない)。
上の階の奥にはクッキングスクールも有り、その手前には唯一のレストランが有り、ここだけはテーブルにQR コードがありません。
グッズショップには駅構内ということで、電車の出発の表示もあります。
今回はミラノで話題の新スポットの施設を紹介しました。
次回はこのスポット内の店を更に掘り下げて見ていきましょう!
続編もお楽しみに!
編集:shota.k
- 【イタリアソムリエ協会のマスター・ソムリエが教えるイタリアワイン】今回はシチリア州のワインを見ていきます!
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>パレルモ
- テーマ:買物・土産 グルメ 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2021/08/12 00:00
- コメント(0)
みなさん、こんにちは。
イタリアソムリエ協会のマスター・ソムリエの資格を持つ
うしお ゆにこ です。
イタリアワインの紹介、第4回目は、シチリア州です。
シチリア島といった方が馴染みがあるかもしれませんね。
シチリアのワインは、おそらくみなさんの持っている、いかにもイタリアワインらしいイメージ に近いと思います。
イタリアの太陽と大地の恵み、フルーティでボディがあり、凝縮された味、酸味が比較的少なく飲みやすい。。。
また、値段が比較的お手頃なのも嬉しいところです。
さて、地中海に浮かぶ最大の島、シチリア島では、紀元前7世紀頃よりワインの生産が行われてきました。
現代になってからは、生産されるワインの多くが、バルクワインとして、他の地域や外国の「修正用ブレンドワイン」として使われてきた、という悲しい歴史もあります。
また、シチリアワインというと 「コルヴォ」 か 「レガリアーリ」、というイメージの時代もありました。
シチリアを代表する超有名ワイン。ラベルは少し変わっても、今でもスーパーで健在。
そういった苦難を超えて、小さな農家も自分たちで瓶詰めして独自に売り出すようになったので、今では興味深いワイナリーがたくさん出現しています。
さて、シチリア州のキーワードは、以下です。
?? 大量に生産されるワインの多くが、バルクワインとして売られてしまう長い歴史があった。
?? シチリアで、何といっても歴史的に有名なワインは、マルサラ。
?? エトナ山麓で造られるワインに注目!
シチリアでは、ワインの生産は白の方が赤よりやや多く、DOCG(保証付原産地統制呼称)ワインは 1つ 、他、多くのDOC(原産地統制呼称)ワインがあります。
シチリアもご多分に漏れず、土着品種が多いのですが、その中での注目は以下です。
白 カタラットの栽培が最も多く、他、グリッロ、インツォリア、カリカンテなどが代表。
赤 ネロ・ダーヴォラ(カラブレーゼ)が非常に人気があり、シチリアを代表する品種。他、ネレッロ・マスカレーゼに注目。
それでは、州都 パレルモ からスタートです。
パレルモと言えば、王宮(黄金のパラティーナ礼拝堂!)やカテドラル、旧市街など、見所たくさんの町です。
パレルモの西の方に、「アルカモ」 と呼ばれる白ワインの生産地域があります。
品種は主にカタラットを使い、香草などの香り、フレッシュ感がある、比較的軽めの辛口ワイン。シチリアで特に美味しい魚介料理全般にぴったりです。
シチリアの西側の海岸線を目指すと、マルサラ がありますが、歴史的な酒精強化ワイン、「マルサラ」の産地です。
1773年、イギリス人商人ジョン・ウッドハウスが、突然の嵐の襲われマルサラ港に寄港することになりました。そこで飲んだお酒が、当時イギリスで人気だったポートワインに似ていたので持ち帰ることにしたのですが、その時、長い船旅に持つようにと、アルコールを添加しました。
これがイギリスで非常に受けて、歴史的ワイン 「マルサラ」 の誕生となりました。
主に甘口で、お菓子作りに使われることが多いのですが、辛口のものもあります。
色も、白ブドウ品種(カタラット、グリッロ他)を使った黄金色と琥珀色のもの、黒ブドウ品種(ペリコーネ、ネロ・ダーヴォラ他)を使ったルビー色のものがあり、熟成期間によりフィーネ(1年以上)、スーペリオーレ(2年以上)、スーペリオーレ・リゼルヴァ(4年以上)、ヴェルジネ(ソレラスとも呼び、5年以上)、ヴェルジネ・ストラヴェッキオ(リゼルヴァとも呼び、10年以上)と異なるカテゴリーがあり、非常に複雑です。
甘いタイプは、チョコレートや、カンノーロなどの伝統的なシチリアのお菓子、辛口のものは食前酒、しっかりした味のチーズなどに合わせてみてください。
マルサラと言ったら、フローリオ社が超有名
さて、南側の海岸線へ出て、東に進むと、神殿の谷で有名なアグリジェントがあります。数多くの神殿の壮大な姿は、シチリアまで行ったら必見です。
さらに東には、シチリアバロック建築の可愛らしい町、ラグーザやカルタジローネなどが。
その辺りは、「チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア」という、シチリア唯一のDOCGワインの生産地が広がっています。
チェラスオーロとは一般にロゼを指すのですが、このチェラスオーロは、ロゼではなく赤ワイン。品種は、ネロ・ダーヴォラとフラッパート、フルーツの香り(ざくろの香りがあることも)が心地良く、フレッシュ感のある飲みやすいワインです。ローストなど、肉料理に最適。
チェラスオーロ他、シチリアの代表ワイン
そして、東側の海岸線に出ると、古代にはシチリア島で最も重要な町であったシラクーサ、少し北上して、シチリア島の第2の都市カターニア、ギリシャ劇場が有名、風光明媚なタオルミーナがあり、時々噴火するエトナ山(標高約3300m)が迫っています。
そのエトナ山は、今では、シチリアで注目のワインの産地です。
産地は主に東側、1000mの標高までにも及びますが、昼と夜の大きな寒暖差から来る凝縮された味わいが特徴的です。
「エトナ」は、白、赤共にあり、白は、カリカンテ、カタラットなどの品種を使い、花、リンゴの香りなどがきれいで、アンティパストから魚料理まで幅広く合わせられます。
赤は、ネレッロ・マスカレーゼなどの品種を使い、フルーツやスパイスの香り、凝縮されたボディが、肉系ソースのパスタやローストなどに合います。
ただし、「エトナ」の欠点は、やや値段が高いこと。シチリアでは高級ワイン的存在です。
エトナの白、赤ワイン
その他、北の海岸線には、リーパリ(エオリエ)諸島があり、マリヴァジア種から造る、「マルヴァジア・デッレ・リーパリ」 というデザートワインが有名です。
シチリア島の南西、アフリカの方が近いくらいのところに、難民の漂着で有名なパンテッレリア島があり、この島では、ズビッボと呼ばれるモスカート種から、「モスカート・ディ・パンテレッリア」 というデザートワイン造られています。
パンテッレリア島のワイン。パッシートとなると、より濃厚な甘口タイプになる。
これらのデザートワインは、カンノーリ、カッサータなど、濃厚なデザートと一緒にどうぞ。
では、また。次回もお楽しみに。
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