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- 50カ国目、パキスタン入国 (イラン)バム→ザヘダン→ミルジャワ→(パキスタン)タフタン→クエッタへ
-
エリア:
- 中近東>イラン>バム
- 中近東>イラン>イランその他の都市
- アジア>パキスタン>パキスタンその他の都市
- テーマ:鉄道・乗り物
- 投稿日:2001/06/22 14:27
今日はイランからパキスタンへ国境超え。
ここバムから国境近くのザヘダンまでのバスは、早朝6:30発。
市内バスはまだ走っていないので、街外れのバスターミナルまで白人のカップルとタクシーをシェアする。
彼らも旅行者で、パキスタンへ向うと言う。
その風貌からしてかなり旅慣れているカップルとお見受けした。旅は道づれ、
「一緒にパキスタンへ行きましょう。」
宿の前でひろったタクシーがバムのバスステーションに到着する。支払いをしようとすると、
「もう払ったよ。」
と白人男性。
「いくらでした?」
「10000リアル。」
なにー!!宿のある街中からバスターミナルまでたった5分余り、タクシー一台3000〜4000リアルが相場だよ。高くても5000リアル位でしょ。旅慣れしてると思ったんだけど、随分金払いがいいね。
こちらの表情を見てあおの白人カップルの彼、どうやら察したらしい。
「Did I pay too much?(払い過ぎだったかな?)」
「Yes」
と説明すると、
「申し訳ない。」
と丁重に謝られてしまう。
「いいよ、いいよ、もう仕方ない。気にしてないから。」
と、我々2人分、5000Rlを手渡す。
これじゃ我々2人だけでタクシーに乗った方が安上がりだった、返って高くついたよ。
そう思う反面、
「おいおい、気にしてなかったんじゃないの。気を取り直して行こうよ。」
と自分に言い聞かせる。
バムのバスステーションから乗ったバスがザヘダンに着くと、すかさず今度は自分で国境のミルジャワまでのタクシー探し。ドライバーと料金交渉を済ませる。
相場は一人20000リアル前後と聞いていた。
バスからおりてきた白人カップルに、
「国境までのタクシー見つけておいたよ。ほらあそこの車。」
「いくらだい?」
「一人15000リアル。」
「ナイス。さっきは本当に悪い事をしたね。」
もういいよ、本当にもう気にしてないから。
国境では、イラン出国、パキスタンへの入国とも、いたってスムーズ。
国境パキスタン側のタフタンで、たむろする闇両替屋と両替を済まし、砂嵐に近い砂ぼこりが舞う中、クエッタ行のバスの出発を待つ。
Junkoは早速、待ってましたと言わんばかりにチャドルをぬぐ。 ここパキスタンも、かなり保守的なイスラム教国だが、イランの様に外国人女性までチャドル着用を法律で強制まではしていない。
夕方、クエッタ行のエアコン付のバスに乗る。
人が乗る前に、通路から座席の下から足元まで、既に車内は荷物でギッシリ。
我々乗客もまるでその荷物の一つかのようにオンボロのガタガタイスにお尻を放り込む。
せっかくのエアコン付なのに、一部窓ガラスもなくビニールをかぶせてテープでとめている。
エアコン自体もボロそうだし、あんまり効きそうにない。
隣を見ると、あの白人カップルも積荷に囲まれた小さなボロイスの上で体を折り曲げ、苦しそうだ。
さっさとクエッタに着くように、早目に寝る事にしよう。
【食事】
朝:ナン、パン
昼:ナン、パン
夜:ナン、パン
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
・バム→ザヘダン(バス)4.5時間 9500Rl
・ザヘダン→ミルジャワ(乗合タクシー)1時間 15000Rl
・(ミルジャワで国境を越えるとタフタン)
