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プロフィール

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武田ちょっこ
居住地:
神奈川県
性別:
女性
自己紹介:
アフリカのサファリ旅行のガイドブックを作っています。
・『 まるまるサファリの本』シリーズ
取材裏ばなしもブログで発信しています!
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・『ちょっこの直行サファリツアー!』講談社
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砂漠のライオン
アンボセリ国立公園「深刻な乾燥化」
エリア:
  • アフリカ>ケニア>アンボセリ
テーマ:観光地 動物 
投稿日:2011/07/15 10:31
コメント(3)
ケニア南部のアンボセリ国立公園は、白茶けた大地が広がるカラカラの半砂漠地帯。
とはいえ、公園西部の広大な砂漠は雨季になると水没し、アンボセリ湖が出現します。
ここは1万年前までは、深さ40メートルもある湖だったそうです。
乾季の湖
↑乾季はカラカラ。

中央〜東部にはキリマンジャロの雪解け水からなる湿原地帯があり、この辺りはカバやゾウが幸せそうに暮らしている楽園です。
オロケニア湿原
↑オロケニア湿原のカバ

1990年頃、この楽園周辺には疎林が存在していました。
そこはゾウやシマウマ、バッファローが湿原に向かうときの通り道で、ゾウが落とした糞に残る未消化の実を狙って、サバンナモンキーも集まってくるにぎやかな一画でした。
もちろんハイエナやジャッカルも登場。
こんな所↓ (1992年撮影)
1990年代の湿原周辺

ところが……
近年この一帯から、木が一本もなくなってしまったのです。
現在の湿原周辺
↑丸はだか (T□T)

アンボセリ国立公園は乾燥化が深刻で、最近は雨季になっても湖が現われないこともあるようです。


2008〜2009年の旱魃で、ケニア南部からタンザニア北部では、多くの野生どうぶつが犠牲となってしまいました。60%のバッファロー、70%のシマウマがやられてしまい、ヌーに至っては87%も激減してしまったそうです。

2010年の調査では、(アンボセリ、ツァボを含むケニア南部からタンザニア北部で)
シマウマの数は1万3,740頭。
ヌーは8362頭。
キリン、4164頭
ゾウ、1420頭。

一方で家畜は激増していて、
ヒツジとヤギは23万4800頭
ウシは10万頭もいるそうです。

乾燥化の主な原因は、過放牧と違法伐採だと考えられています。
日本人に特に人気のあるアンボセリ国立公園。このまま、野生どうぶつの死に絶えた砂漠になってしまわないことを、祈るばかりです(T_T)

※調査報告は、ケニア野生動物公社(Kenya Wildlife Service)より

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