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- Uffizi美術館でふと見逃してしまう作品 3
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>フィレンツェ
- テーマ:鑑賞・観戦 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2020/11/03 00:00
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今日はフラアンジェリコが描いた(テーベ地方隠者達)をご紹介したいと思います。
この絵の作者については色々な説があり、私がイタリアに来て最初に買った1500リラの(現在の8ユーロ弱)ウッフィッイ美術館のカタログでは、ゲラルド・スタルニナの作品となっていました。
1420年頃の作品で、現在はフラアンジェリコの絵として断定されています。
Uffizi美術館でこの絵だけ床から65センチの高さ、低い所に飾られています。
理由は、すごく魅力的な絵でおとぎ話のような絵の為、特に子供に人気があり、子供の目線で見れるように飾ってあるからなんです。
この作品は紀元4世紀に、聖パコミアがエジプトのテーベ地方に創立した場所で、隠居し修行を行う修道士の生活を描いたものです。
祈りと孤独、労働で一生を過ごしていました。

どこからともなく射す月の光に照らし出された夜景は、少し神秘的です。
この岩だらけの景色の中で、修道士や隠者の毎日の生活が描かれています。
当時、このテーマはよく描かれ、アカデミア美術館にもウッチェッロが描いた絵があります。
ここでは自然が食糧を与え、他の世界から隔離して平和に過ごしているという事ですが、よく見ると不思議な生活やいろいろな動物を見つけることが出来ます。
1人の修道士は、木のへこみに住んでいます。
また聖ベネディクは洞窟に住んでいますが、誰かが上から食事をかごで運んでいます。
またライオンの車に引かれた人。その右には小さな柵があって、他の人との境界が区切って在り、手前では仕事、奥では静けさにふけっている様子が描かれていますが、これは活動的な人生と、瞑想的な人生を表現していると言われています。
そのすぐ右では男が荷を載せたロバを扉の方に押していて、その上には懺悔の礼拝堂で告知を聞く修道士、その上では天使を見た恍惚状態の修道士、などなどです。

川にはクロコダイルもいて、カラスが口からパンを落としていて、それを聖パウロとアントニオが分けていたり、他にもヤギが乳を搾らています。
ここには日常生活が沢山描かれてる訳ですが、これはフラアンジェリコの「人間と動物の関係」についてのメッセージでもあると思われます。
孤独や祈りは必要であるけれども、お互いに助け合い、「自然をリスペクトしなさい」ということです。
船が小さかったり、建物が小さくて修道士が入れない建物もありますが、実際の景色と似ています。
作者はすべての細部までを描き、毎日の生活、木の葉、石ころ、波などリアルな景色を表現しています。
写真では細かい所がわからないのですが、是非Uffizi美術館に来られた時は近くで見てください!

- フィレンツェの近代美術館
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>フィレンツェ
- テーマ:観光地 鑑賞・観戦 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2020/10/16 00:00
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ボンジョルノ!フィレンツェ公認ガイドの伊藤裕紀子です。
今日はあまり日本のお客様が訪れない美術館をご紹介します。
フィレンツェの近代美術館はピッティ宮殿の3階(secondo piano)にあります。
ピッティ宮殿には他にも「大公の宝物殿」「パラティーナ美術館」「衣装博物館」「ボーボリ庭園」「陶磁器博物館」などがあり、全部見学するのは大変ですよね。
もっとも人気があるのはラファエロの作品を鑑賞できる「パラティーナ美術館」ですが、もし興味があったら近代美術館にも足を踏み入れてみてください。
30もの部屋に18世紀終わりから20世紀始めまでの作品がずらり。
その時代のイタリアを代表する芸術家たちの作品を網羅した美術館になっています。
展示方法が時代別になっているので、進みながらイタリア近代美術の歴史を見ることもできますよ。
肖像画が多いのもこの美術館の特徴です。宗教画ばかりで疲れた、気分をリフレッシュしたい人にもおすすめです。

新古典主義のピエトロ・ベンヴェヌーティから、ロマン主義のフランチェスコ・アイエツ。
マッキャイオーリと呼ばれる、19世紀フィレンツェの色斑画法による革新的な芸術運動に属する画家たちの作品。
そしてキャンパスに色を分割して並べ、視覚混合で光と色の表現を最大限に発揮した新印象派。

ルネッサンスのイメージが強いフィレンツェをまた違った観点から知ることができる楽しい美術館です。

- フィレンツェの街を歩いていてふと目につくもの
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>フィレンツェ
- テーマ:観光地 街中・建物・景色 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2020/10/07 00:00
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皆さんこんにちは!フィレンツェ公認ガイドの福島久子です。
フィレンツェの街を歩いていると時々、(これは何なんだろう)というものに出くわします。これもその一つです。
フィレンツェの歴史中心区のいくつかの建物の壁に、昔、道を通る人達にワインを売っていた小さな窓口のようなものが未だに残っています。何世紀もたってこの窓口は使われなくなり、閉まってしまったり、壁でとじられたり、修復の時に見えなくなってしまいした。

貴族館で直接ワインを販売するようになったのは16世紀くらいです。中世、ルネッサンス時代に商業は栄えましたが、このころになると商業が下向きになっていきます、そうすると貴族たちは農業にも従事するようになり、大土地所有者になります。そしてワイン造りも始めます。
この窓口は仲介者を通さずに、直接道行く人達にワインを売る為に作られ、家族商売という事で無税だったので、買う人も他で買うより安く買えた為重宝したようです。ただ売るだけでなく、困っている人達に食事やワインを提供していました。この窓口が小さくて割と低い位置にあるのは、わざと顔が見えないようにしていたからとも言われているようです。

