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イチローとジュンコの夫婦珍道中

~バックパッカー日記~

プロフィール

ニックネーム:
イチローとジュンコ
居住地:
東京都
自己紹介:
2000年9月 日本を旅立ったイチローとジュンコは、飛行機で、南アフリカ・ケープタウンに降り立った。
二人はそこから日本まで、飛行機を使わずに、陸路と船のみで帰る。
アフリカ大陸南端の喜望峰から日本まで、アフリカ、東西ヨーロッパ、中東、シルクロードとまるまる1年かけての、夫婦珍道中。
野宿もしました。ゴリラと挨拶もしました。サハラを越え、ヒマラヤを越え。。
大自然、世界遺産、カルチャーショック、紛争の傷跡、そして、多くの出会い。
2001年8月無事帰国した二人の旅を振り返って、番外編コラムを掲載します。

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万里の長城と明の十三陵 (中国)北京

2001/07/24 10:50
万里の長城と明の十三陵  1
エリア:
  • アジア > 中国 > 北京(ペキン)
テーマ:
  • 観光地
  • / 世界遺産
 早起きして、窓越しに早朝の北京の空を見上げる。
空全体がモヤッとしていて、何だかハッキリしない天気だ。

 北京に入って4日目、到着日こそ雨が降っていたが、この2日間は毎日同じ様な天気。夏の北京はかなり蒸し暑く、高い湿度のせいか、日の光はあっても、太陽と青空はモヤッた空気に隠れ、よく見えないのだ。
 今日も朝からモヤッているが、昨日までと同じで雨は降らないだろうと外に出る。

 本日のお目当てはズバリ「万里の長城」。

 長〜い万里の長城、観光客が訪れる事ができるポイントはいくつかある。その中でも人気を集める、八達領に行くことにする。

 八達領まで、北京の中心部から約70km。バスは朝7時に出発してしまうので、ゆっくりと空模様をうかがって、行くか行くまいか考えてる時間はないのだ。

 朝もやの中、晴れ上がる事をいのりながら、6時には宿を出て、市バスで北京中心街の前門へ。
 前門で乗客を待つ、八達領を廻る周遊バスは、既に沢山の人が乗り込んでいる。
 我々も、コースと料金、空席を確認して、周遊バスに乗込む。

 「大丈夫かな天気。」
運良く晴れれば、屋根伝いにはるか彼方まで龍のごとくうねり続く長城の姿を望めるはずだ。

 ところがこういう時に限って運悪く、長城・八達領に着いて、その階段を登る頃には、雨がちらつき始める。そしてさらに、長城の上を歩き出して間もなくすると、雨は本降りになってしまう。雨と雲にさえぎられてしまい、ほんの10mの先さえも、ほとんど見えない状態だ。

 Junkoと2人で、小さな折りたたみ傘の下で、降りしきる雨にむせぶ長城にたたずみ、雨に隠されたその勇壮な姿を想っていると、突然雨がやみ、雲が流れ、ほんの一瞬だけ視界が開けたのだ。
 その一瞬だけ、一帯が、流れる雲の切れ目に入った様だ。

 はるか彼方と言う訳にはいかなかったが、雲の奥のまで分け入りくねるその姿は、正に万里の長城の風格だ。
 長城上は、雨でも多くの観光客がひしめき合っており、我々の周囲では皆、今だとばかりカメラのシャッターを押している。

万里の長城と明の十三陵  1万里の長城と明の十三陵  2

 数秒後、再び雨と雲におおわれると、
 「そろそろ行こうか。」

 長城の上は思った以上にかなりの急こう配で、雨のせいで足元はかなり滑りやすくなっている。
 「危ない!!」
ダダンダン・・・おばさんが一人、そしておじさんが一人と、下り降りようと歩く我々の隣を、転んだ上に転げ落ちて行く。
 足元は固い石造り、頭でも打ったら大変だ。気を付けなければと、よちよち歩きで長城・八達領を後にする。

 皮肉な事に、我々の周遊バスが次の周遊地、明の十三陵(明の皇帝の墓群遺跡)の一つ、定陵に着く頃には、日が差し出し、せみの声が鳴り響いていた。

 何でも定陵の近くは桃の産地だとのことで、入口前には沢山の桃売りが出ている。
 「こうなりゃもうヤケ喰いだよ。」
 安い事をいい事に、両手に袋いっぱいに桃を仕入れ、北京中心街へと戻るバスの中でほおばる。
 食い気に逃げる所が、我々らしいと言うか、中国の旅らしいと言うか・・・。

 ともかく、総括すると、
 長城は雨で残念だった。
 定陵はまあまあ。
 そして、桃は旨かった☆☆☆


【食事】

朝:包子
昼:アンパン、桃
夜:アン入りおやき他

【トラベルメモ】

1$=8元(中国元)
・ 前門から万里の長城・八達領、定陵への一日周遊バス 50元一人
・ 入場料 八達領:46元 定陵:45元
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