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エリア:
- アジア > ネパール
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テーマ:
- ハイキング・登山
昨年11月中旬、
「世界で最も美しい谷のひとつ」といわれている「ランタン谷」へ行ってきました。
カトマンズ発着8日間のトレッキングです。
一行は、15年ぶりにトレッキングシューズを履く私と、
トレッキングは初めてのカトマンズ生まれのオフィスのスタッフ(女子学生)、
そして、ガイドの若者の3人です。
【初日】
カトマンズKathmanduから,トレッキングの出発点シャブルベンシSyaburuBensiまでは、バスまたは専用車を利用するのだが、
今回は、ちょっと贅沢に専用車で行くことにした。
途中で朝食休憩を入れて、9時間くらいかかる。
ヒマラヤのビューポイント「カカニの丘」を過ぎたあたりから、
マナスル、ガネシュ・ヒマール山脈、目指すランタン山脈などが見えるようになり、期待が高まる。
ドゥンチェDhuncheの手前に国立公園事務所があり、
事前にカトマンズで手続きを済ませた入園料1000ルピーの領収書を見せる。
夕方4時過ぎにシャブルベンシ着。
明日からのトレッキングへの期待と不安を抱いて、8時にはベッドに入る。
【トレッキング初日】
7時。シャブルベンシSyaburuBensiのホテルを出発。
ボテコシBhote Koshi川に架かるつり橋を渡って、
シャブルベンシの本村を抜け、
今度はランタン・コーラLangtang Khola(ランタン川)のつり橋を渡り、
ランタン・コーラを左側に見ながらランタントレックは始まった。
<
シャブルベンシの桜が見送ってくれた。
ランタントレックは、ランタンコーラ(ランタン川)を遡る。
バンブーBambooに到着、昼食。
その後、今日3つ目のつり橋を渡ると、ランタン・コーラは右側へ。
行程表ではお馴染の名前だったラマホテルLama Hotelに、ついに到着。4時。
上りのきつさに前に出なくなっていた足に丁寧にマッサージ。
「明日もよろしくね。」と声をかけて8時就寝。
湯たんぽを入れた寝袋にもぐりこみ、痛い箇所を暖める。
【トレッキング2日目】
8時出発。
歩き始めてしばらくすると、樹木の間から、白い峰が見えてくる。
ランタン?(6561m)。
思わず、「わーっ!!」と声が出る。
<
グムナチョクGomnachokを経て、ゴラタベラGhora Taberaで昼ご飯。
ここに来て、谷が開けてきた、と感じた。
しばらくして、軍隊のチェックポスト。
タンシャップThangshap,チェムキChemkiを越えて、思いのほか長い道のり。
ランタン村目前の長いつり橋。
ランタン村の入り口では、
水車仕掛けのマニ車(経文が入った円筒状のもの)が歓迎してくれる。
ランタン村に到着。5時。
この日も、精一杯。
食堂の薪ストーブの暖かさに慰められる。
【トレッキング3日目】
キャンジンゴンパを目指して、7時半出発。
空には雲ひとつなく、青の色が濃い。
小さなカメラで撮っても、空の色が鮮やかに写っている。
正面にはガンチェンポ(6387m)がいつもあり、
ランタン谷に入って初めて開けた平らな道を進む。
<キャンジンゴンパへの道。
ムンドゥMundu,ヤンプーYamphuを通って、最後の上りを上りきると、
そこがキャンジンゴンパKyangjin Gompa。到着12時。
<キャンジンゴンパの村。
満ち足りた気持ちで、ゆっくりと昼食。
私の田舎の「つみっこ」と同じ料理を食べる。
チーズ工場見学。チーズ購入。おいしい!
<キャンジンゴンパのチーズ工場。
500年以上も経つという古いお寺を見学。
ゴンパは「お寺」のこと。キャンジンゴンパの名はここからきている。
少し高い所へ上って、キャンジンゴンパ全体を眺める。
周り中全部ヒマール!
手が届きそうな近さの白い山々!!