・タフタン→クエッタ(夜行バス)16:00発 翌6:00着 250PR
・パキスタン・ビザ 要否未確認。取っておいた方が無難とのことで、我々はトルコのイスタンブールで取得。
ここバムから国境近くのザヘダンまでのバスは、早朝6:30発。
市内バスはまだ走っていないので、街外れのバスターミナルまで白人のカップルとタクシーをシェアする。
彼らも旅行者で、パキスタンへ向うと言う。
その風貌からしてかなり旅慣れているカップルとお見受けした。旅は道づれ、
「一緒にパキスタンへ行きましょう。」
宿の前でひろったタクシーがバムのバスステーションに到着する。支払いをしようとすると、
「もう払ったよ。」
と白人男性。
「いくらでした?」
「10000リアル。」
なにー!!宿のある街中からバスターミナルまでたった5分余り、タクシー一台3000〜4000リアルが相場だよ。高くても5000リアル位でしょ。旅慣れしてると思ったんだけど、随分金払いがいいね。
こちらの表情を見てあおの白人カップルの彼、どうやら察したらしい。
「Did I pay too much?(払い過ぎだったかな?)」
「Yes」
と説明すると、
「申し訳ない。」
と丁重に謝られてしまう。
「いいよ、いいよ、もう仕方ない。気にしてないから。」
と、我々2人分、5000Rlを手渡す。
これじゃ我々2人だけでタクシーに乗った方が安上がりだった、返って高くついたよ。
そう思う反面、
「おいおい、気にしてなかったんじゃないの。気を取り直して行こうよ。」
と自分に言い聞かせる。
バムのバスステーションから乗ったバスがザヘダンに着くと、すかさず今度は自分で国境のミルジャワまでのタクシー探し。ドライバーと料金交渉を済ませる。
相場は一人20000リアル前後と聞いていた。
バスからおりてきた白人カップルに、
「国境までのタクシー見つけておいたよ。ほらあそこの車。」
「いくらだい?」
「一人15000リアル。」
「ナイス。さっきは本当に悪い事をしたね。」
もういいよ、本当にもう気にしてないから。
国境では、イラン出国、パキスタンへの入国とも、いたってスムーズ。
国境パキスタン側のタフタンで、たむろする闇両替屋と両替を済まし、砂嵐に近い砂ぼこりが舞う中、クエッタ行のバスの出発を待つ。
Junkoは早速、待ってましたと言わんばかりにチャドルをぬぐ。 ここパキスタンも、かなり保守的なイスラム教国だが、イランの様に外国人女性までチャドル着用を法律で強制まではしていない。
夕方、クエッタ行のエアコン付のバスに乗る。
人が乗る前に、通路から座席の下から足元まで、既に車内は荷物でギッシリ。
我々乗客もまるでその荷物の一つかのようにオンボロのガタガタイスにお尻を放り込む。
せっかくのエアコン付なのに、一部窓ガラスもなくビニールをかぶせてテープでとめている。
エアコン自体もボロそうだし、あんまり効きそうにない。
隣を見ると、あの白人カップルも積荷に囲まれた小さなボロイスの上で体を折り曲げ、苦しそうだ。
さっさとクエッタに着くように、早目に寝る事にしよう。
【食事】
朝:ナン、パン
昼:ナン、パン
夜:ナン、パン
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
・バム→ザヘダン(バス)4.5時間 9500Rl
・ザヘダン→ミルジャワ(乗合タクシー)1時間 15000Rl
・(ミルジャワで国境を越えるとタフタン)
・タフタン→クエッタ(夜行バス)16:00発 翌6:00着 250PR
・パキスタン・ビザ 要否未確認。取っておいた方が無難とのことで、我々はトルコのイスタンブールで取得。
- アルゲ・バム (イラン)バンダルアッバス→バム
-
エリア:
- 中近東>イラン>イランその他の都市
- 中近東>イラン>バム
- テーマ:世界遺産
