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エリア:
- 東北 > 岩手 > 宮古・浄土ケ浜
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テーマ:
- 街中・建物・景色
青岩秋子です♪
みなさんは『震災学習』や『学ぶ防災』という言葉を聞いたことがありますか?
東日本大震災による津波で甚大な被害のあった岩手県宮古(みやこ)市田老(たろう)地区。今回こちらで『学ぶ防災』を体験してきました☆
ここでの『学ぶ防災』は、東日本大震災による当時の津波の状況や現状を、過去の津波被害で建設された防潮堤や被災現場を見学しながら、災禍の記録や後世への教訓を聞いて防災意識を高めるためのものです。
「過去に幾度もの津波被害を受けながら、復興を遂げてきた地域」だからこそ伝えられる、自然災害の恐ろしさや教訓を学んできましたよ。

(学ぶ防災資料より。被災前(上)と被災後(下)の田老の様子)
今回参加したのは、三陸鉄道の田老駅前〜防潮堤〜たろう製氷貯氷施設(津波水位表示棟)〜たろう観光ホテルの1時間のガイドコースです☆

*田老駅前*
田老駅前でガイドの鈴木さんに迎えられ、そこで田老地区の地理について説明を受けました。以前、民家が建っていた場所には今は何もない状態でした。
津波からすでに6年以上経っているのですが、まるで時間が止まっているようで、まだまだ復興には道半ばであることを改めて実感しました。

*防潮堤*
防潮堤は第一から第三まで3つあり、上空から見た時「X型」になっています。
この交差した場所でお話を伺いました。
防潮堤は総延長約2.4km、高さは10mあったそうですが、津波はこの10mもの高さを優に超えてしまい、一瞬で町を飲み込んでしまったそうです。
津波の大きさを考えると、防潮堤のたもとに立っている私たち人間は本当に小さくて、ひとたまりもないことがわかりますね(・ω・;)(;・ω・)

3つの防潮堤は建設された時期が異なり(第一:昭和9〜32年度、第二:昭和37〜40年度、第三:昭和48〜53年度)、その時期によってコンクリートの内側が「土と石垣が組まれたもの」・「土のみ」・「土の中に鉄筋を入れて補強したもの」というように構造が違っていたとのことでした。
残された状態から強度の違いがはっきりわかります。
「もっと補強していたら・・・」という思いもありますが、それぞれの防潮堤を建設した当時の基準に基づいたものだったんですね。

防潮堤の上に登り海の方を見渡すと、第四の防潮堤の建設が進んでいました。
以前よりも高さも増して、内側の鉄筋をさらに強化しているそうです。
今回の津波の教訓をさらに加え、新たな基準で造られているんですね。

「安全のためだけれど、町が壁で囲まれて景色が見えなくなるのが残念だ。」
と、鈴木さんが少し寂しそうにおっしゃったのが、ちょっと辛かったです・・・(>_<)

*製氷貯氷施設(津波水位表示棟)*
港にある製氷貯氷施設は、建物の壁は津波で流されてしまいましたが、その後補修されて、津波水位表示棟として残されていました。
過去に田老地区を襲った3つの大きな津波の中で、東日本大震災の津波が17.3mと一番高い水位になっています。
横に広がる防潮堤では津波の”幅”を感じたのですが、ここでは津波の”高さ”を実感しました。やはり自然の脅威は計り知れないものだと改めて思いました。

*たろう観光ホテル*
最後はたろう観光ホテルへ。
ホテルは「震災遺構」として、被災当時の姿で遺されています。
通常は中へ入ることができませんが、「学ぶ防災」ではガイドさんと一緒に館内を見学し、部屋の中で津波発生当時のビデオを観ることができます。

