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イチローとジュンコの夫婦珍道中

~バックパッカー日記~

プロフィール

ニックネーム:
イチローとジュンコ
居住地:
東京都
自己紹介:
2000年9月 日本を旅立ったイチローとジュンコは、飛行機で、南アフリカ・ケープタウンに降り立った。
二人はそこから日本まで、飛行機を使わずに、陸路と船のみで帰る。
アフリカ大陸南端の喜望峰から日本まで、アフリカ、東西ヨーロッパ、中東、シルクロードとまるまる1年かけての、夫婦珍道中。
野宿もしました。ゴリラと挨拶もしました。サハラを越え、ヒマラヤを越え。。
大自然、世界遺産、カルチャーショック、紛争の傷跡、そして、多くの出会い。
2001年8月無事帰国した二人の旅を振り返って、番外編コラムを掲載します。

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ブカレスト珍道中 (ルーマニア)ブラショフ→ブカレスト

2001/05/26 15:49
エリア:
  • ヨーロッパ > ルーマニア > ブラショフ
  • ヨーロッパ > ルーマニア > ブカレスト
テーマ:
  • 街中・建物・景色
  • / 鉄道・乗り物
 夕方、ブラショフから乗った列車がブカレストの駅に着くと、
 「ん?何か違う」
 先日、ベオグラードから到着した時と駅の様子が違うのだ。

 ホームで、我々が乗ってきた同じ列車から降りてきたおじさんに聞いてみると、おじさん、向こうの方だと指差している。

 ブカレストには、メイン・ステーションのブカレスト・ノルド駅の裏手に国内路線の一部だけが発着するもうひとつの小さなブカレスト・ノルド駅が存在し、我々はその小さい方に到着したのだ。
 駅名はどちらもブカレスト・ノルド駅だが、一方からもう一方へ行くには一度改札を出て歩かなくてはならない。

 小さい方の駅の改札を出て間もなく、大きい方の駅への小さな入り口が見つかるが、入ろうとするとガードマンに制止されてしまう。これから乗る列車の切符を持っていないと入れないのだそうだ。
 そして、ホームの先端の方にある駅舎まで外から歩いて行くように言われる。

 歩く距離は大きな駅の長いホームの端から端までと言ったところ。荷物を背負って、よっこらよっこら歩く。

 我々は、今夜発のブルガリア・ソフィア行きの夜行列車の切符が買いたいのだ。

 ところが、もう一方の割と立派な駅舎にあるいくつかの入り口では、
 「切符売り場は駅の中を通ったあっちの方にあるが、駅に入るには入場券を買わなくてはいけない。」
と、言われる。
 見ると、地元ルーマニアの人たちも駅に入るのに入場料を支払っている。

 仕方なく、入り口に立つ女性に入場料を支払い駅舎内に入ると、確かに言われた通り駅舎の奥に切符売り場がある。だが切符売り場には、駅舎内からの入り口とは別に、入場料を支払わずに外から直接入ることができる別の入り口があるではないか。

 何人もの入り口に立つ検札官に切符売り場の行き方を尋ねたのに、皆入場料を払って中を通れと言うばかりだった。どうしてこのことを教えてくれなかったのだろう?
  もしや検札官たちは、事情のわからぬ人たちから適当に入場料を徴収して、小遣い稼ぎでもしているのではないか?

 切符売り場の窓口で尋ねると、深夜発のソフィア行きの列車の切符は夜10時過ぎからでないと販売されないと言われる。

 仕方ないので、それまで荷物を預けてブカレストの街でもぶらつくかと荷物預かり所を尋ねると、
 「荷物預かり所は駅の構内にあって、切符を持たずにそこに行くには入場料を払わなくてはならない」
と、言われる。

 「我々の列車は切符は夜10時にならないと売ってもらえない。それまで荷物を預けたいのだが。」
と、いくら説明してもダメ。

 ところが見ると、駅にたむろするクシーの客引きなどの怪しいやからは、検札官にさっとタバコなどを手渡して、入場料を支払うことなく駅を自由に出入りしている。更に、物乞いの子供などはすました顔で何事もなく出入りしているではないか。どうやらそちらは見てみぬふり。

 ルーマニアのブカレストの駅は治安が悪いことで有名なので、切符を持たない人が駅へ入るのを有料にして規制し始めたとは聞いていた。
 しかし現状を見ると、検札官たちは、注意してもお金が出てこない物乞いの子供などは無視。客引きなど怪しいやからからはワイロ。そして事情のわからない旅行者などからは必要以上に入場料をふんだくろうとする。
 駅内の治安のためではなく、検札官が私腹を肥やすのに一生懸命なだけではないか。

 「こうなりゃ意地だ。言われるがまま入場料を払って、やつらの懐を喜ばせるくらいなら・・・」
 ブカレストの見どころは少ない、そしてそれらは駅から決して近くはないが遠くではない。
 ちと骨が折れるが荷物を背負ったまま駅を離れ、細い足でブカレストの街中に繰り出す。

 地図を見ながら、重い荷物を背中によちよちと、歩って歩って、革命広場から旧共産党本部とまわり、かつての独裁者チャウシェスク大統領がいた、国民の館の前に座って一休み。
 国民の館とは名ばかりで、困窮する国民から徴収した金を使ったチャウシェスク一家の私欲の館だったそうだ。国民の恨みをかったチャウシェスク夫妻は革命と共に処刑され、当時、その戦慄の映像がテレビや新聞で報道されたのをよく憶えている。

 夜、駅へ戻り、今度は専用の無料の入り口を通って切符売り場へ。ソフィア行きの列車の切符を購入する。

 脇を見ると、駅構内への入り口の検札は相変わらずで、怪しいやからたちだけは無銭で自由に出入りし続けている。

 一般の善良な市民たちはそんなことはしないので、駅内で怪しいやからに遭遇する確立は、かつてより高まってしまったと言える。

 以前から治安に関しては評判が悪いブカレスト。
 我々のように意地を張るのはどうかと思いますが、駅では十分お気をつけ下さい。。


【食事】

朝:パン
昼:パン
夜:ベーグル

【トラベルメモ】

1US$ ≒ 28000Lei(ルーマニア・レイ)
・ブラショフ→ブカレスト (列車)4時間 184000Lei
・ブカレスト→ソフィア (夜行列車) 24:00発 翌10:00着。 ---Lei。

【宿】
深夜発夜行列車。
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