- 投稿日:2001/06/21 14:21
「プップー」
我々が乗ったバム行のバスが荒涼としたしゃく熱の荒地でクラクションを鳴らすと、どこからともなく大量の荷物をかついだおばあさん達が腰を曲げてバスの方へ向ってくる。
バスは路肩に停まり、乗務員らは全員手分けして、運ばれた荷物を確認し、バスにのせている。
見てみると、おばあさん達が運んできたのは大量のタバコ。
どうやらこのバス、怪しい非合法な商売も兼業しているらしい。
一仕事終えたおばあさん達は、にぎやかにお喋りし、何やらまくし立てながらバスに乗り込んで来る。
身を低くし、荒地にへばり付くように隠れて、このバスが来るのを待っていたと思われるが、日陰もほとんどない炎天下の中、一体どれくらい待っていたのだろう。大変な仕事だ。
バスがバムに着き、宿を取ると、早速アルゲ・バム遺跡を訪れる。
アルゲ・バムは、泥でできたかのような、日干しレンガの大きな城壁都市の遺跡だ。
チュニジアやトルコでは、遺跡というと、ガレキの廃墟の様な所が多かったが、アルゲーバムはかなりよく修復されている。
城の上に登ると、バムのオアシスと、その向こうの砂漠の大地が良く見渡せる。
アルゲーバムから宿へ戻る途中、ナン屋を発見。
ちょっとした人だかりができており、皆、競うように焼きたてのナンを、焼き上がったそばから買い求めている。
ではでは我々も。
今食べる分と、明日のパキスタンへの道中の手弁当用に、少し多めに買っておこう。
「おいくらですか?」
大きなナンなのに一枚150Rl、約3円。
随分お手頃なんですね。
【食事】
朝:パン
昼:パン
夜:ソーセージサンド、ナン
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
・バンダルアッバス→バム (バス)7:00発15:30着 12500Rl
・アルゲ・バム遺跡 入場料30000RL
【宿】
(バム)Guest House Ali Amir 25000Rl/ドミ一人
我々が乗ったバム行のバスが荒涼としたしゃく熱の荒地でクラクションを鳴らすと、どこからともなく大量の荷物をかついだおばあさん達が腰を曲げてバスの方へ向ってくる。
バスは路肩に停まり、乗務員らは全員手分けして、運ばれた荷物を確認し、バスにのせている。
見てみると、おばあさん達が運んできたのは大量のタバコ。
どうやらこのバス、怪しい非合法な商売も兼業しているらしい。
一仕事終えたおばあさん達は、にぎやかにお喋りし、何やらまくし立てながらバスに乗り込んで来る。
身を低くし、荒地にへばり付くように隠れて、このバスが来るのを待っていたと思われるが、日陰もほとんどない炎天下の中、一体どれくらい待っていたのだろう。大変な仕事だ。
バスがバムに着き、宿を取ると、早速アルゲ・バム遺跡を訪れる。
アルゲ・バムは、泥でできたかのような、日干しレンガの大きな城壁都市の遺跡だ。
チュニジアやトルコでは、遺跡というと、ガレキの廃墟の様な所が多かったが、アルゲーバムはかなりよく修復されている。
城の上に登ると、バムのオアシスと、その向こうの砂漠の大地が良く見渡せる。
アルゲーバムから宿へ戻る途中、ナン屋を発見。
ちょっとした人だかりができており、皆、競うように焼きたてのナンを、焼き上がったそばから買い求めている。
ではでは我々も。
今食べる分と、明日のパキスタンへの道中の手弁当用に、少し多めに買っておこう。
「おいくらですか?」
大きなナンなのに一枚150Rl、約3円。
随分お手頃なんですね。
【食事】
朝:パン
昼:パン
夜:ソーセージサンド、ナン
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
・バンダルアッバス→バム (バス)7:00発15:30着 12500Rl
・アルゲ・バム遺跡 入場料30000RL
