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エリア:
- アジア > 韓国 > 慶州(キョンジュ)
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テーマ:
- 街中・建物・景色
- / グルメ
今年の夏、韓国は雨の当たり年で、我々が中国から船で韓国に入る前の数週間、韓国各地では大雨による災害が相次ぎ、ソウルの街中でも水害との戦いの残骸の積まれた土のうの姿を見かけた。
我々が韓国に入ってからはそれ程の大雨には見舞われてはいないが、晴れの日はあっても続かず、雨がちの日が断続的に続いている。
水害の事は連日テレビのニュース報道で知った。
今日の天気もあいにくの雨まじり。
日本の残暑に優るとも劣らないこちら韓国の8月の蒸し暑さ。そんな中、雨は涼を呼び、居心地の良さを与えてくれるのだが、市街から郊外にまで点在する慶州の旧所名所を歩き回るのは、やはりお天気に恵まれた日にとっておきたい。
そんな訳で、今日は部屋でテレビを付けながらウダウダしたり、市街の商店街や地元農協が経営するスーパーマーケットを見学したりして時間を潰す。
こう書くと何だか退屈な日を過ごしている様だが、
テレビでは言葉が分からずとも楽しめるこちらのコメディードラマや、スマップばりのこちらの少年アイドルや女性グループが歌いダンスする番組を見たり、
繁華街では立並ぶショップと売り買いする人々を見ながら、
「あんなファッションが流行ってるんだ、結構オシャレでセンスがいいな。」とか、
子供から大人まで携帯電話でメールやインターネットに興じているのを見て、
「折りたたみ式の携帯電話は日本より小さく、デザインもいいな。サムソン製が多いみたいだ。」と思ってみたり。
スーパーではコチジャン、韓国のり、健康飲料、インスタントラーメン、そして本場のロッテのお菓子にアイス等々お土産物ではない、庶民の食卓用の韓国食材が並び、見ているだけでも楽しい。竹塩入り歯みがき粉も積まれている。
もちろん街外れには、韓国ならではの活気溢れる大きな市場も健在だ。
今日は街にくり出す始動が遅かったので、そうこうしている内にあっという間に夕刻がせまる。
そして、街外れの宿に戻る途中にあるウィンドウに、大きく「2000W」と貼られている、真新しいレストランの前でJunkoと自分、そしてもう一人同宿の奈良から来たと言う日本人女性旅行者3人で立ち止まる。
当然ハングル語で書かれた貼り紙、2000W以外はまったく読む事はできない。店は一見焼肉屋のように見える。
「一体何が2000Wなんだろうね?」
「2000Wって言ったら200円でしょ。まさか200円で焼肉?付合わせのキムチかスープの事なんじゃないの。」
ウィンドウ越しに店内を覗くと、若者達、カップル、ビジネスマン、家族連れ・・・地元の人達でかなりにぎわっている。
そして、物おじする事なくずかずかと店内へ。気になったら突進だ。旅人の好奇心はこの一年間、日本を目の前にした韓国に来ても劣ろえる事を知らない。
「2000Wはなんですか?」と、指を2本立て、貼紙を差し示し、日本語で尋ねる。
ウエイトレスのお姉さんは日本語が少々分かったのか、それとも察したのか、質問に一言で答える。
「オーッ。デジ・カルビ」
「カルビ?」まさかカルビ焼肉が200円で・・・。いくら日本よりは物価が安いからって、先進国韓国でそんなに安い訳がない。
実は「デジ・カルビ」とは豚肉カルビの事。
日本ではカルビと言えば、牛肉の焼肉の事と決まっているが、こちら本場韓国ではカルビと言っても色々あるのだ。
牛焼肉カルビはカルビグイ、鶏肉ならタッカルビ。そして庶民の一番人気は値段もお手頃な豚肉のデジカルビなのだ。
それでも、いくら豚肉だからって、一人前200円は安い。
クツを脱いで座敷にあがり、テーブルを囲んで座る。3人でデジカルビ3人前を注文する。
3人前でもトータル600円しかしない。どんなものが出てくるのか。
デジ・カルビ肉が出てくる前にテーブルに並べられたのは、小皿にのかったキムチや副菜たち。もちろんこれはサービス。安いからと言ってぬかりはない。
そして間もなく出て来たのはお皿に盛られたデジ・カルビ肉。テーブルの真中の網で焼く。
「どうせ牛肉のカルビじゃなくて、豚肉だから。」
と口に放り込み、奥歯で歯ざわりを確かめると、柔らかい。よくヤンニョム(タレ)が染みた味も、正にカルビ。日本の安っぽい牛肉カルビよりもずっと旨い。食べる前に豚肉だと知らなかったら、牛カルビだと間違えてしまいそうだ。
豚焼肉と言うと固いイメージがあるが、この柔らかさと味わいは、肉質のせいもあるのかもしれないが、きっとよくタレにつけこまれた結果だろう。
これで200円!これぞ韓国庶民の味、下町の味わいだ。
