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- サルベーションマウンテンに憧れて…ノープランで人任せの無責任旅in LA☆
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エリア:
- 北米>アメリカ西部>ロサンゼルス
- 北米>アメリカ西部>ロング ビーチ
- 北米>アメリカ西部>アメリカ西部その他の都市
- テーマ:買物・土産 観光地
- 投稿日:2016/10/25 15:01
最近社内で人気沸騰中のアメリカ!
今まで辺境ばかりを旅していて、王道のアメリカを旅するのはほぼ初めて。
数年前からSNSなどでサルベーションマウンテンという場所が気になっていた。
でも、調べても広いアメリカの砂漠のど真ん中にあるという事で、どうやって行くものかと手をこまねいていた。
そんな私に朗報が!ファイブスタークラブを卒業された大先輩がその砂漠の近く(と言っても車で数時間走っていただく)に住んでいるというではないか。
先輩にも会えて、憧れの地に行くこともできて、まさに一石二鳥!いや、二鳥以上の価値がある!
約1年計画を温めてついにこの秋、実行に移す時が来た〜〜〜!
ロサンゼルスとその近郊のみで5日間という、比較的コンパクトな日程のため、LAの観光はギュッと1日に濃縮。
早くから朝食を摂りにサンタモニカへ向かった。
イメージしていた通りの青空とヤシの木の並木道に、心が弾む。
サンタモニカの街並み
先輩オススメのオシャレレストランFIGにてオシャレブレックファスト。
朝からボリューム満点でとっても美味しく、雰囲気もスタッフのサービスもよく大変満足な朝食だった。
FIG
エッグベネディクト
優雅なひと時を過ごした私たちはサンタモニカピアを目指すべく、ビーチ沿いをお散歩。
この美しいビーチを写真に収めようとカメラを探すも、なんと先ほどのレストランに忘れていた!
でも優しいスタッフさんの手により、カメラはちゃんと保護されていてほっと一安心。
無事カメラが手元に戻り、サンタモニカのお散歩仕切り直し!
サンタモニカビーチ沿いをお散歩
そしてサンタモニカピアの桟橋へ。
サンタモニカピア
このアーチをどうしても写真に収めたかった私。
このショットって誰でも一度は目にしたことがあるのではないか?
アーチをくぐり、桟橋へ。1909年にできた桟橋は木造でとっても雰囲気が良い。また桟橋の上には遊園地もあって驚いた。
アメリカについては本当に全く知識の無い私。ここサンタモニカがかの有名なルート66の終着点とは知らなかった。ルート66はバイカー憧れの地らしく、マッチョなバイカーたちが記念写真を撮っていた。
バイカーたちを盗撮
サンタモニカピアにて
青空、ヤシの木、桟橋、バイカー、ビーチ、遊園地、路上ライブをする人・・・この雰囲気、楽しすぎる!
そしてショッピングも楽しみにしていた私。日本未上陸のセレクトショップをハシゴしてもらう。
それにしても、なんの下調べもせずにアメリカまでやってきた私たち。
アテンドしてもらった先輩頼りで、お店を探すのもすべて丸投げ…。旅行会社失格であります。
日本未上陸のセレクトショップ、アンソロポロジー
かわいい内装のショップ、あれもこれも持って帰りたくなるようなセレクトに、お店にいるだけで心もハッピー。
これで満足しない私たちは、続いてウェストサイドへ。
ウェストサイドはかの有名なUCLAやビバリーヒルズなどがある、セレブの街。
ビバリーヒルズ青春白書好きの私は、ここにブランドンとブレンダが引っ越してきて、ディランマッケイとあんなことがあったり、ケリーとそんなことがあったりしたんだな〜…とか、そういえば途中から主役級のブレンダが無理な設定で姿消したよな〜…などと思い出さずにはいられなかった。日本帰ったらまたシーズン1から見直そうかな。
といっても、やはり庶民の私には縁遠い街。
ロデオドライブ
液体窒素でアイスを作ることで有名な、ICE CREAM LAB で一休み。
アイスクリームラボ
まだまだLAの観光は終わらない!
〆に向かったのはハリウッド。
ハリウッドスターの手形があることで有名なチャイニーズシアターを目指して歩いていると、ハリウッドスターに遭遇。マリリンモンローと一緒にドゥドゥッピドゥー♪
マリリンモンロー
チップはしっかり取られる。
ウォーク・オブ・フェイム
チャイニーズシアター
チャイニーズシアターの前にはいろいろなハリウッドスターの手形、足形がたくさん。
ジョニーデップ、トムハンクスなどの大スターだけではなく、ドナルドダックやスターウォーズのR2D2、C3POなどもあって遊び心を感じられる。
とりあえず手を合わせてみる
ドナルドダックの足形
スターウォーズ
こうしてめまぐるしいLA1日観光は幕を閉じた。
そしていよいよ、サルベーションマウンテンを目指す日。
LAを出発したのが朝の8時過ぎ。
ハイウェイをひた走り、途中LA発祥のバーガーチェーン、IN & OUT でアメリカらしいジャンクフードを堪能。日本のバーガーと違って、肉、トマト、レタス、オニオン、それぞれの存在感がすごい!大味かと思いきや、ちょっとした塩味も効いていてとってもおいしい。日本のファストフードよりレベル高い!
ジャンクフードに食らいつく
イン&アウト
途中休憩を挟みつつ、14時前に念願のサルベーションマウンテンへ到着。
周りに何もなさすぎて(ただの砂漠が続いていた)、本当にこんなところにあるのか?と不安になるが、遠くにカラフルな山が見えると思わず車を止めて写真を撮ってしまった。
弾む心を抑えきれず、そのカラフルな山へ近づいていく…
ここからはもう、想像以上のかわいさにため息の連続。どこもかしこもフォトジェニック!!
サルベーションマウンテンをたった一人で、28年もの歳月をかけ作り上げたのはレナード・ナイト氏。彼はもともとキリスト教の信仰があったわけではない。自動車整備工として生計を立てていたが、ある日突然、信仰に目覚める。神からの啓示があったのだろうか。
1984年に旅行で訪れたこの地を気に入り、神の言葉を広く世に広めたいと思った彼は、この土地で一人、神への愛・神の言葉を表現し始めたのだ。
これはアートではなく、彼の信仰の表現なのである。
砂漠の中に突如現れる色彩に満ちた山。思わずかわいい!と声を上げてしまうが、それだけではない魅力がここサルベーションマウンテンにはあるように我々は感じた。
この土地には、レナード氏の神への愛が満ち溢れていた。信仰心の無い私だけれども、ここにいるだけでパワーをもらえるというか、ピースな気持ちになれるというか、なんだかとっても神聖な気持ちがおりてくる。とても細かいところまで鮮やかなペンキが塗られ、メッセージが描かれている。いつまでの飽きることなく眺めていられる…
砂漠の中の過酷な環境故、放っておけばいずれ崩壊する運命にある。
レナード氏は2014年82歳で亡くなったが、今ここは数名のボランティアと寄付によって守られている。
サルベーションマウンテンから車で少し走ったところに、スラブシティと呼ばれるエリアがある。
スラブシティは政府からは認可されていない街だ。そのため、電気、水道のインフラはもちろん、ごみの収集や、警察も存在しない。
住民はトレーラーハウスに住んでいる。つまりホームレスという事だ。
彼らはこの地に集まり、独自の秩序をもって生活している。
こういう人たちを一般的にヒッピーと呼ぶのだろうか。
少しだけ彼らの街の入り口にお邪魔したが、それがなんとも独特な場所だった。
靴のなる木
おかしなトラック
一本の木にたくさんの靴がちりばめられていたり、へんてこなトラックがあったり、荒れた無人トレーラーがあったり、異様な雰囲気だ。へんてこトラックには何百個もの缶のプルトップ、ドライヤーや扇風機の網、バケツ、貝殻などのガラクタが張り付けられていて、100ドルで売りに出されていた。
無人トレーラー
無人トレーラーの中
スラブシティの入り口
これはアート?狂気?
あまりの独特さに気圧され、うすら寒い気持ちでスラブシティを後にした。
この近くにある、死にゆく湖、ソルトン湖もまたかなりユニークな場所。
湖というから、リゾートなのかと思い行ってみると。。。
車を降りた途端、臭い!くっさい!!
なんだこの匂いはと思い、湖に近づいていくと匂いはどんどんキツくなっていく。
見ると大量のお魚が打ち上げられ、干からびている。
臭いのもとはこれか。
大量の死んだ魚
魚の下にあるのは砂地に見えるがすべてブジツボの殻だ。フジツボの殻と死んだ魚が延々と続いている。
ソルトン湖は農業用水の氾濫でできた湖で、水が流れ出る川もない。
そのため、砂漠の強い日差しで水が蒸発し、塩分濃度もどんどん高くなり、有害物質が出ているのだとか。
今後死にゆく湖なのだ。
臭さと大量の魚の死骸に騒いでばかりで、肝心の湖の写真が一枚もないことに気付くのは帰国後…。
なんだかテンションが下がるけど、そんなときは、サルベーションマウンテンを思い出して、気持ちをあげていこう!
さて。これで今回のLA旅行で楽しみにしていたミッションはすべて終了だ。
この日はサルベーション〜LAの途中にあるパームスプリングという砂漠のリゾートで休息をとった。
翌日はLA最後の日。
スーパーマーケットで食材を買って、先輩宅でホームパーティー。これまた楽しいひと時であった。
スーパーでお買い物
ホームパーティー
あっという間で、中身の濃い5日間だった。
社員旅行以外ではほとんどが一人旅だが、こうやって食事も感動もシェアできる友人がいると旅行の楽しさは何倍にもなるのだな、と今さらながら、気づかされた旅であった。
サルベーションマウンテンで心を洗われたのか、感謝の気持ちが溢れ、清らかな心で帰国の途に着いた。
(…嘘です、機内食のメニューと映画の少なさと、私の席の画面だけ画像が汚い事に悪態つきました)
ロサンゼルス★★★★★ サンタモニカ、ビバリーヒルズ、ハリウッドなど、買い物も観光も飽きることなし!
サルベーションマウンテン★★★★★ どこを切り取っても絵になる、まるでお菓子の国!
(2016年10月 久保井奈々子)
- サファリ+絶景=イエローストーン??? 〜キャンピングカーで行くイエローストーン&グランドティートン
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エリア:
- 北米>アメリカ西部>ソルトレイクシティ
- 北米>アメリカ西部>シアトル
- 北米>アメリカ西部>イエローストーン国立公園
- テーマ:世界遺産 自然・植物 動物
- 投稿日:2016/10/25 14:05
この度、イエローストーンとグランドティートンをキャンピングカーで巡ってきました。
なぜイエローストーンなのか、といいますとアメリカの2大人気国立公園グランドキャニオンとヨセミテに行ったときに、イエローストーンのことが話題でるんです。イエローストーンと比較して歴史的にどうだとか、大きさがどうだとか。グランドキャニオンやヨセミテだけでもめちゃめちゃ感動したのに、それに匹敵するほどのスケールの国立公園がアメリカにまだあるってどういうこと?!と思い、イエローストーンに思いをはせていました。
そうした中でアメリカのキャンピングカーを使わせていただく機会を得ましたので、私の中で迷いなく次の目的地をイエローストーンに定めました。イエローストーンに即決した理由はほかにも大きく分けて5つあります。
☆ ☆ イエローストーンをキャンピングカーで行く理由 ☆ ☆
その①:経済的に旅行したい
ベストなのはプライベートカー・プライベートガイドをつけることであることは言うまではないのですが、できるだけリーズナブルに行きたいという人は多いはず。しかしイエローストーン混載ツアー、ソルトレイクシティ発の2泊3日は1名10万円近くかかります。これはラスベガス発のグランドサークルツアーの1.5倍くらいの料金です。しかもイエローストーンを十分満喫するには少なくとも4泊したほうがいいといわれています。2泊で10万円もするのに4泊もしたら大変なことです。そもそもイエローストーンで4泊もするツアーはありません。しかしキャンピングカーであればガイドはつかず運転は自分でする必要はありますが、もっとリーズナブルです。
その②:ホテルが高い&取りにくい
観光シーズンのホテルが非常に取りにくいイエローストーン。キャンピングカーであればすくなくとも宿の心配をすることは必要ありません。
その③:自由気ままにまわれる
四国の半分の大きさをもつイエローストーン。短いツアーだと綿密なスケジュールをたてなければなりませんが相手は大自然。自分の思うようにものが運ぶとは限りません。また野生動物がどこからかあらわれ貴重なシャッターチャンスを逃すかもしれません、できれば余裕を持った柔軟なスケジュールが組むことが望ましく、キャンピングカーはそれにうってつけです。
その④:道路事情
広大なアメリカ。日本と比較しても運転しやすい国といえるでしょう。道路は広く見通しもよく、狭い路地はほとんどありません。また高速料金もなく、ガソリン代金も日本よりも半額近い料金です。交通マナーも比較的よいため、日本の運転になれている方であればどなたでも違和感なく運転できます。
その⑤:思い出づくり
ホテル生活と違いキャンピングカーでの生活は運転手、ナビゲーター、料理当番など役割と手間は必要となりますが、お互い協力しあい無事旅行を楽しんで終えるという共通のゴールを目指して旅をすることは何事にも代えがたい最高の思い出になります。お仕着せのものでない自分の旅行をつくる、という意味ではこれ以上の体験はありません。
そのほか、ペット連れで旅行したい・食生活が気になる等の方にもキャンピングカーの旅がおすすめです。
そんなわけで私と妻と父親の3人で、イエローストーンおよび隣接するグランドティートンへキャンピングカーで行ってまいりました。また帰りにシアトルに立ち寄りましたのであわせてレポートします。
9月16日
まずは成田空港にて田舎から上京した父親と合流後、シアトル行きの便にチェックイン。
デルタ航空のチェックインはキオスクで行う。パスポートなどをスキャンして行うのであるがこれがまたややこしい。機械に弱い方や、定年を過ぎた私の父親くらいの世代になるとよくわからず結局グランドスタッフに聞く。結局、私たちにとっては効率が良くなっているのかいないのか。アメリカのエアラインを使うと日系航空会社のサービスの良さというのが身にしみてわかる。稀にエアラインに強いこだわりを持つお客様がいらっしゃるが同じ航空会社でこうも違うとやはり多少高くとも日系を選ぶ気持ちが分かる。
その後アメリカドルへの両替と海外で使えるWIFIを受け取り、最近旅行用にゴールドカードを取得したので出国前にラウンジでビールを飲み時間まで過ごす。
シアトルまで約7時間。さすがアメリカ系のエアラインだけありハリウッド映画はいいものが揃っている。機内食のカツ丼を食べて、映画を2本みてあとはぐっすり眠ってしまった。
シアトルに到着。アメリカの入国はグリーンカード保持者、ESTA保持者、ESTA保持者だが初めての入国者の3レーン位に分かれている。我々3人は以前にもアメリカに旅行したことがあるのでESTA保持者のレーンに並びキオスクで入国の手続きを行う。私の妻がランダムの検査に引っかかったので有人の入国審査のレーンに並ぶ。以前にも入国したことがあるからかさほど苦労なく無事入国。
その後荷物をピックアップし、ソルトレイクシティ乗り換えのため再度荷物を預けとハイジャック検査を受けて搭乗口へ。シアトルからソルトレイクシティへは約2時間のフライト。あっという間に目的地に到着。ソルトレイクシティに到着するとグッと気温が下がったように感じた。後から知ったことだがソルトレイクシティは標高1300mの高地にあるそうだ。
ソルトレイクシティ空港で荷物の受け取りを終えて空港出口からタクシーで、今回お世話になるキャンピングカーのオフィスへ向かう。
<キャンピングカーレンタル手続き>
ソルトレイクシティの空港より約20分。大きな幹線道路沿いにある映画のワンシーンになりそうな、うらぶれた(?)オフィスにて降車。タクシー代金は50ドルだったのでチップとして5ドル含めてドライバー支払った。
オフィスには若い金髪の女性が1人いて「予約しているんだけど」というとそれまで暇を持て余していたようだがテキパキと仕事にとりかかった。我々は日本の免許証と国際免許証(又は翻訳フォーム)、パスポート、代表者のクレジットカードを提示して、手続きを待った。記入すべきところに記入し、署名すべきところに署名をしたあとは日本でもあらかじめレンタカー会社にもらったDVDとほぼ同じチュートリアル映像を再度オフィスで見直す。実車を点検して、最後にオフィスのお姉さんに3人の写真を撮ってもらって出発。
この日はソルトレイクシティにてこれからの5泊6日の旅に必要な日用品をスーパーマーケットで買い出し、近郊のRVパーク宿泊する。
まずレンタカーオフィスから車で15分、ターゲットという大型スーパーに到着。
<初日の買い出し>
我々はあらかじめ「パーソナルコンビニエンスキット」という食器やカトラリー、寝具が一式になったセットを人数分と「キッチンセット」という調理道具一式をレンタカーと一緒に頼んでおいたので、道具類はほとんど購入する必要がなかった。食材以外で購入したのはトイレットペーパー、皿洗い洗剤くらい。
食材もアメリカでは手に入りにくいもの、醤油やだし、海苔、乾麺は日本の100円ショップで揃えた。できればチャーハンの素やカレールーも持って行きたかったが肉や肉のエキスが含まれているものはアメリカには基本的に持ち込めないそうなので断念した。またお米も持ち込めないのでスーパーで購入。その他飲料水やジュースにコーヒー、パン、サンドイッチ用の野菜に調味料、ステーキ肉、ちょっとしたお菓子などを購入し全部で110ドルくらい。5泊6日3人分の食費と考えるととても安い。なおモルモン教徒の多いソルトレイクシティではビールなどのアルコール飲料は大型スーパーに売っていない。ガソリンスタンドなどの売店であれば売っているらしい。
日本から持っていくのが難しい調理器具その他一式はレンタルできます。
食材は意外に安い 5泊6日3人分の食費で110$くらいだった
<日本から持ってきた方がいいもの>
箸、菜箸、木ヘラ
醤油やだしなどの和食の調味料
乾麺などの米以外の食材
海外対応のレンタルWIFI
携帯充電用のシガーソケット
スマートフォン(カーナビにもなるのでいろいろ役に立つ)
買い出しのあとはこの日宿泊するRVパーク、ソルトレイクシティ郊外のチェリーヒル(cherry hill)へ。
<RVパーク チェリーヒル(cherry hill)>
RVパークとはキャンピングカー用の駐車場のようなもので、電源、水道、排水設備。更にランドリーやシャワーまで揃った施設だ。宿泊代金は1泊で46ドル。RVパークにも色々あるようで、このチェリーヒルは子供用のプールやミニゴルフといったちょっとしたお遊びもできるためか家族連れが多いように感じた。
チェリーヒルの主な設備
・売店
・プール
・ミニゴルフ
・ウォータースライダー
・レストラン
・シャワー&ランドリー
・WIFI(あったが何故か使えなかった
RVパークにて手続きを済ませ、まずは荷物ほどきと食料の整理。そして水道や電源の接続と夕食の準備。この日は長時間のフライト、レンタカーの手続きをなどの手続きのせいかRVパークに着く頃には大分眠くなっていた。
夕食はソーセージと日本から持ってきたインスタントラーメンに炒めた野菜を入れて食べた。キャンピングカー最初の晩餐だ。ビールがないのが寂しいが明日は早朝出発なのでまあいいだろう。
9月17日
朝4時に起床し、RVパークにてシャワーを浴びる。クロワッサンを焼いてコーヒーを入れて軽い朝食。太陽が昇らないうちにイエローストーンへ向けて出発。
ソルトレイクシティからイエローストーンへは約5時間。とはいえキャンピングカーではそこまでスピードが出せないので6時間くらいはかかるだろうと計算した。
基本は父親が運転し、ハイウェイの真っ直ぐな道になったらペーパードライバーの私と妻も交代して運転した。
慣れれば他の車と大きな違いはなかったが、スピードが乗るとハンドルをもっていかれるように感じることと、ブレーキの効きが弱く感じること、それに車幅・長さともに経験がない大きさなので誰かに誘導してもらわないと無理だなぁと思った。
ルート15号から20号へ。ほぼまっすぐな広い道をひた走ること。約6時間。ウエストイエローストーンに到着。
ウエストイエローストーンはイエローストーン観光の拠点になる街だ。街には西部開拓時代のような雰囲気の土産物屋にレストラン、ホテルが通りにいっぱい、賑やかさがある。RVパーク、ガソリンスタンドやスーパーマーケットもあるので我々のようなキャンピングカーで来た旅行者にとっては、キャラバンにとってのオアシスのごとき場所である。
車のガソリンが約半分になってしまったので、このウエストイエローストーンにて給油。
給油をしてみてたまげた。30ガロン入った。1ガロン3.8リッターなので約114リットル入ったことになる。しかもこれはタンクの二分の一に入る量であるからいかに一般的な車と比べて大きいのがよくわかる。
値段は100ドル超え。値段にも驚愕。1リットルで計算すると約65円なので日本のおよそ半額位。とは言え、ガソリン代としては見たことない金額である。このガソリンスタンドにてようやくビールを手に入れる。一部の地域では大型スーパーでも売っていないビールが一方ではガソリンスタンドでさえ簡単に手に入る。アメリカは面白いなぁ。
給油を終えて、いざイエローストーンへ!
