1. 旅行比較サイト トラベルコ
  2. 特派員ブログ
  3. アジア
  4. 中国
  5. 天津(テンシン)
  6. 鉄道・乗り物
  7. 船で韓国へ (中国)天津→韓国へ
日経トレンディ総合力BESTに続きオリコン顧客満足度®でも1を獲得 [プレスリリース]

イチローとジュンコの夫婦珍道中

~バックパッカー日記~

プロフィール

ニックネーム:
イチローとジュンコ
居住地:
東京都
自己紹介:
2000年9月 日本を旅立ったイチローとジュンコは、飛行機で、南アフリカ・ケープタウンに降り立った。
二人はそこから日本まで、飛行機を使わずに、陸路と船のみで帰る。
アフリカ大陸南端の喜望峰から日本まで、アフリカ、東西ヨーロッパ、中東、シルクロードとまるまる1年かけての、夫婦珍道中。
野宿もしました。ゴリラと挨拶もしました。サハラを越え、ヒマラヤを越え。。
大自然、世界遺産、カルチャーショック、紛争の傷跡、そして、多くの出会い。
2001年8月無事帰国した二人の旅を振り返って、番外編コラムを掲載します。

カレンダー
3月<2024年4月    
123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930

船で韓国へ (中国)天津→韓国へ

2001/07/29 11:37
船で韓国へ  1
エリア:
  • アジア > 中国 > 天津(テンシン)
テーマ:
  • 鉄道・乗り物
 朝、宿をチェックアウトすると、道をはさんで向かいにある団地の入口に出ていた屋台で、露天のテーブルの横に荷物を置いて、朝食に、豆乳やワンタンスープを取る。中国最後の朝に、湯気とともに漂うようこの雰囲気を、しみじみと味わう。

船で韓国へ  1

 「○×○△◎…?」
 「???」
市バスに乗って、早目に港に行って、チェックインカウンターが開くのを待っていると、突然、おじさんとお姉さんに、ハングル語(韓国語)で話し掛けられる。

 我々の様子を見て、韓国人ではない事が分かった様だ。
 「日本人ですか?」
日本語が喋れるようだ。

 「アルバイトをしませんか。荷物を運んでもらうと、1人50000ウォン(5000円)です。税関は問題ありません。韓国に着いた後、少し時間が掛かります。」
 見ると、そのおじさんとお姉さんの仲間らしき人達が、客船ターミナルの建物の前で、何やら荷物をダンボールから出して、大き目の手提げに小分けに梱包している。その手提げを、韓国行きのフェリーの乗客に、バイト代を払って運んでもらうつもりのようだ。

 荷は、くつか何かの様に見える。周りを見渡すと、どうやら船の乗客のほとんどは韓国人。そのあやしげなバイトを頼んでいるのも受けるのも韓国人だ。
 でも我々は日本人、税関は問題ないと言われても、韓国語はわからないし、くつの様に見えても実際何を運ばされているのか分からない。

 だいたい、ただ荷を運ぶだけで5000円のバイト代は、割が良すぎる気がする。上手い話程気を付けなければ。
 「ごめんなさい。」
と、お断り。

 ただでさえ、天津の街のそちこちにはハングル文字が見られ、朝鮮半島が近付いて来たなと思わせられていたのだが、船に乗り込んで見ると、中国の天津に停泊中にも係らず、もうそこはすっかり韓国の雰囲気だ。

 乗客、乗員は皆韓国人、船内の表示は全てハングル文字、そして、レストランでは韓国料理のメニューが並び、全て料金表示は、韓国通貨のウォンになっている。自動販売機では、日本のコインとそっくりの、ウォンのコインのイラストが描かれている。レストランから立ち込める、コチジャンの臭いがたまらない。

 船は中々立派なもので、我々は一番安いエコノミー切符だったのだが、指定席ならぬ指定ベッド、共同浴場やカジノまである。
 ロビーのTVでは韓国のWow Wowのような衛星放送で、次から次へとひっきりなしに映画が放映されている。韓国映画やハリウッド映画に混じって、シャル・ウィ・ダンス他、日本映画も字幕付で放映されている。韓国では日本の映画は上映禁止だと聞いていたが、それはあくまでも一般的な映画館での話らしく、もう長く、このような形や、ビデオでなら、公然と黙認されているらしい。

 「海の上に出ちゃえば、船から見える景色は、インド洋も地中海もここも、そう変らないね」
船の丸い窓の外に、暗み行く、何だか不気味にも思える、えんえんとくねり動き続ける広大な海原を見ながら、ロビーのソファーに腰掛けて、暇つぶしにくつろいでいると、後ろから、
 「日本人ですか?」

 またあやしいバイトか何かの話かと思って振り向くと、若い女性が2人、にこにこしている。彼女達は大学生で、夏休みを利用して中国を旅行した帰りだそうだ。
 一人は学校で日本語を勉強していたそうで、お互い暇な船上と言う事もあって、カタコトの日本語であれこれ談笑にふける。

 「韓国は初めてですか?」
 「はい、初めてです。」
 「韓国では何をしますか?」
 「おいしい物を色々食べたいですねぇ。キムチにカルビ、プルコギにチジミ…」

 「よかったらソウルに着いたら連絡下さい。案内しますよ。」
と、電話番号とe-mailアドレスをメモしてくれる。
 何だか幸先いいね。

 アフリカから旅を始めて11ヵ月余り、ついに日本のお隣、この旅最後の国、韓国に入る。
 最後の最後、おいしい物をいっぱい食べて、いっぱいゆっくりして行こう。


【食事】

朝:揚げパン、豆乳、ワンタン、麻花(天津の名物のお菓子)
昼:チーズパン、クッキー、月餅
夜:チャーシュー、パン

【トラベルメモ】

1$=8元(中国元)
・天津→韓国・仁川 11:00発 翌14:30着 両替は船のカウンターでしてくれる。又、韓国の中国大使館前のおばさんもしてくれるそうだ。
  • この記事が参考になった人(0)

この記事は、参考になりましたか?
評価する 評価しない