【宿】
(バム)Guest House Ali Amir 25000Rl/ドミ一人
- 仮面の女 とペルシャ湾 (イラン)バンダルアッバス
-
エリア:
- 中近東>イラン>イランその他の都市
- テーマ:街中・建物・景色
- 投稿日:2001/06/20 14:14
バスがバンダルアッバスのバスターミナルに差し掛かると、いたいた、仮面の女性だ。
まるで仮装パーティーの様な、布でできた大きな仮面で両目元から鼻までを隠した女性達が、しゃがみ込み、物売りをしている。
これまで様々な世界各国の民族衣装を見て来たが、黒や赤の仮面を付けた女性がしゃがみ込み、かっ歩する光景は、実にミステリアスだ。
彼らがどう言う民族で、どう言った意味で女性が仮面を付けているのかわからないが、女性は顔を隠すと言うイスラム教の戒律を、仮面を付ける事によって厳格に実行している物と思われる。
そして仮面の女性は、主に、イランのバンダルアッバスとその周辺の地域にしか見られないのだそうだ。
バンダルアッバスは暑い。
これまで訪れたイランの他の地域も暑い事は暑かったが乾燥していたのでまだ耐えられた。
だがイランの南部、ペルシャ湾沿の港町、ここバンダルアッバスは蒸し暑いのだ。
うだる様な暑さにしたたる汗、40℃はとうに超えているだろう。こんな中、長時間外を歩くのは不可能だ。
少々街歩きを済ませると、エアコンの効いた宿の部屋へ逃げ帰る。
そして夕方、再び町へくり出す。
日中は人影まばらだったバザールや海岸通りにも、それなりの人出がある。
そりゃそうだ、日中はあの暑さ、地元の人でも外出は控えているのだろう。
それでもバザールでは暑さの余り、サングラスの様に仮面を頭の上まであげて、顔を出して、屋台の準備に汗をかくおばさんの姿も。
面白かったのは、バザールの一角で売られていた外国製の女性用の下着。
ビニールのパッケージにプリントされた下着姿の白人女性、露出した肌の部分は、全て黒マジックでぐちゃぐちゃにぬりつぶされている。
やはりここでは厳格なイスラム教徒が多いのだろうか。
そんな事とは対照的に、宿のテレビのスイッチを入れると、ペルシャ湾の対岸にあるUAE(アラブ主長国連邦)のドゥバイから、顔も肌もヨーロッパ並に露出したセクシーな女性が、キャスターとしてニュースを読んだり、エンターテイナーとして歌い踊る姿が、鮮明に一日中、何チャンネルにも渡って見る事ができる。
お隣UAEもイスラム教国だ。
イランでは女性の肌の露出はご法度。にもかかわらずUAEの首都ドゥバイからは、自由な女性の姿が一日中テレビ電波で入ってくるのだ。
それを見続けているイランの若い世代は、一体どう思っているのだろうか。
そんな事を思いながら、バンダルアッバスの夕涼みの海岸で、仮面の女性と、その向こうのペルシャ湾を臨む。
【食事】
朝:パン
昼:サンドイッチ、ソフトクリーム、フラッペ
夜:ピクルス、パン
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
【宿】
(バンダルアッバス)Ghoshm Hotel 80000Rl/W一室 エアコン付
まるで仮装パーティーの様な、布でできた大きな仮面で両目元から鼻までを隠した女性達が、しゃがみ込み、物売りをしている。
これまで様々な世界各国の民族衣装を見て来たが、黒や赤の仮面を付けた女性がしゃがみ込み、かっ歩する光景は、実にミステリアスだ。
彼らがどう言う民族で、どう言った意味で女性が仮面を付けているのかわからないが、女性は顔を隠すと言うイスラム教の戒律を、仮面を付ける事によって厳格に実行している物と思われる。
そして仮面の女性は、主に、イランのバンダルアッバスとその周辺の地域にしか見られないのだそうだ。
バンダルアッバスは暑い。
