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イチローとジュンコの夫婦珍道中

~バックパッカー日記~

プロフィール

ニックネーム:
イチローとジュンコ
居住地:
東京都
自己紹介:
2000年9月 日本を旅立ったイチローとジュンコは、飛行機で、南アフリカ・ケープタウンに降り立った。
二人はそこから日本まで、飛行機を使わずに、陸路と船のみで帰る。
アフリカ大陸南端の喜望峰から日本まで、アフリカ、東西ヨーロッパ、中東、シルクロードとまるまる1年かけての、夫婦珍道中。
野宿もしました。ゴリラと挨拶もしました。サハラを越え、ヒマラヤを越え。。
大自然、世界遺産、カルチャーショック、紛争の傷跡、そして、多くの出会い。
2001年8月無事帰国した二人の旅を振り返って、番外編コラムを掲載します。

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犠牲祭 (マリ)バマコ

2001/03/06 14:40
エリア:
  • アフリカ > マリ > バマコ
テーマ:
  • 街中・建物・景色
 朝、バマコの街のドブ川のヘリで、子供達が羊を洗っている。
 街中は昨日の喧騒ぶりとは打って変わって、人も車もまばらで、静まり返っている。
 ほとんどの商店は閉店。
 各家の軒先では、つながれた、洗われて白くキレイな毛並の羊達がオロオロしている。

 今日はイスラムの祝日、犠牲祭。

 静かな街角に腰を降ろし、ハイビスカスジュースを飲んで休んでいると、一頭の羊が首を上に吊るされ、一家の主らしき男が包丁を手にする。
 犠牲祭では、各家庭でいけにえの羊やヤギをさばき、食して祝うのだ。

 吊るされた羊から血がしたたる。
 まるで魚やニワトリでもさばくかの様に、鮮やかな手さばきで男は羊を解体して行く。
 皮、肉、内臓、その他、各パーツに分けられたいけにえ達。
 落とされた首が、こちらを向いて飾られている。

 やがて、街の所々からマトン肉を焼く香ばしい煙が立ちこめる。

 我々が泊まっている宿でも、もちろん犠牲祭を祝っている。

 お昼、宿のおかみが、焼いたマトン肉を数切れおすそ分けしてくれる。
 恐る恐る口に運ぶと、「ウン、旨い」。しょうが焼きされている。

 夜には羊肉の煮込スープを頂いたのだが、内臓が原型のままスープの上でゴロッとしたまま。味もかなり脂っぽくにおいも臭くてとても食べれたもんじゃない。
 せっかくのお祝い気分大判振る舞いのおカミも、我々のその様子を見て、首を振ってあきれている。
 「申し訳ない。これは日本人には食べられないよ。」

 夕方、車もまばら、リヤカーの姿に至っては影も形もない静かな通りを、ここ一番の晴れ着をまとった女性達がくり出してくる。

 昨日はゴミゴミとした喧騒の街、今日の午前中はいけにえの血がしたたる街。
 そして今は、華やかな祝い気分が街に溢れる。

 それにしても今日、バマコで、マリ国内で、世界中のイスラム教の国で、一体どれだけの羊がいけにえにされ人々の胃袋に入っていったのだろう。
 その羊達の姿に、つい丑用(どよう)のウシの日のウナギを連想してしまう日本人の旅人であった。


【食事】

朝:パン、カフェオレ
昼:リソース(炊込ご飯ソース掛)
夜:ごはん、羊モツ肉スープ(脂こくて食べられず)、羊肉のしょうが焼き

【トラベルメモ】

1US$ ≒ 660CFA(西アフリカセーファ・フラン)

【宿】
(バマコ)Chez Fanta 3500CFA/ドミトリー1人
※名物の情報ノートはもう無いとの事。
※近くの de la Paix(3000〜3500CFA/1人)の方が評判が良く過ごし易い様だ
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