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3.遊牧民のゲルにホームステイやサハラ砂漠でキャンプなど、その国でしかできないユニークなオリジナルツアーを企画。
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胸騒ぎの絶景 トルコ・カッパドキアへの旅

2014/12/25 18:35
カッパドキア
エリア:
  • 中近東 > トルコ > カッパドキア
テーマ:
  • 観光地
  • / 世界遺産
  • / 歴史・文化・芸術


「終末」と聞けば、これからは迷わずこの光景を思い浮かべることだろう。
にょきにょきとび出した奇岩。人々はそこへほら穴を掘って住居をつくり、教会をつくり、都市をつくった。
あわい黄色やピンクの岩を望む「ハトの谷」はメルヘンチックなのだが、どこか胸騒ぎがする。心許して見惚れていると、気づかぬうちに大火傷をしてしまいそうな危うさ。この果てしないカッパドキアの大地の片隅で、見たこともない奇妙な生き物が大きな口を開け、私たちにいたずらするタイミングを待ち構えているような気がした。

○●○カッパドキア○●○
ウチヒサル砦




ギョレメパノラマ


数億年前に起きたエルジエス山噴火の火山灰、溶岩がゆっくり、ゆっくりと積み重なり、侵食され、風化し、この姿になった。ともすれば、まだその変化はまだ進行中なのかもしれない。数千年、数億年後、この地にはどんな光景が広がっているのだろうか。地球の想像力は計り知れない。

地下8階まで存在するというカイマクル地下都市。現在は地下4階まで見学が可能だ。かつて2万人がここで暮らしたとされ、蟻の巣のように広がるその内部には教室や寝室、食堂、礼拝室、ワイナリーや家畜小屋がある。






敵の侵入に備えた丸い石や、光の入らない細い道がいたるところにある。逃げ道は前後上下左右に広がり、地図の描きようがない。それでもガイドは軽い足取りで、縦横無尽に案内してくれた。かつての住人たちはガイドよりももっとこの仕組みを理解していただろうし、おそらくまだ解明されていない仕掛けもあるのだろう。
ギョレメ野外博物館


ギョレメ野外博物館にはリンゴ教会、聖バルバラ教会など、複数の洞窟教会がある。その中でも「暗闇の教会」は状態がかなり良い。
一般的なヨーロッパの教会は、ステンドグラスから差し込む光のハーモニーによって神聖さ、非日常空間を演出する。キリストの偶像を崇めることで神と通じている。
しかし、洞窟教会にそれらはない。ここは閉塞感のある光のない空間。偶像がない代わりに、壁面はテンペラ画で埋め尽くされている。まるで隙間を恐れるかのようだ。
4世紀、ローマ帝国の迫害を受けたキリスト教徒らはこのギョレメ(トルコ語で「見てはならないもの」の意)の洞窟に身を隠した。外の世界を恐れ、小さな窓から入る細い光を頼りに彼らは祈り続けた。一体どんな思い神と通じていたのだろう。洞窟内は呼吸をためらうほどの緊張感。信者たちの強い信仰心が伝わってくる。

ここのテンペラ画に描かれた聖人は、その多くが目元を削られている。
これを削ったのは、8、9世紀の偶像破壊運動が作用したものだろうか。それともイスラム教徒が偶像禁止の戒律に従い、削ってしまったのだろうか。はじめアジアの遺跡によくあるように、異民族の侵入、支配によって削られたのかと思っていたが、だとすればもっと徹底的に破壊されていてもおかしくない。
トルコという土地柄いろんな可能性があって、歴史学者は困るだろうなと思った。

ギョレメ野外博物館の洞窟内は基本的に写真撮影禁止。お見せできないのがかなり残念だが、ここには期待以上のものがある。
ギョレメ野外博物館 食堂のみ撮影OK




カッパドキアを訪れたなら、是非洞窟ホテルに泊まりたい。
今回宿泊したカッパドキアケイブスイートは、隠れ家的洞窟ホテル。こじんまりした室内に、あたたかみのあるインテリア。洞窟屋敷のお嬢さんのような気分が味わえる。共有テラスから望むカッパドキアの夜景も、とびっきりロマンチック!
夜がまだあたたかければ、カッパドキアの名産ワインを飲みながら夜景を楽しむのも優雅だろう。
カッパドキアケイブスイートお部屋の様子


カッパドキアケイブスイート ライトアップ


○●○パムッカレ○●○


終わりなく続く広野に、まっすぐ延びるハイウェイ。両脇に植えられた木々は、あやつり人形のように風下へ引っ張られている。トルコの人々は陸路移動が好きだという。格安で移動できる国内LCCもたくさん登場しているが、やっぱり選ぶのは長距離バス。実際に陸路移動を体験してみて、なんとなくその気持ちがわかった。
ようやくたどり着いた町はいつのまにか過ぎ去り、しばらくするとまた新しい町がはじまる。かつて商人たちが行き来したシルクロードを、数倍速でキャラバンしているような気がした。
パムッカレ温泉




水着で遺跡観光!?