これまで訪れたイランの他の地域も暑い事は暑かったが乾燥していたのでまだ耐えられた。
だがイランの南部、ペルシャ湾沿の港町、ここバンダルアッバスは蒸し暑いのだ。
うだる様な暑さにしたたる汗、40℃はとうに超えているだろう。こんな中、長時間外を歩くのは不可能だ。
少々街歩きを済ませると、エアコンの効いた宿の部屋へ逃げ帰る。
そして夕方、再び町へくり出す。
日中は人影まばらだったバザールや海岸通りにも、それなりの人出がある。
そりゃそうだ、日中はあの暑さ、地元の人でも外出は控えているのだろう。
それでもバザールでは暑さの余り、サングラスの様に仮面を頭の上まであげて、顔を出して、屋台の準備に汗をかくおばさんの姿も。
面白かったのは、バザールの一角で売られていた外国製の女性用の下着。
ビニールのパッケージにプリントされた下着姿の白人女性、露出した肌の部分は、全て黒マジックでぐちゃぐちゃにぬりつぶされている。
やはりここでは厳格なイスラム教徒が多いのだろうか。
そんな事とは対照的に、宿のテレビのスイッチを入れると、ペルシャ湾の対岸にあるUAE(アラブ主長国連邦)のドゥバイから、顔も肌もヨーロッパ並に露出したセクシーな女性が、キャスターとしてニュースを読んだり、エンターテイナーとして歌い踊る姿が、鮮明に一日中、何チャンネルにも渡って見る事ができる。
お隣UAEもイスラム教国だ。
イランでは女性の肌の露出はご法度。にもかかわらずUAEの首都ドゥバイからは、自由な女性の姿が一日中テレビ電波で入ってくるのだ。
それを見続けているイランの若い世代は、一体どう思っているのだろうか。
そんな事を思いながら、バンダルアッバスの夕涼みの海岸で、仮面の女性と、その向こうのペルシャ湾を臨む。
【食事】
朝:パン
昼:サンドイッチ、ソフトクリーム、フラッペ
夜:ピクルス、パン
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
【宿】
(バンダルアッバス)Ghoshm Hotel 80000Rl/W一室 エアコン付
- 命の水 (イラン)マシュハド→バンダルアッバスへ
-
エリア:
- 中近東>イラン>マシャド
- 中近東>イラン>イランその他の都市
- テーマ:鉄道・乗り物
- 投稿日:2001/06/19 14:09
イランは暑い。特に5月から7月のこの3ヶ月間は、一年で一番暑い季節だそうだ。
これまでイランの旅では、全てエアコン付のバスを利用して来たが、今日乗るバンダルアッバス行のバスはエアコンなし。
バンダルアッバスに着くのは、マシュハドを出てから20数時間後。
街を出てしまうと、窓の外はほぼガレキの砂漠、見るべき物もない。
ひたすら心を無我の極地に近づけて車内で暑さをしのぐ。
車内に大きな氷塊入りの飲料水のタンクが設置されているのが、せめてもの救いだ。
彼らは水の大切さをよくわかっている。
そして旅人は、ここイランでも、水の大切さを身につまされる。
【食事】
朝:パン
昼:パン
夜:肉シチューとライス
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
これまでイランの旅では、全てエアコン付のバスを利用して来たが、今日乗るバンダルアッバス行のバスはエアコンなし。
バンダルアッバスに着くのは、マシュハドを出てから20数時間後。
街を出てしまうと、窓の外はほぼガレキの砂漠、見るべき物もない。
ひたすら心を無我の極地に近づけて車内で暑さをしのぐ。
車内に大きな氷塊入りの飲料水のタンクが設置されているのが、せめてもの救いだ。
彼らは水の大切さをよくわかっている。
そして旅人は、ここイランでも、水の大切さを身につまされる。
【食事】
朝:パン
昼:パン
夜:肉シチューとライス
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