「お帰り、今日はどこに行った?明日は晴れるよ。」
宿に戻るとハルモニ(おばあさん)が向かえてくれた。
「ただいま!!」
【食事】
朝:パン
昼:パン
夜:デジカルビ
【トラベルメモ】
1$≒1000W(韓国ウオン)
【宿】(慶州)西川旅人宿 13000W/W1室
我々が韓国に入ってからはそれ程の大雨には見舞われてはいないが、晴れの日はあっても続かず、雨がちの日が断続的に続いている。
水害の事は連日テレビのニュース報道で知った。
今日の天気もあいにくの雨まじり。
日本の残暑に優るとも劣らないこちら韓国の8月の蒸し暑さ。そんな中、雨は涼を呼び、居心地の良さを与えてくれるのだが、市街から郊外にまで点在する慶州の旧所名所を歩き回るのは、やはりお天気に恵まれた日にとっておきたい。
そんな訳で、今日は部屋でテレビを付けながらウダウダしたり、市街の商店街や地元農協が経営するスーパーマーケットを見学したりして時間を潰す。
こう書くと何だか退屈な日を過ごしている様だが、
テレビでは言葉が分からずとも楽しめるこちらのコメディードラマや、スマップばりのこちらの少年アイドルや女性グループが歌いダンスする番組を見たり、
繁華街では立並ぶショップと売り買いする人々を見ながら、
「あんなファッションが流行ってるんだ、結構オシャレでセンスがいいな。」とか、
子供から大人まで携帯電話でメールやインターネットに興じているのを見て、
「折りたたみ式の携帯電話は日本より小さく、デザインもいいな。サムソン製が多いみたいだ。」と思ってみたり。
スーパーではコチジャン、韓国のり、健康飲料、インスタントラーメン、そして本場のロッテのお菓子にアイス等々お土産物ではない、庶民の食卓用の韓国食材が並び、見ているだけでも楽しい。竹塩入り歯みがき粉も積まれている。
もちろん街外れには、韓国ならではの活気溢れる大きな市場も健在だ。
今日は街にくり出す始動が遅かったので、そうこうしている内にあっという間に夕刻がせまる。
そして、街外れの宿に戻る途中にあるウィンドウに、大きく「2000W」と貼られている、真新しいレストランの前でJunkoと自分、そしてもう一人同宿の奈良から来たと言う日本人女性旅行者3人で立ち止まる。
当然ハングル語で書かれた貼り紙、2000W以外はまったく読む事はできない。店は一見焼肉屋のように見える。
「一体何が2000Wなんだろうね?」
「2000Wって言ったら200円でしょ。まさか200円で焼肉?付合わせのキムチかスープの事なんじゃないの。」
ウィンドウ越しに店内を覗くと、若者達、カップル、ビジネスマン、家族連れ・・・地元の人達でかなりにぎわっている。
そして、物おじする事なくずかずかと店内へ。気になったら突進だ。旅人の好奇心はこの一年間、日本を目の前にした韓国に来ても劣ろえる事を知らない。
「2000Wはなんですか?」と、指を2本立て、貼紙を差し示し、日本語で尋ねる。
ウエイトレスのお姉さんは日本語が少々分かったのか、それとも察したのか、質問に一言で答える。
「オーッ。デジ・カルビ」
「カルビ?」まさかカルビ焼肉が200円で・・・。いくら日本よりは物価が安いからって、先進国韓国でそんなに安い訳がない。
実は「デジ・カルビ」とは豚肉カルビの事。
日本ではカルビと言えば、牛肉の焼肉の事と決まっているが、こちら本場韓国ではカルビと言っても色々あるのだ。
牛焼肉カルビはカルビグイ、鶏肉ならタッカルビ。そして庶民の一番人気は値段もお手頃な豚肉のデジカルビなのだ。
それでも、いくら豚肉だからって、一人前200円は安い。
クツを脱いで座敷にあがり、テーブルを囲んで座る。3人でデジカルビ3人前を注文する。
3人前でもトータル600円しかしない。どんなものが出てくるのか。
デジ・カルビ肉が出てくる前にテーブルに並べられたのは、小皿にのかったキムチや副菜たち。もちろんこれはサービス。安いからと言ってぬかりはない。
そして間もなく出て来たのはお皿に盛られたデジ・カルビ肉。テーブルの真中の網で焼く。
「どうせ牛肉のカルビじゃなくて、豚肉だから。」
と口に放り込み、奥歯で歯ざわりを確かめると、柔らかい。よくヤンニョム(タレ)が染みた味も、正にカルビ。日本の安っぽい牛肉カルビよりもずっと旨い。食べる前に豚肉だと知らなかったら、牛カルビだと間違えてしまいそうだ。
豚焼肉と言うと固いイメージがあるが、この柔らかさと味わいは、肉質のせいもあるのかもしれないが、きっとよくタレにつけこまれた結果だろう。
これで200円!これぞ韓国庶民の味、下町の味わいだ。
「お帰り、今日はどこに行った?明日は晴れるよ。」
宿に戻るとハルモニ(おばあさん)が向かえてくれた。
「ただいま!!」
【食事】
朝:パン
昼:パン
夜:デジカルビ
【トラベルメモ】
1$≒1000W(韓国ウオン)
【宿】(慶州)西川旅人宿 13000W/W1室