昨日までの二日間は、今日のためにあったんだ!と納得する。
大きな幸せを味わった一日。
【トレッキング4日目】
キャンジンゴンパ2泊の予定を変更して、帰路に着く。
来る時の上りの長さときつさ、そして、私の足を考えると、
帰りも3日かけるべき、との判断になった。
マイナス7℃だったとホテルの人は言っていたが、
そんなに寒さを感じなかった。
明るい日差しを受けて、7時半出発。
キャンジンゴンパの朝。
空には少し雲はあるが、やはりよく晴れた道を戻る。
背中に朝日を受けて、影がくっきり映る。
心なしか、気持ちも足取りも軽い。
途中の村で、子供たちと出会ったり、
チーズの一種を買ったりしながら、ゆっくりとランタン村を目指す。
昨夜の客たちはそれぞれの目的地へ向かい、
今夜の宿泊者はまだ到着していない昼時のランタン村。
シーツの洗濯や、部屋の掃除に忙しい人たちを見ながら、
客で埋まったランタン村とは別の顔を見る。
3時、ゴラタベラ着。
夕日の射す部屋でくつろぐ。
ゴラタベラは星がきれいに見える、と聞いていた。
夜寝る前には、カシオペアが見えていた。
夜中3時ごろトイレに起きたときには、同じ場所に北斗七星が見えていた。
星たちはとても近くに大きく見えたが、
周りを山に囲まれているため、頭の真上の星しか見えずに、残念。
【トレッキング5日目】
7時半出発。
ゆっくり、ゆっくり進む。
それでも、上りに比べれば、さすがの私も下りは早い。
とはいっても、スタッフの女子学生やガイドのように、
ポンポンと弾みながら下るなんて、とてもできない。
20年ほど前に痛めた脛の古傷が少し痛み出していた。
下りはどうしても慎重になる。
脛にかかる負担をできるだけ少なくしたい。
・・・下る早さがどうしても遅くなる。
ランドスライドロッジLandSlideLogeまでの予定を縮めて、
早めに休むことにする。
脛がいっぱいいっぱいになり、これ以上は歩けない。
バンブーBamboo、2時到着。ほっとする。
トレッキングを始めてから、初のシャワー。
日が沈むまで、ランタン・コーラ脇のテーブルでくつろぐ。
ホットレモンがおいしい。
この日の行程で、荷役馬に出合った。
30キロの米袋を4つつけていた。
急な険しい上り坂。
馬遣いの声に励まされ、ブルブルっと、鼻息を吐いて、5,6歩進む。
そこでまた、立ち止まり、さっきと同じ動作を繰り返す。
・・・私も、同じだった。20歩ほど前を見、呼吸を整えて上った。
あの時の自分自身と、馬の姿が重なる…
前を見つめる真剣な眼に感動した。
この道を自転車で行く人!!
【トレッキング最終日】
7時半出発。
今日は、出発点のシャブルベンシへ戻る。
1時間ほどで、ランドスライドロッジ着。
レストランの人と一緒に、モモ(ネパールの餃子)を作る。
ここには川向こうに温泉があるが、
現在は橋が架かってないため利用できないとのこと。
4人くらい入れるそうだ。
シャブルベンシの家並みが見えたときは、ほっとした。
12時半、到着。
ホテルの部屋に入り、「行ってきたんだ・・・」の思いを強くする。
「行ってきたね。ありがとう。」と、スタッフに声をかける。
がんばった足にもありがとう。
シャワーのあと、ビールで乾杯。
じわっと広がる満ちた心。
くつろぐ。
【最終日】
シャブルベンシからカトマンズへ戻る。
車窓から再び、マナスル、ガネシュ・ヒマール山脈、ランタン山脈を見る。
ランタン山脈・・・あそこまで行ってきたことが夢だったみたい・・・
「世界で最も美しい谷のひとつ」といわれている「ランタン谷」へ行ってきました。
カトマンズ発着8日間のトレッキングです。
一行は、15年ぶりにトレッキングシューズを履く私と、
トレッキングは初めてのカトマンズ生まれのオフィスのスタッフ(女子学生)、
そして、ガイドの若者の3人です。
【初日】
カトマンズKathmanduから,トレッキングの出発点シャブルベンシSyaburuBensiまでは、バスまたは専用車を利用するのだが、
今回は、ちょっと贅沢に専用車で行くことにした。
途中で朝食休憩を入れて、9時間くらいかかる。
ヒマラヤのビューポイント「カカニの丘」を過ぎたあたりから、
マナスル、ガネシュ・ヒマール山脈、目指すランタン山脈などが見えるようになり、期待が高まる。
ドゥンチェDhuncheの手前に国立公園事務所があり、
事前にカトマンズで手続きを済ませた入園料1000ルピーの領収書を見せる。
夕方4時過ぎにシャブルベンシ着。
明日からのトレッキングへの期待と不安を抱いて、8時にはベッドに入る。
【トレッキング初日】
7時。シャブルベンシSyaburuBensiのホテルを出発。
ボテコシBhote Koshi川に架かるつり橋を渡って、
シャブルベンシの本村を抜け、
今度はランタン・コーラLangtang Khola(ランタン川)のつり橋を渡り、
ランタン・コーラを左側に見ながらランタントレックは始まった。
<
シャブルベンシの桜が見送ってくれた。
ランタントレックは、ランタンコーラ(ランタン川)を遡る。
バンブーBambooに到着、昼食。
その後、今日3つ目のつり橋を渡ると、ランタン・コーラは右側へ。
行程表ではお馴染の名前だったラマホテルLama Hotelに、ついに到着。4時。
上りのきつさに前に出なくなっていた足に丁寧にマッサージ。
「明日もよろしくね。」と声をかけて8時就寝。
湯たんぽを入れた寝袋にもぐりこみ、痛い箇所を暖める。
【トレッキング2日目】
8時出発。
歩き始めてしばらくすると、樹木の間から、白い峰が見えてくる。
ランタン?(6561m)。
思わず、「わーっ!!」と声が出る。
<
グムナチョクGomnachokを経て、ゴラタベラGhora Taberaで昼ご飯。
ここに来て、谷が開けてきた、と感じた。
しばらくして、軍隊のチェックポスト。
タンシャップThangshap,チェムキChemkiを越えて、思いのほか長い道のり。
ランタン村目前の長いつり橋。
ランタン村の入り口では、
水車仕掛けのマニ車(経文が入った円筒状のもの)が歓迎してくれる。
ランタン村に到着。5時。
この日も、精一杯。
食堂の薪ストーブの暖かさに慰められる。
【トレッキング3日目】
キャンジンゴンパを目指して、7時半出発。
空には雲ひとつなく、青の色が濃い。
小さなカメラで撮っても、空の色が鮮やかに写っている。
正面にはガンチェンポ(6387m)がいつもあり、
ランタン谷に入って初めて開けた平らな道を進む。
<キャンジンゴンパへの道。
ムンドゥMundu,ヤンプーYamphuを通って、最後の上りを上りきると、
そこがキャンジンゴンパKyangjin Gompa。到着12時。
<キャンジンゴンパの村。
満ち足りた気持ちで、ゆっくりと昼食。
私の田舎の「つみっこ」と同じ料理を食べる。
チーズ工場見学。チーズ購入。おいしい!
