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イチローとジュンコの夫婦珍道中

~バックパッカー日記~

プロフィール

ニックネーム:
イチローとジュンコ
居住地:
東京都
自己紹介:
2000年9月 日本を旅立ったイチローとジュンコは、飛行機で、南アフリカ・ケープタウンに降り立った。
二人はそこから日本まで、飛行機を使わずに、陸路と船のみで帰る。
アフリカ大陸南端の喜望峰から日本まで、アフリカ、東西ヨーロッパ、中東、シルクロードとまるまる1年かけての、夫婦珍道中。
野宿もしました。ゴリラと挨拶もしました。サハラを越え、ヒマラヤを越え。。
大自然、世界遺産、カルチャーショック、紛争の傷跡、そして、多くの出会い。
2001年8月無事帰国した二人の旅を振り返って、番外編コラムを掲載します。

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シャンドゥール峠越え II (パキスタン)ソーラスプール→ギルギット

2001/07/06 11:12
シャンドゥール峠越え II  1
エリア:
  • アジア > パキスタン > パキスタンその他の都市
  • アジア > パキスタン > ギルギット
テーマ:
  • 街中・建物・景色
 ジープは朝、標高3720mシャンドール峠に差し掛かる。

 5〜6000m級の頂きに囲まれた峠一帯は、意外にも平坦な草原地帯になっている。

 取り囲む山々からの雪解け水が何本もの小さな小川となってそこに集まり、穏やかな流れを形成している。
 こんなに小さく穏やかな川が、下流の谷では激流になってしまうとは、まさに大自然の驚異だ。

 川はゆるやかに草原を流れ、時折、幾つもの小川に分かれては集まり、日の光にキラめく。
 川の中洲の小島では牛や馬が草をはむ。

 美しくも実にのどかな風景だ。

シャンドゥール峠越え II  1

 そんな草原の峠に入って間もなく、道脇に白や赤、ピンクのかわいらしい花をつけた細枝の木の群生が目につき出す。
 ジープを降りてよく見てみると、野バラだ。

 下地は真夏でも、富士山より高い場所にあるこの地は、丁度涼しい初夏と言った所、バラの花咲く頃なのだ。

 それにしてもそちこちに咲き乱れるここシャンドール峠の野バラ、実に生き生きとしている。東欧で見たバラ畑のバラもここの野バラにはかなわない。

 それもその筈。澄んだ水、澄んだ空気、豊かな自然に恵まれ、自然のままに自由に延び延びと育ち、咲き誇っているのだから。

 峠を越えると、ジープは徐々に谷を下って行く。
 気が付くと、峠の上では穏やかだった川が、谷の間で激流となって暴れている。

 その谷をジープの上からボーッと眺めていると、突然信じられない光景が目に飛び込んでくる。
 谷底を流れる激流の川の上に張られたロープの真ん中に吊るされた木箱の上から、子供の顔が見えるのだ。

 「一体、あれは何だ?!」
 よく見ると、それは激流の川の谷を渡る、橋代わりの手動のロープウェイ。
 木箱に乗った子供達は、手でロープをたぐり対岸へ渡ろうとしている最中なのだ。

 数百mはある川幅の真中で、眼下は谷底の激流、恐くないのだろうか。

 そう思って見ていると、その子供達、我々のジープに向かって笑顔で手を振り出す。
 「おいおい、片手になっちゃって大丈夫かい。バランスを崩すと落っこちやしないか?両手でしっかりロープを握った方が…。」
見ているこっちが冷や汗ものだ。

 ジープの窓から手を出して、手を振り返すと、
 「オーッ!!」
はしゃいで大声で歓声まで挙げている。何ともたくましい…。

 谷を下り切り、ジープは夜ギルギットに到着。

 雑然としたギルギットの街は、典型的なパキスタンの小都市。のどかなチトラルやシャンドール峠が、まるで夢の中の出来事だったかの様だ。

 ほんのわずか前の思い出にひたりながら、夜の喧騒の街に食事に出る。


【食事】

朝:チャパティ、ミルクティー
昼:ガーリックライス、スープ、イチジク
夜:魚と豆の煮物、ご飯、パン

【トラベルメモ】

1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
【宿】
(ギルギット)Madina Hotel 150PR/W一室
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