- 聖地マシュハド (イラン)マシュハド
-
エリア:
- 中近東>イラン>マシャド
- テーマ:街中・建物・景色
- 投稿日:2001/06/18 12:56
まずは、コンクリートのいかついゲートの外からわずかにその先端だけ見えるモスクや時計台の写真をパチリ。
我々は今正に、マシュハドの聖地、イマーム・レザーの御前に居る。
ここからゲートをくぐって聖地の中に入るには、ゲート脇のクロークにカメラや荷物全てを預け、男女別に分かれたゲートの入口でボディーチェックを受けなくてはならない。もちろん聖地内では、写真撮影は厳禁だ。
ゲートの入口の前でJunkoと別れる。
カメラ等の荷物を預け、ゲート入口へ向おうとすると、Junkoが女性の係官に連れられて自分を呼んでいる。
話を聞くとどうやらJunko、ゲート入口のチェックで服装チェックにひかかってしまったようだ。
もちろんJunkoはチャドルを着ていたし、頭からスカーフをかぶっていたのだが、聖地へ立ち入るにはそれだけでは不足だった様だ。
ここは単なるモスクではない、聖地なのだ。
我々2人は係官に連れられ、ゲート内部に入る。
だが聖地イマーム・レザー内には入れず、その外側からまわり込むように歩かされ、ツーリストインフォメーションの様な所へ通される。
そこでおじさんにチャドル用の布を渡され、それで顔のラインを完全に隠し、はだけないように襟元で常に手でおさえる様指導される。
そして今度はスタッフに連れられ、博物館へ。
博物館には、巡礼者によって寄付された品々や、イランの昔のコインや記念切手などが並ぶ。中には胴体の裏側が人の顔の様に見えるサメだかイカだかのはく製まで展示されている。
博物館を一通り見てまわると、ゲート入口へ戻り帰るように先導される。そしてゲート入口で男に借りたチャドル布を返し、ゲートの外に出る。
そう、我々は聖地内への立入りを拒否され、博物館だけ見せられて、丁重に追い払われたのだ。
ゲート入口へ戻る途中、少しだけ聖地内部を覗ける所があったのだが、モザイク装飾に囲まれたその光景はわずかな部分だったにもかかわらず、実に見事だった。
せっかくマシュハドまで来て、聖地イマーム・レザーを前にして、イカのはく製など見ただけですごすごと帰る訳にはいかない。
夜、再度、聖地入りに挑戦する。
「強行突破」などする訳にも行かない。そこは聖地だ。
昼間、丁重に追い返されくやしい思いをしたが、軽い気持ちで彼らの流儀に従わず、ずかずかと立入ろうとした我々の方が悪かったのだ。
道に入れば道に従え。宿のおばさんにチャドル用の布を借り、Junkoはおばさんにチャドル布のはおり方を指導してもらう。
我々は聖地に立ち入るのだ、今度は失礼があってはならない。
おまけに我々は異教徒、謙虚な気持ちで行こう。
自前の黒いチャドルを着た上に、頭から宿のおばさん借りたチャドル布をかぶり、フェイスラインを布で完全に隠し、はだける事がない様襟元で布をピタッと手でおさえるJunko。
そして緊張のゲート入り。
自分は男性用に入口からすまして入場、そこでJunkoを待っていると、
「おっ。」
来た来た、今度は何事もなく入場できた様だ。
昼間Junkoがかぶっていたスカーフは穴もあいていたしほつれだらけ、あれもいけなかったのかな。
ともかくこれで晴れて聖地イマーム・レザーへ入れる。
イマーム・レザー入口の大きな門では、人々が手をかざし、頭をすり寄せ祈りを捧げている。
門をくぐると中庭の真ん中に噴水、それを取り囲む色彩々のタイルでうめつくされたモスク等の建物。その背後に、これもタイル装飾の時計台の塔。 ライトアップされ、タイル芸術がその輝きを増す。
凄い。一体どこに視線を合わせればいいのだろうか。美しい。
かつて訪れた有名なイスファンのエマーム広場も美しかったが、そこは開放的な空間だった。