<イエローストーン国立公園>
イエローストーン抜きにしてアメリカ、いや世界の国立公園については語れないだろう。1872年世界初の国立公園となったイエローストーンが、それまでの自然保護の考え方と違い、画期的だったのは「人の手を加えないで保存する」ことを法律で定め、それを実践している点である。例えば自然に発生した山火事に対して消火活動は行わない。山火事も自然のサイクルの一部であるからだ。イエローストーンの主役は、あるがままの豊かな自然の風景とそこに住む野生動物たち。我々観光客は単なる「訪問者」にすぎず、たゆまぬ自然の営みを壊さぬように、このイエローストーンの美しい景観と豊かな動植物・生態系を守っていかなければならない。
そんなイエローストーン観光の際に考慮しなければならないのはその大きさである。約9000平方キロメートル、四国の約半分もの面積を持つというイエローストーンは1日の観光は不可能。イエローストーンの主要な見所は8の字を描くような道路沿いにあるため、少なくとも2日観光の時間をとり、8の字の上の円(アッパーループ)と下の円(ロウアーループ)に1日ずつわけて観光するのがいい。
アッパーループには石灰棚でしられるマンモスホットスプリングス、連なる火山岩の尖塔のから流れ落ちる落差40mタワー滝、野生動物が多く見られるラマーバレーがある。
対してロウアーループにはイエローストーンのシンボルである間欠泉オールドフェイスフルガイザーや鮮やかな色のモーニンググローリープールにグランド・プリズマティック・スプリング、深さ300mの谷底を持つ全長34キロの渓谷・キャニオン、野生動物に頻繁に遭遇するヘイデンバレーがある。
有名どころはロウアーループに集中しているので、1日しか自由な時間がなければロウアーループのみ観光するのもいいだろう。すべての主要な観光ポイントを巡るのであれば少なくとも2日間。ただし道路状況や変わりやすい天候、野生動物との遭遇のチャンスを考慮すると3日間は観光できる時間を確保したい
給油を終えた我々はイエローストーン国立公園の入り口に到着。通常の入場券は車一台につき30ドルだがグランドティートン国立公園とセットの入場券も販売されておりこちらが50ドルなのでセットの方を購入した。なお入場券は購入後5日後まで有効。その間の出入りは自由だ。
イエローストーンの入り口 グランドティートン国立公園とセット入場券で車1台 50$ 5日間有効
さっそくバイソンに遭遇
まず向かったのはマンモスホットスプリングス。このマンモスホットスプリングスは8の字の左上の部分に位置し、イエローストーン公園入口からは約1時間で行ける観光場所なのだが、我々の行ったこの時期ノリスからマンモスへの道(つまり8の字の上の円の左側あたり)が閉鎖されていた。そのため東側に大きく迂回したルートを取り、マンモスホットスプリングスへ向かった。本来1時間で行けるところが2時間費やす羽目になり、マンモスのあとに立ち寄ろうと考えていたラマーバレーは断念。
<マンモスホットスプリングス>
ウエストイエローストーンからは約50マイル、イエローストーンの大自然が織りなす摩訶不思議な代表的な光景の一つ。地下3000m付近までしみ込んだ雨や雪が熱せられた結果、石灰層から溶け出した石灰分が噴き上げられ、8,000年もの年月をかけて幾重にもかさなり巨大なデコレーションケーキのような温泉段丘(テラスマウンテン)が造られた。テラスマウンテンは広大で遊歩道を一周するのに約30分かかる。頂上からは現在も温泉が休むことなく流れ続け、テラスマウンテンの形成はいまも続いている。私が訪れた9月後半は湧き出る温泉の量はすくなかったが、パレットスプリングに関しては、まだ水量も豊富でマンモスホットスプリングスの中では最も見応えがあった。
来た道をそのまま2時間かけて戻り、ウエストイエローストーンへ。
<WAGON WHEEL RV CABIN ワゴンウィルRVキャビン>
この日の宿泊はWAGON WHEEL RV CABINというRVパーク。出発前に予約依頼をしておいたが返事がなかったのでそのままゴーショー。やはり予約は入っていなかったので当日予約という形で無事宿泊できた。施設は新しくはないが、受付のおばちゃんが日本に住んでいたことがあるらしく大変フレンドリーで後々いろいろ配慮してもらった。今回の旅の中で一番思い出深いRVパークかもしれない
ウエストイエローストーンの中心部から少し離れた場所にあるRVパーク。キャンピングカーの他にキャンプサイトもある。シャワーやランドリーはあるが、売店はなかった。パークフィー68$。
WAGON WHEEL RV CABINの主な設備
・ゲームセンター&ビリヤード
・シャワー&ランドリー
・WIFI(あったが使えなかった)
9月18日
朝4時に起床し、シャワーを浴びて朝食の準備。朝5時に朝食を食べて6時頃にRVパークを出発。このくらいの時間だとまだまだ車は少ない。9月のこの時期夜が空け始めるのが7時ごろ。ちょうど空が青白くなってきたあたりにヘイデンバレーに到着。
<ヘイデンバレー>
ヘイデンバレーはキャニオンとイエローストーンレイクの間、ゆるやかに蛇行するイエローストーン川沿いの広大な草原。美しく見晴らしのよいこの平原は野生動物の格好の観察ポイント。バイソンやエルクがのどを潤し、草をはむ姿を高い確率で遭遇できるはずだ。ゆったり流れるイエローストーン川と何事にもせかされずあるがままの生活を営む野生動物たち。その姿をみていると日常の生活を忘れ、誰しもが豊かで穏やかな時間の流れを感じることだろう。
私たちは動物達が動き出す朝と夕刻が見頃ということでまずここに訪れた。この時期のへイデンバレーは一面黄色のアスペンが平原を彩り、秋らしい美しさをはなっていた。道路沿いに草を食むバイソンの群れ遭遇。朝の時間で比較的車の往来が少ない時間帯といえども道路すれすれの場所で呑気に草を食べるバイソン達。ガイドブックによるとバイソンは道路を横切ることもあるそうなので、比較的穏やかな性格なのかもしれない。
ヘイデンバレーをあとにして向かったのはキャニオン。
<キャニオン>
イエローストーン国立公園の名前の由来となったグランドキャニオン。長さ32キロメートル、深さ360mにも及ぶ巨大な渓谷だ。硫黄分を含んだイエローストーン川の流水と水蒸気によって周りの波紋岩の絶壁が黄色く変色している。まるで黄金色にも見える。両側のむき出しの黄金に染まる絶壁の間を縫って流れ出す大瀑布。特にロウアーフォールズはナイアガラの倍の落差とあって大迫力だ。渓谷沿いにはいくつもの遊歩道と展望台が整備されており、できれば3時間ほど時間をとって車ではたどり着けない雄大な自然の深淵へと探訪してみたい。
我々はまずキャニオンビレッジに車を停めて、森の遊歩道を抜けて、グランドビューポイントへ。そしてルックアウトポイント、ロウアー滝の近くまでトレイルが整備されているレッドロックポイントを訪れた。トレイルを全て歩くことも出来たが時間に余裕がないので一旦車に戻り、インスピレーションポイントへ。しかしあいにくインスピレーションポイントへの道路は封鎖されていたのでぐるっとまわってアーティストポイントへ。アーティストポイントは数あるキャニオンのビューポイントの中でも混雑していた、それもそのはず、切り立った峡谷のダイナミックな全景を堪能でき、今回訪れたキャニオンの展望台の中では一番感動的だった。
その後、ロウアーループを南下し、イエローストーンレイク近くのレイクロッジの駐車場にて昼食。一頭のみで同じく食事中のバイソンがいた。お昼休憩をしたあとはアッパーガイザーベイスンへ。
<アッパーガイザーベイスン>
ダイナミックな間欠泉や鮮やかな熱水泉が特に有名なイエローストーン。イエローストーンといえばこれらをイメージとして思い浮かべる人が多いのではないだろうか。このアッパーガイザーベイスンではそのイエローストーンのシンボルともいえる間欠泉「オールドフェイスフル」と熱水泉「モーニンググローリープール」を見られるとあってイエローストーン国立公園の中でも最も賑わいを見せるビレッジである。間欠泉・オールドフェイスフルの噴出は65分〜110分の間隔、高さは30〜55mとほかの間欠泉とくらべてほとんど一定のためフェイスフル(Faithful)と名がつけられている。オールドフェイスフルからの続く遊歩道の最も先にあるのがもう一つのハイライト、モーニンググローリープール。中央部分は高温のためバクテリアが住めない澄んだ青色、その周りは温度によって住むバクテリアが異なるためグラデーションをつくりだし、見るものを惹きつけてやまない美しい極彩色の熱水泉となっている。
まずはオールドフェイスフルロッジにてオールドフェイスフルガイザーで噴出予想時間を確認。およそ40分後に予定していたので遊歩道を少し歩いてからオールドフェイスフルを見ようかな、なんて考えていたら時間が経つにつれてみるみる人が増え始めたので席を確保するために、まだ予想よりも30分以上前だが、間欠泉の前で待つことに。
予想時間はあくまで予想なので10分ほど前後することもあるそうだ。予定時刻に近づくにつれ徐々に吐き出す煙の量は増え始め、ギャラリー達は一斉にカメラを構え始める。しかし一気に噴出しそうな様子を見せながらも勢いが続かず息切れとなる寸止め状態(?)が何度か続き、その度にカメラを構えていたギャラリーがカメラを下ろすとともにため息が漏れる。
何度かその光景が続くものの、予想時間から遅れるほど5分。ようやく噴出!噴出は湯気とともに徐々に大きくなりその後、青空をめがけて勢いよく噴き出す。地球がきていることを感じられる瞬間だ。噴出は1回限りでなく、まるで株価の乱高下のように、一度天高く噴出しても再度ピークの高さまで噴きあげることもある。噴出は2分ほど続き、そのあとは何事もなかったように、煙をもんもんと吐き出す、噴出前と同じ状態に戻る。
オールドフェイスフルをひと通り見学したあとはモーニンググローリーまで続く遊歩道、通称ゲイザーヒルループをぐるりと一周。一周するのに約2時間、モーニンググローリーまでの道すがら様々な間欠泉や温泉があり、旅行者達を楽しませてくれる。遊歩道のクライマックスはモーニンググローリープール。朝顔のようなその形から名前がついた温泉。泉の周囲から深淵にかけての鮮やかなグラデーションは見る者の目を吸い込んでしまいそうなほど美しく妖艶だ。
ひと通り見学したあとは来た時と違うルートを通ってオールドフェイスフル近くの駐車場に戻る。森林の中を抜ける遊歩道を歩いていたところバイソンに遭遇。なんと遊歩道の真横で草を食べている。こんなところで食事なんて!びびる妻とともに引き返すかどうか考えていると、外国人のカップルがいたのでそこに「すぐ近くにバイソンがいるよ!」と教えると「教えてくれてサンキュー」とそのまま森の中へ。さすが外国人。
アッパーガイザーベイスンを見学して、前日同様ウエストイエローストーンへ。
昨日とは違うRVパークに泊まろうと思い、別のRVパークを探すもあいにく満車。2軒尋ねてもどちらも満車なので、前日と同じWAGON WHEEL RV CABINへ。前日と同じく感じの良いおばさんが出迎えてくれた。しかし頼みの綱のWAGON WHEEL RV CABINもこの日は満車。受付のおばさんは携帯で他のパークに状況の確認をしてくれたが、残念ながらもそこも満車。こんなに混んでいると思わなかった。途方にくれる私。しばらくするとおばさんがテントサイトがあるからそこを使うのはどうか、という提案をしてくれた。テントサイトではあるが電源は使えるし、車を停めるスペースもある。翌日チェックアウトする車もあるので、翌日空いたスペースがあれば給水や排水をしてもいいとのこと。ありがたくその提案を受け入れ、この日はテントサイトの駐車場にて宿泊。
9月19日
この日はグランドティートン国立公園を目指す。その道すがら時間の関係でまだ見ていないロウアーループの見所に立ち寄るつもりだ。
朝7時前、ウエストイエローストーンのRVパークを出発。朝早く出発する理由は日中と比べて車が少なく、野生動物達が動き出す時間帯だからだ。この日はマディソンまで道中に朝靄の中、餌を探すエルクの群れを見た。その光景は動物達の楽園と呼ぶにふさわしいものだった。昇ったばかりの黄金色の朝日が地上に輝きをもたらし、しんとしたまだ冷たさが残る中マディソン川からはもやが立ち上がる。その中をゆっくりエルクが歩く姿は自然そのものだ。ここは動物たちのサンクチュアリなのだから「このまま」でなくてはならない、「自然が自然なままであること」、何事もないような言葉だが、これほど尊いものが他にあるのだろうか、ということを思った。
夜明けのイエローストーンの光景に感動したあとはミッドガイザーベイスンへ。
<ミッドガイザーベイスン>
アッパーガイザーベイスンに続き、ミッドガイザーベイスンも逃せないポイントだ。ミッドガイザーベイスンに訪れる目的はただ一つ、直径113m・深さ48メートルに及ぶ全米最大の熱水泉、グランド・プリズマティック・スプリングのためである。まるでモーニンググローリープールを巨大化したような印象的な虹色の色彩。中央部からは70度もの高温の温泉が湧きだし透き通るような美しい青色、周縁部は泉を縁取るように緑から黄色、オレンジへと強烈なコントラストを放っている。そのあまりの大きさと立ち上がる湯気で、近くの遊歩道からはその全景は確認できない。すぐ南の小高い丘がグランド・プリズマティック・スプリングの全景を見渡せるビューポイントになっているので是非訪れよう。
ミッドガイザーベイスンを後にして、車をグランドティートン方面へと走らせる。休憩がてらに立ち寄ったのがウエストサム。
<ウエストサム>
手のひらのような形をしたイエローストーンレイクの親指の付け根の位置にあたることから名づけられたウエストサム。ウエストサムでは熱水泉越しにイエローストーンレイクが見渡せるという不思議な光景を楽しめる。石灰がカップ状に堆積したような湖底から吹き出す間欠泉もあり、昔釣り人が釣り上げた魚をこの中に入れてその場で食べたそうだ。
イエローストーンを抜けてグランドティートン国立公園へ。イエローストーンの国立公園を出たとしても風光明媚な光景は途切れることがない。グランドティートンへ差し掛かるとすっかり秋らしい景色へとかわっていった。途中、ジャクソンレイク沿いのレストランの駐車場で昼食。レストランはすでに休業していたが、ちょうどいいベンチがあったので車の中でサンドイッチを作ってベンチで食べた。ジャクソンレイク越しに見える雄大なマウントモラン。いつものランチがさらに美味しく感じられる。
ランチのあとはコルターベイというグランドティートン国立公園の起点となるようなエリアに立ち寄る。ここはRVパークやテントサイトに売店、湖畔沿いのトレイルがあったり、夏にはクルーズツアーの出発地にもなる。ここに車を停めてしばらく散歩。興味本位でRVパークを覗いてみると、お昼を少し過ぎたくらいの時間だったがすでに満車。こんなに素晴らしい立地だからそれも当然か。
コルターベイを後にして、ジャクソンホールハイウェイを走る。
<ジャクソンホールハイウェイ>
1953年に公開されたアメリカ映画「シェーン」。西部開拓時代の原風景を描いたこの映画の舞台となったのがこのグランドティートン国立公園だ。そのグランドティートン国立公園を南北に貫くのがジャクソンホールハイウェイ。ジャクソンホールハイウェイにはティートン山脈の雄大な景色を眺められるビューポイントが複数ある。スネークリバーと広大な草原越しにみるティートン山脈のパノラマはきっと忘れないものになるだろう。特にスネークリバーが大きく湾曲する場所にある展望台・オクスボーベンドでは水面にうつる雄大な「逆さもマウントモラン」を楽しめるとあって常にギャラリーが絶えない。
ジャクソンへ向かう道中、トランスフィギュレーション礼拝堂に立ち寄る。丸太作りの小さな教会の大きな窓からは標高4200mのグランドティートンが窓いっぱいに広がる。教会の中がシンプルなため尚更、その自然の雄大な景色が神秘性を帯びているようにも感じる。
<ジャクソン>
教会を後にして向かうのはジャクソン。グランドティートン国立公園から約20分の場所にあるグランドティートン観光への起点となる街だ。イエローストーンの玄関口であるウエストイエローストーンよりも街の規模としては少し大きいくらいの西部開拓時代を思わせるような街だ。
中心から少し離れたところに車を停めて、歩いて街の中心地へ。街にはイエローストーンやグランドティートン、ジャクソンをモチーフにしたTシャツ屋さんやお土産屋さんが沢山ある。中でもお土産にオススメなのはダウンタウンにあるリカーショップで購入したワイオミング州限定のバーボン。なかなかデザインもカッコ良く酒好きへの限定ではあるがお土産として喜ばれること間違いなし。
この日予約したと思われる(返信メールが来ない)RVパークへ向かうも、この日も予約が入っていないと言われる。ガックリ肩を落とし、別のRVパークを探すもジャクソン付近のRVパークは現在1軒しかないため、隣町のウィルソン近くのRVパークへ行く羽目に。目指したのはジャクソン・ホール・キャンプグランドというRVパーク。1泊90ドルだがしょうがない。
<ジャクソン・ホール・キャンプグランド>
ジャクソン中心部から車で約10分にあるRVパーク。他にもテントサイトやロッジなど様々な宿泊施設がある。シャワー、ランドリー、無料のWIFあり。売店はあるものの商品数は少ない。近くには特に飲食する場所やスーパーなどもない。値段は高めで割に合わないが、ジャクソン近辺で数少ない貴重なRVパークの一つである。
ジャクソン・ホール・キャンプグランドの主な設備
・売店(すごく小さい)
・シャワー&ランドリー
・WIFI
・たき火
この日私は食事のあと疲れのためすぐに寝てしまったが、妻や父親は焚き火をしている他のキャンパーとコミュニケーションをとって結構楽しんだそうだ。
9月20日
RVパークを朝7時頃に出発。この日はもう一度グランドティートンを観光して、ソルトレイクシティへ約2時間の途中のセントチャールズという場所で宿泊する予定だ。
父は昨日お土産として購入したワオミニング州のバーボンを一人で1本あけてしまった。私が怒り狂ったのはいうまでもない。2日酔いの父に代わり私が午前中は運転することに。
昨日は公園の東側のジャクソンホールハイウェイを走ったので今日は公園の西側のティートンパークロードへ。
<ティートンパークロード>
スネークリバーの西側を走るティートンパークロード。ティートン山脈を望む壮大な展望を楽しむビューポイントが多いジャクソンホールハイウェイとは対照的にティートン山脈の足元を回り込むように走っているためグランドティートンが間近にせまり迫力満点。またジェニーレイクやジャクソンレイクといった湖沿いのトレイルも充実しているため、湖畔のレストランやキャンプ場を起点にハイキングを楽しむのもいい。夏の期間であればジェニーレイクやジャクソンレイクからのボートクルーズも運行しているので水面から眺める涼しげなティートン山脈の表情を楽しめるとあって好評を博している。
ムースのゲートを越えてまず到着したのはジェニーレイクのトレイル。夏であれば対岸までのボードが出ているが、すでにクルーズは終了しているので湖への遊歩道のみ楽しんだ。
次に停車したのはシグナルマウンテンロッジの駐車場。特にここにはクルーズやトレイルはないもののジェニーレイクよりもひらけており、水面に映るダイナミックなグランドティートンを拝むことができる。
そのあとジャクソンレイクとスネークリバーをまたがるダムにて休憩。
もう一度ジャクソンホールハイウェイを経てこの日の宿泊予定地のセントチャールズを目指す。(この日もう一度オクスボーベンドに訪れたが、晴れていたので鏡張りの景色もよくみえ再訪して正解だった。またパラマウント映画の「シェーン」の舞台となったアンテロープフラットロードも訪れた。オクスボーベンドに次いで感動した景色の一つとなった。)
実はセントチャールズはジャクソンとソルトレイクシティのルートからは外れるので少し遠回りになるのだが、お世話になったレンタカー会社の方がぜひというので立ち寄らせていただいた。
<ベアーレイクノースRVパーク>
ジャクソンの街から約2時間半、ベアーレイク近くにあるRVパーク。このRVパークのオーナーはアメリカ人と日本人のご夫妻。ご主人のケントさんは大阪の英会話教室で働いていたそうで、かなりフレンドリー。もちろん日本語もお上手。残念ながら私たちが訪れた日奥様は日本に里帰りなさっているということで会えずじまいだった。これまでの街中にひっそりと隠れるようにつくられたRVパークでなく、遠くに見えるベアーレイクと山脈が美しい、大自然の中のなにも遮るものがないほっと一息できるような解放感にあふれたRV パークだ。ケントさんの可愛い愛犬レミーと美しい夕暮れの中で遊んだのはいまでも脳裏によぎる良い思い出である。
ベアーレイクノースRVパークの主な設備
・シャワー&ランドリー(有料)
・WIFI
・たき火
9月21日
朝3時に起床、楽しかったキャンピングカーの生活もこの日が最後。返却のため荷物を簡単なパッキングと清掃、その後軽めの朝食。4時にベアーレイクノースRVパークを出発。
この日こんなに朝早く出発したのは理由がある。
ソルトレイクシティ郊外にある死海に次いで塩分濃度の高いというグレートソルト湖とまるでボリビアのウユニ塩湖を思わせるような塩の平原ボンネビル・ソルトフラッツに行くためだ。
<グレートソルト湖>
ソルトレイクシティ中心部から車で約30分、ソルトレイクシティの町の由来になったグレートソルト湖。もともとは巨大なボンネビル湖の一部であったが氷河期の終わりと地殻変動により陸と湖に分離し孤立湖となった。グレートソルト湖へ流れ込む川はあるが、流れ出す川はなく標高の高い場所に位置するため蒸発する量も少なった。徐々に干上がるにつれ塩分濃度が濃くなっていき、現在のグレートソルト湖となった。死海に次いで塩分濃度が高く8〜25%。濃度は南と北で異なり、北側には川が流れ込んでいないため平均より湖水の塩分濃度が高くなっている。
観光客がアクセスしやすいのは湖の南に位置するマリーナ。80号線のハイウェイから降りてすぐの場所だ。広大なグレートソルト湖の展望を楽しめるとあった朝にもかかわらず多くの観光客でにぎわっていた。しかし誰も塩湖に入ろうとしない。なぜ誰も塩湖が目の前にあるのに入ろうとしないのか。イスラエルやヨルダンに足を運ぶまでもなく、こんなに近くに浮遊体験ができるのに!というわけで早速トライ。
<ボンネビル・ソルトフラッツ>
