1. 旅行比較サイト トラベルコ
  2. 特派員ブログ
  3. みゅうフランスさん
日経トレンディ総合力BESTに続きオリコン顧客満足度®でも1を獲得 [プレスリリース]

  海外エリア: ヨーロッパ > フランス の他のブログはこちら|

みゅう・フランス発信現地情報

プロフィール

ニックネーム:
みゅうフランス
居住地:
ヨーロッパ>フランス>パリ
会社名:
みゅうフランス
会社英字名:
会社所在地:
ヨーロッパ>フランス>パリ
業種:
旅行業
自己紹介:
パリを中心にフランス国内、ヨーロッパの旅行関連手配をしています。オリジナル定期観光バス・みゅうバス、通訳、ガイド、アシスタント、送迎サービスなどを手配しています。お気軽にご相談下さい!

カレンダー
12月<2015年01月>2月
1 23
456 7 8 9 10
11 12 13 1415 1617
18 19 20 21 22 2324
25 26 2728293031

記事一覧

1 - 1件目まで(1件中)

ピントゥリッキオ
ピントゥリッキオ(1454年-1513年) の 『風景のある聖母子』 @ペルジーノの展覧会
エリア:
  • ヨーロッパ>フランス>パリ
テーマ:観光地 世界遺産 歴史・文化・芸術 
投稿日:2015/01/12 00:00
コメント(0)

ジャックマークアンドレ美術館では、ラファエロの師匠で名高いペルジーノ(1448年頃-1523年)の展覧会がやっていました。

今日はその中で見つけたピントゥリッキオを紹介します。

ペルジーノは、イタリア盛期ルネッサンスの画家です。ペルージャー生まれで、フィレンツェのヴェロッキオの工房にて油絵を習得しました。

この当時のヴェッロキオの工房というのがすごい。若きレオナルド・ダ・ヴィンチ、ヴィーナスの誕生で有名なボテェッチェリ、ミケランジェロの師匠だったギルランダイオ、そしてラファエロの師匠になるペルジーノがいました。今日まで賞賛される傑作を生む大巨匠たちが1つのアトリエで肩を並べているということに興奮せざるを得ません。

さて、フィレンツェから地元ペルージャに帰ったペルジーノは、すぐさまフィレンツェで学んだ技法により、頭角を現します。

その技法をピントゥリッキオは学び、この作品が生まれました。

1475年ごろに描かれたと考えられているこの聖母子は、イタリアルネッサンスの特徴をよく示しています。

まず、正面には、聖母マリアが幼児イエスを右手で優しく抱えています。険しい表情ではなく、母の優しさを思わせるマリアのイメージはこの時代に出てきたものです。

イエスは、真紅のカバーがかけられた台に立っており、左手には世界の象徴である透明の玉を持っています。彼らはベランダのような場所におり、背景には風景が広がっています。筋肉が発達し、直立するイエスは赤ん坊らしさがない、赤子の姿をしたアスリートのようです。これもルネサンスの特徴です。古代ギリシャ美術を模範とし、その模倣をめざしたルネサンスでは、ギリシャの彫刻をそのまま引用するのです。立ち方も独特です。体重は右足のみにかけられ、左足は軽く浮いています。これが、古代ギリシャ以前に使われるコントラポストというたち方です。

後年、ミケランジェロがダビデ像を作りますが、彼と同じポーズをしているのがわかるでしょうか。

 

イエスがたっている台、背景にある欄干そして背景の地平線と、前面から、平行性によって構図がとられることによって、画面に安定感が与えられています。

そして、背景に広がる美しい風景もまた、イタリアルネッサンスの特徴をよく示しています。ルネサンス以前の宗教画の背景は金地がほとんどでした。神の世界を表象するために、背景を金箔によって装飾したのです。しかし、ルネサンス時代になると、背景は風景に変わっていきます。風景に取って代わることで、より聖母子は背景から切り離されることになります。それにしたがって、聖母子はどちらも装飾性が消えていき、よりシンプルに母の優しさが表現されるようになります。

このようにして、ラファエロの美しき女庭師に続いていくのですね。

美術って本当に面白いですね。

ピントゥリッキオ 『風景がある聖母子』

1475年ごろ 木、テンペラ 48,3 x 36,8 cm

Londres, The National Gallery


PR
夜の美術館鑑賞はパリジャンにも大人気!

1 - 1件目まで(1件中)


国一覧
ヨーロッパ
フランス(1,941)
イタリア(4)
ベルギー(2)
フィンランド(1)