この窓口後ろには酒蔵があって、ここにはいつもワイン係がいてワインを注ぎ、販売していたそうです。大体このようなアーチ型をしている形で、上には石碑があり、販売時間なども書いてあるものもあります。色々見ていくとちょっとずつ形も違います。これはそれぞれの家族の趣味の違いのようです。フィレンツェには170の窓口があり、歴史地区だけでも145あるそうですが、何世紀にもわたって閉まったままだったのです。
しかし最近になってロックダウンが終わってすぐ、コロナ対策として、このワイン販売口がいくつか復活して、夕方決まった時間だけですがSanto Spirito通りのBarにも復活しました!
1634年すでにこのワイン販売口がペスト対策として使われていたということなので、現在のコロナ対策と同じだったんですね。

- Uffizi美術館でふと見逃してしまう作品 2
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>フィレンツェ
- テーマ:観光地 鑑賞・観戦 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2020/10/02 00:00
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前回もしUffizi美術館の中でどれか絵を持って行って良い!と言われたらロッソフィオレン ティーノのリュートを弾く天使をもらいたい。という話をしましたが、私が2番目に欲しいの はこちらの絵です。

ピエロ.ディ.コシモ
アンドロメダを救うペルセウス
(もらえるはずはありませんが、空想の中で)本当は怖いお話なんでしょうが、何となく描き方が愉快で笑ってしまいたくなります。
画家は1つの場面に3つの物語を描いています。
エチオピア王の美しい娘アンドロメダは、海の精ネ レイスよりも美しいと誇った母親カッシオペーの過ちを償う為、枯れ木に縛る付けられ、怪物の生贄に されようとしています。
浜辺では母親が絶望して泣き伏し、そこへ王である父親が、アンドロメダの 叔父で婚約者のピーネウスを伴ってやってきます。(赤いマントと赤い帽子が婚約者)その時ペルセウ スが翼のあるサンダルを履いて空を飛んでやって来て、彼女に一目惚れして、勇気に満ち溢れた様子 で、怪物に飛びかかって殺害し、アンドロメダを救い出します。
繋がれているアンロメダは、恐怖と今にも助けてもらえるという期待のはざまで美しい表情を見せています。
しかし怖い場面という印象よりは、全体的にのほほんとして、ピエロが想像力を働かせて描いた怪物も鼻から煙を吐き、口からはよだれが滴り落ちていて、恐ろしいという印象がなく、何となく置物みたいに見えます。そして空を飛んでいるペルセウスもなんだかのんびり飛んでいるのであまり緊迫感がありません。
またピエロは背景にかなり注意を払っていて、これはフランドルの影響をうけています。左側のターバ ンを巻いた人物、細部まで描かれている岸辺に至る水、それに素晴らしく描かれた楽器などがあります。
またよく見ると怪物の下の海藻から赤い珊瑚が映えているのがわかります。ペルセウスは盾に映っ た蛇の髪を持つメデューサの首を切り取って退治しますが、そのメデューサの首から流れ落ちた血が海 藻に触れて真っ赤な珊瑚に姿を変えたと伝えられています。
そのためか昔からヨーロッパでは赤い珊瑚 は魔除けとして珍重されています。

海藻から珊瑚が生まれるところ
ヴァザーリによるとピエロは人嫌いの変わり者だったとされ、自宅の庭を「自然のままが良いのだ」と言って雑草が生い茂るままにしていたと言います。
孤独をこよなく愛し、独りぼっちで空想に耽っていたようで、常に室内に閉じこもり、仕事をしている様子を他人に見せず、人間というよりは、獣に近い生活を送るようになっていたとことです。
このように一風変わっていて奇妙な想像力に恵まれていたので、このような面白い絵が描けたのかもしれませんね。

- ウフィツィ美術館でふと見逃してしまう作品
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エリア:
- ヨーロッパ>イタリア>フィレンツェ
- テーマ:観光地 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2020/09/24 00:00
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今回はなかなか時間がないと見逃してしまう作品をご紹介したいと思います。実は私がこの美術館で一番好きなのがこの作品です。もし美術館の中から一番好きな作品をもっていっていい〜〜なんてことがあったら、迷わずこれをもらいたいと思います!(なんてことはありませんが)。ビーナスの誕生をもらっても大きすぎて飾るところがないし、、。この絵はちょうど自宅の壁に飾るのにちょうど良いサイズでもあります。

描いたのはロッソフィオレンティーノ(Rosso Fiorentino)で題名はリュートを弾く天使。
彼の名前は髪の毛の色から来ていて、何でも赤毛で(赤はロッソ)とっても美男子だったそうで、大変魅力的で、とっても洗練されて音楽にも関心があったとされていて、ようするに今で言うと大変イケメンだったようです。
この時代美術はマニエリスムと言われ、ミケランジェロ、レオナルドダヴィンチ、ラファエロが亡くなると彼らを超える芸術家が出なくなり、それを模倣して作り直し、その時代に合わせていきます。人物が細長く描かれたり、周りの空間もあまり重要ではなくなり、色も強烈な色が使われたり、古典主義を革新していきます。
ただこれを見るとあまりその特徴がないんですが、何故ならこの絵はもともと大きな絵の一部だったかららしいんです。マリアとキリストが王座に座り、背景の暗い所には階段のデッサンがあって、天使はそこに座っていただろうと思われています。天使が楽器を弾こうとしているのがとても可愛らしいですね。楽器の木の質感は温もりを感じさせます。翼、鼻、頬っぺたが赤くて、それが他の冷たい色と反しています。
天使は赤毛ですが、これは先ほど言ったように、ロッソ自身が赤毛だったからとも言われています。実際このような赤毛の人物は彼の他の作品にも出てきます。
本当にかわいらしい天使ですね!
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