ソルトレイクシティのから約200キロメートル、グレートソルト湖からさらに80号線を西に車を走らせること約1時間半。徐々に真っ白な大平原が目の前に広がる。もともとはグレートソルト湖と同じボンネビル湖の一部であったが現在は干上がっておりその面積は100平方マイル(260平方キロ)にも及ぶという。その幻想的な光景から映画のロケ地としてもたびたび使われたり、スピードレースの舞台としても知られている。それよりも私達に思い起こさせるのはボリビアのウユニ塩湖。ボリビアまで行かなくとも手軽にウユニ塩湖のような絶景を楽しめるとあって近年観光客にも人気となっている。もちろん雨が降れば鏡張りのような光景を見られることも。
ボンネビル・ソルトフラッツにてレンタカー会社に到着が遅れる旨を連絡。ソルトレイクシティまで1時間半かけて戻り、市内の給油所にてガソリンを満タンにし、キャンピングカー最後の食事、お茶漬け。排水が生じる洗い物ができないため、ティッシュなどで器を拭き、細かいゴミはガソリンスタンドで捨てた。
午後1時頃キャンピングカーを返却。6日間お世話になったキャンピングカーともここでお別れ。精算を終えたあとはキャンピングカー前で記念撮影。呼んでもらったタクシーに乗り、この日予約していた宿へ。なおタクシー代金は到着時とは違いメーター制で約12ドル+チップ。
<エコノロッジ・ダウンタウン>
ソルトレイクシティの比較的中心部に位置するその名の通りエコノミーホテル。駐車場が広いため、レンタカーでの旅を考えている旅行者にはうってつけだろう。ホテルから徒歩数分でソルトレイクシティの路面電車、UTAの駅があるためダウンタウンへのアクセスも容易。またこの路面電車は空港へも乗り入れているため、車保持者だけでなく現地発のツアーに参加する方や乗り継ぎの都合上などの短い滞在にも使える。室内は広めだが、設備は古い。無料のWIFIとテレビ(今時ブラウン管)はあるが、冷蔵庫やセーフティボックス、スリッパなどはない。換気扇の音がうるさく、隣の排水口の音も聞こえてくる。気になる人は気になるかもしれないが、2つ星程度のホテル、ということで理解していれば概ね納得できる選択肢である。また近くには人気のメキシコ料理店RED IGUANAがあるので滞在される方は是非。
ホテルにチェックインをし、荷物を置いてしばらく休憩。ソルトレイクシティの観光場所と経路をチェックして身軽になり、市内観光へ出発。父親は疲れたようでホテルで待機するとのこと。
<ソルトレイクシティ>
ソルトレイクシティといえばまっさきに思い浮かぶのが2002年の冬季オリンピックの開催地。周辺を山岳で囲まれており、良質な雪質のスキー場を擁し、スキーリゾートの中心地としても知られている。もともとは山に囲まれた塩湖と荒野の過酷な土地だったのだが、この街が拓かれたのは19世紀。宗派争いから逃れるためにモルモン教徒が西へ西へと移動、たどり着いたのがこのソルトレイクシティだ。街の中心には立派なモルモン教のソルトレイク神殿が鎮座している。モルモン教徒でなくともビジターセンターなどがあり気軽に入ることができる。モルモン教はその厳しい規律でしられておりアルコールやコーヒーを摂ることを禁じている。そのほか街中にはギャンブルなどの派手なネオンも見ることはない。誘惑が少ないためか、学校教育はほかの都市と比べてかなり進んでいるそうだ。
モルモン教徒の総本山の街というと少し窮屈なイメージを受けるかもしれないが、治安もよく町の中心にはショッピングセンターもありほかのアメリカの都市と大きく変わりない。街中にはビール醸造所がありおいしいクラフトビールも飲める。
人気のビール醸造所 Squatters Pub Brewery
テイスティング
ソルトレイクシティの街を観光した後、19時頃ホテル戻り父親と合流。ホテルの目の前のメキシコ料理店RED IGUANAへ。すでに店の目の前には人だかり。45分ほど店の前で待ち店内へ。メキシコビールとタコス、モーレを堪能。チップ込み3人で50ドルほど。この旅、初めてレストランでの食事がメキシカンで、今回の旅は食事だけを見ると一体どこに来たのかわからないほどアメリカ感はないのだが美味しかったので良しとする。
9月22日
この日はシアトル行きの11時ソルトレイクシティ発の便に乗るために朝6時半頃に起床。朝食を食べて、荷造りをし8時半頃にチェックアウト。どうやらこのホテル、空港までの無料送迎があるらしい。ホテル目の前の路面電車も空港まで乗り入れているのでそれでいこうと思っていたが、ホテル前から連れて行ってくれた方が楽だ。乗客我々3人だけで空港に送迎してもらう。ホテルから空港までの約10分。あっというまに到着。
行きと同様、デルタ航空の端末で搭乗手続きを行い、荷物預けは有人レーンに並ぶ。荷物検査を行い搭乗エリアへ。定刻通りにシアトルへ。
約2時間のフライトを経て、シアトル到着。シアトルからは中心部への地下鉄が運行しており、1時間足らずで移動が可能(3$)。
この日の宿泊はシェラトンホテル。信じられないことだが我々の滞在する時期、シアトル中心部のホテルで一番安いホテルがシェラトンだった。郊外のホテルやホステル、Airbnbという手段もあったが立地と値段等を考えるとシェラトンという結果になった。アメリカのホテルはなぜか高いときがあるので少し困る。
<シェラトン・シアトル>
空港から直結している地下鉄のウエストレイク駅から徒歩5分、市内中心部のロケーションのパイクストリート側とユニオン側の2棟からなる大型ホテル。さすがシェラトンだけあり、セーフティボックス・ドライヤー・無料のWIFI(もちろん室内も)・ミニバー・バスタブあり。スリッパはなかった。無料の水とコーヒーもつき、コーヒーに関してはスタバの紙コップとドリップタイプのものが置いてあった。さすがシアトル、さすがシェラトン。もちろん室内は比較的広く、清潔感・開放感があり、椅子の座り心地もよかった。
ホテルにチェックし、しばし休憩した後シアトルの街へ。
少し郊外にスターバックスの本社(通称スターバックスセンター)があるので行ってみる事に。調べてみるとシアトルには数多くのスターバックスにまつわる場所が多いことがわかった。
<スターバックスの聖地・シアトル>
もともとは焙煎を専門にする会社だったが、1987年エスプレッソを主体とするテイクアウトメニューがシアトルの学生や女性の間で大人気となった。のちに「シアトルスタイル」と呼ばれるコーヒーや店舗の内装は瞬く間にブームとなり北米全土に広がり、1996年銀座に北米以外で初めての出店。それ以降、世界中でスターバックスが火付け役となったシアトルスタイルのカフェブームが世界中を席巻することとなった。もちろんスタバ発祥のシアトルでは歩くたびにスターバックスがある。シアトルの人々にとってはまるで八百屋や銀行、郵便局のように日常生活とはきっても切れないような存在のようである。そんなスターバックスの聖地のような街・シアトルには特別なスターバックスが3つある。
1つ目はスターバックス本社、通称スターバックスセンター。1階には通常のスターバックス、8階にはここでしか買えないスターバックス関連商品が購入できる。平日しか入館できないのでご注意。
2つ目はスターバックス1号店。シアトルの港・パイク・プレース・マーケットにある1号店はセイレーンのロゴがオリジナルのまま。この1号店ではコーヒーはテイクアウトのみ販売を行っており、あとは1号店のみのタンブラーやマグなどの記念品が購入できる店舗となっている。
3つ目は2014年末にオープンしたスターバックス リザーブ ロースタリー&テイスティングルーム。まるで焙煎工場のような内装に、広々としたテーブル、オーダーを受けてから一杯ずつ作るので時間はかかるが希少なコーヒー豆を焙煎した直後の最高な状態で味わえるとあってシアトルっ子で大賑わいだ。
我々はまず平日しか入れないスターバックス本社へ。市内中心部からは5番または21番のバスで約15分。シアトルのバスはサンフランシスコなどと同様、一度乗れば2時間後まで乗り放題。そのためチケットは無くさないように。しばらく乗っているとスターバックスのロゴで有名なセイレーンの大きな顔をてっぺんに掲げた大きなビルが見えてくるはずだ。そのビルが見えたら次の1st Ave S & S Lander St のバス停で降車。そこからセイレーンの顔をめがけて歩くこと5分。スタバ本社に到着。なお1階はスターバックスのお店になっている。我々が目指すのは8階。8階はスターバックス本社の受付となっているがすぐ右手はコーヒーギアストアと呼ばれる本社限定のグッズ販売所になっている。スターバックスのボールペンやポロシャツ、ウインドブレーカー、キーホルダーにエプロンなど、スタバファン垂涎の商品が並べられている。
当初はただのコーヒー屋さんの本職とは関係ないグッズにそんなに心ときめくかねぇ、と思っていたが来たら来たでやはりそれなりにテンション上がる。スターバックスは無料のWIFIが使えるので、家にWIFIを引いていない私としては、たまに使わせてもらっていますが、これからも利用させていただきます。
スターバックス本社を後にして、ホテルに戻り父親と合流。3人でパイク・プレース・マーケットへ。
<パイク・プレース・マーケット>
シアトルを観光するうえで外せないのがこのパイク・プレース・マーケット。1907年に創設されたアメリカ公設市場の先駆けである。アーケードには魚屋をメインにベーカリー・花屋・カフェなどが両側にびっしり。多くが個人経営でここでしか購入できない手作りの商品が数多く並んでいるのでお土産の購入にはうってつけ。
パイク・プレース・マーケットで最も賑わいを見せるのはスターバックス1号店だが、そのほかにも見逃せないスポットが多数。無添加の自家製チーズでしられる「ビーチャーズ」、行列の絶えないクラムチャウダー専門店の「パイク・プレース・チャウダー」など。マーケットの地下通路を通り港方面にでると無数のチューインガムが張り付けられているポストアレーへ。1993年、マーケット劇場への入場待ちの少年が暇つぶしにガムを壁に貼り付けたのが始まりだとか。
パイク・プレース・マーケットを楽しんだ後は港沿いをそぞろ歩き。ピア55にあるエリオットオイスターハウスで夕食。この店は生牡蠣で有名なそうで、観光地にありながら良心的な料金で美味しい牡蠣を食べさせてくれる事で有名だそうだ。我々は店内に入り、1人4種類ずつ違った産地の牡蠣とお勧めの白ワイン、それにリゾットとクラムチャウダーを注文。KUMAMOTOと呼ばれる熊本産の牡蠣もあった。一番私が美味しいと感じたのはSHIGOKUと呼ばれる牡蠣。これはその日本風の名前のとおり原産は日本であるが、同じ種類の牡蠣をシアトル近郊の海で養殖しているそうだ。肉厚且つ濃厚だった。
9月23日
朝7時に起床し、出発の準備。父親が「はとバス的なものに乗りたい」というのでエメラルドシティ・トロリーに乗ることにした。
<エメラルドシティ・トロリー>
エメラルドシティ・トロリーというのは4月から9月の間、シアトル市内の主要ホテルと観光ポイントを巡る乗り降り自由の観光バスだ。もちろん降りなくとも車内で英語のガイドが同乗しており車窓からの見える建物などにまつわる歴史などを説明もしてくれる。日本語や中国語、韓国語のオーディオガイドも備え付けられているので、係員の人にイヤホンをもらうのを忘れずに。チケットは事前に購入、もしくはシアトルセンターであれば直接購入ができる。またスマホをお持ちであればアプリをダウンロードするのがお勧め。今どの辺りをバスが循環しているかが一目でわかる。
エメラルドシティ・トロリーはシェラトンホテルも一つの停留所にしているため、我々はネットであらかじめチケットを購入し、ホテルから乗車。私達はまずシアトルの観光を語る上で外せない、シアトルセンターへ。シアトルセンターを目指したのはスペースニードル!、、、ではなくEMP博物館に行くためである。実は私がシアトルと聞いて思い浮かぶのは音楽、ロック、特にグランジと呼ばれるジャンルである。
<シアトル発のオルタナティブロックムーヴメント>
1991年にニルヴァーナの「ネヴァーマインド」を口火に全米に広がるオルタナティブロックムーヴメント・グランジ。
シアトルのローカルバンドに過ぎなかったニルヴァーナは、ビルボードでナンバー1となったこのアルバムにより全米人気トップバンドへのスターダムへと押し上げられた。ブームは1994年にニルヴァーナのフロントマンであるカート・コバーンが自殺による終息するが、現在までのロックミュージックに深い影響を与え続けている。27歳でその生涯をとじたミュージシャン、カート・コバーンのシアトル近郊の自宅そばの公園はファンたちの追悼の場所となっている。またシアトルのカルチャーを紹介するEMP博物館のニルヴァーナに関する常設展示はファン必見だ。
シアトルからグランジムーブメントが始まったのは諸説あるが、一番大きな要因はニルヴァーナをはじめサウンドガーデン、マッドハニーなどグランジ・ロックを代表するバンドを多く輩出した良質なインディペンデント・レコード・レーベル「SUB POP」があったことだろう。この伝説的レーベル・SUB POPは現在webでの販売がメインだが、旅行者にはうれしいことにシアトル空港では実店舗が営業中だ。
シアトルで若かりし頃に夢中になった音楽にどっぷり改めてひたったあとは、お洒落な若者でにぎわうエリア・キャピトルヒルを歩いてホテルに戻る。
ホテルで父と妻と合流し、クルーズ船の出発地点であるピア50の港へ。
クルーズといっても大層なものではない。シアトルと対岸のベインブリッジアイランドを結ぶ定期航路である。往復約8ドル、片道約35分。休憩がてらにちょうどよい
すでに時計は夜の8時をまわっていたので最後の夕食は船上で。本来はもっと早めにホテルを出発すればよかったのだが、なんやかんやで遅れてしまった。船内では有名店アイバーズのクラムチャウダーや生ビールが販売されている。船内といえどもおいしい食事と美しいシアトルの夜景が楽しめるのでおすすめ。
最後の夜をクルーズでしめくくり、ホテルに戻り就寝。
9月24日
12時のフライトに合わせ荷造りと買い足りないお土産を買い足し後は往路も使った地下鉄・エアポートリンクにて空港へ。
無事チェックインし、日本への帰途へついた。
ざっとした感想 ☆彡
イエローストーンはやはり素晴らしかった。オールドフェイスフルやモーニンググローリーなどは写真で見ていたので感動することはあらかじめわかっていたのだが、予想をはるかに裏切るほど感動的だったのは朝もやの中でみたエルクの群れ。自然が自然であるままはなんて素晴らしいことなのだろう。絶景の中でまるでアフリカにいるようなサファリ気分も味わえて、これまでの国立公園とはまた違った楽しみができたことは驚きだった。
シアトルはほかのアメリカの街よりもこじんまりしていて好きだ。2泊くらいだったらちょうどいいくらいのサイズである。ダウンタウンに宿をとれば大体のところは歩けてしまう。それにスターバックスに限らず美味しいカフェがいたるところにあるのがいい。ちょっとした休憩にもってこい。アメリカにしかないスーパーマーケットやアメリカブランドのお店も大体あるし、立ち寄って買い物&観光するには最適な街だ。イチローが長年愛着をもって住んでいたのも理解できる(シアトルでは街中で野球のユフォームよりもフットボールのユニフォームの着用率が高くて、フットボールのほうが人気あったのが残念だったけど)。
キャンピングカーについて。
これまでハワイではレンタカーで旅行をしたことがあるがキャンピングカーは初めて。車体の大きさに最初は恐る恐るの運転だったがしばらくするとある程度慣れてくる。カーナビは日本から持っていくスマホで充分(WIFIは日本からレンタルしていこう)。今回、父と妻の3人で旅行したのだが、日常的に車を運転しているのが父だけだったので、父がお酒を飲んだ翌日や時差ボケで眠くなったときは結構弱った。キャンピングカーで旅行するのであればできれば4人以上で行くのが望ましい。4人いればドライバー専属として2人、ナビゲーターと料理長として2人で比較的ゆとりのある体制がつくれる。役割分担を決めておかないと、特定の人にだけ負担が多くなって観光どころではなくなってしまうので喧嘩になるかも。でもそうやって日常を離れた場所で、同じ目的に向かい、家族や友人だけで旅行するのは本当に楽しい。キャンピングカーの旅、癖になるひとは絶対やみつきになると思います。
キャンピングカーの旅 ★★★★★L 思い出になること間違いなし!でも役割分担が超重要
イエローストーン ★★★★★L 文句なしの国立公園ナンバー1!
グランドティートン ★★★★★ シェーン
シアトル ★★★★ ロックとコーヒーとクラムチャウダーの街(アメリカってクラムチャウダーが名物という街多くないですか?)
RVパークでは星がきれいでした
(2016年9月 橋本康弘)
- 苦手な国だったはずが、一転大好きな国へ!大地のパワー浴びまくりの旅
-
エリア:
- 北米>アメリカ西部>グランドキャニオン
- 北米>アメリカ西部>サンフランシスコ
- 北米>アメリカ西部>セドナ
- テーマ:ハイキング・登山 世界遺産 自然・植物
- 投稿日:2016/06/24 15:11
旅行の計画を立てたり、飲み会の幹事をしたりするのは大好きだが
直前になると、全て投げ出してしまいたくなってしまうという持病が、私にはある。
ここだけの話、今回ほど出発前にテンションが上がらない国も珍しかった。
メジャーすぎる行先、よく写真で目にする有名すぎる観光地、英語を母国語とする国に行く時の何となく感じる引け目・・。
持病を発病させるのに十分な条件が揃い、周りのお客さんたちが、ガイドブックを広げ和気あいあいとしている機内で、爆音でK-POPを聞きながら爆睡するというやる気の無さを発揮させるという暴挙に出た。
そんな失礼な私が今回お邪魔させていただいたのは、かの有名なアメリカ合衆国。
ここまで読んで「アメリカってそうなんだ・・・残念。テンション下がるわー」と思った方もいらっしゃるでしょう。
安心してください。アメリカは素晴らしい国でした。
今、「もう一度行きたい国はどこですか?」と問われれば、「アメリカ」と即答できる自信があります!
あんなに興味が無かったのに、毎日わくわくしてドキドキして、9日間の旅程がアッという間すぎて、いつもならホッとする帰国便の機内でも、もう帰らないといけないという残念な気持ちでいっぱいになりました。
アメリカある方向に向かって五体投地したい気分です。
恥ずかしながら、今回研修に行かせてもらうまで、アメリカの地理も曖昧だった私が、今回訪れたのは、ラスベガス・セドナ・サンフランシスコ。
ラスベガスか・・・。金と欲望の町と名高い街。酒も博打も女(男?)もやらない私が、そんなところ行って楽しいのだろうか。
セドナね・・・。パワースポットという噂のあそこね。
サンフランシスコ・・・あ、フルハウス!!!!
ということで、乏しすぎる知識を補うために、たくさんのガイドブックを抱えて、いざ出国!
行く先々で、未婚の女一人旅であることを心配され、入国審査官にパスポートの写真が犯罪者みたいだねと言われ、たくさんの優しさに触れ、泣いて笑って大満足の旅行でした。
元から好意を持っていた人ではなく、基準値ゼロ(もしくはマイナス)から入った人間を、こんなに虜にするアメリカ大陸の持つパワーを、今回みなさんにご紹介できればと思います。
【ラスベガス&グランドキャニオン】
みなさんラスベガスのイメージはどんなものをお持ちでしょうか。
咥え葉巻でチップを山のように並べたおじさんと、美しいドレスで着飾ったお姉さんが、一夜の遊びに興じる町。
ほぼ、映画「オーシャンズイレブン」から引用されていた私の乏しすぎるイメージは、一瞬で吹き飛ばされることになりました。
砂漠の中にぽつんとあるラスベガス。
元々、砂漠の中の盆地にできたオアシスに人が集まってきたのが町の始まりというだけあり、ラスベガスの中では、昔オアシスの水で喉の渇きを癒した時と同じく、みんな羽を伸ばして生き生きとした表情をしています。
敷居の高いイメージがありましたが、意外にもラフな格好をしている人たちばかり。
元々マフィアが作り上げたギャンブルの町も、今ではファミリー層まで楽しめる平和な町となっていました。
世界中のVIPが集まってくるため、町の至る所に監視カメラが備え付けられ、夜も出歩くことができます。ただし、酔っ払いなどはいますので、最低限の気配りは必要です。
ラスベガスはカジノの町だけでなく、国立公園や大自然への玄関口としても有名です。
モニュメントバレー、ザイオン国立公園など、様々な有名観光地へアクセスできますが、今回はアンテロープとグランドキャニオンへ行ってきました。
アンテロープキャニオンにはアッパーとローワーがあり、今回訪れたのは急な階段を下りていくローワーアンテロープキャニオン。
息をのむほどに美しい岩肌は、まるで生き物のようであり水の流れのようであり、誰がシャッターを押しても素晴らしい写真が撮れます。
鉄砲水がこの美しい曲線を作り上げたというのですから、自然の力には敵いません。
そして有名すぎる観光地、グランドキャニオンへ。
実際に見ていただかないと、この感じは伝わらないかもしれませんが、これほどまでに非現実感が強い景色に出会ったのは初めてかもしれません。
いくら目を凝らして見ても、写真を撮ってみても、まるでCGの世界に迷い込んでしまったような気持ちになります。
グランドキャニオンは全長約446キロメートル、日本で例えるならば東京〜琵琶湖間の距離に匹敵します。(なぜに、あえての滋賀ではなく“琵琶湖”なのか気になりますが、みんなそう言っていました)
コロラド川の浸食によってできあがったとされるグランドキャニオンですが、渓谷という形容詞には到底当てはまりません。
今回は一泊二日のツアーでしたが、一週間いても飽きることはない気がしました。
今回訪れた有名所以外にもビューポイントは数多くあり、谷底へのハイキングツアーや乗馬、ラフティングなど、興味をそそられるものがたくさんありました。
こんなに広大な遊び場で心行くまで遊びつくしてみたいものです。
すっかりグランドキャニオン、アンテロープキャニオンに心奪われた私でしたが、それ以上に強烈に私の印象に残ったのがここ。
アンテロープからすぐのところにある、ここホースシューベントは、ガイドブックでもあまり取り上げられていない場所だったため、特に期待もせずとぼとぼと歩いて向かったのですが、待ち受けていたのは、まさに絶景でした。
ホースシューベントという名前の通り、馬の蹄形にこれまた水の力によって削られているのですが、柵も何もないので足元は断崖絶壁。でも柵が無い分、縁まで近づくとその広大な景色に吸い込まれていくような錯覚に陥ります。
岩の形といい、蹄型に流れる水の色の美しさといい、この旅一番の絶景でした。
一日中でも見ていたかった〜!皆様も是非、忘れずに見に行ってください!