<キャンジンゴンパのチーズ工場。
500年以上も経つという古いお寺を見学。
ゴンパは「お寺」のこと。キャンジンゴンパの名はここからきている。
少し高い所へ上って、キャンジンゴンパ全体を眺める。
周り中全部ヒマール!
手が届きそうな近さの白い山々!!
昨日までの二日間は、今日のためにあったんだ!と納得する。
大きな幸せを味わった一日。
【トレッキング4日目】
キャンジンゴンパ2泊の予定を変更して、帰路に着く。
来る時の上りの長さときつさ、そして、私の足を考えると、
帰りも3日かけるべき、との判断になった。
マイナス7℃だったとホテルの人は言っていたが、
そんなに寒さを感じなかった。
明るい日差しを受けて、7時半出発。
キャンジンゴンパの朝。
空には少し雲はあるが、やはりよく晴れた道を戻る。
背中に朝日を受けて、影がくっきり映る。
心なしか、気持ちも足取りも軽い。
途中の村で、子供たちと出会ったり、
チーズの一種を買ったりしながら、ゆっくりとランタン村を目指す。
昨夜の客たちはそれぞれの目的地へ向かい、
今夜の宿泊者はまだ到着していない昼時のランタン村。
シーツの洗濯や、部屋の掃除に忙しい人たちを見ながら、
客で埋まったランタン村とは別の顔を見る。
3時、ゴラタベラ着。
夕日の射す部屋でくつろぐ。
ゴラタベラは星がきれいに見える、と聞いていた。
夜寝る前には、カシオペアが見えていた。
夜中3時ごろトイレに起きたときには、同じ場所に北斗七星が見えていた。
星たちはとても近くに大きく見えたが、
周りを山に囲まれているため、頭の真上の星しか見えずに、残念。
【トレッキング5日目】
7時半出発。
ゆっくり、ゆっくり進む。
それでも、上りに比べれば、さすがの私も下りは早い。
とはいっても、スタッフの女子学生やガイドのように、
ポンポンと弾みながら下るなんて、とてもできない。
20年ほど前に痛めた脛の古傷が少し痛み出していた。
下りはどうしても慎重になる。
脛にかかる負担をできるだけ少なくしたい。
・・・下る早さがどうしても遅くなる。
ランドスライドロッジLandSlideLogeまでの予定を縮めて、
早めに休むことにする。
脛がいっぱいいっぱいになり、これ以上は歩けない。
バンブーBamboo、2時到着。ほっとする。
トレッキングを始めてから、初のシャワー。
日が沈むまで、ランタン・コーラ脇のテーブルでくつろぐ。
ホットレモンがおいしい。
この日の行程で、荷役馬に出合った。
30キロの米袋を4つつけていた。
急な険しい上り坂。
馬遣いの声に励まされ、ブルブルっと、鼻息を吐いて、5,6歩進む。
そこでまた、立ち止まり、さっきと同じ動作を繰り返す。
・・・私も、同じだった。20歩ほど前を見、呼吸を整えて上った。
あの時の自分自身と、馬の姿が重なる…
前を見つめる真剣な眼に感動した。
この道を自転車で行く人!!
【トレッキング最終日】
7時半出発。
今日は、出発点のシャブルベンシへ戻る。
1時間ほどで、ランドスライドロッジ着。
レストランの人と一緒に、モモ(ネパールの餃子)を作る。
ここには川向こうに温泉があるが、
現在は橋が架かってないため利用できないとのこと。
4人くらい入れるそうだ。
シャブルベンシの家並みが見えたときは、ほっとした。
12時半、到着。
ホテルの部屋に入り、「行ってきたんだ・・・」の思いを強くする。
「行ってきたね。ありがとう。」と、スタッフに声をかける。
がんばった足にもありがとう。
シャワーのあと、ビールで乾杯。
じわっと広がる満ちた心。
くつろぐ。
【最終日】
シャブルベンシからカトマンズへ戻る。
車窓から再び、マナスル、ガネシュ・ヒマール山脈、ランタン山脈を見る。
ランタン山脈・・・あそこまで行ってきたことが夢だったみたい・・・