それと比べ、さすが聖地だけあって、ここには厳そかな雰囲気が満ち溢れている。
時刻は丁度お祈りの時間、中庭の中央で男女に別れた大勢の拝礼者達が鳴り響くアザーンに合わせてひざまづき、額を地に付ける。
キラめくタイルにうめつくされたその中で繰り返される人々の祈り、隅で呆然とその光景に圧倒される異教徒の我々。
お祈りが一段落すると、人々の流れに付いて、目指すは聖地の中の聖域。
聖域は入口だけではなく、完全に男女別。
Junkoと別れ、自分は男性用の入口から靴をぬいで入る。
入ったとたん、通路はミラーのタイルでうめつくされ、世界は360°光につつまれる。
その通路の奥にあるのが聖者イマームの金の棺、ここが聖域だ。
中央にイマームの金棺、そこから柵が張られこちら側では男達が、向こうでは女性用の別の入り口から入った来た女性達が、激しく祈りをあげている。
大勢の人でごった返す聖域。それぞれ自分の祈りを捧げる事で必死だ。
大きなイマームの金棺の周囲では棺に向って手を延ばし、体をのり出して感情を露わに激しく祈る人々が溢れ人塊を作りそこに近付くことさえできない。
かたわらから呆然とその様子を眺める自分。
女性陣の中には、感極まって体ごと床に崩れ、棺に近寄ろうにも近寄れない人もいる。泣き崩れる者もいる。
仏様の前で、十字架の前で、こんなにも感情をむき出しにして祈る人々の姿を我々はこれまで見たことがない。特に日本のお寺や神社では形式にのっとり厳かに祈る事しかできないように思えるのだが、ここでは人々は全てをさらけ出し、感情のまま祈っている。
これが人間なのだ。
ここにイスラム教の強さの一端を、かいま見たような気がする。
【食事】
朝:ナン、干杏
昼:卵サンド、ソフトクリーム、ヨーグルト、コーラ
夜:卵サンド、ファンタ、メロン
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
【宿】
(マシュハド) Hotel シダ・アビブ 35000Rl/W一室
我々は今正に、マシュハドの聖地、イマーム・レザーの御前に居る。
ここからゲートをくぐって聖地の中に入るには、ゲート脇のクロークにカメラや荷物全てを預け、男女別に分かれたゲートの入口でボディーチェックを受けなくてはならない。もちろん聖地内では、写真撮影は厳禁だ。
ゲートの入口の前でJunkoと別れる。
カメラ等の荷物を預け、ゲート入口へ向おうとすると、Junkoが女性の係官に連れられて自分を呼んでいる。
話を聞くとどうやらJunko、ゲート入口のチェックで服装チェックにひかかってしまったようだ。
もちろんJunkoはチャドルを着ていたし、頭からスカーフをかぶっていたのだが、聖地へ立ち入るにはそれだけでは不足だった様だ。
ここは単なるモスクではない、聖地なのだ。
我々2人は係官に連れられ、ゲート内部に入る。
だが聖地イマーム・レザー内には入れず、その外側からまわり込むように歩かされ、ツーリストインフォメーションの様な所へ通される。
そこでおじさんにチャドル用の布を渡され、それで顔のラインを完全に隠し、はだけないように襟元で常に手でおさえる様指導される。
そして今度はスタッフに連れられ、博物館へ。
博物館には、巡礼者によって寄付された品々や、イランの昔のコインや記念切手などが並ぶ。中には胴体の裏側が人の顔の様に見えるサメだかイカだかのはく製まで展示されている。
博物館を一通り見てまわると、ゲート入口へ戻り帰るように先導される。そしてゲート入口で男に借りたチャドル布を返し、ゲートの外に出る。
そう、我々は聖地内への立入りを拒否され、博物館だけ見せられて、丁重に追い払われたのだ。
ゲート入口へ戻る途中、少しだけ聖地内部を覗ける所があったのだが、モザイク装飾に囲まれたその光景はわずかな部分だったにもかかわらず、実に見事だった。