【セドナ】
日本でも「パワースポット」として人気のあるセドナですが、実際どんな街なのかみなさんご存知でしょうか。
在住者の平均年齢は50歳前後と、世界中から老後を快適に幸せに暮らそうと移住してきたリタイア組が多いセドナでは、約4割の人が働いていないそう。またアートの町としても有名なため、多くのアーティスト、そして自由を求めてヒッピーたちも移住してきました。
では、なぜセドナがパワースポットとして有名になってきたのか。
元々セドナは、ネイティブアメリカンの人たちが聖地として大切にしてきた土地。
鉄分を多く含んだ赤い岩山が町をぐるりと囲んでいます。
ネイティブアメリカンは、セドナには特別な儀式を行う以外では足を踏み入れることが無かったとのこと。聖地としてあがめていたため、セドナは元々人が住んではいけない土地だったのですね。
しかし1900年代に、セドナでリンゴの栽培を始めようと開拓者たちが住みつき、1970年代にセドナに約10か所あるといわれるボルテックスが有名となり、セドナは一躍「スピリチュアルな癒しの町」として世界的に有名になり、癒しを求める人やヒッピーたちが大挙し、今の町ができあがりました。
ずっと聖地として守ってきた土地に家が建てられ、町として発展していく流れを、ネイティブアメリカンの人たちはどんな思いで見ていたのでしょうか。
そんなしんみりした気持ちにもなりますが、ネイティブアメリカンの方がそれほどまでに大事にしていた土地ということを心に留めた上で、お邪魔させてもらっているという気持ちを忘れずに、いざ観光へ!
セドナを一躍世界的なパワースポットへと変身させた「ボルテックス」とは、直訳すると「渦」、地球のパワーが渦を巻く場所のことを指します。
セドナの町全体がボルテックスとされていますが、その中でも、特にパワーが強い4つのボルテックスを「4大ボルテックス」といいます。
セドナが人体に何かの影響を与えると言う科学的な証明はありませんが、実際に行ってみると、確かに感じる「何か」がありました。
その「何か」を感じたのが、4大ボルテックスの一つ、ボイントンキャニオンへの道をハイキングしていた時。
少し開けた広場のような所に出たところで急に「ここに立って手のひらを地面に向けてみてください」とガイドさんに誘われ、手のひらを地面に向ける。そのままじっとしていると、段々指先が痺れてきた。
「え、怖い!なんだか指先が痺れてきました!」
「そうですか。ここはネイティブアメリカンの方たちがお祈りをしたりする場所です。パワーが伝わってきたのですね」
なんと!前情報の無い状態だった私でも、体が反応するほどのパワーをこの土地は持っていました。その後も若干プルプルと震える指先を見つめ、この土地が持つパワーをひしひしと感じた場面でした。
ほとんどのボルテックスは、町から離れているので車がないと行くのが難しいですが、町の近くにエアポートメサという、これまた4大ボルテックスの1つであるパワースポットがあります。
私が滞在していたホテルから徒歩圏内だということなので、夕陽鑑賞スポットでもあるエアポートメサへお散歩も兼ねて歩いていってみました。
緩やかな山道ですが、ほぼ歩道はないので、歩いているのは私のみでした。
また、夕日が落ちた後は、一気に暗くなるので、徒歩で夕日鑑賞に行かれる場合は、なるべく陽が落ち切らない内の下山をお勧めいたします。
エアポートメサではとっても暖かいパワーを感じることができ、集まっている人たちもギター片手に歌を歌っている人がいたりして、とってもピースフルなゆったり時間を楽しむことができます。
刻一刻と岩肌の色が変化していく様を、最初はひたすら写真に収めていましたが、ただ座ってゆっくりと色を変えていく贅沢な時間を独り占めすることにしました。
みなさんも、この贅沢を味わってみたいと思われたら、是非行ってみてください。
写真や文章では伝わらない暖かなエネルギーがセドナを包み込んでいました。
また、セドナの夕日と朝日は格別でした!
行かれるのであれば、是非2泊はしてほしい町です。
【サンフランシスコ】
ついに旅の最終地点、サンフランシスコの地に降り立つ。
空港から市内までは電車が走っており、今までに訪れた砂漠の中のオアシスや、岩山に囲まれたパワースポットに比べて、とっても便利。急に大都会に突入です。
住みたい町上位にいつもランクインするというサンフランシスコ。
信じられない程の傾斜を誇る坂道、町を走る可愛らしいケーブルカー、真っ赤なゴールデンゲートブリッジ・・。
小さいころから引きこもりだった私に、日本から遠く離れたこの異国の素晴らしい街を教えてくれたのは、ある海外ドラマでした。
昔NHKで放送されていた、大人気番組をみなさん覚えていらっしゃるでしょうか。
オープニング曲を聞けば、今でも歌いだしてしまうあのドラマ。
「え〜びうぇ〜、ゆーるーっく(Everywhere you look)え〜びうぇ〜、ゆーごー(Everywhere you go)♪」
ということで、そうです、サンフランシスコは、みんな大好き「フルハウス」のモデル地なのです!
奥さんを事故で無くしたダニーが、親友ジョーイと義弟ジェシーと協力し、三人の娘を育てていくという、とってもハートフルなドラマに出てきた場所があるなんて!是非見てみたい!
テンションの低かった出発前から、心ひそかに唯一下調べをしていたサンフランシスコ、半日しかないフリータイムを目いっぱい楽しむため、ホテルに荷物をほり込み、いざ出発!
まずは、ジェシーおいたんも乗っていたサンフランシスコ名物、ケーブルカー乗り場へ!
なんと、日曜日ということもあり、約一時間待ち。
まぁサンフランシスコにきて、ケーブルカーに乗らないっていうのも勿体ないので、大人しく順番待ち。
ユニオンスクエアにある、始発駅から乗ったのですが、ケーブルカーは、方向を変えるのにまさかの人力でした。重たいだろうに、逞しい!
そしてついに乗車〜!
おお!本当に立ち乗りしている!
こういう乗り物を乗りこなせると、地元民になれたような気がしてわくわくしますね。
風を感じて町中を走るケーブルカーは、すっかり街並みに溶け込んでおり、始発から終点まで約30分の素敵時間を楽しみました。
そんなケーブルカーの横には、あの有名な「世界一曲がりくねった坂道」ロンバートストリートが。
坂の上から下への一方通行で、腕自慢のドライバーたちが長い行列を作っていました。
私の運転技術だったら確実にどこか擦ってしまうだろうなぁと、ひやひやしながら、横を颯爽とすり抜けていくマリオカートの恰好のドライバーに目を奪われていました。
・・・どこの国にもファンキーな人っているものだな。
そして今回のフルハウスロケ旅、どうしても行きたかった場所へ、ヨセミテツアーへ向かう前、朝の5時にホテルを出発し、行ってきました!
フルハウスで最後にみんながピクニックをしていたアラモスクエア!このシーンをみて、あぁここに住みたいと子ども心に思ったのを覚えています。
まだ薄暗い中到着して、愕然。
なんと、公園をぐるりと柵が囲っているではないですか!
えええ!入れない!でも、もう時間がない!
ということで、泣く泣く有名なビクトリアンハウスだけを楽しんできました。
あぁ、ピクニックしようと前日にサンドイッチまで買ったのに・・。
サンフランシスコの町は、私の期待を全く裏切らない素敵な町でした。
やっぱりこの町にだったら住みたい!
他にも、フィッシャーマンズワーフで有名なクラムチャウダーを食べたり、絶対脱獄不可能と言われたアルカトラズ島を遠くから拝んだりと、短時間なのに大充実の滞在でした。
サンフランシスコから日帰りのヨセミテ国立公園ツアーにも参加してきました。
なんと片道5時間もかかりますが、本当に行って良かったです。
グランドキャニオンとは全く違った、緑がたくさんな山森林浴を楽しみ、滝でマイナスイオンを浴びることができます。
国立公園のものは何一つとして持って帰ることは許されていません。
とっても大きな松ぼっくりなど、是非お土産に持って帰りたくなりましたが、我慢我慢。
また、持ってきたものは全て持って帰るのも国立公園のお約束。
ただ、3つだけ置いて帰ってもいいものがあるそう。
それは「思い出」「足跡」「お金」。
みなさんも是非いかれた際には、こちら3つをたくさん置いてきてください。
そして最後に、今回の旅行でとても心が暖まる出来事があったので、ご紹介。
セドナでパワーを堪能した後、有名な老舗レストラン「カウボーイクラブ」へ。
ガイドさんからこのお店ではセドナでしか食べられない料理が楽しめますよ!と教えてもらいわくわく。
西部劇に出てきそうな店内にもわくわくしながら、「セドナならではの料理をお願いします」と注文する。
ウェイターさんがプレートを私の前に置き、料理の説明をしてくれる。
「こちらが、バッファローのバーベキュー、サボテンのフライ、ガラガラヘビのソーセージですね。エンジョイ!」
おお、想像以上にすごいものがでてきたなと、半笑いでパシャパシャと写真を撮っていると、ふと感じる視線。顔をあげると、周りのテーブルの人たちみんなが私の料理を凝視していた。
目があったので、笑いかけると、一気にみんなからの質問が飛んでくる。
「え、それヘビの肉なの?それ食べるの?嘘でしょ?」「あなたどこから来たの、わざわざアメリカまできてそんなの食べなくてもいいのに!」「ちょっと写真撮って良い?」と、周りを巻き込み、大騒ぎとなった。
その中でも、ラスベガスから来ていた隣席の夫婦が「あなた一人なの?大丈夫?何で一人で旅してるの?なんでアメリカでサボテンなんて食べてるの?」と、アメリカの片田舎で奇怪な食べ物に挑戦している私の事を、本気で心配し始めた。
「大丈夫ですよ!一人旅慣れているので寂しくないです!」と、どうにか納得してもらい、いざ実食!
周りのみんなが見守る中、ガラガラヘビのソーセージをいただく。
思っていたよりも美味しかったです。何の味に似ているから問われても難しいので、周りのお客さんに「一口あげる」と進めるも、みんな頑なに拒否し、最後には嫌がりすぎて女の子が号泣し始めるという、本当にカオスな状況に陥りましたが、そんなに恐れる程の味ではなかったです。
サボテンはゴーヤに似た触感で、バッファローは臭みもなく独特の美味しさが口の中に広がります。
一人でヘンテコ料理に挑戦している間も、周りから質問が飛んできて、何とも楽しい時間を過ごすことができました。
そして、帰ろうかと、ウェイターに会計を頼むと「いえ、お支払は必要ないですよ」と、にっこり。
文字通り、きょとーんっとする私に「あなたと過ごした楽しい時間に感動された方が、あなたのお支払も済ませてくれています。セドナを楽しんでいただいて、私からもお礼を申し上げます」と、またにっこり。
なんと、隣席の夫婦が私の支払いを済ませてくれていたのです!
辞退しようと必死に伝えるも「あなたは一人でアメリカまで来て、私はあなたをとっても誇りに思います。楽しい時間をありがとう。アメリカを楽しんでね」と、こちらもにっこり。
人生で涙を流すことはたくさんありますが、人の優しさに泣けるほど幸せなことはないですね。
日本から遠く離れ、言葉も十分に通じない土地で、人生で初めて「あちらのお客様にお支払していただいております」という粋な心遣いに出会い、とても心が暖まり、周りのお客さんにも手を振り見送られ、半泣き状態、胸いっぱいで帰路につきました。
海外に行くと、やっぱり楽しい事ばかりでなく、辛い事や悔しいこともたくさんあり、心が折れることもたくさんありますが、こういう出会いがあるから旅は止められないなと、再認識。
また会いたいと思える人や景色に出会う度に、嬉しくてたまらなくなります。
「アメリカなんてスタンダードな旅先、興味ないね!」と、出発まで言っていた自分が恥ずかしいくらい、アメリカは見どころ満載の楽しすぎる国でした。
まだまだ西海岸の一部しか見ていないアメリカ、次はどんな一面を見せてくれるのか、また会える日が楽しみで待ちきれないです。
みなさん、私みたいに食わず嫌いしている場合ではないです。
是非次のご旅行には、ビッグパワーをもらいにアメリカへ!
おすすめ
セドナ★★★★★
滞在するだけでデトックス!パワーストーンも安く手に入ります
ホースシューベント★★★★★
必ず見て欲しい観光地。行けば素晴らしさが分かります。
サンフランシスコ★★★★★
暮らすように滞在を楽しんでください。
(2016年5月 大野史子)
直前になると、全て投げ出してしまいたくなってしまうという持病が、私にはある。
ここだけの話、今回ほど出発前にテンションが上がらない国も珍しかった。
メジャーすぎる行先、よく写真で目にする有名すぎる観光地、英語を母国語とする国に行く時の何となく感じる引け目・・。
持病を発病させるのに十分な条件が揃い、周りのお客さんたちが、ガイドブックを広げ和気あいあいとしている機内で、爆音でK-POPを聞きながら爆睡するというやる気の無さを発揮させるという暴挙に出た。
そんな失礼な私が今回お邪魔させていただいたのは、かの有名なアメリカ合衆国。
ここまで読んで「アメリカってそうなんだ・・・残念。テンション下がるわー」と思った方もいらっしゃるでしょう。
安心してください。アメリカは素晴らしい国でした。
今、「もう一度行きたい国はどこですか?」と問われれば、「アメリカ」と即答できる自信があります!
あんなに興味が無かったのに、毎日わくわくしてドキドキして、9日間の旅程がアッという間すぎて、いつもならホッとする帰国便の機内でも、もう帰らないといけないという残念な気持ちでいっぱいになりました。
アメリカある方向に向かって五体投地したい気分です。
恥ずかしながら、今回研修に行かせてもらうまで、アメリカの地理も曖昧だった私が、今回訪れたのは、ラスベガス・セドナ・サンフランシスコ。
ラスベガスか・・・。金と欲望の町と名高い街。酒も博打も女(男?)もやらない私が、そんなところ行って楽しいのだろうか。
セドナね・・・。パワースポットという噂のあそこね。
サンフランシスコ・・・あ、フルハウス!!!!
ということで、乏しすぎる知識を補うために、たくさんのガイドブックを抱えて、いざ出国!
行く先々で、未婚の女一人旅であることを心配され、入国審査官にパスポートの写真が犯罪者みたいだねと言われ、たくさんの優しさに触れ、泣いて笑って大満足の旅行でした。
元から好意を持っていた人ではなく、基準値ゼロ(もしくはマイナス)から入った人間を、こんなに虜にするアメリカ大陸の持つパワーを、今回みなさんにご紹介できればと思います。
いざ、赤い大地にパワーをもらう旅へ!
【ラスベガス&グランドキャニオン】
みなさんラスベガスのイメージはどんなものをお持ちでしょうか。
咥え葉巻でチップを山のように並べたおじさんと、美しいドレスで着飾ったお姉さんが、一夜の遊びに興じる町。
ほぼ、映画「オーシャンズイレブン」から引用されていた私の乏しすぎるイメージは、一瞬で吹き飛ばされることになりました。
砂漠の中にぽつんとあるラスベガス。
元々、砂漠の中の盆地にできたオアシスに人が集まってきたのが町の始まりというだけあり、ラスベガスの中では、昔オアシスの水で喉の渇きを癒した時と同じく、みんな羽を伸ばして生き生きとした表情をしています。
敷居の高いイメージがありましたが、意外にもラフな格好をしている人たちばかり。
元々マフィアが作り上げたギャンブルの町も、今ではファミリー層まで楽しめる平和な町となっていました。
世界中のVIPが集まってくるため、町の至る所に監視カメラが備え付けられ、夜も出歩くことができます。ただし、酔っ払いなどはいますので、最低限の気配りは必要です。
ラスベガスはカジノの町だけでなく、国立公園や大自然への玄関口としても有名です。
モニュメントバレー、ザイオン国立公園など、様々な有名観光地へアクセスできますが、今回はアンテロープとグランドキャニオンへ行ってきました。
アンテロープキャニオンにはアッパーとローワーがあり、今回訪れたのは急な階段を下りていくローワーアンテロープキャニオン。
息をのむほどに美しい岩肌は、まるで生き物のようであり水の流れのようであり、誰がシャッターを押しても素晴らしい写真が撮れます。
鉄砲水がこの美しい曲線を作り上げたというのですから、自然の力には敵いません。
ローワーアンテロープへの冒険スタート!
そして有名すぎる観光地、グランドキャニオンへ。
実際に見ていただかないと、この感じは伝わらないかもしれませんが、これほどまでに非現実感が強い景色に出会ったのは初めてかもしれません。
この世の景色とは思えない
いくら目を凝らして見ても、写真を撮ってみても、まるでCGの世界に迷い込んでしまったような気持ちになります。
グランドキャニオンは全長約446キロメートル、日本で例えるならば東京〜琵琶湖間の距離に匹敵します。(なぜに、あえての滋賀ではなく“琵琶湖”なのか気になりますが、みんなそう言っていました)
コロラド川の浸食によってできあがったとされるグランドキャニオンですが、渓谷という形容詞には到底当てはまりません。
今回は一泊二日のツアーでしたが、一週間いても飽きることはない気がしました。
今回訪れた有名所以外にもビューポイントは数多くあり、谷底へのハイキングツアーや乗馬、ラフティングなど、興味をそそられるものがたくさんありました。
こんなに広大な遊び場で心行くまで遊びつくしてみたいものです。
可愛いココペリ(精霊)グッズも充実!
すっかりグランドキャニオン、アンテロープキャニオンに心奪われた私でしたが、それ以上に強烈に私の印象に残ったのがここ。
絶景!!
アンテロープからすぐのところにある、ここホースシューベントは、ガイドブックでもあまり取り上げられていない場所だったため、特に期待もせずとぼとぼと歩いて向かったのですが、待ち受けていたのは、まさに絶景でした。
ホースシューベントという名前の通り、馬の蹄形にこれまた水の力によって削られているのですが、柵も何もないので足元は断崖絶壁。でも柵が無い分、縁まで近づくとその広大な景色に吸い込まれていくような錯覚に陥ります。
岩の形といい、蹄型に流れる水の色の美しさといい、この旅一番の絶景でした。
一日中でも見ていたかった〜!皆様も是非、忘れずに見に行ってください!
落ちないかひやひや
撮ってくれたおじさん、、、良さが伝わらないよ!涙
【セドナ】
日本でも「パワースポット」として人気のあるセドナですが、実際どんな街なのかみなさんご存知でしょうか。
在住者の平均年齢は50歳前後と、世界中から老後を快適に幸せに暮らそうと移住してきたリタイア組が多いセドナでは、約4割の人が働いていないそう。またアートの町としても有名なため、多くのアーティスト、そして自由を求めてヒッピーたちも移住してきました。
では、なぜセドナがパワースポットとして有名になってきたのか。
元々セドナは、ネイティブアメリカンの人たちが聖地として大切にしてきた土地。
鉄分を多く含んだ赤い岩山が町をぐるりと囲んでいます。
ネイティブアメリカンは、セドナには特別な儀式を行う以外では足を踏み入れることが無かったとのこと。聖地としてあがめていたため、セドナは元々人が住んではいけない土地だったのですね。
しかし1900年代に、セドナでリンゴの栽培を始めようと開拓者たちが住みつき、1970年代にセドナに約10か所あるといわれるボルテックスが有名となり、セドナは一躍「スピリチュアルな癒しの町」として世界的に有名になり、癒しを求める人やヒッピーたちが大挙し、今の町ができあがりました。
ずっと聖地として守ってきた土地に家が建てられ、町として発展していく流れを、ネイティブアメリカンの人たちはどんな思いで見ていたのでしょうか。
そんなしんみりした気持ちにもなりますが、ネイティブアメリカンの方がそれほどまでに大事にしていた土地ということを心に留めた上で、お邪魔させてもらっているという気持ちを忘れずに、いざ観光へ!
右の小さい岩がスヌーピーロック、左の大きい岩の上にルーシーが座っています
本当にまっすぐに育つ木。セドナでは、パワーを受けてくねくねになってしまいます
土の中に水晶が混ざっています
セドナを一躍世界的なパワースポットへと変身させた「ボルテックス」とは、直訳すると「渦」、地球のパワーが渦を巻く場所のことを指します。
セドナの町全体がボルテックスとされていますが、その中でも、特にパワーが強い4つのボルテックスを「4大ボルテックス」といいます。
セドナが人体に何かの影響を与えると言う科学的な証明はありませんが、実際に行ってみると、確かに感じる「何か」がありました。
その「何か」を感じたのが、4大ボルテックスの一つ、ボイントンキャニオンへの道をハイキングしていた時。
少し開けた広場のような所に出たところで急に「ここに立って手のひらを地面に向けてみてください」とガイドさんに誘われ、手のひらを地面に向ける。そのままじっとしていると、段々指先が痺れてきた。
「え、怖い!なんだか指先が痺れてきました!」
「そうですか。ここはネイティブアメリカンの方たちがお祈りをしたりする場所です。パワーが伝わってきたのですね」
なんと!前情報の無い状態だった私でも、体が反応するほどのパワーをこの土地は持っていました。その後も若干プルプルと震える指先を見つめ、この土地が持つパワーをひしひしと感じた場面でした。
精神統一をしている人もいました
ほとんどのボルテックスは、町から離れているので車がないと行くのが難しいですが、町の近くにエアポートメサという、これまた4大ボルテックスの1つであるパワースポットがあります。
私が滞在していたホテルから徒歩圏内だということなので、夕陽鑑賞スポットでもあるエアポートメサへお散歩も兼ねて歩いていってみました。
緩やかな山道ですが、ほぼ歩道はないので、歩いているのは私のみでした。
また、夕日が落ちた後は、一気に暗くなるので、徒歩で夕日鑑賞に行かれる場合は、なるべく陽が落ち切らない内の下山をお勧めいたします。
エアポートメサへの道
エアポートメサからの眺め
エアポートメサではとっても暖かいパワーを感じることができ、集まっている人たちもギター片手に歌を歌っている人がいたりして、とってもピースフルなゆったり時間を楽しむことができます。
刻一刻と岩肌の色が変化していく様を、最初はひたすら写真に収めていましたが、ただ座ってゆっくりと色を変えていく贅沢な時間を独り占めすることにしました。
みなさんも、この贅沢を味わってみたいと思われたら、是非行ってみてください。
写真や文章では伝わらない暖かなエネルギーがセドナを包み込んでいました。
また、セドナの夕日と朝日は格別でした!
