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イチローとジュンコの夫婦珍道中

~バックパッカー日記~

プロフィール

ニックネーム:
イチローとジュンコ
居住地:
東京都
自己紹介:
2000年9月 日本を旅立ったイチローとジュンコは、飛行機で、南アフリカ・ケープタウンに降り立った。
二人はそこから日本まで、飛行機を使わずに、陸路と船のみで帰る。
アフリカ大陸南端の喜望峰から日本まで、アフリカ、東西ヨーロッパ、中東、シルクロードとまるまる1年かけての、夫婦珍道中。
野宿もしました。ゴリラと挨拶もしました。サハラを越え、ヒマラヤを越え。。
大自然、世界遺産、カルチャーショック、紛争の傷跡、そして、多くの出会い。
2001年8月無事帰国した二人の旅を振り返って、番外編コラムを掲載します。

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トルファン・シルクロード史跡めぐり (中国)トルファン

2001/07/15 10:50
トルファン・シルクロード史跡めぐり  4
エリア:
  • アジア > 中国 > トルファン(吐魯番)〔新彊ウイグル自治区〕
テーマ:
  • 観光地
  • / 街中・建物・景色
 今日は、トルファン郊外に広く点在するシルクロード遺跡をツアーバスでまわる。

 まず最初に訪れたのは、ベゼクリク千仏洞。

 手前にあるチープなテーマパーク、西州天聖園・シルクロード芸術館なるものばかりが目立つ。
 テーマパークの前では、ある意味立派、ある意味チープな、大きな孫悟空像が視界をさえぎる。

 一帯は、カラカラに焼けたハゲ野の谷だが、谷底に流れる川沿いだけは緑に恵まれており、谷にへばり付くようにつつましく暮らす地元の人々の畑も見える。
 時折、そこではしゃぎ家畜を追う子供の姿や、ロバの引く荷車に乗るおばさんの姿もあり、そちらを眺めている方が楽しかった。

 千仏洞内には、特に見るべき物もないとの事だったので、立ち入らず。

 次に訪れたのは高昌故城。
 今日巡った中ではここが一番よかった。それなりにシルクロード情緒を感じる事ができた。

 入口ゲート前に並ぶお土産屋には、ウイグル族の民族衣装や伝統工芸品が雑然と並び、もちろん売るのもウイグル族の人々。
 かわいらしい民族衣装をつけ、観光客の気を引こうとする土産売りの女の子達もいる。

トルファン・シルクロード史跡めぐり  1

 高昌故城の遺跡の方も中々。
 だだっ広い遺跡はほぼ廃虚ではあるが、この地にこれだけの大きい都市が築かれていたかつての姿をしのぶ事ができる。三蔵法師(玄宗)もガンダーラへ向かう途中、滞在した所だ。

 次は、火焔山。

 確かに炎が並んだ様な山肌だが、同じ様な山はパキスタン国境からここまでの間、バスや列車の中から幾つも見た。

トルファン・シルクロード史跡めぐり  2

 西遊記に登場する山だそうで、ここにも見晴らしポイントには孫悟空の巨像。

 ここで午前の部は終了、観光用のぶどう園で昼食。

 料理は高いが食堂では、摘み立てのぶどうやスイカ、ハミ瓜が食べ放題。これは嬉しい。

 観光用と言っても、レーズンやワインの土産物屋がひしめく通りのまわりは、全て本物のぶどう畑。

 ともかく今回、カシュガルで強く印象に残ったのは、「シルクロード」より、名産のこのぶどう。
 ここでも、棚からは、幾つものたわわに実ったぶどうがぶらさがっている。

トルファン・シルクロード史跡めぐり  3

 Junkoが土産物屋でテイストしたワインは、一びんわずか5元だったそうだ。
 (もちろんテイストのみで買いはしなかったが。)

 午後訪れたカレーズ。
 シルクロードの時代からある、地中に井戸から横穴を掘って畑に水をひく地下水路の事で、ペルシャがその起源だそうだ。

 観光用に開放されたカレーズは、立派すぎる巨大でエグい門構えとチープな博物館の奥に、見学し易い様に天井を削られ、地下ではなく青天井にさらされている。
 水路はコンクリートでかためられ、狭い水路脇の見学通路には観光客が溢れている。

 カレーズの仕組みはわかったが、シルクロードの情緒はなし。相変わらずレーズン等のお土産屋がひしめきあっている。

 今日、最後に訪れた交河故城。

 ここは、地面を掘り下げて作ったシルクロード都市国家跡でほぼは廃虚ではあるが、地面に掘り下げられた道を歩き、人の背丈の何倍もある掘り抜きの壁を見上げ、
 「あそこら辺がお寺だったんだ」
などと、シルクロードに物が人が文化が行き交っていたのだと想う。

 今日は一日、この様にトルファン郊外の名所をまわって思った事を最後にもう一つ。

 どこへ行っても人、ヒト、ひと…。もちろんイタリア程ではないが、どこも観光客で溢れ返っている。
 日本人観光客の姿も多いが、中国人観光客も随分いる。経済発展で余裕のできた中国人達が国内旅行を楽しんでいるのだ。
 ここでも「発展めざましい中国」を、見せつけられる。

 それでも繁華街を出て、小さい街を通り過ぎたり、道中拡がるぶどう畑で人々がカゴにぶどうを摘む姿を見たりと、街中にいるよりはずっとトルファンを楽しむ事ができた。

 今や、一大観光地化したシルクロードは、うたかたの夢の跡。
 時代は21世紀、ここに暮らす人々の今の夢は何だろう?


【食事】

朝:おかゆ、包子(パオツ)、拌面 (バンメン、別名ラグメン)、スイカ、ぶどう
夜:拌面、マントウ

【トラベルメモ】

1$=8元(中国元)
** 本日まわったトルファン郊外の見所(詳細は本文参)**
・ ベゼクリク千仏洞 中には入らず(入るには入場料がいる)。
・ 高昌故城 入場料20元
・ アスターナ古墳 外から見る限り、少しだけ盛り上がった単なる荒地。その下の古墳内に入るとミイラが見られるらしいが、たいした事ないとの事でスキップ。内部を見学する場合は入場料がいる。
・ 火焔山 単なる山なので見学無料。
・ ぶどう溝 観光用ぶどう畑。溝内に入るには入場料20元がいるが、我々は立ち入らなかった。
・ 蘇公塔 18世紀に造られたモスク。外からでも良く見えるので外からだけで充分。我々も外から見たのみ。(入るには要入場料20元)。
・ カレーズ 20元
・ 交河故城 30元

※上記全てまわる一日バスツアーを利用 50元
→ 後からわかったのだが、時間をかければ、全てローカルバスを乗り継いで簡単にまわれる。
 バスターミナルにある路線図を見ると良い。
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