パムッカレは有名な石灰棚だけに終わらない。
ローマ遺跡が底に沈むパムッカレ温泉や、紀元前190年の古代都市遺跡ヒエラポリスがある。これらは全て徒歩圏内に位置しており、見どころをぎゅぎゅっと一気に観光することができる。中でもおすすめなのは、パムッカレ温泉の裏にある、円形劇場。温泉のすぐ側なので水着で見学している人がいて、そのギャップがなんとなく可笑しい。世界広しといえども、水着で見学できる遺跡はここだけだろう。




この円形劇場自体の保存状態もとてもよい。舞台にはギリシア神話の物語が刻まれている。近くで観ることはできないが、双眼鏡で少し覗くと優雅な神々がうっすらと微笑んでいた。舞台で行われる演劇が見劣りしてしまいそうな美しさ。ギリシア神話の物語をいくつか知っていれば、もっと遺跡を楽しめただろう。
アフロディスアス遺跡 闘技場




パムッカレを訪れるなら、一足のばしてアフロディスアス遺跡へも赴いてみたい。
ローマ皇帝アウグストゥスの時代につくられたこの遺跡は、今でもその都市の仕組みがわかるほどしっかりと残っている。コリント式の柱や破片がごろごろと転がっていて、何か手ごろな塊ひとつ持って帰りたくなる衝動に駆られる。特に見ごたえがあるのは競技場で、3万人を収容可能。3万人といえば、横浜スタジアムや千葉マリンスタジアムと同じレベルの収容人数らしい。1〜2世紀にそんな施設が作られていたことも驚きだが、そんなに大人数の人々が一緒に熱中できる機会があったなんて、文化度の高さは計り知れない。

○●○セマー○●○


映画のワンシーンで一目観てから、トルコでは絶対これを観ようと決めていた。
セマーは神との一体化を求め、くるくると旋回する舞踏のこと。イスラム神秘主義メヴレヴィー教で行われていたが、20世紀の欧化政策の際、教団は強制的に解散させられた。それでもほそぼそと継承され続け、セマーは現在では観光目的でのみ許されている。

それは地下の奥深く、天井がアーチ状になっているステージで観ることになった。
独特の宗教音楽が演奏される中、黒い外套に長い帽子をかぶり男性たちが厳かに入場してくる。先述の通り観光客向けのショーのように披露されているのだが、旋回舞踏中の写真撮影、拍手は一切禁止。男性たちはステージ上で何度も順番にお辞儀をしながら、セマーへの準備を進める。重々しい雰囲気だった。






男性たちはゆっくりと黒い外套を脱ぎ、白装束の長いスカート姿になった。彼らの衣装にも意味があるらしい。長い帽子は墓碑、黒い外套は土、白装束は死装束。外套を脱ぐことで土の中の墓から出て、精神的に解き放たれる。回転しながらトランス状態を得、少しずつ神と一体化していく。
なぜ回転するのかというと、宇宙に回らないものがないからだという。彼らの身につけている白装束の裾は、宇宙の広がりを示している。首を右に傾けるのは、心臓を神に向き合わせるため。掲げた左手で神からの愛を受け、右手で私たちへ分け与えてくれている。
音楽が早くなるにつれて彼らの旋回も速度を増し、それが観客の鼓動を加速させる。

観る前は、男性が宗教的な舞いを行うなんてイスラム教らしい。豪快な旋回なんだろうなと想像していた。しかし実際に見て驚いたのは、それが本当に、予想外に繊細で美しかったからだ。はじめてつぼみをつけたちいさな白い花が、朝露をまとい、ゆっくりと、すこし怯えながら開花するような・・・「処女性」という言葉が一番ぴったりに思えた。なんとなく不本意ではあるのだが。

旋回がひととおり終わった後写真撮影OKの旋回が2分ほど行われる。それまでの緊張を爆発させるかのように、観客たちは勢いよくシャッターを切っていた。(旋回が早いので撮影は難しい。連写がおすすめ。)

セマー人形もお土産におすすめ


かつてはこのように儀式が行われていた


遺跡もあるしご飯もおいしい、圧倒的な絶景にかわいい雑貨、大自然やリゾート地だってある。人は優しいし、人懐っこい。しかもアジアであり、ヨーロッパ。誰が訪れても、きっと自分の好きなものに出会える。こんなディスティネーションって他にあるのだろうか。
トルコでは行く先々で「なぜトルコへの日本人観光客は減ったのか?」と尋ねられる機会が多かった。少し前にデモ等の騒ぎがあったものの、今はいたって安全。それにトルコは親日国なのに、日本人が旅しないのはもったいない!
たくさんの方に、自分の大好きに会いにいくトルコ旅へ出てもらいたい。



【スタッフおすすめ度】
●カッパドキア ★★★★★
やっぱり期待を裏切らない!圧倒的な奇岩地帯を見てドキドキすること間違いなし!

●パムッカレ ★★★★
石灰棚だけに終わらない。水着のままで遺跡観光もできちゃう!

●アフロディスアス遺跡 ★★★★
世界遺産目前!?遺跡のスケールが圧倒的。

●セマー ★★★
セマーを模した雑貨はお土産にも人気!

2014年10月 仙波佐和子
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