行かれるのであれば、是非2泊はしてほしい町です。
夕日
朝日
【サンフランシスコ】
ついに旅の最終地点、サンフランシスコの地に降り立つ。
空港から市内までは電車が走っており、今までに訪れた砂漠の中のオアシスや、岩山に囲まれたパワースポットに比べて、とっても便利。急に大都会に突入です。
住みたい町上位にいつもランクインするというサンフランシスコ。
信じられない程の傾斜を誇る坂道、町を走る可愛らしいケーブルカー、真っ赤なゴールデンゲートブリッジ・・。
小さいころから引きこもりだった私に、日本から遠く離れたこの異国の素晴らしい街を教えてくれたのは、ある海外ドラマでした。
昔NHKで放送されていた、大人気番組をみなさん覚えていらっしゃるでしょうか。
オープニング曲を聞けば、今でも歌いだしてしまうあのドラマ。
「え〜びうぇ〜、ゆーるーっく(Everywhere you look)え〜びうぇ〜、ゆーごー(Everywhere you go)♪」
ということで、そうです、サンフランシスコは、みんな大好き「フルハウス」のモデル地なのです!
奥さんを事故で無くしたダニーが、親友ジョーイと義弟ジェシーと協力し、三人の娘を育てていくという、とってもハートフルなドラマに出てきた場所があるなんて!是非見てみたい!
テンションの低かった出発前から、心ひそかに唯一下調べをしていたサンフランシスコ、半日しかないフリータイムを目いっぱい楽しむため、ホテルに荷物をほり込み、いざ出発!
まずは、ジェシーおいたんも乗っていたサンフランシスコ名物、ケーブルカー乗り場へ!
なんと、日曜日ということもあり、約一時間待ち。
まぁサンフランシスコにきて、ケーブルカーに乗らないっていうのも勿体ないので、大人しく順番待ち。
ユニオンスクエアにある、始発駅から乗ったのですが、ケーブルカーは、方向を変えるのにまさかの人力でした。重たいだろうに、逞しい!
そしてついに乗車〜!
おお!本当に立ち乗りしている!
こういう乗り物を乗りこなせると、地元民になれたような気がしてわくわくしますね。
風を感じて町中を走るケーブルカーは、すっかり街並みに溶け込んでおり、始発から終点まで約30分の素敵時間を楽しみました。
そんなケーブルカーの横には、あの有名な「世界一曲がりくねった坂道」ロンバートストリートが。
坂の上から下への一方通行で、腕自慢のドライバーたちが長い行列を作っていました。
私の運転技術だったら確実にどこか擦ってしまうだろうなぁと、ひやひやしながら、横を颯爽とすり抜けていくマリオカートの恰好のドライバーに目を奪われていました。
・・・どこの国にもファンキーな人っているものだな。
もはや何が何だか分からない程の傾斜
そして今回のフルハウスロケ旅、どうしても行きたかった場所へ、ヨセミテツアーへ向かう前、朝の5時にホテルを出発し、行ってきました!
フルハウスで最後にみんながピクニックをしていたアラモスクエア!このシーンをみて、あぁここに住みたいと子ども心に思ったのを覚えています。
まだ薄暗い中到着して、愕然。
なんと、公園をぐるりと柵が囲っているではないですか!
えええ!入れない!でも、もう時間がない!
ということで、泣く泣く有名なビクトリアンハウスだけを楽しんできました。
あぁ、ピクニックしようと前日にサンドイッチまで買ったのに・・。
ビクトリアンハウスは美しかった
サンフランシスコの町は、私の期待を全く裏切らない素敵な町でした。
やっぱりこの町にだったら住みたい!
他にも、フィッシャーマンズワーフで有名なクラムチャウダーを食べたり、絶対脱獄不可能と言われたアルカトラズ島を遠くから拝んだりと、短時間なのに大充実の滞在でした。
全てシマシマ、アルカトラズ島土産
名物クラムチャウダーとクラブサンド
サンフランシスコから日帰りのヨセミテ国立公園ツアーにも参加してきました。
なんと片道5時間もかかりますが、本当に行って良かったです。
グランドキャニオンとは全く違った、緑がたくさんな山森林浴を楽しみ、滝でマイナスイオンを浴びることができます。
国立公園のものは何一つとして持って帰ることは許されていません。
とっても大きな松ぼっくりなど、是非お土産に持って帰りたくなりましたが、我慢我慢。
また、持ってきたものは全て持って帰るのも国立公園のお約束。
ただ、3つだけ置いて帰ってもいいものがあるそう。
それは「思い出」「足跡」「お金」。
みなさんも是非いかれた際には、こちら3つをたくさん置いてきてください。
つい持って帰りたくなる、可愛い松ぼっくり
ヨセミテ滝でマイナスイオン浴
ロッククライミングしてる人がいました
大自然生き返る!
そして最後に、今回の旅行でとても心が暖まる出来事があったので、ご紹介。
セドナでパワーを堪能した後、有名な老舗レストラン「カウボーイクラブ」へ。
ガイドさんからこのお店ではセドナでしか食べられない料理が楽しめますよ!と教えてもらいわくわく。
西部劇に出てきそうな店内にもわくわくしながら、「セドナならではの料理をお願いします」と注文する。
ウェイターさんがプレートを私の前に置き、料理の説明をしてくれる。
「こちらが、バッファローのバーベキュー、サボテンのフライ、ガラガラヘビのソーセージですね。エンジョイ!」
おお、想像以上にすごいものがでてきたなと、半笑いでパシャパシャと写真を撮っていると、ふと感じる視線。顔をあげると、周りのテーブルの人たちみんなが私の料理を凝視していた。
目があったので、笑いかけると、一気にみんなからの質問が飛んでくる。
「え、それヘビの肉なの?それ食べるの?嘘でしょ?」「あなたどこから来たの、わざわざアメリカまできてそんなの食べなくてもいいのに!」「ちょっと写真撮って良い?」と、周りを巻き込み、大騒ぎとなった。
その中でも、ラスベガスから来ていた隣席の夫婦が「あなた一人なの?大丈夫?何で一人で旅してるの?なんでアメリカでサボテンなんて食べてるの?」と、アメリカの片田舎で奇怪な食べ物に挑戦している私の事を、本気で心配し始めた。
「大丈夫ですよ!一人旅慣れているので寂しくないです!」と、どうにか納得してもらい、いざ実食!
周りのみんなが見守る中、ガラガラヘビのソーセージをいただく。
思っていたよりも美味しかったです。何の味に似ているから問われても難しいので、周りのお客さんに「一口あげる」と進めるも、みんな頑なに拒否し、最後には嫌がりすぎて女の子が号泣し始めるという、本当にカオスな状況に陥りましたが、そんなに恐れる程の味ではなかったです。
サボテンはゴーヤに似た触感で、バッファローは臭みもなく独特の美味しさが口の中に広がります。
一人でヘンテコ料理に挑戦している間も、周りから質問が飛んできて、何とも楽しい時間を過ごすことができました。
そして、帰ろうかと、ウェイターに会計を頼むと「いえ、お支払は必要ないですよ」と、にっこり。
文字通り、きょとーんっとする私に「あなたと過ごした楽しい時間に感動された方が、あなたのお支払も済ませてくれています。セドナを楽しんでいただいて、私からもお礼を申し上げます」と、またにっこり。
なんと、隣席の夫婦が私の支払いを済ませてくれていたのです!
辞退しようと必死に伝えるも「あなたは一人でアメリカまで来て、私はあなたをとっても誇りに思います。楽しい時間をありがとう。アメリカを楽しんでね」と、こちらもにっこり。
人生で涙を流すことはたくさんありますが、人の優しさに泣けるほど幸せなことはないですね。
日本から遠く離れ、言葉も十分に通じない土地で、人生で初めて「あちらのお客様にお支払していただいております」という粋な心遣いに出会い、とても心が暖まり、周りのお客さんにも手を振り見送られ、半泣き状態、胸いっぱいで帰路につきました。
海外に行くと、やっぱり楽しい事ばかりでなく、辛い事や悔しいこともたくさんあり、心が折れることもたくさんありますが、こういう出会いがあるから旅は止められないなと、再認識。
また会いたいと思える人や景色に出会う度に、嬉しくてたまらなくなります。
「アメリカなんてスタンダードな旅先、興味ないね!」と、出発まで言っていた自分が恥ずかしいくらい、アメリカは見どころ満載の楽しすぎる国でした。
まだまだ西海岸の一部しか見ていないアメリカ、次はどんな一面を見せてくれるのか、また会える日が楽しみで待ちきれないです。
みなさん、私みたいに食わず嫌いしている場合ではないです。
是非次のご旅行には、ビッグパワーをもらいにアメリカへ!
ガラガラヘビが繋いでくれた出会い!
おすすめ
セドナ★★★★★
滞在するだけでデトックス!パワーストーンも安く手に入ります
ホースシューベント★★★★★
必ず見て欲しい観光地。行けば素晴らしさが分かります。
サンフランシスコ★★★★★
暮らすように滞在を楽しんでください。
(2016年5月 大野史子)
- それでもまだ地球はアメリカを中心にまわっている〜アメリカ横断紀行・下〜
-
エリア:
- 北米>アメリカ西部>ヨセミテ国立公園
- 北米>アメリカ西部>セドナ
- 北米>アメリカ東部>ニューヨーク
- テーマ:世界遺産 歴史・文化・芸術 自然・植物
- 投稿日:2016/03/11 14:52
これまで南米の帰りにアメリカ本土の都市に数泊したことはありましたが、どっしり腰を据えて(?)西から東へと観光したのは今回が初めてです。あまりに広大で魅力的な見どころが点在する国ですからやはり西海岸だけでなく東海岸も、さらには自然も見たいということでサンフランシスコ・ラスベガス・グランドサークル・ワシントン・ニューヨークを巡って参りました。
何かにつけ「アメリカの凋落」という言葉を聞く昨今ですが、今回旅行してみてこんなにエキサイティングな国があるのか、というのが私の正直な感想です。もちろんグランドキャニオンに代表される大自然も見逃せませんが、一番引きつけられたのは街とそこに住む人々のエネルギーです。それはアメリカの大都市には必ず近郊に世界的な有名大学と企業があることが影響しているように思います。世界中の優秀で意欲ある若い人たちがアメリカの大都市に必然的に集まり、世界最先端の技術に携わり、革新的なアイデアをもつベンチャー企業や新しいビジネスを立ち上げます。そしてアメリカで成功を収めたビジネスモデルやブランドは世界中に飛び火していきます。
事実、街を歩くと何を売っているお店かよくわかず思わず足を止めてしまうようなお店が多数あります(特にニューヨーク)。結局それは何かさっぱりわからないのですが、それは日本人である我々がまだ見ぬ新しいビジネスやムーブメント、カルチャーのお店であるからなわけです。10年後同じ店の前に来たら足を止めることはないかもしれませんが、アメリカの街はおそらく更に先をいっていることでしょう。
中国やインド、さらにブラジル、ロシアなどの大国が経済的に影響力を増し相対的にアメリカの存在は薄れたとはいえ、アメリカに住む裕福そうな中国人やインド人、ヒスパニックの人の数を目の当たりにすると、やはり意欲的な優秀な人材はアメリカを目指している気がします。国外の有能な人々を受け入れ変化しながら巨大化する国、アメリカ。その寛容さが失われない限り、世界の主導権を握るのはしばらくアメリカのままだと思いました。
〜スケジュール〜
12/25 サンフランシスコ着・観光 【サンフランシスコ泊】
12/26 ヨセミテ観光 【サンフランシスコ泊】
12/27 サンフランシスコ観光 ラスベガスへ【ラスベガス泊】
12/28 セドナ観光 【ラスベガス泊】
12/29 (1日目)グランドサークル1泊2日 【カイエンタ泊】
12/30 (2日目)グランドサークル1泊2日 ワシントンDCへ【機中泊】
12/31 ワシントンDC観光 【ワシントンDC泊】
1/1 ワシントンDC観光 【ワシントンDC泊】
1/2 ニューヨークへ ブルックリン観光 【ニューヨーク泊】
1/3 ブルックリン・マンハッタン観光 【ニューヨーク泊】
1/4 ニューヨーク発、帰途へ
〜〜〜〜〜〜〜〜
12月25日
早朝、サンフランシスコの空港に降り立つ。
ホノルルからサンフランシスコのフライトは約5時間。食事は一度たりとも出てこなかった。日本からホノルルは1回の夕食と軽食にアルコールが無料だったことを考えれば、えらいサービスの違いである。アルコールはまだしも機内食は出るだろうと想定していたので、サンフランシスコ空港に到着するなり、非常に空腹感を感じた。
アメリカ本土の空港はどれも判でおしたように似ている。没個性的だ。それに一旦搭乗エリアから出てしまうとお店がほとんどなくなってしまう。あるのはスターバックスのみである。スターバックス、嫌いじゃないけどサンドイッチ類がやけに高い。日本のも高いが、アメリカの空港で買うサンドイッチは10ドル近くするので日本と比べても格段に高い。それでもスターバックスしかないので明るくなるのを退屈なコーヒーとパンを食べながら過ごす。空が明るくなってきたところでサンフランシスコの中心部を目指して出発。できるだけ経費を浮かそうと、ローカルバス・サムトランズを利用。空港からダウンタウンを結ぶバスは292番で1人2.5$でダウンタウン行ける。約1時間の移動だが、それで2.5$。なおハワイでは時間内であれば無料で1回に限り乗り継ぎ可能だが、サンフランシスコでは時間内であれば何回も乗り継ぎ自由なのである。それで2.5$は格安だと思うのだがどうでしょう。アメリカは食品に関してはすべて日本のも倍近くするが、ことローカルバスに代表される、公共交通機関に関しては驚くほど安い。
サンフランシスコのバス停 地面に停車するバスの便名が書いてある
サンフランシスコではバスを使いこすことがマスト
公式には一度2.5$で乗車すれば2時間後まで何度でも乗継できるバス切符、しかし3時間後、4時間先までで発券してくれるバスの運転手が多いため正直$14のバス1日券はいらない。。。。
まず向かったのはこの日のホテル、UTAH INN。
カルトレイン駅徒歩圏内のダウンタウンエリアの2つ星ホテル。1階はバー、2階より上層部がホテルになっている。エレベーターは備え付けられていないので重い荷物の場合は苦労する。フロントのスタッフは感じはいいがインターホンを押してもすぐに出てこないことがあるなど3つ星以上のホテルより当然ながらサービスは劣る。室内は比較的綺麗で、シャワーとトイレは共同。シャワーは温度調整が難しいなど苦労することも多いがホテル料金が高いサンフランシスコにおいては助かる存在ではある。なお室内にはシーリングファンと洗面台、無料のWIFIが利用できる。
我々はダウンタウンにてバスを降りた後、スーツケース転がしながらUTAH INNに到着。しかしホテルのフロントドアが開かない。インターホンを何度も押すが応答がない。おかしいなと思いつつ、その場でしばらく待つ。今日はクリスマスの25日。今日到着したばかりなのでわからないがサンフランシスコの街は静かだ。交通量もすくない。もしかしてクリスマスに家族と過ごすことを何より大事にするアメリカなら24日の夜から25日の昼近くまでホテルスタッフ不在にしていることはありえない話ではない、という考えが頭をよぎった。もともと2つ星クラスの安宿なのでホテルの警備や決まりごともキッチリしていないのだろう。しかたなく近くのカフェを探してホテルのドアが開くのを待つことに。しかしここで思わぬトラブルが。25日なのであらゆるお店が閉店しているのだ。個人経営のお店はもちろん、あのマクドナルドもサブウェイも(空港のスターバックスやフィッシャーマンズワーフ近くのマクドナルドなどは営業していた)。しかたなく駅近くの小さな売店でサイドウィッチとコーラを買い2人で駅のベンチで食べて時間を潰す。
10:30ごろ、もう一度ホテルに向かい、インターホンを押す。すると応答がありドアを開けてくれる。万が一ホテルが休みだったらどうしようと思いもあったので良かった。フロントの男性はインド系の男性で眠たそうだった。もしかしてホテルには駐在していたけど寝ていたのか?私の予約が通っているかを確認したあと、荷物を駅に置いているからすぐ戻る、と私は言い残して駅で待つ妻の元へ。その後無事チェックインを終えて、荷物を部屋の中へ。お昼近くになってようやくサンフランシスコにて自由な時間を取ることができた。
我々がまず向かったのはゴールデンゲートブリッジ。
<ゴールデンゲートブリッジ>
サンフランシスコのシンボルであり、世界中で最も有名な橋といってもいいこの全長2737mの橋は1930年住民の熱い思いから建設が決定され、また建設費用も橋の利用者などサンフランシスコ住民から賄われたため現在いくつもの橋がかかったサンフランシスコの中でもひときわ愛着を持って語られ続けられている。さらに当時、建設は不可能に思われた橋としても知られている。この海峡は霧が多く、冷たい突風が吹き荒れる、さらに両岸の地形は複雑さを極めていた。死と隣り合わせの4年半もの建設作業の末1937年ようやく完成したゴールデンゲートブリッジは2012年に開通75周年を迎えた。75年を過ぎてもなお世界中から観光客が押し寄せるほど人気のある橋はそうないだろう。100周年、いや200周年を迎えようが世界中から愛されていることだろう。
ゴールデンゲートブリッジ
ゴールデンゲートブリッジ生みの親 ジョセフ・ストラウス
<フィッシャーマンズワーフ>
ゴールデンゲートブリッジのあとに向かったのはこれもサンフランシスコで外せないスポット、フィッシャーマンズワーフ。ゴールデンゲートブリッジのたもとのバス停から約30分バスに乗り、身寄りの停留所から10分程度歩く。途中に有名チョコブランド・ギラデリのレンガ造りの工場を販売所やカフェなどにリノベーションした一画のギラデリ・スクエア、さらに海洋国立歴史公園ではサンフランシスコの昔ながらの港町を彷彿させるビーチがあるので立ち寄るのも面白いだろう。フィッシャーマンズワーフのエリアに差し掛かると郊外の静けさとは打って変わって観光客に溢れ賑わいを見せていた。お土産屋さんはもちろんファストフードやカフェ、レストランにホテル。人気の観光地につきもののお店は全て揃っている。街中の明るいネオンは煌びやかに輝き、道行く人は何か楽しげに語らいながら片手にはクラムチャウダーや屋台の食べ物を持ち食べて歩いていく。ほかの人が美味しそうに食べているのを見ると無性に食べたくなる。まずはサンフランシスコを代表する料理、クラムチャウダーで有名なボゥディンへ。ここのクラムチャウダーは、これもサンフランシスコ名物のすっぱいパン、サワードゥブレッドをくりぬいた穴の中に入れて食べるスタイル。すでに長蛇の列であったが辛抱。注文と支払い(約9$)のあと、ピックアップの場所にてしばし待つ。なんとか混雑した中から空きのあるテーブルを確保して本場のクラムチャウダーにありつく。とろりとした濃厚なクラムチャウダーは身体がポカポカあったまる。クリーミーでマイルドな味が酸味のあるパンとの相性もバッチリ。美味しくいただいた。ところが皆このパンはすべて食べないで残す人が多数。クラムチャウダーに量に対してパンが大きすぎるのも理由だと思うが、あまり酸味のあるパンが口に合わないのだろう。その土地の名物というものは味よりも優先度が上であるのだなあと感じた。つまり名物であれば、多少味はイマイチだとしても、並んででも皆さん食べたいのである。
クラムチャウダーだけでは私の食欲は満たされないので次のサンフランシスコグルメを探す。行列の出来ている屋台があったのでそこに並んでカラマリ&チップスを購入(10$)。カラマリとはイカリングのフライのことである。港町のサンフランシスコでは海産物を食べたいと思っていたので食べられてよかった。もちろん美味しいのではあるが値段は少し高いなぁ。
ボゥディンのクラムチャウダーをテイクアウト
フィッシャーマンズといえばカニマーク
フィッシャーマンズワーフの賑やかなエリアを通り過ぎると倉庫街の風景へと変わっていく。倉庫街といっても現在はお洒落なブティックやレストランにリノベーションされており、歴史あるその外観を見ているのも楽しい。しばらく港沿いを歩いてバスに乗り込みホテルへ。
この日の観光は終了。
思ったよりサンフランシスコの街は広く、バスと言えども移動に時間がかかった。そのためなんとなく計画していたものよりもあまり動き回れなかったので最終日に持ち越し。明日は1日ヨセミテ観光だ!