ビデオには入り江に入ってきた津波が、防潮堤でターンをして反対方向へ流れていく様子や、津波が迫ってくる中、町民の方々が高台へ向かって走ってくる様子が映っていました。
「早く逃げて!」と思わず声が出てしまうほど、津波は驚くような速さ。
実際に現場を見てきたばかりなので、映像から受ける衝撃や印象はとても大きかったです。
ビデオを観終えて『学ぶ防災』は『つなみてんでんこ』という言葉で締められました。
岩手の方言で「てんでんばらばらに逃げる」という意味を含んでいて、
災害が起きたら冷静にすばやく行動し、一人一人が自分の身を守るという防災教育の言葉です。
現場を目にし、被災後の現状を体感したことで、ニュースだけではそこまで大きく感じられなかった災害の恐ろしさと、防災への意識が変わりました。
震災から6年と9か月が経過した現在も、まだ何もないところも多く、復興にはまだまだ時間がかかるということも、現地に来たことでよくわかりました。
一日も早く町全体が復興することをお祈りいたします。ο(*´˘`*)ο
最後に鈴木さんが、田老にはこんな美しい場所があることを教えてくれましたよ!(*´∀`*)
三王岩(さんおういわ)です。

長い年月をかけ自然が作り上げた、50mもの高さの奇岩は圧巻だそうです!
「学ぶ防災」には先ほどの1時間のコースに、三王岩の見学を加えた2時間のコースもあります♪
宮古市田老地区のほかにも、岩手県で震災学習を体験できる場所がたくさんありますよ。詳しくは下記の「いわて三陸観光プラットフォーム」のサイトを見てくださいね。
*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*
2015年12月の土砂流入により一部不通となっていたJR山田線の盛岡〜宮古区間が11/5に再開しました!
そして、来年6月には宮古と室蘭を結ぶ定期フェリーが就航します。

便利になったアクセスを利用して、宮古へ訪れてみて下さいね!
詳しくはこちら↓↓↓
いわて三陸観光プラットフォーム
http://sanriku-trip.jp/archives/tag/study/
岩手県観光ポータルサイトいわての旅 さんりく観光情報
http://www.iwatetabi-sanriku.jp/kataribe/index.html
宮古観光文化交流協会
http://www.kankou385.jp/
シルバーフェリー
http://www.silverferry.jp/
みなさんは『震災学習』や『学ぶ防災』という言葉を聞いたことがありますか?
東日本大震災による津波で甚大な被害のあった岩手県宮古(みやこ)市田老(たろう)地区。今回こちらで『学ぶ防災』を体験してきました☆
ここでの『学ぶ防災』は、東日本大震災による当時の津波の状況や現状を、過去の津波被害で建設された防潮堤や被災現場を見学しながら、災禍の記録や後世への教訓を聞いて防災意識を高めるためのものです。
「過去に幾度もの津波被害を受けながら、復興を遂げてきた地域」だからこそ伝えられる、自然災害の恐ろしさや教訓を学んできましたよ。

(学ぶ防災資料より。被災前(上)と被災後(下)の田老の様子)
今回参加したのは、三陸鉄道の田老駅前〜防潮堤〜たろう製氷貯氷施設(津波水位表示棟)〜たろう観光ホテルの1時間のガイドコースです☆

*田老駅前*
田老駅前でガイドの鈴木さんに迎えられ、そこで田老地区の地理について説明を受けました。以前、民家が建っていた場所には今は何もない状態でした。
津波からすでに6年以上経っているのですが、まるで時間が止まっているようで、まだまだ復興には道半ばであることを改めて実感しました。

*防潮堤*
防潮堤は第一から第三まで3つあり、上空から見た時「X型」になっています。
この交差した場所でお話を伺いました。
防潮堤は総延長約2.4km、高さは10mあったそうですが、津波はこの10mもの高さを優に超えてしまい、一瞬で町を飲み込んでしまったそうです。
津波の大きさを考えると、防潮堤のたもとに立っている私たち人間は本当に小さくて、ひとたまりもないことがわかりますね(・ω・;)(;・ω・)