せっかくマシュハドまで来て、聖地イマーム・レザーを前にして、イカのはく製など見ただけですごすごと帰る訳にはいかない。
夜、再度、聖地入りに挑戦する。
「強行突破」などする訳にも行かない。そこは聖地だ。
昼間、丁重に追い返されくやしい思いをしたが、軽い気持ちで彼らの流儀に従わず、ずかずかと立入ろうとした我々の方が悪かったのだ。
道に入れば道に従え。宿のおばさんにチャドル用の布を借り、Junkoはおばさんにチャドル布のはおり方を指導してもらう。
我々は聖地に立ち入るのだ、今度は失礼があってはならない。
おまけに我々は異教徒、謙虚な気持ちで行こう。
自前の黒いチャドルを着た上に、頭から宿のおばさん借りたチャドル布をかぶり、フェイスラインを布で完全に隠し、はだける事がない様襟元で布をピタッと手でおさえるJunko。
そして緊張のゲート入り。
自分は男性用に入口からすまして入場、そこでJunkoを待っていると、
「おっ。」
来た来た、今度は何事もなく入場できた様だ。
昼間Junkoがかぶっていたスカーフは穴もあいていたしほつれだらけ、あれもいけなかったのかな。
ともかくこれで晴れて聖地イマーム・レザーへ入れる。
イマーム・レザー入口の大きな門では、人々が手をかざし、頭をすり寄せ祈りを捧げている。
門をくぐると中庭の真ん中に噴水、それを取り囲む色彩々のタイルでうめつくされたモスク等の建物。その背後に、これもタイル装飾の時計台の塔。 ライトアップされ、タイル芸術がその輝きを増す。
凄い。一体どこに視線を合わせればいいのだろうか。美しい。
かつて訪れた有名なイスファンのエマーム広場も美しかったが、そこは開放的な空間だった。
それと比べ、さすが聖地だけあって、ここには厳そかな雰囲気が満ち溢れている。
時刻は丁度お祈りの時間、中庭の中央で男女に別れた大勢の拝礼者達が鳴り響くアザーンに合わせてひざまづき、額を地に付ける。
キラめくタイルにうめつくされたその中で繰り返される人々の祈り、隅で呆然とその光景に圧倒される異教徒の我々。
お祈りが一段落すると、人々の流れに付いて、目指すは聖地の中の聖域。
聖域は入口だけではなく、完全に男女別。
Junkoと別れ、自分は男性用の入口から靴をぬいで入る。
入ったとたん、通路はミラーのタイルでうめつくされ、世界は360°光につつまれる。
その通路の奥にあるのが聖者イマームの金の棺、ここが聖域だ。
中央にイマームの金棺、そこから柵が張られこちら側では男達が、向こうでは女性用の別の入り口から入った来た女性達が、激しく祈りをあげている。
大勢の人でごった返す聖域。それぞれ自分の祈りを捧げる事で必死だ。
大きなイマームの金棺の周囲では棺に向って手を延ばし、体をのり出して感情を露わに激しく祈る人々が溢れ人塊を作りそこに近付くことさえできない。
かたわらから呆然とその様子を眺める自分。
女性陣の中には、感極まって体ごと床に崩れ、棺に近寄ろうにも近寄れない人もいる。泣き崩れる者もいる。
仏様の前で、十字架の前で、こんなにも感情をむき出しにして祈る人々の姿を我々はこれまで見たことがない。特に日本のお寺や神社では形式にのっとり厳かに祈る事しかできないように思えるのだが、ここでは人々は全てをさらけ出し、感情のまま祈っている。
これが人間なのだ。
ここにイスラム教の強さの一端を、かいま見たような気がする。
【食事】
朝:ナン、干杏
昼:卵サンド、ソフトクリーム、ヨーグルト、コーラ
夜:卵サンド、ファンタ、メロン
【トラベルメモ】
1US$≒約8000Rl(イラン・リアル)
【宿】
(マシュハド) Hotel シダ・アビブ 35000Rl/W一室
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