12月26日
ヨセミテ観光の集合時間が朝の7時15分のため、6時に起床。昨日ガソリンスタンドの売店で買っておいたカップラーメンを食べて出発した。
なおヨセミテ観光に参加するのは私だけ、妻はサンフランシスコ市内をもっと観光したいということで留守番。ツアー集合場所はマリオット・マーキスホテル、宿泊先のホテルから徒歩10分くらい歩いた。ホテルロビーにて集合時間ちょうどに迎えが来た。
他に一箇所ピックアップのホテルに立ち寄った後、30人乗り用のバンに乗り換えた。この日は大盛況。ほぼ満席であった。
<ヨセミテ観光>
ツアーが出発したのは7:45前後。
バンはベイブリッジを経由して郊外へ。ベイブリッジからはゴールデンゲートブリッジの姿が見えた。その後、緑豊かな郊外の街を抜けると、今度は禿山だらけの風景になる。ガイドさん曰く、これがサンフランシスコ本来の姿で、市内にある緑は新しく植えた木だそうだ。なんでもサンフランシスコは雨がほとんど降らないのでヨーロッパ人がサンフランシスコに住みつくまではこの地に緑はほとんどなかったという。
出発して1時間後、トイレ休憩。実際にはドライフルーツのお店のトイレを借りているだけなのだが、皆さんドライフルーツを買っていくのでなかなかいい商売ではないだろうか。
その後もう一度トイレ休憩を挟み、ヨセミテ国立公園へ向かう。サンフランシスコがまるで夏か秋のような風景だったのが徐々に雪世界へと変わってゆく。
公園入り口まであと数十メートルというところで入場を待つ車の長蛇の列。結局入場までかかった時間は1時間。その間に昼食の幕の内弁当が配られ、皆バスの中で長めの食事。夏の時期もさらにこれ以上の列になるそうだが、これだけの行列は今の時期ではかなり多い方だそうだ。
しかし四季折々の季節楽しめるヨセミテでは冬に来たとしてもがっかりする必要はない。冬は冬で雪化粧をした特別なヨセミテの姿を見ることができる。ガイドさんが言うにはこの日は天気も良く雪もいい具合に積もっているためヨセミテの雪景色に中では最高のものが見えるそうだ。そう言われると期待が高まる。
まず入り口から少し走った橋でチェーンを取り付け。そう、公園内を走行する際、雪の積もり具合によるがチェーン取り付けが義務付けられる。レンタカーできた人なんかはチェーンのことを知らず仕方なく引き返す人もいるそうだ。またチェーンの取り付け方がわからず立ち往生することもあるそうなのでレンタカーで行かれる方はご注意を。
最初に降り立ったのはVARIED VEWと呼ばれるEl Capitanのビューポイントへ。
El Capitanはヨセミテ国立公園に入場口から最も近い位置にあるため、目に入る瞬間、旅行客は圧倒されるはずだ。谷底から996mの高さへ垂直にそそり立つEl Capitanは、花崗岩の一枚岩としては世界最大である。その姿は入場者をヨセミテの世界にいざなってくれることだろう。
VARIED VEWエルキャピタンと奥に見えるハーフドーム
おおきなつらら
次にストップしたのはEl Capitanとその向かいにあるブライダルベールの滝のビューポイント。ブライダルベールの滝は約189mの細く柔らかなその水流のため風で煽られて霧のように吹き上がるため、花嫁のヴェールに例えられた。
3番目にストップしたのはHALF DOME。絶景ポイントであるマーセド川に架かる橋から撮影。マーセド川を下にしてそびえ立つHALF DOME。まるでナイフで切り落としたかのような面をもつHALF DOMEはヨセミテのシンボルとも言える。見る角度や時間帯によって様々に表情を変えるHALF DOMEは旅行客を惹きつけてやまない。アウトドアブランドのノースフェイスのロゴはこのHALF DOMEがモチーフとなっている。
ジャイアントセコイア
THE NORTH FACEのロゴのモチーフとなったハーフドーム
そして今回の最終目的地であるヨセミテビレッジに到着。旅人は皆、ヨセミテビレッジを起点にトレッキングに出かけるなどの行動をとる。我々はここで1時間自由時間をとった。私はまずヨセミテ滝へ向かう。ヨセミテ滝は全長739mの世界第3位の落差をもつ巨大な滝である。滝は3部分に分かれており、上部のアッパー滝、真ん中はカスケード、一番下がローワー滝。トレイルをすすめばローワー滝の目の前まで行けるそうだがそうすると全体の流れが見えなくなるため遠方から見るのがオススメ。滝に近づくにつれ時たま氷河が削るバリバリバリバリというと轟が森の中に響き、あたり一面静寂に包まれる。
ヨセミテ滝を楽しんだあとはセンチネル橋周辺。このあたりはHALF DOMEを見るには絶景のポイントとして知られている。お土産屋さんに立ち寄ることもできないくらい時間めいっぱい写真撮影行なった。
全長739m 世界第3位の落差をもつ巨大なヨセミテ滝
雪化粧のヨセミテヴァレー
さよなら ハーフドーム
帰り道に3箇所撮影ポイントに立ち寄ることができた。
まずはEl Capitanの麓。El Capitanをしたからなめるように撮影したそして次は良くパンフレットにも使われるというカテドラルロックとEl Capitanが同時に一枚の風景におさまるというバレービュー。まさに絶景だ。
雄大なエルキャピタン
青空の中 美しい白さが際立つエルキャピタン
カテドラルロックとエルキャピタンが一枚の風景におさまるバレービュー
最後にガイドさんがヨセミテ滝の一部、カスケードの目の前でバンを停めてチェーンを外す。その間、そのカスケードを撮影。あっという間の3時間だったが夢のような体験だった。
帰りは マーセド近くのリビングストンという小さな町のサービスエリアのような場所にてトイレ休憩、帰りの休憩は一度きり。
ヨセミテからサンフランシスコへの帰りの道は日が暮れたあとは真っ暗。街灯も少ない上にもちろん建物が少ないので前の車のテールランプめがけて走っているような感じ。そのため車内は真っ暗で、ほかの乗客は時差ボケのせいか、大体眠っていた。
20:30ごろにサンフランシスコに到着。
帰りはホテル近くのホールフーズで降ろしてもらい、遅い夕食を購入。 妻の待つホテルに戻った。
12月27日
この日は朝9時に起床し10時過ぎにホテルをチェックアウト。
サンフランシスコ観光最後の日だ。この日の夜にラスベガス行きの飛行機にてラスベガスへ向かう。
初日の観光ではこなせなかったサンフランシスコで訪れてみたかった場所へ向かう。
まず向かうはヘイトアシュベリー。
<ヘイトアシュベリー>
ヘイトアシュベリーはヒッピー文化の聖地と言われる。ヒッピーとは既存の社会体制を否定し、自然回帰を目指すスタイルを持つ人々である。ジョンレノンやジャニスジョプリン、グレイトフルデッドなど様々なミュージシャンやアレンギンズバーグ、サンリンジャー、デニスホッパー、スティーブジョブズなどヒッピー的なバックボーンから生まれた文化人・起業家は数知れない。このヘイトアシュベリー付近にはレア物のレコードやオリエンタルな雰囲気漂うアジア雑貨、さらに古着を売る店をはじめ、日本でいうと裏原系のようなインディペンデントなブティックも数多い。フィッシャーマンズワーフは旅行者向けに造られた一画であったのに対してヘイトアシュベリーは各店のオーナーが自己主張しあっているエリアに感じた。
ヒッピー文化の聖地 ヘイトアシュベリー
ラスプーチンレコード
ヘイトアシュベリー近くにあった可愛らしい家
次に向かったのはThe Mill というコーヒーショップ。サンフランシスコはブルーボトルなどサードウェーブと呼ばれるコーヒームーブメントの発祥の地とされており、一風変わったスタイルのカフェが多い。The Millの店内はまるで倉庫を改装したようなレンガ造りで開放感のある広さ。コーヒー豆の焙煎機があり何人かのスタッフが忙しそうに働いている。またこのコーヒーショップを特徴づけているのは店内でパンを作っているのである。つまりコーヒー専門店とベーカリーが一緒になったような店なのである。朝8時に焼きあがるという全粒粉のパンのトーストとそれに合うコーヒーを提供してくれる。
The Mill サードウェーブ・コーヒーショップ
全粒粉のパンのトーストとそれに合うコーヒーを提供してくれる
The Millを後にして向かったのがロンバードストリート。
<ロンバードストリート>
世界一曲がりくねった坂道と評されるこの通りは、坂道が多いサンフランシスコの街中でも極めて急勾配であったため車で通行できるようにS字カーブをつくったのがその始まりとされる。
ロンバードストリートの目の前を通るサンフランシスコ名物ケーブルカー
世界一曲がりくねった坂道 ロンバードストリート
坂道がすごい
そこから歩いでフィッシャーマンズワーフへ歩いて行く。フィッシャーマンズワーフはサンフランシスコ初日の夜にも訪れたが昼間の様子もみて見たかったため再訪した。昼間は夜間よりも人が少なく港町の趣がグッと増すので夜よりも私は昼間の方が好きだ。またフィッシャーマンズワーフを代表するレストラン&ショッピングスポット、ピア39では無数のアシカたちをはっきり見ることができる。これも昼間ならではの景色である。なぜこんなにサンフランシスコにアシカが住み着いたというと1989年の地震の影響でエサの豊富にある湾沖にやってきて天敵がいないこの地に住み着いたそう。なおアシカたちは夏の間は繁殖のため南へ移動するため見えなくなるので注意。
お昼のフィッシャーマンズワーフ
フィッシャーマンズワーフに住みつくアシカ
脱出不可能の監獄島 アルカトラズ島
それからトラムにのって湾岸沿いベイブリッジの眺めが美しいオイスターバーWaterbar へ。サンフランシスコに来たら生ガキを食べたいと前々から思っていた。以前サンフランシスコ訪れたが妻が市内でカキを1$で食べたと自慢してきたのだ。物価の高いアメリカでカキを1$で食べられるはずがないと思っていたのだが、妻が実際レストランで撮影してきた綺麗に盛られた生カキを見ると「サンフランシスコに着いたら生カキ」が私のサンフランシスコ滞在の目的の一つと化した。サンフランシスコではオイスターバーが比較的多くあり、各店ともハッピアワーを設けているためその時間帯であれば格安でカキを食べられるのがその理由である。ホテルに近く評判のよいオイスターバーWaterbar を選んだのは大正解であった。窓から見えるベイブリッジの眺望は美しく、カキももちろん美味しい。白ワインのグラスが1杯9$なのはちと高いがこの眺望と味であれば元以上のものはとれた。サンフランシスコ最後の夕食は大満足で締めくられた。
1カキ1$のオイスターバーWaterbar ベイブリッジの眺めも最高
夕刻のベイブリッジ
その後ホテルに戻り預けていた荷物をピックアップ。ローカルバスで空港へ向かう。
ラスベガス空港へ向かうフロンティア航空はターミナル1。チェックインを終えて1.5時間ディレイではあるが無事出発。ラスベガス行きのフライトは満席であった。皆さん新年をラスベガスで迎え、運だめしをラスベガスでするのだろうか。
12月28日
午前1時にさしかかろうとするところの真夜中、ラスベガスの地に降り立つ。
ラスベガス空港は潔い。空港に入るなりスロットマシンがある。バゲージクレームのエリアにもスロットマシンが。空港からラスベガスに来た!という気分になる。没個性的だと思っていたアメリカ本土の空港だがラスベガスの空港はいいなぁ。
到着後即バゲージクレームで運だめし!
預け荷物を引き取り、シャトルバス乗り場へ。シャトルバスは24時間運行しているはずだがすでにカウンターは閉まっていた。タクシー乗り場のスタッフに確認したところ、向こうのシャトルバスが待機している場所へ行ってみれば?とのこと。言われるがままシャトルバスの近くに行くと、恰幅の良いスーツの女性がおり、ストラトスフィアホテルに行きたいのだけどと言うと、もちろんという感じで荷物を引き受けてくれた。徐々に同じシャトルバスに乗るお客さん集まり合計9人、計3組になったところで出発。シャトルバスの料金は8$のはずだが、ストラトスフィアホテルはストリップの北側のためか10$と言われた。
空港から近い順のホテルにお客を降ろしていき、我々が最後にストラトスフィアホテル到着した。
<ストラトスフィアホテル>
ラスベガスのメイン通りストリップの北の端に位置するストラトスフィアタワー。観光名所でもあるここはホテルも併設している。中心地から離れており、繁華街へのアクセスはよくないためホテルの料金が少し安めである。ラスベガス市内での観光をあまり重視しない場合であればおすすめ。ホテル周辺にはコンビニやファミリーレストランが多少、ホテルの2階にはファストフードやレストランが充実している。ホテルのゲストはタワーへの無料入場がうれしい。室内はかなり清潔。無料のWIFI、ドライヤー、エアコン、バスタブ、セーフティーボックスがある。冷蔵庫、スリッパはない。
ホテルの入口はすべてカジノエリアから始まる
ストラトスフィアホテル
ラスベガスのホテルはすべて入り口にカジノがあるようで、まずはカジノの誘惑をかわしホテルの受付にたどり着かなければならない。
これは後から知ったことだが、ラスベガスはお客に長く居させるために様々な工夫を凝らしている。気持ちを高ぶらせるようなライティングや絨毯、時間を忘れさせるために時計はおかない、気を大きくさせるために無料でアルコールの提供をする。また休憩用のイスは一切置かない。歩き疲れたお客が座るのはスロットマシンのイスで、そこで賭けてみようかなと気になるらしい。
ようやくフロントを見つけてチェックイン。
小腹がすいてきたので、ホテル外のコンビニエンスストアでホットドックと明日のツアー中の食料と水を調達する。ホテルで食事を終えるとすでに午前3時半をまわっていた。
この日はセドナへの日帰りツアーに参加する予定だ。ツアーの出発は朝4時半。悠長に構えていたがシャワーを浴び、着替え、急いで集合場所へ向かう。
<セドナ日帰り観光>
集合時間は若干すぎていたがまだ迎えは来ていなかったようだ。胸を撫で下ろす。午前4:45位にお迎えがきて、他のホテルへお客さんをピックアップ。駐車場に移動し、14人乗りのバンに乗り換えてさらに別のホテルにお迎えに行く。バンは満員御礼。いざセドナへ。
寝られなかった分、セドナまでの移動中に睡眠をとる。移動時間は約4時間、往復とも2回ずつ休憩がある。ラスベガスの街を超えると荒野が延々と続く。
セドナに近づくにつれて赤茶けた大地と大きな岩山が目の間に見えてくる。
セドナはネイティブアメリカンの聖地であり、ネイティブアメリカンの民族にはこの地に立つだけで先祖からエネルギーや波動を受け取れる場所(Vortex ボルテックス)と考えていた。セドナのこの特殊な地形は川の流れによるものや地震によるものではなく、地殻変動による隆起が原因でこのような不思議な光景をもつ場所になったそうだ。つまりネイティブアメリカンのいう大地のパワーが渦巻く場所(Vortex ボルテックス)であることは科学的にもあながち間違いではないのだ。
もともとは小さな町であったが、1970年代には自然回帰を求める新しいライフスタイルが提唱され、多くの人々がボルテックスを求め、このセドナを訪れるようになった。その後数多くのアーティストやスピリチュアルな人々がボルテックスを求め移住してきたそうだ。日本でも2000年代からの占いブームによってオーラの集う場所としてテレビに取り上げられ注目された。占いブームが落ち着いた今も日本からの訪問客は多いようだ。
まず降りたのは呼び鈴の形に似ていることからベルロックと称される岩石とその隣にある裁判所の形に似ていることからコートハウスビュートと呼ばれる岩山のビューストップへ。
裁判所の形に似ている コートハウスビュート
4大ボルテックスの一つ ベルロック
その後、これもベルロックと同じく4大ボルテックスの一つ、カセドラルロックのビューポイントへ。ベルロックは男性性のボルテックスを持つとされる一方このカセドラルロックは女性性のボルテックスが強い岩石だと言われている。
女性性のボルテックスが強い カセドラルロック
雄大な景色の連続 セドナ
3番目のビュースポットは、赤い岩壁に囲まれたホーリークロス教会。1955年に建てられたカソリックの教会である。この教会からの展望も素晴らしい。子供を抱くマリア像のような形の岩石が見つかったことが、この像付近に教会を設立するきっかけとなったそうだ。なお鷲の頭に見える岩石や、世界で最も高価な住宅と言われるセドナの中心部にある10億円相当の豪邸もここからじっくり眺めることもできる。
赤い岩壁に囲まれたホーリークロス教会
10億円の豪邸とカセドラルロック
カセドラルロックの眺望
最後のビュースポットは4大ボルテックスの一つに数えられる、エアポートメサからの景色。ここからはディズニーランドにあるアトラクションのアイデアの元になったといわれるビックサンダー、さらにその形が似ていることからコーヒーポットロックと呼ばれる岩石の雄大な眺望を楽しむことができる。個人的にはビックサンダーの地層がグラデーションを描くように美しくはっきりと見えるためエアポートメサからの景色が私は中でも気に入った。
エアポートメサからビックサンダーの眺め これも4大ボルテックスの一つ
すぐ近くにはアメリカの国旗が誇らしげにはためいていた
エアポートメサを後にし、アップタウンにて昼食のため、1時間ほど自由行動。
我々はフードコートにてタコスとフィッシュ&チップスを注文。展望がよいテラス席近くの場所で贅沢なランチタイム。こうして雄大な景色を見ながら食事をしていると、日帰りでセドナ観光をしていることが大変もったいないことのように思えた。天気は申し分ないほどの青空であるが、これが夕方オレンジ色に染まる時間帯、そして夜中星空が輝きだす時間帯、さらに早朝の黄金色の朝日を浴びた時のセドナの表情を私は見ることができないのである。もしこれからセドナを観光しようとしている方がいらっしゃれば時間の許す限り、1泊以上の滞在をおすすめしたい。
セドナの街 アップタウン
セドナを巡回するトロリー
ランチしながらこの景色・・・このまま石になりたい
ネバダ時間で14時ごろ、セドナを後にしてラスベガスへ向かう。途中、アメリカ文化の発祥の地とよばれるルート66の街セリグマンを経由した。ルート66は幾多の小説や映画の舞台であり、ファストフードやモーテルなどの文化はこのルート66から生まれたと言われている。またディズニー映画のカーズのモデルとなった街はこのセリグマンとのことで、街にはカーズのキャラクターを模したような車が並べられていた。
目が入れられたのは映画化される前らしい
ラスベガス到着は午後6時半ごろ。私たちはストラトスフィアホテルではなく、ラスベガスの中心地であるフォーコーナーにて降車させてもらう。
フォーコーナーはラスベガスでもっとも歴史あるホテル、フラミンゴや噴水ショーで有名なベラッジオのある十字路のことである。
まずはラスベガス観光の定番あるベラッジオの噴水ショーへ。噴水ショーはホテルの前にて無料で観られるとあって、多くの人で賑わっている。私は前の方に陣取って噴水ショーを満喫した。
ベラッジオから歩いて向かったのはホテル、ミラージュ。ミラージュもベラッジオと同じく、ホテル前にて無料の噴水ショーを行っている。ただし同じ噴水のショーであっても、ミラージュの方がベラッジオよりも趣向を凝らしており、ミラージュは火山の噴火をモチーフにしている。水と炎を使い火山の噴火を表現しており、その演出が見事だ。私はミラージュのショーの方が面白いと感じた。実際、観客の数もミラージュの方が多いように見受けられた。
ベラッジオの噴水ショー
豪華絢爛過ぎるシーザースパレス
ベラッジオから反対車線に渡り向かったのはイタリアのベネチアをテーマにした巨大なホテル、ベネチアン。ベネチアンではカジノにチャレンジした。といっても無料でもらえるカクテルを目当てなので、1セントのスロットマシンでちびちびかけてなんとかカクテルを配るお姉さんに来てもらおうとスロットマシンをプレイしているが一向に現れない。無料のアルコールは頻繁に配るものではないらしいので、アルコールが目当てであればカジノに金をつぎ込むより売店で購入する方が安上がりかもしれない。
カジノをしているふり 無料のお酒を待つ
ヴェネチアンホテルの天井
ベネチアンからストリップを循環するバスに乗り、ストラトスフィアホテルへ。
コンビニで昨日も購入したサークルKのホットドック(お気に入り)で夕食。その後、ストラトスフィアホテルのゲストであれば無料で入場できるというストラトスフィアタワーへ。
実はあまり期待していなかったのだが、なかなかこのストラトスフィアタワーの眺望は面白かった。ラスベガスはこのタワーよりも高い建物がないので周辺一面を見渡せる。また山もないため、平坦でどこまでも続くような夜景が満喫できるのだ。時間帯のせいか子供達も少なく、照明は暗めでお酒を出すようなバーもあり、ロマンティックでもあった。もしカップルやご夫婦でラスベガスへ訪れる機会があればタワーに行かれることをおすすめしたい。
ラスベガス名物インスタントウェディング
ホテルへ戻り、明日の出発のため荷物整理に取り掛かる。
明日も朝4時半集合なのだ。。。。。
12月29日
この日はグランドサークルの1泊2日ツアーに参加する。アンテロープキャニオン、ホースシューベンド、モニュメントバレー、グランドキャニオンを観光する盛りだくさんの内容である。
ストラトスフィアタワーの展望台を観光して、お風呂に浸かって、歯を磨いていたりしている間にいつの間にか午前1時を回っている。
1時から2時まで仮眠し、セドナで撮影した写真を整理し、荷物の整理をして朝の4時半の集合時間までの時間を過ごした。
朝4時にホテルのチェックアウトを終え、荷物をホテル入り口のベルデスクに預ける。明後日まで預かって欲しいというとベルデスクのスタッフは慣れて感じで「グランドキャニオンのツアーに参加するんだね」というふうに気前よく預かってくれた。ガイドブックに荷物を預ける際は荷物1つ1日につきチップを渡すようにと記載があったので5$渡した。
アメリカに旅行していると小銭(1$、5$、10$札)がすぐになくなっていく。チップはもちろん、バス料金などはお釣りがでないことが多いので、細かなお金がないと損をすることも。日本で予め用意しておくのがベストだが滞在先がラスベガスであれば心配は無用。手数料無料の両替機がカジノにあるのだ。我々はここぞとばかりに小額紙幣を今後の旅行のためにいくつもつくり、財布をぱんぱんにしておいた。
カジノ内にある超便利な両替機
<グランドサークル1泊2日ツアー>
4時半の集合時間のはずだが4時50分の段階でまだ来ない。現地の緊急連絡先へと連絡するとどうやら集合時間を間違えて伝えられたみたいで正確には5時15分とのことだった。チェックアウトしてしまったので仕方なくそのまま待つ。