3つの防潮堤は建設された時期が異なり(第一:昭和9〜32年度、第二:昭和37〜40年度、第三:昭和48〜53年度)、その時期によってコンクリートの内側が「土と石垣が組まれたもの」・「土のみ」・「土の中に鉄筋を入れて補強したもの」というように構造が違っていたとのことでした。
残された状態から強度の違いがはっきりわかります。
「もっと補強していたら・・・」という思いもありますが、それぞれの防潮堤を建設した当時の基準に基づいたものだったんですね。

防潮堤の上に登り海の方を見渡すと、第四の防潮堤の建設が進んでいました。
以前よりも高さも増して、内側の鉄筋をさらに強化しているそうです。
今回の津波の教訓をさらに加え、新たな基準で造られているんですね。

「安全のためだけれど、町が壁で囲まれて景色が見えなくなるのが残念だ。」
と、鈴木さんが少し寂しそうにおっしゃったのが、ちょっと辛かったです・・・(>_<)

*製氷貯氷施設(津波水位表示棟)*
港にある製氷貯氷施設は、建物の壁は津波で流されてしまいましたが、その後補修されて、津波水位表示棟として残されていました。
過去に田老地区を襲った3つの大きな津波の中で、東日本大震災の津波が17.3mと一番高い水位になっています。
横に広がる防潮堤では津波の”幅”を感じたのですが、ここでは津波の”高さ”を実感しました。やはり自然の脅威は計り知れないものだと改めて思いました。

*たろう観光ホテル*
最後はたろう観光ホテルへ。
ホテルは「震災遺構」として、被災当時の姿で遺されています。
通常は中へ入ることができませんが、「学ぶ防災」ではガイドさんと一緒に館内を見学し、部屋の中で津波発生当時のビデオを観ることができます。

ビデオには入り江に入ってきた津波が、防潮堤でターンをして反対方向へ流れていく様子や、津波が迫ってくる中、町民の方々が高台へ向かって走ってくる様子が映っていました。
「早く逃げて!」と思わず声が出てしまうほど、津波は驚くような速さ。
実際に現場を見てきたばかりなので、映像から受ける衝撃や印象はとても大きかったです。
ビデオを観終えて『学ぶ防災』は『つなみてんでんこ』という言葉で締められました。
岩手の方言で「てんでんばらばらに逃げる」という意味を含んでいて、
災害が起きたら冷静にすばやく行動し、一人一人が自分の身を守るという防災教育の言葉です。
現場を目にし、被災後の現状を体感したことで、ニュースだけではそこまで大きく感じられなかった災害の恐ろしさと、防災への意識が変わりました。
震災から6年と9か月が経過した現在も、まだ何もないところも多く、復興にはまだまだ時間がかかるということも、現地に来たことでよくわかりました。
一日も早く町全体が復興することをお祈りいたします。ο(*´˘`*)ο
最後に鈴木さんが、田老にはこんな美しい場所があることを教えてくれましたよ!(*´∀`*)
三王岩(さんおういわ)です。

長い年月をかけ自然が作り上げた、50mもの高さの奇岩は圧巻だそうです!
「学ぶ防災」には先ほどの1時間のコースに、三王岩の見学を加えた2時間のコースもあります♪
宮古市田老地区のほかにも、岩手県で震災学習を体験できる場所がたくさんありますよ。詳しくは下記の「いわて三陸観光プラットフォーム」のサイトを見てくださいね。
*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*
2015年12月の土砂流入により一部不通となっていたJR山田線の盛岡〜宮古区間が11/5に再開しました!
そして、来年6月には宮古と室蘭を結ぶ定期フェリーが就航します。

便利になったアクセスを利用して、宮古へ訪れてみて下さいね!
詳しくはこちら↓↓↓
いわて三陸観光プラットフォーム
http://sanriku-trip.jp/archives/tag/study/
岩手県観光ポータルサイトいわての旅 さんりく観光情報
http://www.iwatetabi-sanriku.jp/kataribe/index.html
宮古観光文化交流協会
http://www.kankou385.jp/
シルバーフェリー
http://www.silverferry.jp/
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