5時15分ほぼちょうどにお迎えがきて、出発。
今日のバンも昨日と同じく満員御礼。やはり年末なだけに多くの人が休みを利用してツアーに参加しているようだ。
我々がまず向かったのはアンテロープキャニオン。途中、ユタ州のハリケーンという街で途中休憩を挟んで約4時間半のドライブ。到着したのは11時頃。
ここでラスベガス滞在中の時差に関して注意をしたい。
昨日のセドナの場合もそうだが、ラスベガスのあるネバダ州とグランドキャニオンなどがあるアリゾナ州はもともと1時間の時差があり、アリゾナ州のほうが1時間進んでいる。またアリゾナ州はサマータイムを導入していないため、3月中旬から11月初旬までは時差がなくなる。アリゾナ州のフェニックス空港などの飛行機を利用する場合やツアーの集合時間は要注意。しかしややこしいことにナバホ族居住地はサマータイムを導入している。とにかくアリゾナ州は時間に関してはややこしいといいことは頭に入れておいておしい。
<アンテロープキャニオン>
アリゾナ州ナバホ居住地のスロット・キャニオン。スロット・キャニオンとは気の遠くなるような長い時間、雨水と砂丘が積み重なり固まってできた砂岩の亀裂に雨水が鉄砲水となり、岩を削ってできた峡谷のこと。美しくしなやかな曲線が織り成す空間とそこにわずかな隙間から差し込む光が幻想的な景観をつくりだす。
アンテロープキャニオンにはアッパーとロウワーの2箇所あり、アッパーは全長150mの短めのコース、よく絶景の写真集などで紹介されるビーム(空から光が差し空間を明るく照らす現象)はアッパーでよく見られる現象である。そのため写真を撮ることが目的であればアッパーをおすすめするが、頻繁にみられるのは太陽が真上に上がる春から秋にかけての正午前後のみだ。ロウワーは全長400mにも及ぶ長さであり、アッパーと比べて深く狭い。距離が長い分、様々なアンテロープキャニオンの表情楽しめるのと時間帯と季節にさほど左右されないのがメリットだ。
この時期のアッパーではビーム現象はみられないとのことだったので、我々はロウワーを観光する。ナバホのガイドが道案内をしてくれる。狭い中階段を登ったり下ったりするのでしっかりした靴や汚れてもいいような動きやすい服装を選びたい。またカメラもできるだけ広角ほうがいいだろう。幻想的な景観のアンテロープキャニオンを間近にしてみると、まるで絹がそのまま固まったようなに刻んだようなやわらかな線に気付くはず。そして差し込む光の加減により、砂岩は極端にその表情を変える。自然がつくりだす景観というのはここまで繊細なものなのかと驚嘆した。
最後にナバホ族のガイドが、アンテロープキャニオンが形成された変遷を実演してくれて、約1時間におよぶ観光は終了。
その後、中華料理の昼食を挟み車で約10分、到着したのはホースシューベンド。
アンテロープキャニオンのそばの火力発電所 あまりの煙の大きさに事故だとおもった
ロウワーアンテロープに入場
光の加減で様々な表情を見せるロウワーアンテロープキャニオン
女性の頭にも見える
光が洞窟内を幻想的に照らす
まるでシルクを押しあてたような美しい流線
ナバホ族のガイドがアンテロープキャニオンの成り立ちを説明
<ホースシューベンド>
グランドキャニオン上流にあるコロラド川がまるで馬蹄のように曲がった地形のためこの名前がついた。コロラド川が巨大な岩山を侵食し、川の内側・外側ともほぼ垂直に切り立った断崖絶壁の絶景が形成されている。緑のコロラド川と赤茶けた大地のコントラストの美しさに圧倒されることだろう。足を踏みはずそうなら真っ逆さまに転落しかねない危険な場所であるので、よほどの怖いもの知らずの人でない限り崖には近づかないほうが賢明である。
腰が引けているし目がいっちゃっています
滑り落ちて死人がでているというのに無謀な人
車を駐車場にとめ約1km、砂の道を歩くとホースシューベンドの姿が見えてきた。
広がる絶景、崖の近くまでいくと腰が引けてしまう。
期待以上に感動したという意味ではこの旅行のナンバーワンといってもいいかもしれない。写真では遠近感がつかみづらく、スケールに気付かなかったが、実物を見るとその光景には絶句してしまう。
ホースシューベンドを最後にこの日の観光は終了。本当はモニュメントバレーの観光をこの日に行う予定だったがこの時期は17時頃には暗くなってしまうのでホースシューベンドから約2時間、モニュメントバレー近くのナバホ族の街・カイエンタにて宿泊。
<ハンプトン・イン>
ナバホ族の街・カイエンタにあるヒルトン系列のホテル。ホテルの質としては3.5星位だが、さすがヒルトンのマネジメントだけあってサービスが充実している。無料の水やコーヒー、お茶にお湯、さらには果物のサービスまであった。室内には無料のWIFIのほか、エアコン、バスタブ、ドライヤーあり。セーフティーボックスやスリッパはない。ホテルにはレストランも併設している。周辺にはマクドナルドやバーガーキングくらいしかないので経済的に夕食を済ませたい場合は途中の売店であらかじめ購入のこと。
明日のモニュメントバレーの日の出に備えて早めの就寝。
12月30日
朝5時半に起床し、出発の準備。
朝日に照らされるモニュメントバレーを観光するためである。
7時半に朝日が昇り始めるためカイエンタのホテルの出発は朝6時45分。朝6時から朝食がスタートするため6時ちょうどくらいにレストランへ。朝食を頬張り、部屋に戻って歯を磨いてチェックアウトのため荷物を持ってフロントへ。他の参加者の方も準備万端予定時間通りに出発した。
カイエンタから約30分のドライブでモニュメントバレーに到着。だんだんと空は白けてきた。
<モニュメントバレー>
アメリカを、いや地球上のあらゆる自然現象を代表する美しき岩の彫刻、モニュメントバレー。澄み渡るブルーの空と赤茶けた大地とそそり立つ巨大な岩石、そこはまるで西部開拓時代。そのあまりに印象的な風景は数多くの映画、CMのロケ地として使われた。あたかも記念碑が並んでいるようなこの摩訶不思議な地形が生まれたのは3千年前にも遡る。ロッキー山脈の造山活動により隆起した2億7千万年前の地層が風化・侵食されたという。ナバホ族の聖地であり、現在もナバホ人が居住し、公園内を管理している。そのため一部エリアはナバホ人が運営するツアーでのみしか立ち入ることができない。
モニュメントバレーの駐車場に到着した我々はまず、展望台にて朝日を待つ。
展望台にはモニュメントバレーに立つ唯一のホテル、ビューホテルがある。ただし料金はモニュメントバレー近郊のホテルに比べるとかなり高いらしく、一部のツアーを除き、私達が泊まったカイエンタのホテルなどを利用することが多いそうだ。カイエンタのホテルでもモニュメントバレーまで近いため朝日は見ることはできるが、夕焼けや夜のモニュメントバレーは見られないのでどうしてもその時間のモニュメントバレーを見たいのであればこのホテルに泊まるしかない。
暗闇の中から黄金色の輝きを放ちながら昇る太陽を見ると、なぜか心身ともエネルギーに溢れるように感じるから不思議だ。心身がフレッシュに感じ、爽やかな気分になる。日本で日常生活をしていると日の出を見ることはない。すでに太陽は昇っていて、私にとって太陽の光はせわしない1日の始まりを意味し、時に疎ましくさえある。当然なことのように感じていたが、朝日が昇り夜だった世界に光を照らし出してくれることはなんと幸福なことだろう。
モニュメントバレーにて朝日を待つ
徐々に赤く染まっていく
モニュメントバレーから昇る朝日
朝日が昇り、モニュメントバレーが燃えるような赤に変わりゆくころ、我々はナバホ族のドライバーが案内するバレードライブに出発した。バレードライブとは文字どおり広漠たる荒野をビュート(残丘)の合間を縫って4WDでドライブするというもの。バレードライブでは高さ300m以上もあるというビュートの近くへ寄ってくれるため、その巨大さが身をもって実感できる。また展望台からでは見えないビュートが数多く存在し、モニュメントバレーが一枚の写真では収まることのない壮大なスケールをもつ場所であることがわかるはずだ。
まず降り立ったのがジョン・フォード・ポイント。西部劇映画の巨匠、ジョン・フォード監督が好んで映画に使ったという場所。3人の修道女が祈りを捧げているような姿に例えられるビュートなどを見ることができる。
左側の3本の石柱がスリーシスターズ
メリックビュート
2番目訪れたのがトーテムポールポイント。まるでトーテムポールのような長細い石柱が並んでいる様子から名がつけられた。高いもので150mの高さがある。またトーテムポールの反対側にはまるで角砂糖を落っことしたようなキューブと呼ばれる岩石がある。微妙なバランスで立っているため、いつ崩れてもおかしくはなさそうである。
トーテムポール
キューブ
3番目に立ち寄ったのがアーティストポイント。ここからの景色全てがアートに見えることから名付けられた。
最後にジャンプして写真をとるとダイナミックにとれるというポイントへ連れて行ってもらいガイドにそれぞれ撮影してもらった。あらゆる角度からビュートを堪能した我々は大満足。ナバホ族のドライバーにチップ(1人3$)を渡す。
モニュメントバレーを後にして向かうのはグランドキャニオン。途中キャメロンという街にて昼食のためナバホ族の郷土料理のレストランへ。
ガイドさんがオススメしてくれた、ナバホ族スタイルのタコスとステーキを2人でシェアした。ナバホ族の主食は、外はカリカリ中はモチモチとした揚げパン。揚げパンの上にサルサや牛肉をのせた料理が私達のテーブルにサーブされる。かなりボリュームがあるのと揚げパンが多少胃に重いので完食する人はあまり多くはないそうだが大変美味しい。なおナバホ族移住地では酒は販売されておらず、このレストランも例外ではない。
レストランを後にして、グランドキャニオンへ向かう。キャメロンからは車で30分ほどでサウスリムの南ゲートに到着。
<グランドキャニオン>
世界で最も有名な大渓谷、グランドキャニオン。その絶景はなんと東西にわたり446Km、東京から琵琶湖までの距離に相当する長さ。広大な大地が7000万年前の地殻変動によって隆起し、4000万年前から侵食・風化を繰り返していると言われている。最深部の地層は20億年前の地層と言われており地質学的に貴重なものである。ランドキャニオン国立公園はコロラド川を隔てて北側のノースリムと南側のサウスリムに分けられる。ノースリムの方が標高が高く積雪のシーズンには閉鎖されてしまう。対してサウスリムはホテルや道路、展望などが整備され、年中オープンしているため一般的なツアーではサウスリムを訪れる。
我々はサウスリムの東口から入場。
まずストップしたのがリーパンポイント(LIPAN POINT)。リーパンポイントは峡谷の幅がもっとも狭い場所(それでも16km)のため谷の奥底まで見渡せる絶景ポイントと言われている。ホースシューベンドでも感じたことだが、写真で見るよりもずっと感動した。写真で見るとコロラド川は3mほどの広さしかないように見えるが実は60mの大河であるらしい。
グランドキャニオン リーパンポイント
見ているだけで鳥肌がたってくる絶景
車に乗り込みリーパンポイントから20分ほど。次に訪れたのがヤバパイポイント。ガイドが一押しするもっとも恐怖を感じる絶景ポイントである。一枚の岩が崖に突き出ている箇所がある。まるで宙に浮いているような絶景の写真を撮影することができるが、希望者は少ない。
見ているとこっちもハラハラしてしまうヤバパイポイント
最後に立ち寄ったのがサウスリムビレッジ。サウスリムビレッジには売店、ホテル、展望台、さらにトレイルなど旅行者の起点になる場所だ。展望もさることながらグランドキャニオンにまつわるグッズ販売店や110年前に創業したEL TOVAR HOTELに訪れるのもの面白い。特にEL TOVARは西部開拓時代の瀟酒な邸宅風でありタイムスリップしかたのような雰囲気に浸ることができる。
ブライトエンジェルポイント
西部開拓時代の瀟酒な邸宅ホテル EL TOVAR
長いようで短かった1泊2日のツアーはこれにて終了。
セドナの時にも立ち寄ったルート66の街・セリグマンで休憩し、ラスベガスへ向かった。
ジョン・ラセターのサイン
ホテル到着は午後7時ごろ。
預けておいたスーツケースなどを引き取り、ストラトスフィアホテルのタクシー乗り場から空港へ。ホテルから空港へは約25$。チップ込みで30$を支払った。
搭乗するのはLCCのスピリット航空。
スピリット航空では預け荷物はもちろん、貴重品以外の手荷物も有料。カウンターで対面でのチェックインも有料という徹底ぶり。機内でも「スピリットの機内でタダなのは空気だけ」という冗談にも聞こえないアナウンスで機内は笑いの渦へ。
空港内のウェンディーズにて夕食を食べた後、夜行便でワシントンのボルチモア空港へ向かう。
12月31日
朝7時にワシントンDC近くの空港、ボルチモアに到着。同じアメリカだがラスベガスのあるネバダ州とワシントンDCでは3時間の時差があるので、7時といえども体内時計は午前4時の真夜中である。
ボルチモア空港からは無料のシャトルバスで空港駅へ。
空港駅からワシントン中心のユニオン駅へは2種類の列車がある。
アムトラックとマークである。アムトラックであれば15$、マークであれば7$。所要時間も乗り場も同じの列車で、こんなに料金が違うのに普通マークを選ぶと思うのだがどうなのだろう。どういうシチュエーションでアムトラックを選ぶのかが知りたい。
列車に乗り込み約40分、ユニオン駅に到着。
スタイリッシュなショッピングモールのようなユニオン駅を抜け、この日のホテル、ハンプトンインへは歩いて移動する。
<ハンプトン・イン>
グランドサークル1泊2日ツアーでも使ったハンプトン・イン。ユニオン駅からは徒歩20分程度。ここワシントンでも質・サービス共に申し分なかった。コーヒー、お茶、お湯は無料。室内ではもちろんWIFI無料で冷蔵庫、バスタブ、ドライヤー、レンジ、セーフティーボックスも完備。近くにコンビニ的なものはないが、スーパーマーケットのセーフウェイが徒歩5分にある。スミソニアン博物館のあるモール地区までは徒歩15分ほど。
まだ朝の9時とあってチェックインはできないので、荷物だけ置かせてもらい。ワシントンDCの観光へでかける。
<ワシントンDC>
アメリカの首都、ワシントンDC。アメリカ独立戦争後、発足した新連邦政府の首都をどこに決定するかは大きな問題であった。初代大統領ワシントンの就任式は、名実ともに政治・経済の中心地であったニューヨークにておいて行われたが、独立戦争において多額の負債を抱えたニューヨーク州をはじめとした北部の都市は困窮する。独立戦争のために抱えた負債を新政府が肩代わりすることになったが、それに反対したのが、ヴァージニア州など負債のない南部。それまでの歴史と政治の中心であった北部、経済的な余裕があり首都を南寄りに置きたい思惑のある南部。妥協案としてメリーランド州とヴァージニア州に挟まれたポトマック川湖畔にコロンビア特別区ワシントンを設置したのだった。恒久的な首都の役割を果たすため大統領官邸、国会議事堂、最高裁判所などの政府機関をはじめ機能的に配置した都市として計画的に進められ、実際首都として起動したのは首都に制定されてから8年後のことであった。8年越しの都市建設の結果、ワシントンDCは超大国アメリカに相応しい自由で開放的な雰囲気をもった特別な場所になることに成功したのはご存知のとおりである。
ワシントンDCは政治の中心の都市であるとともに、地球と人類の遺産を網羅する世界最大の博物館群を有する都市でもある。その多くはイギリス出身科学者・スミソンが遺産を基金として造られたため、「スミソニアン博物館」と一括りにされる。ワシントンDCの国立公園ナショナルモールの通り沿いには国立航空宇宙博物館、国立アメリカ歴史博物館、国立自然史博物館、ナショナルギャラリーを始めてとして、国立アフリカ美術館、国立アメリカ・インディアン博物館、国立公文書館など。変わったところでは肖像画美術館、郵便博物館、ホロコースト記念博物館、スパイ博物館まである。しかも素晴らしいことにそのほとんどの博物館・美術館の入場は無料である。これはアメリカ政府の財源と寄付・寄贈、出版物・ミュージアムショップからの利益によって賄われているためである。
ワシントンDCはホワイトハウスや国会議事堂など政府機関、さらにキング牧師の演説のあったリンカーン記念堂などの歴史的な場所、および世界でもっとも大規模で多岐に渡る博物館・美術館群をもつ、アメリカ史の観光という点では最も重要な都市と言っても過言ではない。
ホテルをでて私たちがまず向かったのはホワイトハウス。意外に小さくてびっくりした。近くのアイゼンハワー行政府ビルや財務省の建物の方が重厚感があり立派に見えるのは、ホワイトハウスが邸宅だからだろうか。おそらくクリスマス休暇でオバマ大統領はハワイにいると思うので、一緒に年を越せないのは残念だ。
FBI本部
意外に小さかったホワイトハウス
次に向かったのは国会議事堂。ホワイトハウスではツアーは現在行っていないが、国会議事堂は無料のツアーを行なっており、WEBで事前申請が可能だ。国会議事堂の内部に入場するにはツアーに参加しなければならない。我々は12時に予約をしていたので予約時間の30分前に到着するように国会議事堂正面裏手のビジターセンターへ向かう。ビジターセンター入り口で荷物検査。食べ物と液体は一切中に持ち込みができないので注意しよう(カメラはOK)。その後、受付でツアー参加者の証であるシールを受け取り、見えるように服の上から貼り付ける。まず国会議事堂についてのオリエンテーションのビデオ(10分ほど)を見せられて、15人ほどのグループに分けられ、ヘッドフォンを渡される。あまりに参加人数の多いツアーなのでガイドの説明が皆に聞こえるように配慮されているのだ。ツアーは40分ほど、もちろん英語のみ。彫刻の広間や議事堂内の絵画の説明があるだけで実際の議場などはツアーに含まれなかったので多少残念ではあった。また議事堂のドーム部分は修復中であったためワシントンDCの中でも最もシンボリックな景観を拝めなかったのも心残りではある。なお改築終了は2016年中を予定しているとのこと。
国会議事堂内部見学ツアーWEBで予約可能 無料です。
国会議事堂を後にし、向かったのは国立航空宇宙博物館。以前ワシントンDCに滞在したことのある妻のオススメの博物館の一つ。1903年、人類初の動力飛行に成功したライト兄弟のフライヤーから宇宙船や日本の零戦まで、航空機に関しての歴史と軌跡を解説・展示している。まず飛行機やスペースシャトルの一部が実物大で展示されているのに圧倒される。さらにミサイル、月の石、スペースシャトル内部の展示などの貴重かつ膨大なコレクションに驚かされる。まるでテーマパークに来たかのようにワクワクできる博物館である。
国立航空宇宙博物館
資料的な価値のある本物の飛行機が所狭しと並ぶ
その後、ナショナルギャラリーに入場。アメリカのみならずイタリア美術、13〜20世紀のヨーロッパ絵画のコレクションをもつ世界最大級の美術館。主な収蔵品はレオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、エル・グレコ、ルーベンスにレンブラント、フェルメールなど誰もが知る有名な画家の作品が収められている。
膨大な作品集をもつナショナルギャラリー
夜行便で今朝ワシントンに到着した上に、ホテルで休むことなくそのまま観光にきた我々はこの膨大な作品の前に疲れてしまい、午後4時近くになってホテルにチェックインできるだろうということで、ナショナルギャラリーを早々に立ち去りホテルで休憩をすることにした。入場無料だからできるわざである。
ホテルで休憩した後、近くのスーパーマーケット・セーフウェイで買い出し。
またこの日は大晦日なので、ワシントンDCの中で賑やかな場所に行こうということで、もっとも飲食店多いエリア、デュポンサークル周辺へ歩いて向かう
時刻は夜8時過ぎ、しかしワシントンDCの街中は大晦日であることを全く思わせないような静寂ぶり。大騒ぎしているのはニューヨークだけなのだろうか。
一部のホテルでパーティーをしているようだが、不特定多数の人々が集まりカウントダウンをするような場所はなく、いそいそとホテルに戻りスーパーで買ったお惣菜をつつきながら、ニューヨークでのカウントダウン中継する歌番組を見てしっぽり新年を迎えた。
大みそかにも関わらず繁華街のデュポンサークルも静か
1月1日
アメリカの元旦。
日本みたいな正月番組はないようで、正月らしい音楽も街中を騒ぎ立てない。一部のお店はお休みをとるお店もあるが博物館や美術館、レストランのほとんどは元旦も営業。日本みたいにお祭り騒ぎやイベントをすることも都市柄なのかあまりなさそうだ。これはこれで落ち着いていていいと思う。日本はクリスマスも正月も何事も経済的な面が優先されすぎる。
遅めの朝食を食べて、ホテルを出る。
ホテル近くのバス停でバスに乗り(1.75$)まず向かったのはリンカーン記念館。歴代アメリカ大統領でもっとも偉大な大統領と言われるほど未だ人気の高いそうだ。ギリシャ神殿風の建物の奥には椅子に腰掛けた巨大なリンカーン像。大理石で作られたこの像の高さは5.8m。精巧に作られた像の目線は、国会議事堂とその先を見つめているようだ。壁にはゲティスバーグでの有名な演説が刻み込まれている。なおリンカーン記念堂は様々な演説に利用されており1963年のマーティン・ルーサー・キングの演説もここで行われた。
リンカーン記念館近くにある国立科学アカデミー アインシュタイン像
精巧で巨大なリンカーン像
ワシントン記念塔とカモ
リンカーン記念館を後にして入場したのが、国立アメリカ歴史博物館。アメリカの歩んだ歴史をゆかりの品を紹介しつつテーマごとに展示している博物館。個人的にはアメリカのイノベーションと題した展示物が面白かった。ファストフードの海外展開とそのローカライズに初めて成功したマクドナルドの日本の看板。コンピューターに初めて採用されたマウス。焼き菓子からヒントを得たというワッフルソールのナイキ初期のスニーカー。世界で初めて開発されたというGM社の電気自動車。最近のものだとiPodやiPhoneの初期のモデルも展示されていた。
国立アメリカ歴史博物館 iPodにウォークマンも
その後、私の妻一押しの国立自然博物館へ。2009年の映画「ナイトミュージアム2」の舞台にもなった。スミソニアン協会が所有する資料の90%以上のコレクションをもつという博物館。先カンブリア時代の化石に始まり鉱物・宝石の展示、さらには恐竜の骨から鳥や魚、動物の剥製、生きている昆虫や蝶などの標本、さらにはミイラにアメリカや他国の貨幣、IMAXでの映像上映など挙げだすときりがない。私が特に気に入ったのはモアイ像。イースター島にいった妻が言うにはイースター島でみるよりもモアイ像に近づけるそうだ。国立自然博物館内のカフェテリアにて昼食。
イースター島よりも近い距離で見られるモアイ像
国立自然博物館には巨大動物のはく製もおおい
持つものは不幸になるという45カラットのホープダイアモンド
鑑賞を続けるのにも疲れてきたのでホテルに戻ろうということで、最後にもう一つホテル近くの国立肖像画美術館へ向かう。途中、面白そうな建物があったので興味本位で入場するとリンカーン博物館とも言える、「ピーターセンハウス」であった。ピーターセンハウスとはフォード劇場にてリンカーンが狙撃されたあと、瀕死のリンカーンが運び込まれた劇場向かいの民宿である。リンカーンの生い立ちや功績と暗殺後の狙撃犯も含めての事件も含めて解説されている。いかにアメリカ人とってリンカーンが尊敬されているかがわかる博物館だ。入場も無料である。
そして本来の目的地である国立肖像画美術館へ。肖像画をメインで収集しているちょっと変わった美術館。年代ごとの政治・芸能・文化の著名人の肖像画、さらにはスポーツ選手の特集など様々な肖像画が展示されている。日本でも有名な人はもちろんあまり知られていない人まで様々だ。なお現代芸術などを展示するスミソニアン・アメリカ美術館も併設されている。
国立肖像画美術館
現代芸術もある
ようやくホテルに到着。1日でミュージアムを4件もまわってきた。日本ではなかなかできない。入場が無料であると、入場券を購入するのに並ばなくてよいのが何より楽だった。少し飽きたら気軽に他へ移動できるのも気に入った。こんなに大規模な博物館・美術館を維持しながらも入場を無料にするというアメリカの心意気に感動した私だった。
1月2日
朝6時半に起床して出発の準備と朝食。
朝8時に出発するニューヨーク行きのバスに乗るためだ。
バスはワシントンDCのチャイナタウンのエリアから出発する。7時40分くらいにバス乗り場に到着。すでにバス乗り場には列ができていた。まずバスの待合室の中のカウンターでチェックインを行ってからバスに乗車。バスに乗る人々の人種は多種多様であった。中国人、インド人、アフリカ系など
ワシントンDCを8時に出発してニューヨークに到着したのは12:30。途中1回、サービスエリアにて休憩があった。
私は2回目、妻は3回目のニューヨークである。
ニューヨークのマンハッタン、イーストビレッジの辺りで乗客は降ろされる。そこから我々は地下鉄駅に向かいニューヨークの宿をとったクイーンズに向かう。
クイーンズはマンハッタン島から見て東側の地区だ。
地下鉄はシングルライド(1回乗車券)で3$。これまでの都市と比べると交通公共機関の移動費は高めである。最寄りの駅でおりて、ホテルへ向かう。
<カントリー・イン&スイート>
クイーンズ地区にある3つ星ホテル。ホテルから地下鉄までは徒歩4分程度だが駅からホテルまではお店が少ないので夜中の一人歩きは不安を感じる方もいるかもしれない。ホテル隣にはガソリンスタンドがあり、スーパーが併設されているのでちょっとした買い物には便利。室内は清潔で特に古さは感じさせない。冷蔵庫、エアコン、ドライヤー、レンジ、バスタブあり。セーフティーボックスはない。無料のWIFIはあるにはあるがホテルロビーのエリアしか電波は拾えない。
クイーンズのカラフルな街並み
ホテルチェックイン後、ワシントンで買っておいたカップラーメンで昼食。
そしてホテルをでてニューヨークの観光に出発。
<ブルックリン>
我々が向かったのはウィリアムズバーグ。前回、ニューヨークに訪れた時はマンハッタンに宿をとったため、ブルックリンに行くこともなかったが最近ブルックリンの話題を耳にすることが多くなってきたと感じ、マンハッタンよりもまずブルックリンに訪れたかった
ブルックリン区のウィリアムズバーグは近年注目が集まるブルックリンの中でも流行に敏感なエリア。年々高まるマンハッタンの地価の高騰を受け、イーストビレッジに住んでいた若いデザイナーや料理家がこのウィリアムズバーグに移り住んだと言われている。センスはあるけれども資金的にマンハッタンに店を出すのは難しい、そんな若いエネルギー溢れる挑戦的なニューヨーカー達がこのエリアにこぞって店をだし、今やアパレルブランドのみならずカフェやレストランの激戦区となっている。
ブルックリン ウィリアムズバーグのレストラン
ウィリアムズバーグに来たなら避けては通れないのがブルックリンブームの火付け役の一つであるクラフトビール工場「ブルックリン・ブリュワリー」。せっかくニューヨークに来たなら出来立てのローカルビールが飲みたい!とやってきた我々を待ち受けていたのは長蛇の列。ここまで来て引き下がれないと思いつつ寒空の中40分近く待つ羽目に。中に入りようやく生ビールをいただく(1杯5$)。この工場でしか飲めないというディフェンダーという種類だ。フルーティで口当たりは軽く、後味はほんのりビターなコクが残るという深みのある味わい。ブルックリン地区はドイツ移民が多く住んでいた地域であるため、芳醇で味わい深いビールが生み出されたと言われている。長時間ビールのために寒い中待っただけあってかなり美味く感じた。
アメリカンビールのトレンドを変えたブルックリン・ブリュワリー
ここでしか飲めないというディフェンダー
ブルックリン・ブリュワリーを後にして向かったのはビール工場の隣にある「ワイスホテル」。古い縫製工場をホテルにリノベーションしたというレンガ造りのお洒落な外観。このホテルを有名にしているのが6階のルーフトップバー。ブルックリンにはマンハッタンのような摩天楼はないため、実はニューヨークの夜景を見るのに最適なのだ。このワイスホテルの屋上から見えるイーストリバー越しマンハッタンの夜景はロマンティックと大評判。しかし我々がワイスホテルの前に到着したころにはちょうど夕食どきということで、すでにルーフトップバーに入ろうとする観光客で列をなしていた。ブルックリン・ブリュワリーで並び疲れたので、ワイスホテルはパスすることにした。残念。
そして個人的に思いれがあるのが次に向かった「ラフ・トレード」。もともとはロンドンを拠点にするレコード・CDショップ兼オルタナティブロック系のレーベルである。そのレコードショップのニューヨーク支店がここだ。特に1970年代後半から1980年代前半にかけてのこのレーベルの勢いはすごかった(もちろん後追い)。才能あるアーティストを次々と発掘し、歴史的な名盤に数えられる作品をリリースし続けた。ポップグループ、スミス、スクリッティ・ポリッティ、最近だとリバティーンズ。ラフ・トレードがリリースした企画盤もよく聞いた。店内に流れる音楽やプッシュしている音楽は私好み。今の時代も受け継がれるこのセンス、やっぱ好きだわラフ・トレード。大学時代にCDの貸し借りをした友人用にお土産のトートバッグを購入した。
有名レコードレーベルのNY支店 ラフ・トレード
ここでしか飲めないというディフェンダー
そして日本でも一部高級食材店で取り扱いのある「マスト・ブラザーズ」へ。マスト・ブラザーズはカカオとサトウキビのみを原材料として利用し、すべての工程をショコラティエ作るという「BEAN TO BAR」の徹底的なこだわりのチョコレート・ショップ。店内に入ると甘くてほろ苦いカカオの香りが漂い、チョコレート屋の概念を覆す高級ブティックのような内装とディスプレイに驚く。一枚板チョコが約10ドルという日本では考えられない価格設定にまた驚く。店内では希望すれば試食もできる。私達は板チョコを購入しなかったが代わりに大きめのチョコチップクッキーを購入(4$)。クッキーの甘しょっぱい味は最近のブルックリンのトレンドらしい。近くのデリカテッセンでコーヒーをテイクアウトし、クッキーをちびちび食べ、時折あまじょっぱい口の中へオーガニックコーヒーで流し込んだ。
BEAN TO BARの徹底的なこだわりのチョコレート・ショップ マスト・ブラザーズ
ウィリアムズバーグ橋を歩いて渡り、マンハッタンへ。
この日の夕食はイーストビレッジのKATZへ。KATZはそのあまりにボリューミーなパストラミ・サンドイッチが有名なデリカテッセン。創業は1888年の老舗で店内に入ると沢山の著名人との写真が飾られている。かつては13$程度だったパストラミサンドは、お店自身が名所と化してしまったことと周囲の再開発で地価が高騰してしまったことから今は20$ほどへ値上げ。しかし20$払ってでもそのサンドイッチ食べ応え充分。サンドイッチには巨大なピクルスがつくので女性2名であれば2人でシェアしてちょうどいいくらいであろう。パストラミはおつまみにも抜群なので是非ビールと一緒に注文して楽しんでほしい。
ウィリアムズバーグ橋のたもとにあったパブリックアート
KATZのパストラミサンド
KATZを後にしてホテルへ戻る。あまりに楽しいニューヨーク再訪。ニューヨークは奥が深い。
1月3日
ニューヨーク2日目、朝9時近くに起床し朝食後10時にホテルをでて観光へ。
<ブリックリン・ダンボ地区とマンハッタン>
まず向かったのがダンボ(DUMBO)。ダンボとはDOWN UNDER THE MANHATTAN BRIDGE OVERPASSの頭文字、つまりマンハッタンブリッジ高架下のエリアの通称である。マンハッタン橋のたもとから見えるマンハッタンの高層ビル群の美しい眺望を楽しむために川沿いの公園は多くの人々が訪れていた。かつてはマンハッタンからのアクセスが良さからこの辺りのエリアは倉庫街・工場街として発展した。しかし1970年代後半からニューヨーク近辺での製造業が衰退し始めたのを契機に変貌し始め、廃工場や古い倉庫の外観を利用したギャラリーや飲食店、インテリアショップなどが続々とオープンし今やニューヨークを代表する観光地の一つとなっている。
まずダンボ地区のコーヒーショップ、ブルックリン・ロースティング・カンパニーへ。ここは倉庫を改築したような巨大なサードウェーブコーヒーのカフェ。焙煎所を店内に備え、常に香ばしいコーヒーの香りが漂う。ここでコーヒーを購入して、歩いてマンハッタンブリッジとブルックリンブリッジのたもとに広がる大きな公園、ブルックリン・ブリッジ・パークへ。
ブルックリン・ブリッジ・パークはイーストリバー沿いに広がる開放感溢れる公園である。家族連れや観光客の憩いの場所である。ここからマンハッタンの景色を楽しみ、ブルックリン橋を歩いてマンハッタンへ向かう。
倉庫のようなコーヒーショップ、ブルックリン・ロースティング・カンパニー
ブルックリン ダンボ地区から見るブルックリンブリッジの眺望
ブルックリン・ブリッジ・パーク
ブルックリンブリッジはロウアーマンハッタンとブルックリンのダンボを繋ぐ、世界で初めて鋼鉄製のワイヤーを使った吊り橋。アメリカで最も古い吊り橋の一つで開通は1883年まで遡る。前日にウィリアムズバーグブリッジも渡ったが、ブルックリンブリッジの方が金網が少ないため景色がよく見えた。橋を渡るのであればブルックリンブリッジがオススメ。
眺望のよいブルックリンブリッジは歩いて渡るのが人気
サイクリングロードとしても人気のブルックリンブリッジ
ブルックリンブリッジを渡った後はアメリカ旅行の最後を記念してアメリカらしいところで食べようということでウルフギャングス・ステーキハウスへ。最近東京の六本木にも支店を開いたというニューヨークの有名ステーキ店である。私はリブステーキ・ケイジャン風味をオーダー。サーブされた肉はさすがアメリカだけありスケールが違う。厚切りの熟成肉のカリッとした焼き上がりとジューシーな食感。最後にふさわしい食事だった。
ウルフギャングス・ステーキハウス
トライベッカから見えたカラフルなマンション
トライベッカの街並み
豪快なランチを終えた後、向かったのがマンハッタンの南端のバッテリーパーク。ここから自由の女神像を近くで見るためのフェリーに乗船する。スタテンアイランドフェリーはスタテンアイランドとマンハッタンを往復するフェリー。本来は自由の女神像を見るためのフェリーではなく、公共交通機関のため24時間運行でなんと運賃は無料。自由の女神像が立つリバティアイランドには上陸はしないが自由の女神像やマンハッタンの夜景を気軽に楽しめるとあって観光客に人気だ。間近に見たい方はリバティアイランドに上陸するスタチュー・クルーズやヘリコプターでの遊覧飛行など楽しみ方もいろいろ。
バッテリーパークのリス
無料のスタテンアイランドフェリーからみる自由の女神
フェリーからみるマンハッタン
スタテンアイランドからマンハッタンに戻ってきた我々が向かったのが、トレーダー・ジョーズというスーパーマーケット。明日の夕方にニューヨークを発つのでお土産はこの日中に買っておきたい。トレーダー・ジョーズは前回もニューヨーク滞在の際に訪れたことのあるスーパーマーケットなのだがいつも混んでいる。それもそのはず、扱う商品はオーガニックなものばかり。しかもほぼ自社製造のプライベートブランド。お値段は他のスーパーと比べてかなり据え置きとなっている。もちろん味よい。
お土産を買い揃え、ホテルに戻る。
ホテルにてスーパーで購入したチーズとインスタント麺の夕食。
1月4日
朝8時に起床して朝食とチェックアウトの準備。
この日私は夕方の便で日本に向けて出発する。妻は仕事を辞めてきたのでもう少しアメリカの滞在を楽しんで帰国する予定だ。
チェックアウトし妻は次の宿へ荷物を置いておく間、私はタイムズスクエアへ向かう。
<タイムズスクエア>
タイムズスクエアに何かがあるわけではないのだが、ニューヨークに来たからにはやはり立ち寄りたくなる場所だ。以前ニューヨークに訪れた際は夜でとにかく寒かった。今回訪れた日も同じくらい寒い日だった。昼間にもかかわらずタイムズスクエアは渋谷のスクランブル交差点と新宿東口を合わせてもかなわないくらいのネオンと巨大ビジョンで囲まれており、この一画にいると今が昼なのか夜なのか分からなくなってくる。世界中の企業がタイムズスクエアに店や広告を出したがり、訪れる度に宣伝する企業や出店している店は変わり、ここに来る度に時が流れていることを実感する。
タイムズスクエア駅地下鉄のモザイク
タイムズスクエアは昼でもネオンがまぶしい
妻とはゼイバーズで待ち合わせ。ゼイバーズとはアッパー・ウエスト・サイド店を構える老舗のスーパーマーケットである。昨日トレーダー・ジョーズで買い物をした後トレーダーズに来たのだが営業時間が夜の7時くらいには閉めてしまうらしく、すでにやっていなかったのだ。ここのサーモンが美味しいと評判との口コミをネットで妻が見たらしく行ってみたいらしい。そう言われると食べたくなってきてしまう私ものこのこついて行くことにした。
ゼイバーズの鮮魚コーナーではサーモンの切り身をその場でさばいてくれる。
クォーターパウンドで約10$。クラッカーも買って、ホテルでコーヒーを入れたタンブラーとともにセントラルパークへ移動しピクニックランチ。
とにかく広いセントラルパーク。都会のど真ん中にこれほど巨大な公園をつくるなんてさすが自然が大好きなアメリカ人。日本だったらこんな一等地を公園にするかな?高層ビル群を作り上げるか、巨大なシッピングセンターなどの複合施設をつくりお金が集まるような場所にするだろう。
その後、妻と別れ私はJFK空港へ。無事何事もなくアメリカ旅行を終えたのだった。
(2015年12月 橋本康弘)
- 百聞より一訪、アメリカの広大なる自然公園
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エリア:
- 北米>アメリカ西部>グランドキャニオン
- 北米>アメリカ西部>モニュメントバレー
- 北米>アメリカ西部>デナリ国立公園
- テーマ:鉄道・乗り物 世界遺産 自然・植物
- 投稿日:2016/01/05 13:26
今回は念願のアラスカとグランドキャニオンを出張で訪れる機会をいただきました。
出発の一か月前にアラスカ州政府観光局のセミナーに参加し、アラスカへの気持ちを大きくし日本を出発しました。2度目のアラスカ訪問ではあるが、前回はインサイドパッセージ航路のクルーズ船で沿岸部のみだったので新たなアラスカ発見のチャンスです。
アラスカ最大の都市アンカレッジまでは、夏場のチャーター便以外は一般的にシアトルなどの西海岸で乗り継ぎし訪問できます。
シアトルで入国審査をした後に、日本で預け入れたスーツケースを一度ピックアップして、税関審査をして乗り継ぎ用のコンベアに荷物を流してアラスカ行の航空機に乗り換えます。
時間に十分に余裕があれば、一度外にでて喫煙なども可能ですが、再度入国の荷物検査が国内とはいえ厳重で恐ろしく時間がかかるので十分注意が必要だ。
夏のアラスカは旅行の最盛期は6月から9月まで非常に短いがハイシーズンの間にはアラスカ州の全人口73万人の倍以上の160万人もの観光客がアラスカの大自然を求めて訪れています。またこの時期のアラスカは日没が夜の12時前と1日中明るく陽が沈んだ後も白夜の為、すっかり夜であることを忘れてしまいます。
青い空が広がる午後10:00前のフェアバンクス
●海洋生物の宝庫キーナイ・フィヨルド国立公園
アラスカ旅行の玄関口のアンカレッジからスワードへは、バスを利用し所要2時間半で到着する。日帰りでもキーナイ・フィヨルドクルーズに参加することが出来るので、ぜひお勧めしたい。キーナイ・フィヨルド国立公園クルーズはスワードを出発してクジラや野鳥が観られるスポットを進んでいきアイアリック氷河を観て折り返す航路となる。
6時間のクルーズでは、運が良ければクジラ、シャチ、トド、ラッコ、アザラシなどの海洋生物を観るチャンスが大!!
●マッキンリー山を中心に広がるデナリ国立公園
夏場はアメリカ本土からも多くの人が訪れる、デナリ国立公園へは大人気のアラスカ鉄道で大自然を優雅にのんびり縦断しなければ来た意味がないのかもしれない。行ってみると列車に乗ることをアラスカ旅行の第一目的にする人がいるほど人気なのです。アンカレッジからデナリ国立公園経由でフェアバンクスまでの全長約600kmを結ぶ路線はデナリスターと呼ばれ、多くの欧米人で賑わい美しい山や川に沿うように走っているため、アラスカの雄大な自然をのんびり眺めながら旅が出来る鉄道は大変込み合い、運がよければ列車から野生のムースやカリブーなどの動物に巡り逢える。
アンカレッジ駅
ゴールドスター展望車
「偉大なもの」を意味するデナリ国立公園では人気のツンドラウイルダネスツアーに参加しバスは、デナリ国立公園の入口からほぼ中間地点に位置するトクラットで折り返すが英語のドライバーガイドが解説をしてくれバスの窓からは、グリズリーベア、カリブー、ムース、ドールシープといった大型の野生動物や、咲き乱れる花を眺めるチャンスも十分あり滞在が短い方には、効率よく公園内をまわるツアーがお勧めです。
旅の後半はアラスカを後にして一路グランドキャニオンの玄関口のラスベガスへ飛び。
今回はグランドキャニオンの日帰りではなく、グランドサークルの1泊2日のツアーに参加させてもらいました。アンテロープキャニオン、ホースシューベンド、モニュメントバレー、グランドキャニオンと廻りルート66の名残が残るセリグマンにも立ち寄ります。
●レインボーブリッジ国定公園 大自然の芸術アンテロープキャニオン
日本でも近年話題になっているアンテロープキャニオンは、水の力によって大地が削りだされてできた大自然の芸術は不思議な回廊のような大地の下に広がっている。かつてはナバホの子供の散歩道だった土地も度重なる鉄砲水が何とも言えぬ滑らかな曲線を描き出し、天井から差し込む太陽光線が宝石のような美しい色合いが渓谷を彩り、ナバホ族のガイドさんが一緒に、ベストショットを探してくれます。
断崖の風景ホースシューベントは、コロラド川がまるで馬の蹄鉄の形のように大地を削りだされた高さ300mの大渓谷です。ナバホ族居留地に接しているアリゾナ州ペイジの町にあり日陰などない砂地を歩いて15分の絶壁の上から眺める緑色の川と織りなす景色は圧巻の一言。柵など一切ないので転落には注意が必要だ!
●原風景が広がる荒野のモニュメントバレー
ユタ州とアリゾナ州の境に位置するモニュントバレーはネイティブアメリカン・ナバホ族の広大な居住区の一部に過ぎず、正式名称はモニュメントバレーナバホトライバルパーク(Monument Valley Navajo Tribal Park)と言います。アメリカの国立公園ではなく、ナバホ族が管理するモニュメントバレーは『アメリカの原風景』とも言われ、赤茶けた荒野にそそり立つビュート(残丘)は非常に印象深く、今も自然な原風景をとどめています。
また数多くのテレビコマーシャルや映画の舞台になっており800本以上もの作品が撮影されたロケ地です。モニュメントバレー内の観光道路(バレードライブ)でジョンフォードポイント、ノースウインド、アーティストポイントなどを巡り、翌朝に美しい朝日を眺めました。
●世界遺産のグランドキャニオン
世界遺産そして国立公園に指定されているグランドキャニオンは、全長446km、最大谷幅2800m、谷の深さ平均1600mの巨大な渓谷です。サウスリム沿いのビューポイントから谷底を眺める景色は、地球誕生から刻々と歴史を刻んできた大自然を目の当たりすることができ、年間500万人以上の観光客が訪れます。その雄大さにグランドキャニオンへ2度3度と訪れるリピーターの人が多いらしい。片道5時間近くかかるグランドキャニオンへは日帰りはもったいないのでぜひ泊まりのツアーを!!
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今回は海、山、大地とアメリカ(アラスカ)の国立公園や居住区を実際に見て歩くことで、改めて雄大さを実感し2度3度とまたリピーターをする人の気持ちがわかり、次回は個人的に再訪しようと思い密かに帰りの飛行機でガイドブックを読みあさったのである。
写真や映像では絶対に伝わらない場所ばかりなので、ぜひ訪れて欲しい。
【スタッフおススメ度】
キーナイ・フィヨルドクルーズ ★★★★★ 海洋動物を沢山発見できる。
アラスカ鉄道 ★★★★★ 乗車するならゴールドスターで。
デナリ国立公園★★★★ グリズリーベアにムース、ゴートと発見しよう。
モニュメントバレー★★★★★ 原風景にカウボーイ気分。
グランドキャニオン国立公園★★★★ ずっと眺めていたい。
アンテロープキャニオン★★★★★ ナバホのガイドさんと光の芸術を。
(2015年 7月 大道隆宏)
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